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    Monster Energy presents
    KEN BLOCK's NAGOYA EXPERIENCE with D1GP
    July 6, 2014 at Centrair Special Venue

    コースコンディション:ドライ
    公式入場者数:約8,500名

    レポートReport

    D1アルティメイトトゥエルブは川畑真人が優勝!

    しかしケンブロックとのバトルではエンジン不調で惜敗!

    追走トーナメントTsuiso Tournament

    手塚・川畑・日比野が圧巻の後追いを決めて単走に進出!

      選ばれし12名のD1選手によって争われるD1アルティメイトトゥエルブは、最後まで勝ちあがった優勝選手がケンブロックとの対戦権を得る。
     まず最初におこなわれたのは、D1の醍醐味でもある追走トーナメントで、この競技にてひとまず3名まで絞り込まれることとなる。
     1回戦の組み合わせは事前発表されており、前日の練習走行からおたがいの間合いを知ることができたこと、そしてここのところマシン不調に悩まされていた野村謙も仕上がりのよさがかんじられたため、どの対戦もかなりの接近度が予想された。
     1回戦でとくによかったのは、上野vs手塚の手塚、内海vs時田の内海、佐久間vs松川の松川で、それぞれ先行8ランクに対して後追いでさらにうえの9ランクを獲得しており、内海にいたっては2ランク高い8対10で勝ちあがった。
     2回戦に入ってからは、さらに戦いは激化する。
     まずおこなわれた末永vs手塚。末永先行の1本目は、手塚が終始入りきって2ランクのアドバンテージを獲得して勝利。
     内海vs川畑は、1本目に川畑が2ランクのアドバンテージを取ると、入れ替えた2本目は内海がそこまで入りきれず、川畑が勝ちあがる。
     そして最後の日比野vs松川は、1本目に両者ともキレッキレの走りで10対10の判定を叩き出した。しかし期待された2本目だったが、Eスタンドまえにて先行の松川がコンクリートウォールに接触して大戻り! これで大きく後追いの日比野が遅れたが、原因となった松川が2という評価に対し、回避した日比野は4の評価となり、日比野が単走最後の1枠を獲得した。

    • Tsuiso Course

      屈指のテクニカルコース!

      追走トーナメントはこちらのコースで争われる。ホームストレートから振り出して2コーナーまではオーソドックスな形状だが、FMXの着地台のあとからインフィールドに入り、最後は逆走でホームストレートにもどるレイアウトだ。

    • Pick Up Battle !!

      内海 彰乃 [ S15 ] vs 時田 雅義 [ GRS184 ]

      1回戦からビタビタの後追いを決めたのは内海だった。8対8のイーブンで折り返した時田先行の2本目。内海は振り出しから近い距離を維持し2ランクのアドバンテージを獲って勝ちあがった。

    • Pick Up Battle !!

      末永 直登 [ S15 ] vs 手塚 強 [ JZX100 ]

      末永先行の1本目、手塚は振り出しから近い距離をキープして2ランクのアドバンテージ。入れ替えた2本目は末永も接近戦を狙っていたはずだが、タイミングが合わなかったのか、振り出しで離されてしまい1ランクしかアドバンテージを得られず敗退した。

    • Pick Up Battle !!

      内海 彰乃 [ S15 ] vs 川畑 真人 [ R35 ]

      1回戦でビタビタに寄せて野村を倒した川畑は、内海に対しても猛烈チャージ! 入れ替えた2本目「1回戦でタイヤを消費しすぎた」という内海は、1本目の川畑ほど入り込むことができず川畑が単走に進出した。

    • Pick Up Battle !!

      日比野 哲也 [ ZN6 ] vs 松川 和也 [ AE85 ]

      すこし距離は開いていたものの両者ともキレのある走りで10対10の判定を出した1本目。しかし2本目は先行の松川がEスタンドまえでコンクリートウォールに接触してしまい日比野が勝ちあがった。

    単走決勝Tanso Final

    迫力とキレを兼ね備えた川畑がトップ通過!

    • Tanso 1st Place

      川畑 真人 SCORE:98.85

    • Tanso 2nd Place

      日比野 哲也 SCORE:98.40

    • Tanso 3rd Place

      手塚 強 SCORE:97.49

      追走トーナメントを勝ちあがった3名によっておこなわれたのは、ひとりひとりの走りの完成度を競う単走だ。ここではD1オリジナルスコアリングシステム(DOSS=通称ドス)によって様々な数値が得点化され1名が脱落。上位2名が決勝戦に進出することとなる。
     1本勝負の単走は、まず手塚強から走行だ。決勝に行くためにミスは許されない状況だが、追走トーナメント1回戦&2回戦の先行時に出したDOSS得点をうわまわる走りを披露! 出た得点は97.49点とまずまずだ。
     2番手走行は川畑。「この日イチバン平均して車速が高かった」とDOSSスタッフも評価するレベルの高い走りで98.85点をマーク。暫定トップに躍り出た。
     そして最後は日比野の走行だ。追走先行時に100点オーバーを出しているだけに、単走でも100点越えが期待されたが、第2セクターでやや角度の安定度がなかったか、98.40点で川畑をうわまわることはできず。
     結果、川畑と日比野が決勝戦に進出した。

    • Tanso Course

      追走とおなじコースを使用!

      単走も追走トーナメントとおなじコースで争う。今回はDOSSの得点のみで争われるため、通過ラインでの加減点は無視されるが、スムーズなライン取りでメリハリをつけないと、のちのちのセクターで帳尻が合わなくなり、結果的に減点されてしまうこともある。

    追走決勝Tsuiso Final Battle

    ワンランクうえの寄せを決めた川畑が優勝!

    • Final Battle

      川畑 真人 GT-R [ R35 ] vs 日比野 哲也 86 [ ZN6 ]

      川畑真人と日比野哲也の対戦となった追走決勝戦。ここからは決勝戦専用のコースレイアウトで戦うこととなる。
     まず川畑先行の1本目。スタート直後の加速区間からビッチリと接近して1コーナーに向かった日比野だったが、振り出しでタイミングがずれたのか、ここですこし離され、その後の区間でもビタビタに寄せきることができずイーブンの判定。
     入れ替えた2本目。スタート直後はすこし距離のあった川畑だが、振り出し直後から日比野のインに入り込み、振り返しではギリギリで引く妙技で「これぞ追走!」と唸るほどの走りを決めることに成功! そして最終の1周ターンでもビタビタをキープ!
     ステージまえで車両を降りた両者に向かい、ケンブロックが「マサト カワバタ!」とウイニングコールして川畑真人の優勝が決定した。
     決勝戦を見ていたケンブロックは「川畑選手の走りがすごく印象的。すごくいいものを見せてもらった」と言い、ゲストの土屋アンナも「ケンブロックとの対戦がすごく楽しみ」とコメント。勝った川畑も「いまは舞いあがってるけど、気持ちをリセットして挑みたい」と、最後の戦いに向けて意欲を語った。

    • Tanso Course

      最終バトルはコースを変更!

      こちらが決勝戦で使われた専用レイアウト。Fスタンドまえが1コーナーとなり、大きく外周を抜けたのち、Cスタンドまえからヘリコプターのスキマを抜けてHスタンドまえでもういちど大きく振り出す。最後はシロクマのまわりで1周ターンし、ステージまえに停車するとフィニッシュだ。

    優勝WINNER

    川畑 真人

    Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING
    GReddy 35RX SPEC-D [ R35 ]


     いくらエキジビションマッチで、シリーズとは別の戦いだったとしても、選手としては勝ち負けのある競技として挑んでいて、やっぱり"勝ちたい"という気持ちはあるんで、勝ててうれしいです。
     もうひとつはクルマがかなりよくなったというのがありますね。
     このクルマに乗るようになって、なかなかセットが進んでいなかったんですが、土曜日の練習でセット変更をしていい方向になって、それが今回の結果に繋がったんですね。
     仕様変更を重ねながら走ってきているので、スプリングとか車高とか減衰とかを変えながら、すこしずつよくはなってきたんですが、今回大胆に変更したら、すごくよくなって「これはちょっといいんじゃないかな!?」と。当日の朝の練習走行でも試して「これなら勝てるかも!」というレベルにもなって…。
     じつは鈴鹿戦のときからエンジンも変わっていて、タービンをちいさくして馬力を控えて低中速を重視したエンジン特性にかえてもらって…それがだいぶよくなった。
     で、当日に足まわりを変更したのがさらにマッチしたというかんじです。
     あとはGT-Rのよさを伸ばす乗りかたですね。決勝のときもそうなんですが、コースは変わったけど、自分なりにメリハリをつけるように、加速するとこ曲げるとこに気をつけてダラダラしないように心がけてました。
     走るたびにいいデータが取れて来ているので、速度域がちがうからなんともいえないんですが、セットが合えばつぎのオートポリスも鈴鹿のときよりはいい状態になるんじゃないかなと思います。
     それにしても途中でコースが変わるのは新鮮でしたね。自分のなかでもリセットできるし、1発勝負みたいなとこがあるから集中できる。日比野くんも乗れていて勢いのある選手なんで、そこでクルマ的にもドライバーの気持ち的にも、どれくらい通用するかってのが挑戦でした。
     後追いのときの間合いは狙っていました。相手が振りはじめるスキマを狙って、そこに入り込むイメージでしたね。加速区間ではなくて振り出しに照準を合わせて自分が飛び込みやすい間合いをとってました。
     とまぁいろいろありますけど、なによりも最後のコースウォークでお客さんに「よかったよ!」といってもらうえたのがイチバンうれしかったですね。

    ケン・ブロック & 川畑 真人Ken Block vs Masato Kawabata

    勝てる可能性を見せた川畑…
    まさかのハーフスピンでタイムおよばず…

    • Final Battle

      Ken Block vs Masato Kawabata

      約1時間のインターバルを挟んで開始された最後のパフォーマンスタイム。ここでケンブロックと川畑真人の世紀の対決が実現した。
     競技はジムカーナコースを使ったタイムトライアルで、それぞれ2本ずつ走行してどちらが速いかを争う。直前に雨がパラつきはじめたため、D1車両にとってはさらにむずかしい戦いになることが予測された。
     まずはケンブロックの走行だ。適度にパフォーマンスを織り交ぜながらも的確な過減速でメリハリのある走りを決めたケンブロック。タイムは1分13秒59をマークした。
     つづいて川畑の走行。どれだけのタイム差があるのか注目された1本だった。その走行は、ドリフト時とはあきらかにちがう走らせかた。区間タイムは定かではないものの、ケンブロックにも勝るとも劣らないタイトなライン取りでタイムもかなりよさそうだ。
     しかしフィニッシュ直前となるシロクマ区間でまさかのハーフスピン! 大幅なるタイムロスで1分19秒66をマーク。
     川畑の1本目、じつはミスコースもあったのだが「ミスしてなかったらほぼ同タイムじゃないのよ〜!」とマナPも大興奮だ。
     雨脚の強まるなかはじまった2本目。ケンブロックはさらなる気迫のこもった走行を見せた。しかし徐々に強まる雨の影響か、すこしだけターン終わりのキレがないようにかんじる。タイムも先ほどよりも遅い1分16秒20で、1本目のタイムが有効となった。
     そして最後、川畑の2本目だ。1本目とはうってかわり白煙モクモクでスタートダッシュ! そのあとも完璧に走りを切り替え、つねに白煙の途切れない見事なパフォーマンスを披露! しかし1本目でコースミスした区間にさしかかったとき、またもやスピン! ひと足先に走行を負え登壇したケンブロックはこれを見て「もう1回走ってもらおう!」と言ったが、スピン後に走行を再会した川畑のようすがおかしい。あきらかにマシントラブルだ。
     最後はコース上に停車して降車した川畑からは大きく手を交差させ、続行不可のアピール。その後エンジントラブルということが判明し、川畑はタイムを更新できず、ケンブロックの勝利が確定した。

    • 最後のバトルはケンブロックがジムカーナパフォーマンスしたコースを使用する。追走決勝よりもさらにテクニカルなレイアウトとなっているだけでなく、超低速からの加速区間が多々あるため、2駆のD1車両にとってかなりキビシイコースといえるだろう。

    • ハンドルをインに切りつつグイグイ加速させながらタイトなラインでターンを決めるケンブロック。1本目&2本目ともに大きなミスなく走りきった。

    • 想像以上に雨の影響があり「ラバーがのっている部分はぜんぜんグリップしなかった。気をつけていたんだけど…」と、川畑はシロクマ区間でのハーフスピンを悔やんだ。

    • パフォーマンス性を維持しつつも速いタイムを出し、川畑との戦いを制したケンブロックには、金の鯱が贈呈された。

    • 2本目の走行でエンジンが吹けなくなるトラブルが発生し、水温も上がりきってしまっていたという川畑は、やむなくコース上にマシンを止めた。

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