D1LT RD.6 エビス詳細レポート

2023 D1 LIGHTS SERIES RD.6 EBISU
2023年D1ライツシリーズ第6戦エビス
開催日：2023年8月25日(金)･6日(土)
会場：エビスサーキット･西コース
コースコンディション：ドライ
延動員数：4,410名(3日間合計)

九州屈指の大ベテラン古賀が初優勝！

第6戦単走決勝

Tanso 1st place
**和田賢志郎**
N-style VALINO
PIT IN REPAIR 180SX (RPS13)
和田は2本目に思いきりのいい進入で得点を伸ばしてきた。また田野はコースはみ出しの減点を受けても2位に入った。

和田が勢いのある飛び込みで単走優勝

　第6戦はD1グランプリシリーズ第5戦との併催でおこなわれた。舞台は東日本のドリフトの聖地エビスサーキットだ。

　今回使われる西コースは、比較的長いストレートを加速し、大きくまわり込む1コーナーを抜けて、ヘアピンを立ち上がったところまでだ。通過指定ゾーンは、1コーナー進入奥のアウト側、1コーナー立ち上がりのアウト側、そしてヘアピンのアウト側に設けられた。

　やはり重要なのは振り出しの位置だ。1コーナーに対して適切な位置で振り出し、一気に角度をつけて飛び込み、いちはやくアクセルを入れて旋回していかないと第2ゾーンをきれいにとれない。またその先はヘアピンに対しても振り出しの距離感が求められる。

　そのなかで振り出しの位置が手前すぎて1コーナーに対してドリフトを伸ばさざるをえなかったり、逆に勢いはいいもののアウトにはみ出して減点される選手も多かった。きれいに3つのゾーンをとれた選手は少なかった。

　そのなかで、和田がいい位置で鋭く振り出し、アクセルを入れた完成度の高い走りを見せて最高得点をマーク。田野はスピード、振り、角度いずれも申し分ない別格の走りをしたが、ヘアピンではみ出してしまって減点を受け、和田の得点をうわまわれなかった。

　またランキング3位の田村と同5位の陣野が敗退となった。

Pos.	No.	Driver	Car	Best Score	2nd Score
1	18	和田賢志郎	RPS13	98.10	97.40
2	9	田野結希	S15	97.95	97.85
3	56	古賀誠進	RPS13	97.85	97.25
4	70	中川尚隆	S15	97.70	93.00
5	3	野村圭市	ER34	97.65	96.55
6	65	安藤直輝	C33	97.65	70.50
7	39	久野太一	S15	97.65	68.00
8	61	山中真生	S15	97.60	97.40
9	90	伊藤満紀	JZX90	97.55	95.80
10	88	高木美紀	PS13	97.45	96.65
11	59	西山大貴	S15	97.25	96.50
12	58	谷本真人	S14	97.20	96.55
13	34	三好隼人	ER34	97.20	95.25
14	32	宮里宏和	RPS13	97.20	69.50
15	47	米内寿斗	RPS13	97.15	96.40
16	5	此木智也	RPS13	97.15	63.00
▲追走トーナメント進出▲
17	91	工藤浩平	S14	97.15	–
18	19	浅野潤一	PS13	97.10	97.00
19	31	吉村旭人	S15	97.00	96.50
20	10	石井和義	S15	96.95	96.95
21	66	田村健多	S15	96.85	74.00
22	57	陣野寿幸	S15	96.80	95.95
23	30	田中規明	PS13	96.60	96.20
24	16	森修	S14	96.45	95.55
25	89	沼里裕太	JZX100	96.45	94.90
26	69	酒井勇輝	S14	96.40	70.00
27	73	佐藤拓巳	JZX100	96.35	96.10
28	42	田山ジュン	JZZ31	96.30	95.65
29	95	増田和之	UCF31	96.15	93.25
30	22	栁和孝	S14	96.15	76.10
31	41	植村真一	JZX100	95.95	94.00
32	33	辻紳護武	C33	95.80	69.50
33	50	竹田和明	S14	95.45	92.50
34	27	飯田曜二	S15	95.40	94.10
35	29	粟野如月	RPS13	95.30	94.95
36	99	阿久澤一幸	ZN6	95.10	94.75
37	12	土居雅和	PS13	95.00	94.00
38	55	黒沼雄一	S15	93.65	53.50
39	40	武藤啓史	S14	93.60	77.00
40	68	谷光一	S13	86.50	65.00
41	96	飯島翔大	JZX90	84.00	71.00
42	14	玉城詩菜	RPS13	54.00	–
–	86	近藤善道	AE86	RETIRE	–
–	77	速水眞之介	PS13	RETIRE	–
–	35	神谷剛	CPV35	RETIRE	–
–	87	玉川艶哉	JZZ30	RETIRE	–
–	11	稲岡拓也	S14	RETIRE	–
–	20	金田健人	SW20	RETIRE	–
–	21	筒井陽平	JZX100	RETIRE	–
–	53	新川真也	PS13	RETIRE	–
–	15	中村健一	RPS13	RETIRE	–
–	71	小林竜也	S14	RETIRE	–

第6戦単走優勝

和田賢志郎

N-style VALINO
PIT IN REPAIR 180SX (RPS13)

　練習ではじめて走ったときはファイナルが合ってなくて、そこからファイナル交換して、予選通るかな、くらいまでにはなってて、そこからゾーン引かれたときに白線が追加されて、それに惑わされて、角度もそんなつかず、巻き込むことができなくて、いい走りができなかったんですけど、本番前にちょっとセット変えたら、なんとかうまくハマったかんじです。

　本番は練習のときより振り出し位置をちょっと奥にしたりとか、あと、旋回するときに、なるべくリヤで巻いていけるように意識して、うまくいったかなってかんじです。1本目でいいかんじかなっていうのはあったんで、2本目スポッターからもっとボンッと来てって言われたんで、振り出しをもう少し思いっきりいったっていうかんじですね。クリップというか、アウトゾーンのあとちょっともごもごしちゃって……ちょっと流され気味で、そこがちょっと引かれてたんで、単走優勝は厳しいかなと思ってたんですけど運もあってなんとか。

　今シーズン予選でぜんぜんやり切ってなくて、いつもヒヤヒヤしてたんですけど、今回ははじめて成功したというか、やった感があって、うまく走れたかなってかんじです。ただ、うれしいですけど、運もあったんで、次は抜群に単走優勝とかとれるように目標立てていきたいと思います。

第6戦単走ハイライト

第6戦追走トーナメント

Final Battle
**山中真生** SILVIA (S15) vs **古賀誠進** 180SX (RPS13)
古賀は追走に入ってからも走るごとにスピードや安定感を増し、最後は後追いでもきっちり詰めた。

山中またしても決勝敗退！　ベテラン古賀に屈する

　チャンピオン争いも佳境に入ってきたD1ライツシリーズ。昨年王者で現在ランキング5位の田野とランキング首位の米内がベスト16で対戦。1本目後追いの米内はコーナーで田野に寄せるが、角度が浅く、ラインも小さかったために、先行の田野のほうにアドバンテージがつく。2本目は両者失速ぎみになり、田野の勝ちとなった。

　ベスト4に勝ち上がったのは山中、三好、田野、古賀。山中vs三好の対戦は、2本目に先行の三好がアウトにはみ出すなどリズムを崩して山中が勝利。大会前の時点でランキング2位につけていた山中が、今季3回目の決勝進出を決めた。田野vs古賀の対戦は、おたがい先行時にスピードのある走りで相手に接近を許さず、勝負は再戦にもつれたが、その2本目に田野がマシントラブルに見舞われ、古賀が勝った。

　決勝は山中vs古賀。どちらが勝っても初優勝だ。1本目は山中が先行。山中もいい走りをしたが、古賀が近いドリフトを見せてわずかにアドバンテージを獲得する。2本目は先行の古賀のスピードに山中が寄せられずイーブン。古賀の初優勝が決まり、山中はまたしても準優勝となった。

　なお、このラウンドの結果、ポイントランキングでは山中が米内を抜いてトップに立った。

第6戦優勝

古賀誠進

TEAM九州 GUN sports
GUN sports 180SX (RPS13)

　エビス初参戦だったんですけど、今回練習からほぼ失敗がなくて、いろいろまわりの話聞いてはセットアップしたりしてたけどずっと調子はよくて、そのぶん細かいところまでセット出しができたというかんじで、すごい乗りやすくて、単走、先行に関しては失敗する気はしなかったですね。でも後追いに関してはドキドキでした。もう真生くんの後ろもどこ走ったか記憶にないですもん、あんまり。去年ぐらいからもう追走がまったくダメで。それでも、どうにか追走をなるべく上まで行って、ライツの追走のポテンシャルを上げたかったんです。それがたまたま上に行けちゃって。

　ただ単走はミスしない自信があったっス。先行だけですよ。後追いはホントだめですよ。ホントに記憶にないぐらい。決勝までいったときも、決勝ってことを知らなかったんで「え？　決勝？　もう？」みたいな。ホントに一生懸命すぎて。決勝の後追いのときも、真生くんがこのへんにいて、タイヤカスが飛んできてて目が痛いっていうくらいで、自分なりにはうまく走れたなってかんじだけど、細かいところまではよくは覚えてないです。

　(初優勝の感想は？) 「やっと！」っていうかんじですね。今年予選はまだ落ちてなかったんですけど、そこまで上位には入れてなくて、5、6、8位くらいだったんで。去年3位に1回なったくらいで。いまはまぁ「やっと」っていうくらいですけど、地元に帰って喜びが出てくるんじゃないかな。

第6戦 2位

山中真生

TMS GOODRIDE RACING TEAM
TMS S15 SILVIA (S15)

　悔しいです。ミスはなかったんですけど、ちょっとクルマ的にも馬力的にちょっと負けてるところはあったので、けっこうキツかったのはあるんですけど。

　でもシリーズランキングは逆転できてトップに立てたので。まぁ今回練習日からあまり乗れてなかったので、乗れてないないなりに組み立ててこの結果になったのはよかったかなぁ、と思います。

第6戦 3位

田野結希

HOUSE INNOVATION RACING TEAM
ハウスイノベーション S15 SILVIA (S15)

　(トラブル箇所は) エンジンです。1コーナーに入って、Rを曲がっている最中に回転が上がってこなくて……。ここで優勝できたらシナリオどおりだったんですけど、今年はちょっとトラブルも多いので。備北でまたおなじように上位で通過して、自分より上のランキングのひとと早々に対戦して勝って、優勝できればまだ可能性はあるので、逆転目指してあきらめずにがんばります。

第6戦追走ハイライト

第6戦最終順位&ポイント

Pos.	No.	Driver	Team	Car	Model	Points
1	56	古賀誠進	TEAM九州 GUN sports	180SX	RPS13	25
2	61	山中真生	TMS GOODRIDE RACING TEAM	SILVIA	S15	21
3	9	田野結希	HOUSE INNOVATION RACING TEAM	SILVIA	S15	18
4	34	三好隼人	Team MJスタイル ZESTINO	SKYLINE	ER34	16
5	18	和田賢志郎	N-style VALINO	180SX	RPS13	13
6	39	久野太一	Mon Power 132	SILVIA	S15	12
7	59	西山大貴	TEAM BOOSTAR VALINO ORIGIN Labo.	SILVIA	S15	11
8	58	谷本真人	SAILUN TIRE × Moty’s × チーム四国	SILVIA	S14	10
9	70	中川尚隆	MCR Factory RSヤマダ Lubross VL	SILVIA	S15	8
10	3	野村圭市	TEAM九州 URAS × CUSCO	SKYLINE	ER34	7
11	65	安藤直輝	PB SPEED MASTER VITOUR	LAUREL	C33	6
12	90	伊藤満紀	Team Ito Auto	CHASER	JZX90	5
13	88	高木美紀	VALINO TIRES N-style TOPTUL	SILVIA	PS13	4
14	32	宮里宏和	FBM RACING	180SX	RPS13	3
15	47	米内寿斗	GreenTop × 酒の中村 × AES	180SX	RPS13	2
16	5	此木智也	TMS GOODRIDE RACING TEAM	180SX	RPS13	1

第6戦単走順位&ポイント

Pos.	No.	Driver	Team	Car	Model	Points
1	18	和田賢志郎	N-style VALINO	180SX	RPS13	20
2	9	田野結希	HOUSE INNOVATION RACING TEAM	SILVIA	S15	16
3	56	古賀誠進	TEAM九州 GUN sports	180SX	RPS13	15
4	70	中川尚隆	MCR Factory RSヤマダ Lubross VL	SILVIA	S15	14
5	3	野村圭市	TEAM九州 URAS × CUSCO	SKYLINE	ER34	13
6	65	安藤直輝	PB SPEED MASTER VITOUR	LAUREL	C33	12
7	39	久野太一	Mon Power 132	SILVIA	S15	11
8	61	山中真生	TMS GOODRIDE RACING TEAM	SILVIA	S15	10
9	90	伊藤満紀	Team Ito Auto	CHASER	JZX90	8
10	88	高木美紀	VALINO TIRES N-style TOPTUL	SILVIA	PS13	7
11	59	西山大貴	TEAM BOOSTAR VALINO ORIGIN Labo.	SILVIA	S15	6
12	58	谷本真人	SAILUN TIRE × Moty’s × チーム四国	SILVIA	S14	5
13	34	三好隼人	Team MJスタイル ZESTINO	SKYLINE	ER34	4
14	32	宮里宏和	FBM RACING	180SX	RPS13	3
15	47	米内寿斗	GreenTop × 酒の中村 × AES	180SX	RPS13	2
16	5	此木智也	TMS GOODRIDE RACING TEAM	180SX	RPS13	1