最終戦は川畑が齋藤を倒して優勝！
末永が逃げ切ってチャンピオン獲得！

李が中国人選手初の単走優勝！

• Tanso 1st Place

  李 松阳 ( 威狮轮胎飘移车队 ) シルビア [ S15 ]

  

  飛び込みの速度は108.3km/hと低かったものの、すべてのセクターでキレイにドリフトを決めたリー･ソンヤン(李 松阳)。この1本目の走行が100.04点をマーク。あとに走った川畑やエスも100点超えを果たしたもののわずかにうわまわれず、リーが中国人選手としてはじめて単走優勝を果たした。

• Tanso 2nd Place

  川畑 真人 [ RPS13 ]

  

• Tanso 3rd Place

  S [ RPS13 ]

  

 　金曜日におこなわれた単走予選は、第5戦だけでなく第6戦の予選も兼ねられている。そのため、日曜日の第6戦は単走決勝から競技がスタートする。
　この日は追走進出は94点台がボーダーラインで、追走予選の免除は98点台の後半と、レベルの高い走りが多く見られた。
　まずは中国人選手たちの走行だが、さすがに最終戦ともなると上位進出してくる選手を読めるようになってきた。とくに素晴らしかったのは、単走予選2位で第5戦の単走決勝でも4位となったリー･ソンヤン(李 松阳)。ミスのない安定した走りを1本目に決めて100.04点を出してトップに立ったのだ。
　海外グループの走行に入ってもこの得点は抜くことができない。前日の単走決勝から一気に得点を上げてきたエスが100点超えを果たしたもののうわまわれず。そのあとに走った川畑真人も深い角度の豪快な飛び込みを決めたものの100.03点とほんのわずかに足りず…。
　結果、リーがシーズン最終戦にしてはじめて中国人選手として単走優勝を果たした。

• Pick Up It !!

  Pond [ ZN6 ]

  

  前日の第5戦の単走決勝で2位通過しているポン。この日も好調はキープしており、トップ3ほどの得点ではないものの、99.69点を獲得。4位で追走決勝トーナメント進出を決めた。

• Pick Up It !!

  内海 彰乃 [ S15 ]

  

  単走チャンピオンを決めていた内海は、ドライバーズランキング3位を目指すべく追走重視のセットに変更。「決まれば100点も出せる」とのことだったが、単走決勝では2本とも99.42点。5位通過となった。

• Pick Up It !!

  齋藤 太吾 [ UZZ40 ]

  

  前日はエンジントラブルで決勝戦を走れなかった齋藤だが、第6戦のために急ピッチで修復。1本目は第2セクターで流されてしまい、2本目もやや振り出しがあまく98.59点。追走予選からのスタートとなった。

単走決勝 結果

李 松阳

威狮轮胎飘移车队
SILVIA [ S15 ]

　プレッシャーとかはなかったんですけど、普段は練習する時間もないので、ほかの選手の走りを見てそれを学んで実践していきました。
　それでも1戦目から戦ってきて、そして進化してきこれたのは、日本の選手にどう走ればいいのかと聞いてきたからですね。その結果こういう成績が取れてうれしいです。
　運もあったと思うし、また優勝できるかはわからないけど、D1選手と走っていろいろ勉強になりました。
　タイヤの状態に関しても空気圧だとかいろいろ学んできて、今日は最終戦だったので思い切ってやってみようと。スピードを意識して走りました。
　追走はいちばん自分の弱いところで練習もできていないんです。だから追走は、試合をやりながらうまくなっていきたいと思います。
　中国と日本ではモータースポーツの歴史もちがいますし、かなり遅れているとは思う。だけどみんなと走れて全体的なレベル向上につながっていると思うのでがんばりたいですね。

内海 彰乃

DIXCEL with TOYO TIRES
DIXCEL with TOYO TIRES SILVIA [ S15 ]

　じつは昨日からセットを変えていて…そうすることによって攻めどころもちがってくるんです。単走優勝はムリかなぁとは思ってたんですけど、単走チャンピオンは昨日決まってたんで、追走でいいところ行って総合の3位を狙っていました。
　まぁこのセッティングでも慣れて狙えば100点はぜんぜん出るんですけどね。ちょっと時間が足りませんでした。
　シーズンを振り返ってみると「とにかく中国のひとたちに思いっきり攻めてるところを見てほしい！」と心がけてました。単走優勝はつねに狙ってましたね。アクセル入れる時間とトップスピード、だれよりも早い速度で入ろう、と。それを見てもらいたかった。これは目標であり課題だったけど、それはできたと思いました。
　単走だけを見れば満足なシーズンでしたけど、追走がちょっとカラぶったんで、それだけは残念でしたけど…。
　また来年中国で戦えるとしたら、今度はすべての面で悔いが残らないようにしたいですね。

齋藤&末永のチャンピオン争い加熱！

• Pick Up Battle

  齋藤 太吾 SC430 [ UZZ40 ] vs Matt Field CHASER [ JZX100 ]

  

  齋藤が0.5のアドバンテージを得て迎えた2本目。後追いの齋藤は振り出しから近い位置につけ、その後の区間でも落ち着いた操作でその距離をキープ。ここでもアドバンテージを得た齋藤が追走決勝トーナメント進出を決めた。

• 
• 

 　単走決勝の9位から24位までの選手によって争われる追走予選。再戦なしの1発勝負(合計34以上の同ランクのみに適用されるスペシャルサドンデスはあり)だ。同ランクだった場合を見据え、先行時のDOSS得点にも気を配らなければならない。
　ランキング首位の末永正雄と同2位の齋藤太吾は、追走予選からのスタートとなった。とはいえ、さすがは実力者。ともに先行でも後追いでもアドバンテージを得て危なげなく勝利。チャンピオン争いは追走決勝トーナメントでの決着に持ち越され、その注目度は高まった。
　海外勢としては、古口美範がシォン･ヨンチァ(熊 永佳)に対して後追いできっちり刺して勝利。つづく対戦のイリヤ･フェドロヴは、ペナルティによる1ランクダウンもあってシモンに敗退。アレクサンドル･ブーリィチェフとマカル･チェルニシュの対戦は、見事な後追いで1.5のアドバンテージを獲得したチェルニシュが勝ちあがる結果となった。

• Pick Up Battle !!

  I. Fedorov [ PS13 ] vs Simon [ PS13 ]

  

  1本目に素晴らしい先行を決めたイリヤ･フェドロヴに対し、後追いのシモンは詰め寄ることはできず。しかしフェドロヴにコース外減点があってシモンのアドバンテージ。2本目はタイミングが合わなかったのか、後追いのウェドロヴは接近することはできず、ここで敗退した。

• Pick Up Battle !!

  A. Bulychev [ PS13 ] vs M. Chernysh [ JZX100 ]

  

  この日からタイヤを変更していたアレクサンドル･ブーリィチェフは前日までの勢いがかんじられない。1本目に後追いだったマカル･チェルニシュは、審判席まえあたりからビッチリと入り込んで1.5のアドバンテージを獲得し、チェルニシュが勝ちあがった。

• Pick Up Battle !!

  末永 正雄 [ JZX100 ] vs 杜 浩 [ S14 ]

  

  齋藤が勝ちあがっていたことにより、ここでの負けは許されない末永。対戦相手のトゥ･ハオ(杜 浩)も悪くはない走りを決めていたが、末永は先行でも後追いでもアドバンテージを獲得。まったく危なげなく勝ちあがった。

川畑がビッタビタの後追いで圧勝！
僅差で逃げ切り末永がチャンピオン！

• Final Battle

  齋藤 太吾 SC430 [ UZZ40 ] vs 川畑 真人 180SX [ RPS13 ]

  

  齋藤が先行の1本目。後追いの川畑は振り出しから強烈な寄せでピッタリと入り込んで驚異の2.5アドバンテージ！　2本目、加速区間で引き離された齋藤はすこし焦ってしまったのか、審判席まえでやや流されてしまう。結果、2本目も川畑がアドバンテージを獲得して優勝を決めた。

• 
• 

 　単走決勝の上位8名と、追走予選を勝ちあがってきた8名による追走決勝トーナメント。
　ベスト16ではランキング3位のフレドリック･アズボーと同2位の齋藤太吾が対戦することとなる。末永が別のブロックにいるため、逆転チャンピオンを目指すふたりにとっては負けられない1戦だ。
　まずはアズボーが先行の1本目。勢いよく振り出したアズボーだったが、審判席まえでハミ出してしまう。やや離れて飛び込んだ齋藤はその隙にピッタリと寄せてアドバンテージを獲得した。
「彼はすごく強いドライバーなんで、負けるかもって気持ちもあった」と言っていた齋藤だったが、2ランク差となって余裕ができたのか、2本目はミスなく走行。アズボーも入り込んだが逆転することはできず、齋藤が勝ちあがった。
　そのあとも齋藤は、チャオ･ツーチュン(赵 梓钧)とポンを破って決勝進出を決めた。
　もういっぽうのブロック。逃げ切りチャンピオンを目指す末永は順調に勝ちあがり、ベスト4で川畑と対戦。1本目は末永が近い距離をキープしてアドバンテージを獲得したが、2本目は前日の鬱憤を晴らすかの見事な後追いを決めた川畑が寄せた距離の差で逆転した。
　3位決定戦。負ければチャンピオンを逃してしまう末永は、再戦のすえにポンを破ってなんとか望みを繋いだ。
　決勝戦は今シーズンなんども名勝負が見られた齋藤vs川畑の対戦。1本目「入られることはわかっていた」という齋藤が、焦ることなく素晴らしい単走を決めた。しかし、後追いの川畑は今日イチといえる振り出しからの大接近！　その後も観客からどよめきが湧くほど車間で走り、2.5のアドバンテージを得る。
　そして2本目。加速区間で離された齋藤は審判席まえでハミ出し、それでもなんとか接近を試みたが距離は縮まらず…。川畑が今シーズン2度目の優勝を決めた。
　なお、この瞬間に齋藤の逆転はなくなり、末永が逃げきって初代チャンピオンの栄冠を手にすることとなった。

• 3rd Place Battle !!

  Pond [ ZN6 ] vs 末永 正雄 [ JZX100 ]

  

  両者たがいに取り合い再戦にもつれ込んだその1本目、末永は同時振りから先行よりも深い角度の飛び込みを決めて2のアドバンテージ。入れ替えた2本目、ポンもいい走りでついていったものの1のアドバンテージしかとれない。末永が2戦連続の3位を決めた。

• Best 4 Battle !!

  齋藤 太吾 [ UZZ40 ] vs Pond [ ZN6 ]

  

  ここまでレベルの高い先行で優位に立ち勝ち上がってきたポン。しかし齋藤先行の1本目は、加速区間で離されたことに焦ったか、審判席まえでムリに寄せてうしろにまわり込んでしまう。2本目は齋藤がきっちりと寄せたことで齋藤が勝ちあがった。

• Best 4 Battle !!

  川畑 真人 [ RPS13 ] vs 末永 正雄 [ JZX100 ]

  

  末永の1のアドバンテージではじまった2本目。後追いの川畑はさきほどの末永よりも近い距離で振り出す！　そのあとの区間でも接近度をキープし、1.5のアドバンテージを獲得し、川畑が逆転勝ちを決めた。

• Pick Up Battle !!

  李 松阳 [ S15 ] vs 赵 梓钧 [ FD3S ]

  

  単走優勝したリー･ソンヤン(李 松阳)だったが、追走予選から勝ちあがってきたチャオ･ツーチュン(赵 梓钧)と対戦。「追走はニガテ」と言っていたリーは、気負ったのか先行でも安定せず、後追いではウォールに接触。チャオが勝ちあがった。

• Pick Up Battle !!

  F. Aasbo [ JZZ30 ] vs 齋藤 太吾 [ UZZ40 ]

  

  これまで追走では高い安定度を見せていたアズボーだったが1本目に乱れる！　大きくコース外にハミ出し、1ランクの減点。齋藤がうまく入り込んだこともあり、合計2ランク差。2本目に1ランクは返したが、逆転はならず。齋藤が勝ちあがった。

• Pick Up Battle !!

  日比野 哲也 [ Z33 ] vs 末永 正雄 [ JZX100 ]

  

  おたがいに2ランクずつ奪い合うというレベルの高い内容でスペシャルサドンデスにもつれた。1本目後追いの末永はまたもすごい接近度で2のアドバンテージ。しかし2本目、後追いの日比野は振り出し直後に大きく戻ってしまう。なんとか接触は回避されたものの、これが決め手となって末永が勝利。

川畑 真人

Team TOYO TIRES DRIFT TRUE MAN RACING
TRUE MAN RACING 180SX [ RPS13 ]

　昨日は失敗を恐れてビビりながら走ってギクシャクして…。緊張してたのはわかってたので、まわりに話をしたりしてたんだけど…ダメでした。メンタルの面が大きかったですね。
　それで「これじゃダメだ！」と、夜にチームでミーティングしたんですよ。ひとりで抱え込むんじゃなくて、みんなに相談して「自分らしく走ればいいや！」と。これでうまく吹っ切れました。
　クルマ的には絶好調で、単走のときもS字の切り返しでガス欠症状がでたんですけど、これがなければもうすこし点数は伸ばせたのにな〜と。すこしそれが残念ですね。
　追走もやればできるって自信はありました。ベスト4の正雄とのときも「究極に寄せて勝ってやろう！」と。最後はちょっと押しちゃったけど、ほぼ完璧なできでした。
　そして決勝戦…ですね。1本目はちゃんとクルマがコントロール下にあるなかで走れてました。どのくらいアドバンテージをとれてるのかはわからなかったですけど、感触はよかったので手応えはありました。
　で、2本目。1回スタートしたあと、太吾が止めたじゃないですか。間が合わないんじゃなくて、ついていけなかったんだな、というのはわかってて…。このとき勝ったな、と思いました。

最終順位

TIRE ＝ WA:WANLI　FK:FALKEN　TY:TOYO TIRES　WL:WESTLAKE　ATR:ATR RADIAL　DE:DERUIBO　FM:FIREMAX　GR:GOODRIDE　JR:JOYROAD　MX:MAXXIS　NT:NITTO　YH:YOKOHAMA　ZT:ZESTINO

単走順位

TIRE ＝ WA:WANLI　FK:FALKEN　TY:TOYO TIRES　WL:WESTLAKE　ATR:ATR RADIAL　DE:DERUIBO　FM:FIREMAX　GR:GOODRIDE　JR:JOYROAD　MX:MAXXIS　NT:NITTO　YH:YOKOHAMA　ZT:ZESTINO

末永 正雄

Team TOYO TIRES DRIFT FAT FIVE RACING
FAT FIVE RACING MARKⅡ [ JZX100 ]

　太吾くんがすぐ負けるとは思わないので、自力で勝ちあがってくしかないな、という気持ちでいました。だけど、来た時点でマシントラブルがあって、クラッチを交換したり、ミッションもおろしたり、エンジンもバラたりして…。メカニックが懸命にがんばってくれて、本戦の朝イチにやっと直ったんです。
　両日とも3位と、優勝には届かなかったんですけど、取りこぼしなく安定して結果を出せたのは、やっぱりチーム力なのかなぁと思いますし、それがシリーズチャンピオンが取れた要因かなと思いました。
　じつは今回、コースとマシン、それと乗りかたのマッチングが合わなかったんです馬力がありすぎて…。もっと直線が長ければよかったんですけど、おいしいところを使おうと思えば思うほどDOSSの得点がでなかった。でもそこをやってしまうと追走がつらくなるんです。とにかく追走であがってくしか道はないと思ってたんで、単走はしょうがないってところはありましたね。
　追走はイヤなラダーに入ってしまって…。日比野さん、エス、ポンちゃん、川畑さんと、強敵ばかりだったので気合い入りました。
　とくに準決勝の川畑戦でしたね。ここを乗り越えないとチャンピオンはないと思ってたんですけど…まぁダメでしたけどね。
　とはいえ、その川畑さんが勝ってくれてチャンピオンになれたんで、すごく複雑なんですけど、まぁありがとうですね。とうぜん車両化してくれた太吾くんにも感謝です。

• Series 2nd Place

  齋藤 太吾
  WANLI FAT FIVE RACING
  WANLI SUNOCO MONSTER [ UZZ40 ]

  

  悔しいですね。点差もすくなかったし、やっぱり取りたかったです。最後の最後でぜんぶが決まったからおもしろかったけど、もうすこし勝負したかったかな〜。デュアル3連チャンはテンポが速くて入れ替わりもはげしかったです。中国のひとたちもマジメで意欲あるひと多くて、聞かれることも多いし、今後必ず伸びてくるな〜と。まぁ負けないと強くならないから、来年伸びるからってことで。

• Series 3rd Place

  川畑 真人
  Team TOYO TIRES DRIFT TRUE MAN RACING
  TRUE MAN RACING 180SX [ RPS13 ]

  

  上海はまだクルマができたてで、いろいろやって北京からよくなって…。最後の東莞はかき乱しせたし楽しかったです。またできるならやりたいな〜と。Team TOYO TIRES DRIFTとしては正雄のチャンピオン獲得へも貢献できたというか、とりあえず結果オーライってところです。こちらの選手もスピードはまだまだ遅い部分というのはあるんだけど、キレイに走る部分はレベルが上がってきた。来年が楽しみですね。

ドライバーズランキング

赤字は優勝。 橙字は2位。 黄字は3位。 ( )内は順位。

TIRE ＝ WA:WANLI　FK:FALKEN　TY:TOYO TIRES　WL:WESTLAKE　ATR:ATR RADIAL　DE:DERUIBO　FM:FIREMAX　GR:GOODRIDE　JR:JOYROAD　MX:MAXXIS　NT:NITTO　YH:YOKOHAMA　ZT:ZESTINO

単走ランキング

赤字は優勝。 橙字は2位。 黄字は3位。 ( )内は順位。

TIRE ＝ WA:WANLI　FK:FALKEN　TY:TOYO TIRES　WL:WESTLAKE　ATR:ATR RADIAL　DE:DERUIBO　FM:FIREMAX　GR:GOODRIDE　JR:JOYROAD　MX:MAXXIS　NT:NITTO　YH:YOKOHAMA　ZT:ZESTINO