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レポートReport
1次予選Qualify 1st Stage
Qualify 1st Place
Damir Idiyatulin ( Force Drift Team ) ALTEZZA [ SXE10 ]
Qualify 2nd Place
George Chivchyan [ S15 ]
Qualify 3rd Place
Arkady Tsaregradtsev [ ER34 ]
ロシアはウラジオストクの郊外にあるサーキット“プリムリング”にて、2017年アジアパシフィックD1プリムリンググランプリが開催された。
アジアパシフィック戦としては3年目。初年度から数えると4年目の開催ということもあり、車両をレギュレーションに合わせる猶予があったからか、初年度についで多くの参加者が集まった。
練習走行を見る限り、ロシア選手全体のドリフト技術は昨年よりも向上しており、例年以上の熱戦が期待された。
39名によって争われた1次予選では7名が脱落することとなり、ここでの上位8名は2次予選が免除され、単走決勝へ進出することとなる。
コースは往復レイアウトが採用されたが、第1セクターで得点を伸ばせないケースや、第1セクターから第3セクターまでのいずれかでインカットしてコース外走行の減点が入るケースも多々見られた。
しかしそのなかでもダミール・イディヤトゥリンが魅せた。1本目に高い車速から思い切った飛び込みを決めてき彼は、いきなり98.98点で暫定首位に立つと、2本目にはさらに得点を伸ばして99点台をたたき出したのだ。
ゲオルギイ・チフチャンにアルカーディ・ツァレグラツェフといった人気と実力を兼ね備えた選手がこのあと走行したものの、彼の得点をうわまわることはできず…。
けっきょく、ダミール・イディヤトゥリンがただひとりの99点台となり、トップ通過を果たした。
Pick Up It !!
I. Fedorov [ PS13 ]
Pick Up It !!
A. Bulychev [ S15 ]
Pick Up It !!
A. Pesegov [ HCR32 ]
Pos. | No. | Driver | Car | Best Score | 2nd Score | |
1 | 18 | Idiatulin D. | SXE10 | 99.16 | 98.98 | |
2 | 14 | Chivchan G. | S15 | 98.75 | 96.13 | |
3 | 36 | Tsaregradsev A. | ER34 | 97.14 | 96.91 | |
4 | 11 | Sedykh M. | S15 | 97.00 | 94.43 | |
5 | 37 | Ermohin D. | S15 | 96.70 | 95.66 | |
6 | 22 | Avsharov K. | S14 | 96.57 | 96.20 | |
7 | 23 | Fedorov I. | PS13 | 96.45 | 96.19 | |
8 | 15 | Nikulin I. | S15 | 96.12 | 94.75 | |
▲ 単走決勝進出 ▲ | ||||||
9 | 10 | Sedykh E. | ECR33 | 95.89 | 92.58 | |
10 | 41 | Nikiforov V. | JZX110 | 95.82 | 91.60 | |
11 | 5 | Linkov A. | JZX90 | 95.78 | 94.69 | |
12 | 31 | Chernysh M. | JZX100 | 95.72 | 85.55 | |
13 | 38 | Shaab G. | JZX100 | 95.65 | 92.52 | |
14 | 42 | Volobyev I. | S14 | 95.55 | 79.47 | |
15 | 12 | Gorchakov K. | PS13 | 95.32 | 93.88 | |
16 | 28 | Shumilkin E. | Z33 | 95.28 | 95.13 | |
▲ 2次予選2回戦進出 ▲ |
Pos. | No. | Driver | Car | Best Score | 2nd Score | |
17 | 20 | Perederey A. | JZX100 | 95.15 | 79.79 | |
18 | 40 | Mikhailov A. | JZX100 | 95.11 | 94.77 | |
19 | 19 | Kozlov A. | GX71 | 94.98 | 92.35 | |
20 | 3 | Nehay R. | HCR32 | 94.77 | 94.09 | |
21 | 24 | Raspevin K. | JZX100 | 94.67 | 93.42 | |
22 | 2 | Domnin D. | 21061 | 94.39 | 58.30 | |
23 | 4 | Dmitrenko A. | E92 | 94.33 | 19.51 | |
24 | 34 | Eduard М. | JZX10 | 93.63 | 89.72 | |
25 | 33 | Nesmeyan A. | ER34 | 93.04 | 92.46 | |
26 | 29 | Semenyuk D. | JZX100 | 92.59 | 91.19 | |
27 | 1 | Makovozova V. | S15 | 92.54 | 91.67 | |
28 | 16 | Mahno A. | PS13 | 92.34 | 55.78 | |
29 | 9 | Solonenko E. | JZA80 | 92.08 | 90.40 | |
30 | 39 | Nosovec E. | RPS13 | 91.63 | 89.52 | |
31 | 25 | Bulychev A. | S15 | 91.63 | 78.17 | |
32 | 30 | Brylev R. | SE3P | 91.53 | 59.75 | |
▲ 2次予選進出 ▲ | ||||||
33 | 6 | Kanishchev I. | JZX90 | 90.53 | 66.86 | |
34 | 32 | Legay V. | ECR33 | 82.06 | 66.00 | |
35 | 35 | Pesegov A. | HCR32 | 80.92 | ||
36 | 17 | Dubovik A. | S14 | 72.01 | ||
37 | 43 | Kyrenskiy V. | RPS13 | 66.41 | 65.27 | |
38 | 7 | Azarov S. | ZN6 | 19.89 | ||
39 | 27 | Trusov A. | RPS13 | 18.16 | ||
- | 8 | Losev E. | JZX81 | RETIRE | ||
- | 21 | Arutyunyan A. | S15 | RETIRE | ||
- | 26 | Legay V. | S15 | RETIRE |
2次予選Qualify 2nd Stage
Pick Up Battle !!
Ivan Volobyev SILVIA [ S14 ] vs Valeriya Makovozova SILVIA [ S15 ]
つづいておこなわれたのは、1次予選で9位から32位となった選手による追走の2次予選だ。1次予選で9位から16位に入った選手は、1回戦が免除されて2回戦からの戦いとなる。
ロシア選手のレベルは年々あがってきてはいるものの、振り出し区間である第1セクターから入り込むような追走は見られず…。やや間隔を開けた状態で進入し、第2セクターから第3セクターにかけて接近する戦いが多く見られた。
また、後追いでアドバンテージを獲る戦いも見られはしたが、先行時にコース外走行減点を獲られてしまうケースが多々あり、先行でも後追いでもミスなく走りきった選手が勝ちあがっていく展開だった。
なかでも注目されたのは、人気選手であるドミトリー・セメニュク、D1プリムリンググランプリ初のロシア車での参戦となったデニス・ドムニン。そしてエカテリーナ・セディフを筆頭とした3名の女性選手の動向だった。
1回戦7組目のデニス・ドムニンとエカテリーナ・ノソヴェッツの戦いは、デニムンが勝ったものの、つづくアレクセイ・リニコフとの対戦ではドムニンにミスがあり敗退。
2回戦からの戦いとなったエカテリーナ・セディフはロスティスラフ・ブルィリョーフに敗れた。1回戦を勝ちあがったセメニュクはコンスタンティン・ゴルチャコフとの対戦でクラッシュしてしまい敗退した。
盛り上がったのはヴァレリヤ・マコヴォーゾワとイワン・ヴォロブエフとの対戦で、1本目は後追いのマコヴォーゾワが審判席まえで戻って5.5対3.5でヴォロブエフがアドバンテージを獲得。
入れ替えた2本目。勢いよく飛び込んでくるマコヴォーゾワに対して後追いのヴォロブエフは第2セクターで思い切り戻ってしまう。
両者減点があったものの、けっきょく2本目のデキが決め手になり、マコヴォーゾワがが勝利し、単走決勝進出を決めた。
Pick Up Battle !!
E. Sedykh [ ECR33 ] vs R. Brylev [ SE3P ]
Pick Up Battle !!
K. Gorchakov [ PS13 ] vs D. Semenyuk [ JZX100 ]
Pick Up Battle !!
A. Linkov [ JZX90 ] vs D. Domnin [ 21061 ]
単走決勝Tanso Final
Tanso 1st Place
日比野 哲也 ( GULF RACING ZESTINO TIRE ) SUPRA [ JZA80 ]
Tanso 2nd Place
齋藤 太吾 [ JZX100 ]
Tanso 3rd Place
George Chivchyan [ S15 ]
2次予選のあとにおこなわれた単走決勝。ここには、日本人選手をはじめとした海外からの招待選手9名と、1次予選の上位8名、そして2次予選を勝ちあがってきた8名の計25名によって争われる。
単走決勝で8位までにに入れば追走予選が免除され、24位以内が追走に進出することができる。つまりここで脱落するのはたったの1名だ。
単走決勝がはじまるのは現地時間の16時30分から。昼間は暑いくらいの気候だが、このくらいの時間から急激に気温が下がってくる。それにあわせて路面の温度も低くなるからか、1本目の第1セクターでアンダーを出してしまうケースが多々見られた。
盛り上がりを見せたのは1次予選上位が走る第2グループから。ここで暫定トップに立ったのはゲオルギイ・チフチャンで、1本目こそミスで得点を伸ばせなかったものの、2本目には完成度の高い走りを決めて98.90点を獲得。それまでトップだったロマン・ネハイの得点をうわまわった。
つづいて招待選手グループの走行だ。しかし、やはり路面の温度が低くなってきたのか、1本目はだれもチフチャンの得点を超えることはできない。
そして注目の2本目。さすが歴戦の猛者といったところか、1本目で路面状況を把握した選手たちはつぎつぎに高得点を出してくる!
とくに日比野は137.6km/hという高い車速から一気に振り出し、そのあとのセクターでも速く安定した深い角度のドリフトを決めて99.42点を獲得。暫定トップに立った。
あとに走った松井や齋藤、川畑、平島といった選手も得点を伸ばしてトップ8に入ってはくるものの、日比野にはおよばず…。最後の走者である藤野も97点台となたことから、日比野が単走優勝を決めた。
Pick Up It !!
川畑 真人 [ R35 ]
Pick Up It !!
R. Nehay [ HCR32 ]
Pick Up It !!
I. Nikulin [ S15 ]
Pos. | No. | Driver | Car | Best Score | 2nd Score |
1 | 85 | Hibino T. | JZA80 | 99.42 | 98.81 |
2 | 83 | Saito D. | JZX100 | 99.05 | 94.33 |
3 | 14 | Chivchan G. | S15 | 98.90 | 90.19 |
4 | 82 | Kawabata M. | R35 | 98.21 | 96.69 |
5 | 81 | Hirajima A. | S15 | 98.11 | 97.54 |
6 | 84 | Matsui Y. | FD3S | 97.93 | 85.00 |
7 | 80 | Fujino H. | RPS13 | 97.41 | 96.54 |
8 | 3 | Nehay R. | HCR32 | 97.12 | 95.34 |
▲ 追走決勝トーナメント進出 ▲ |
Pos. | No. | Driver | Car | Best Score | 2nd Score |
9 | 22 | Avsharov K. | S14 | 97.09 | 71.01 |
10 | 18 | Idiatulin D. | SXE10 | 96.90 | 72.17 |
11 | 36 | Tsaregradsev A. | ER34 | 96.46 | 79.66 |
12 | 20 | Perederey A. | JZX100 | 95.87 | 89.51 |
13 | 30 | Brylev R. | SE3P | 95.79 | 95.67 |
14 | 37 | Ermohin D. | S15 | 95.69 | 95.61 |
15 | 88 | Zhang S. | S15 | 95.65 | 0.00 |
16 | 5 | Linkov A. | JZX90 | 95.63 | 95.08 |
17 | 86 | Pond | RPS13 | 95.63 | 93.23 |
18 | 23 | Fedorov I. | PS13 | 95.29 | 62.60 |
19 | 11 | Sedykh M. | S15 | 94.79 | 94.07 |
20 | 31 | Chernysh M. | JZX100 | 94.30 | 23.90 |
21 | 25 | Bulychev A. | S15 | 94.16 | 91.66 |
22 | 12 | Gorchakov K. | PS13 | 93.83 | 68.26 |
23 | 1 | Makovozova V. | S15 | 92.14 | 92.12 |
24 | 87 | S | RPS13 | 85.93 | 66.33 |
▲ 追走予選トーナメント進出 ▲ | |||||
25 | 15 | Nikulin I. | S15 | 62.20 | 0.00 |
単走優勝Tanso WINNER
GULF RACING ZESTINO TIRE
GULF ZESTINO SUPRA [ JZA80 ]
単走優勝? 狙ってるよそりゃあ〜! 1本目はね、みんなと「97点以上とればあがれるよね」って話してて、2本目は勝負賭けるって決めてたから!
練習では99点台が出たりしてて、車速も130km/hくらいで、ちょっとプラス加点があって…。速いひとでは…太吾とか140km/hってのが出てたけど、まぁそこまではいけないけど、自分も130km/hの後半は出したいなと思ってたよね。
で、今回持ってきたスープラはひさしぶりなクルマだけに、ちょっとビビってるところがあって奥までいけなくて、でもまぁフツーに走れば97点台の後半から98点台はとれるってのはもう自分でわかってはいたんだよね。
でも本番は路面状況がすごく悪くて、気温がすごく下がってて、それに合わせて路温も低かったの。ゴーチャとかアルカーシャとかダミルとか…ロシアでもうまいって言われているひとたちが、1本目にミスってたから「これはちょっと気をつけていかないとな」と。
目標としていた97点台後半ってのもすこし下方修正して「97.5点でもいいや」って、とりあえず1本目は置いていこうって切り替えた。
クルマのセットもすこしゆるめにして走ったんだけど、そしらたら98点の後半が出ちゃってね。自分が思ってたコンディションよりまだマシだったのかな〜と。
これでもうベスト8は確定したから、ちょっと勝負でたいな、と思ったのが2本目ね。リヤのエア圧を下げ目にして足まわりもちょっと変えて…。
まぁそのぶんリスクも増えるんだけど、もう審判席まえでこするのも覚悟でいったのさ。組み立てからセットまで、なにからなにまで、ぜ〜んぶうまくいったってかんじだね。
追走はまたちょっとちがってくるし、優勝はできるかどうかわからないけど、それに近いとこはいきたいと思うよ!
追走予選Tsuiso Qualify
Pick Up Battle !!
D. Idiatulin ALTEZZA [ SXE10 ] vs I. Fedorov SILVIA [ PS13 ]
2017年アジアパシフィックD1プリムリンググランプリ最終日。この日は朝から晩まで追走づくしとなる。
オープニングセレモニーのあとすぐにおこなわれた追走予選では、単走決勝で9位から24位となった選手たちが対戦。勝ちあがれば追走決勝トーナメント進出だ。
招待選手のなかでは、エスがアレクセイ・リニコフに対して振り出しこそそれほど近くはなかったものの、後半区間で詰めて勝利。チャン・シャオホア(张 少华)もここまでただひとり勝ちあがってきた女性選手ヴァレリヤ・マコヴォーゾワが先行時の第3セクターで大きくコースアウトしたこともあって勝ちを決めた。
しかしポンだけは、コンスタンティン・アヴシャーロフとの対戦で、1本目の後追い時に飛び込みで接近しすぎたのかスピンし、入れ替えた2本目もスポンジバリヤにテールを引っ掛けてしまい敗退する結果となった。
ダミール・イディヤトゥリンとイリヤ・フョードロフの対戦は、人気選手どうしの組み合わせと期待されていたが、1本目に後追いのフョードロフが飛び込みの勢いを止めきれずにクラッシュ!
フョードロフは2本目もなんとか走行したが、コンクリートウォールに接触。RDS(ロシアドリフトシリーズ)で連続チャンピオン経験のあるフョードロフはまたも結果を残せずに終わった。
Pick Up Battle !!
A. Linkov [ JZX90 ] vs S [ RPS13 ]
Pick Up Battle !!
K. Avsharov [ S14 ] vs Pond [ RPS13 ]
Pick Up Battle !!
A. Tsaregradtsev [ ER34 ] vs M. Sedykh [ S15 ]
追走トーナメントTsuiso Tournament
Pick Up Battle !!
George Chivchyan SILVIA [ S15 ] vs Arkady Tsaregradtsev SKYLINE [ ER34 ]
さあいよいよベスト16が出揃い、追走トーナメントが開始された。今回はベスト4まで進出できれば、つぎのトモエバトルに進出することができる仕組みだ。
1回戦では、ほとんどの戦いで単走上位の選手が勝ちあがる結果となったが、平島明と松井有紀夫が後追いで接近しきれずに敗退。
単走決勝8位通過のネハイ・ロマンも先行時にスポンジバリアに接触してしまい、コンスタンティン・アヴシャーロフに敗れた。
しかしそのアヴシャーロフはベスト8で日比野哲也と対戦したのだが、後追い時に振り出しきれず日比野に接触して敗退。日比野は勝ちを決めたもののマシンに大きなダメージを負ってしまった。
つづく川畑真人とアレクセイ・ペレデレイの対戦は、川畑が先行時に引き離し、後追いではキッチリ寄せる危なげない展開で勝利。
齋藤太吾と藤野秀之の対戦は、甲乙つけがたい熱戦だったものの、藤野先行の2本目に、第5セクターでトラブルなのか、齋藤がドリフトを維持できず藤野が勝った。
そしてもっとも盛り上がったのが、最後のトモエバトル進出者を決めるゴーチャことゲオルギイ・チフチャンと、アルカーシャことアルカーディ・ツァレグラツェフの対戦だ。
1本目はチフチャンが先行。チフチャンはスピードに加えて角度もある飛び込みを決め、後追いのツァレグラツェフは振り出しタイミングがややずれてしまったのか、近い距離ではあったものの角度が薄くなってしまう。
ツァレグラツェフは、第2セクターからは角度も合わせて近い距離をキープしたが、チフチャン8.5に対してツァレグラツェフは8.0と、アドバンテージをとることはできなかった。
そして入れ替えた2本目。さきほどのツァレグラツェフとおなじようなボジションから降り出したチフチャンは、角度も合わせたビッタビタの状態で第1セクターをクリア! そのあとのセクターもキレイに抜け、見事な後追いを決めた!
なんとこれが7.5対10.5という判定。日本でもなかなか見られない3ランク差をつけたチフチャンが勝利し、実力でトモエバトルへの進出を決めた。
Pick Up Battle !!
川畑 真人 [ R35 ] vs A. Prederey [ JZX100 ]
Pick Up Battle !!
齋藤 太吾 [ JZX100 ] vs 藤野 秀之 [ RPS13 ]
Pick Up Battle !!
松井 有紀夫 [ FD3S ] vs A. Tsaregradtsev [ ER34 ]
トモエバトルTomoe Battle
Pick Up Battle !!
Damir Idiatulin ALTEZZA [ SXE10 ] vs 川畑 真人 GT-R [ R35 ]
D1プリムリンググランプリ史上初となるあらたなる試みがトモエバトルと名付けられたこの戦い。
先ほどの戦いで勝ちあがった4名に、そこで敗退したなかでのロシア選手の最上位1名、そしてファン投票で選ばれた選手1名が復活! 計6名をふたつのブロックにわけて総当たり戦がおこなわれる。
勝敗がわかれた場合の優劣は、先行時のDOSS得点を合計したもので順位づけされるため、先行だからといってふやけた走りは許されない。
ちなみにロシア選手の最上位として復活したのはネハイ・ロマン。ファン投票では、まず歓声の大きさでアルカーディ・ツァレグラツェフとダミール・イディヤトゥリン、そして齋藤太吾が選ばれた。
その後、ファンの投票がありアルカーシャとイディヤトゥリンが大接戦だったものの、最後はイディヤトゥリンがわずかな差で復活を遂げてきた。
AリーグとBリーグの戦いが交互におこなわれたが、初戦で日比野に勝った藤野がつづくネハイ・ロマンとの戦いにも勝利し、Aリーグからの進出を早々に決めた。
しかしいっぽうのBリーグは大混戦! まず対戦した川畑真人とゲオルギイ・チフチャンは、わずかな差でチフチャンが勝ったものの、つづくイディヤトゥリンには敗退。
最後のイディヤトゥリンと川畑真人の勝敗が決するまで、だれが勝ちあがるかわからない展開だ。
そして注目の1本目。先行のイディヤトゥリンは振り出しから第2セクターにかけてややフラついたが、後追いの川畑は車速をうまく調整してビッチリと近い距離をキープ! 第5セクターで接触はあったものの、川畑が1.5のアドバンテージを獲得した。
2本目、素晴らしい走りを決める川畑に対して、足まわりのダメージをなんとか修復して挑んだイディヤトゥリンはそれほど接近しすることはできず。0.5のアドバンテージにとどまったため川畑が勝利した。
そしてBリーグは3名とも1勝1敗になり、先行時のDOSSの得点を合計した結果、イディヤトゥリンが決勝戦進出を決め、惜しくもおよばなかった川畑は3位決定戦への進出を決めた。
Pick Up Battle !!
藤野 秀之 [ RPS13 ] vs 日比野 哲也 [ JZA80 ]
Pick Up Battle !!
川畑 真人 [ R35 ] vs G. Chivchan [ S15 ]
Pick Up Battle !!
G. Chivchan [ S15 ] vs D. Idiatulin [ SXE10 ]
A LEAGUE | |||
Hibino T. | Fujino H. | Nehay R. | |
Hibino T. | - | 11.0-13.0 × |
16.5-13.5 ○ |
Fujino H. | 13.0-11.0 ○ |
- | 12.5-11.0 ○ |
Nehay R. | 13.5-16.5 × |
11.0-12.5 × |
- |
B LEAGUE | |||
Kawabata M. | Chivchan G. | Idiatulin D. | |
Kawabata M. | - | 16.5-17.5 × |
19.0-18.0 ○ |
Chivchan G. | 17.5-16.5 ○ |
- | 8.0-9.5 × |
Idiatulin D. | 18.0-19.0 × |
9.5-8.0 ○ |
- |
3位決定戦3rd Place Battle
3rd Place Battle
日比野 哲也 SUPRA [ JZA80 ] vs 川畑 真人 GT-R [ R35 ]
3位決定戦は日比野と川畑の対戦だ。まずは日比野が先行の1本目。これまでにないほどの高い車速から思い切った飛び込みを決めた日比野に対し、後追いの川畑は近い距離からほぼ同時に振り出して第2セクターまえに日比野をロックオン!
そのあとのセクターでもミスなく走った日比野と、ビッタビタに近い距離をキープした川畑。結果は驚異の9.5対12.5の判定。
日比野はDOSSの得点でいえば99.50オーバーというこの日最高の単走を決めたものの、その日比野にビッチリと入り込んだ川畑が3ランク差という強烈なアドバンテージを獲得した。
そして入れ替えた2本目。先行の川畑は振り出しで強烈な角度をつけて飛び込んでくる! いっぽう後追いの日比野は、1本目の川畑ほどの近さはない状態。そのあとのセクターでもミスはなかったものの「さすがに1400kg台も重量があるマシンだとつらい」と言っていた日比野は詰め寄ることができず…。
結果、1本目の走行で大きくアドバンテージを獲った川畑が3位決定戦を制した。
決勝戦Final Battle
Final Battle
藤野 秀之 180SX [ RPS13 ] vs D. Idiatulin ALTEZZA [ SXE10 ]
決勝戦は、トモエバトルを2勝して勝ちあがってきた藤野秀之と、DOSSの得点の合計で辛くも勝ちあがったダミール・イディヤトゥリンの対戦だ。
藤野が先行の1本目。後追いのイディヤトゥリンはストレートで藤野をピッタリとマークし振り出しもキレイに決めてくる! いっぽうの藤野は、素晴らしい走りでそのあとのセクターをクリアしていく。イディヤトゥリンは1コーナーではややインカットぎみの小さいラインになったものの、藤野と近い距離を最後までキープした。
1本目は藤野が6.5に対して、イディヤトゥリン8の評価を得て1.5のアドバンテージだ。
そして入れ替えた2本目は藤野がやり返す! さきほどのイディヤトゥリンとおなじように、振り出しから近い距離で飛び込んだ藤野は、最後までその間隔をキープした。
イディヤトゥリンの後追いよりもすこしだけよかったように見えたが、判定に差がつくところまではいかず、イディヤトゥリンが6.0に対して藤野は7.5で1.5のアドバンテージ。勝負は再戦にもつれ込んだ。
そして注目の再戦1本目。さきほどとおなじように素晴らしい単走を決める藤野。しかし後追いのイディヤトゥリンは加速区間でミスったのか、振り出しまでに大きく離されてしまい、そのあとのセクターでも差を詰めることはできない。
入れ替えた2本目は藤野がビッチリとイディヤトゥリンに寄せきり勝負あり! 藤野がD1プリムリンググランプリで初優勝を決めた。
優勝WINNER
Team TOYO TIRES DRIFT WISTERIA RACING
WISTERIA RACING 180SX [ RPS13 ]
ぶっちゃけ優勝したい!って気持ちはあったんですが、ロシア人もそうですが日本人も上手な選手ばかりなので、正直なところビビってたというか…。いける気はしなかったけど、せっかく走るならやっぱり勝ちたいんで、1コ1コを大事にいこうって気持ちでいたのが結果につながったのかな、と思いますね。
このクルマって、じつは作ってからあんまり乗ってなくて、大会で毎回ちょっとずつセットを煮詰めてきたんですよ。今回もすこしセットが進められたんですが、まだ慣れてないぶん最初はほんとにおっかないな〜とビビってました。
でも、単走決勝では7位通過できたので、追走はベスト16からだったんですが、そこで対戦したのがダミルさんだったんですよ。
彼は練習走行からかなりイケてて、1次予選でも99点台を出してて、正直にうまいなって印象で…。でも、そこで対戦して勝っておいたことによって、決勝戦は思い切り本気でいけたってのがよかったんだと思います。
1セット目は自分でもなんとなく中途半端な気もしてたんで、サドンデスかな〜と。再戦では彼がうしろでミスってくれたのもあるし、後追いでは振り出しから入ったワケじゃないけどキレイに近づけたと思います。
今回はスポッターがいなかったんで、雰囲気でなんとなく掴んでいたんですけど、まあこれもいい経験にはなりましたね。スポッター任せにしていた部分を自分で考えなきゃいけなかったりしたし、スポッターの大切さも再認識できましたから。
The 2nd Place
Damir Idiatulin
Force Drift Team
Force Drift Team Altezza [ SXE10 ]
The 3rd Place
川畑 真人
TOYO TIRES GLION TRUST RACING
GReddy 35RX spec-D [ R35 ]