D1LT RD.9 茂原 詳細レポート

2025 D1 LIGHTS SERIES RD.9 MOBARA
2025年D1ライツシリーズ第9戦茂原
開催日:2025年11月2日(日)
会場:茂原ツインサーキット(千葉県)
司会進行&実況:鈴木学/駒崎亮介
審判員:神本寿/古口美範/春山隆
コースコンディション:ドライ
 延動員数:1,366名(3日間合計)

最上が勝って逆転チャンピオン獲得!


第9戦 単走決勝

Tanso 1st place
最上 弦毅
MCR Factory SHIBATIRE D-MAX
MCR Factory 180SX [RPS13]
単走優勝が最上、2位が栁(和)となったが、走りのスタイルは異なり、評価としては最上の完成度が栁の角度をうわまわった。
Tanso 2nd place
栁 和孝
SILVIA [S14]
Tanso 3rd place
奥茂 祐真
SILVIA [PS13]

するどい返しとアクセルオンで最上が単走優勝

 2025年の最終戦は初開催の茂原ツインサーキット。ただし、走行は逆まわりでおこなわれた。ストレートをスタートし、最終コーナーをまわってクランクを抜け、通常の8コーナー、7コーナーを抜けて立ち上がったところまでが競技区間だ。審判席は8コーナーの立ち上がりあたりに設置された。

 通過指定ゾーンは、最終コーナーのアウト側に2ヶ所、8コーナー前半のアウト側、そして7コーナー進入のアウト側に設定された。

 また、最終コーナーでは大きすぎるフェイントや蛇行を防ぐため、コースのセンターよりイン側に入ると減点とされた。

 このコースでは、クランクに進入したあと、振り返しがすぐに2回あり、ズドーンと一発の迫力でアピールするスタイルにはならない。パン、パン、パンとリズムよく振っていくことが重要になる。そのなかで、まずクランクへの進入での角度が浅いと減点。そこでしっかり振っていても、その後はただスムーズにコーナーを抜けていくような走りは得点が伸びず、ひとつひとつきっちりアクションを入れて鋭く振り出し、振り返しつつ、アクセルも入れていく走りに高得点が与えられた。

 ポイントランキング上位5名はいずれも追走進出を決めたが、同2位の最上は、しっかりコントロールされつつもキレのいい振りと、ただちにアクセルを入れる走りを見せ、98.95点をマークしてトップに立つ。そして次に走行したランキング首位の栁(和孝)は振りごとに大きな角度をつけて走ったものの、3つめの振りがややおとなしくなってしまったことで最上の点をうわまわれず、単走2位となった。

Pos.No.DriverCarBest score2nd score
136最上 弦毅RPS1398.9597.45
222栁 和孝S1498.8596.40
340奥茂 祐真PS1398.8097.85
49瀬戸 大輔S1598.1097.55
575此木 智也RPS1398.0097.60
637Dhnaram CaseyPS1398.0067.50
759西山 大貴S1597.9595.85
861鈴木 勇人RPS1397.8096.90
919浅野 潤一PS1397.7597.25
1056古賀 誠進RPS1397.1596.70
1126熊谷 圭一郎RPS1397.1096.65
1280Jin Tea WookBK97.0594.50
1399阿久澤 一幸ZN696.9596.35
148佐野 翔RPS1396.8096.55
1516柳 晃司S1596.8095.90
163三品 和希RPS1396.6596.30
1770中川 尚隆S1596.6096.10
1866北澤 淳JZX9096.5596.20
1911石塚 進一ECR3396.3595.85
2027Date AndrewFD3S96.3595.35
2151五十嵐 剛S1596.3584.00
225小紫 知慧ZN696.3095.85
2350沼里 裕太JZX10096.3095.15
2458谷本 真人S1496.3094.25
▲ 追走トーナメント 進出 ▲
2590伊藤 満紀JZX9096.2595.85
2665安藤 直輝C3396.2582.50
2779中村 大介RPS1396.2095.65
2841植村 真一JZX10096.1596.00
2931吉村 旭人A3196.1595.75
307髙野 直樹JZX10096.1594.40
3124田山 ジュンJZZ3196.1095.80
3248野口 英譲S1496.1095.35
3333辻 紳護武C3395.9095.75
3439宮里 宏和JZZ3095.7095.65
3592大島 挙一S1595.6072.50
3634吉沢 元汰PS1395.5095.50
3772高根 芳朋JZX10095.5095.10
3814渡邉 柊S1495.4038.50
3964森 孝弘ZN695.0043.50
4049田中 光ER3494.8594.65
4129粟野 如月RPS1394.8594.25
4268谷 光一S1394.5092.75
4355吉田 紘祐FD3S94.0035.00
4415鈴木 秀樹S1593.0049.50
4588平田 健介S1592.60
4644須黒 典高S1491.5083.50
4773油浦 桃PS1391.5082.50
4874城崎 明日香RPS1390.0020.00
4932伊藤 充輝S1580.50
5081矢野 智己S1540.50
5169中村 健一S1430.0029.00
77玉川 艶哉RPS13DNS
86近藤 善道AE86RETIRE
17佐藤 拓巳JZX100RETIRE
21筒井 陽平JZX100RETIRE
52島袋 竜馬RPS13RETIRE

※ No.77はマシントラブルにより出走不可能。
※ No.17はマシントラブルによりリタイア。
※ No.21はマシントラブルによりリタイア。
※ No.86はマシントラブルによりリタイア。


第9戦 単走優勝

最上 弦毅

MCR Factory SHIBATIRE D-MAX
MCR Factory 180SX[RPS13]

 練習からけっこういいかんじで走れてたんで、自分の走りができれば、上位で通過できるなとは思ってました。このコースは自分と相性がよかったですね。前回、名阪で2コ落としたんですけど、やっぱり気持ち的に名阪はちょっと入りすぎてたんで……「チャンピオン獲りたい、獲りたい」って。今回はけっこう楽しく、自分らしい走りをしようかなと思って、あんまり点数とか考えずに、自分の、攻めたいい走りをやろうっていうのを心がけました。

 1本目は、ちょっと振りが手前になってしまって、インカットぎみというか、リズムが悪くて、返しも蹴り返しができなかったんですけど、2本目はそれを修正して、蹴りで返して。ちょっとミスはあるんですけど、そのミスをリカバリーするように調整して、うまくまとめられたんで、それが結果に出たかなと思います。

 2本目は、もう少し行けたなっていうところは正直あって、その点、ちょっと悔しさはありますけど結果的に本番2本のなかでいちばんいい走りができたのはうれしいですね。


第9戦 追走トーナメント

Final Battle
最上 弦毅 [RPS13] vs 栁 和孝 [S14]
決勝。後追い時にもっとも近づいた距離では栁(和)のほうがうわまわったが、ミスのない完成度の高い走りで、最上が勝った。

最上が栁(和)を決勝で倒し、タイトルも獲得!

 追走トーナメントは、単走の上位24名でおこなわれた。そのうち上位8名はシードされて2回戦からの登場となる。

 ベスト24では、かろうじてチャンピオン獲得の可能性を残していたランキング3位の浅野が破れ、タイトル争いから脱落。古賀とケーシは勝ち上がって望みをつないだ。

 ベスト16ではまず最上が谷本に勝利。この時点で、古賀とケーシがポイントで逆転する可能性はなくなり、チャンピオン争いは最上と栁(和)に絞られた。その栁(和)もベスト8進出を果たし、まだタイトルは決まらない。

 ベスト8では地元の此木が瀬戸を破って初のベスト4進出を決め、奥茂は再戦のすえにケーシを破って勝ち上がった。そしてベスト8でも最上と栁(和)は勝利。ここで状況が少し変わった。順位と獲得ポイントの関係で、ここまでは、栁(和)が先に負ければ最上のチャンピオンが決まったのだが、栁(和)がベスト4で負けたとしても、最上は優勝しないと、つまりもうひとつ勝たないとチャンピオンが獲れない状況になった。

 そして準決勝。此木と最上の対戦は再戦にもつれたが、此木が2本ともミス。最上も合わせきれはしなかったものの、最上の勝ちとなった。

 栁(和)vs奥茂は、奥茂が後追いで栁に寄せられなかったのに対し、栁は審判席前のコーナーから奥茂に寄せて合わせたことによって栁が勝った。

 決勝は最上vs栁(和)。勝ったほうがシリーズチャンピオンだ。1本目は最上が先行。栁も近い位置につけてきたが、審判席前で一瞬インを差したほかは完全には合わせきれない。これでわずかに栁アドバンテージ。2本目は栁が先行。最上は最終コーナーから栁の真後ろにつけていくが、栁はゾーン1を途中退場してしまう。最上はそのあと栁のインに入りきることはできなかったものの大きなミスはなし。最終的に栁のゾーン減点がひびき、最上の勝ちとなった。

 これで最上と栁(和)のシリーズポイントは同点。『ドライバーズシリーズポイントが同点の場合は、当該大会成績上位順としシリーズ順位を決定する。』というルールにより、最上のシリーズチャンピオンが決まった。


第9戦 優勝

最上 弦毅

MCR Factory SHIBATIRE D-MAX
MCR Factory 180SX [RPS13]

 追走は、単走優勝からの流れだったんで、けっこう気持ち的にラクで。しかもぜんぶ先行から走れるっていう状態だったので、まず追走っていうよりは、「先行をしっかり走ろう」「自分の走りをしよう」っていうので、わりと落ち着いてスタートできてたかなと思います。はい。

 (落とした名阪ラウンドからメンタルの切り替えはうまくいった?) とくにナニっていうのはないんですけど、名阪でチャンピオン獲れる可能性を1回逃したんで、もう切り替えて、自分はシリーズランキング2位でチャレンジャーなんで、攻めていくだけだなと思って。今日も栁くんどうこうというより、決勝で当たって勝てば、同点でシリーズチャンピオンっていうのはわかってたんで、優勝だけを目指して走ってたっていうかんじですね。

 (栁選手もずっと負けずに勝ち上がってきたが?) やっぱりプレッシャーでしたね。ボクが先に走れるんで、王手をかけて。でも、順当に勝ち上がってきたので、もう途中からは決勝で勝つしかないと思ってたんで。栁くんもすごいいい走りしてたんで。もう決勝で一生懸命、全力出して、どっちが勝つか。やりきって決めてもらおうと、そういうかんじで走りました。

 決勝は、緊張もあったんですけど、その前の追走で接触もあって、足まわりをメカニックのひとたちにきっちり直してもらったりして、自分もテンション上がってたんで、もうその流れで。スポッターの横井さんからはスタートからバチバチで行けっていわれてたんで、なんとかスタートも上手に行って、それが相手のミスも誘えて、結果につながったと思います。

 (優勝して) ひさししぶりの優勝で、最終戦で、しかもシリーズも決められて、単走優勝も今年はじめて獲れたんで、やっと。もう栁くんに単走はいいところをつねに持っていかれてたので、本当にいろんな意味で最終戦いい結果が出て、本当にうれしいです。


第9戦 2位

栁 和孝

SIM support SPARK × WISTERIA
SPARK S14 SILVIA [S14]

 (決勝は) 先行のときは、たぶん普通に行ったんですけど、ちょっとタイヤ替えまして、決勝だけ。はじめてシバS使ったんですよ。もう一か八かで。で、失敗しました(笑)。でも最後なんで、いいものを見せたかったというのもあるんで、自分のできる最高のパフォーマンスをやろうと思った結果……やっちゃいました。まぁ、自分のなかで持ってきているすべてを出したかったんで、後悔のないように最後走ろうと思ったんで。


第9戦 3位

奥茂 祐真

88group × BUNDY
enjoy ワンビア [PS13]

 (準決勝は) ちょっとリキみすぎて合わなかった部分はあります。後追いはもっと行きたかったですけど、速くて、追いつかなかったです。先行も失敗です。もっといいのあります。やっぱり経験値の差ですかね。自分が先行のときにはポイント取られてたんで。


第9戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
136最上 弦毅MCR Factory SHIBATIRE D-MAX180SXRPS1325
222栁 和孝SIM support SPARK × WISTERIASILVIAS1421
340奥茂 祐真88group × BUNDYSILVIAPS1318
475此木 智也BUNDY × TMS Racing180SXRPS1316
59瀬戸 大輔HOUSE INNOVATION RacingSILVIAS1513
637Dhnaram CaseyBURSTSILVIAPS1312
761鈴木 勇人WISTERIA180SXRPS1311
856古賀 誠進TEAM九州 GUN sports180SXRPS1310
959西山 大貴SAMMIT ORIGIN Labo. VL BOOSTARSILVIAS158
1026熊谷 圭一郎ANEST IWATA RACING180SXRPS137
1180Jin Tea WookMOVE AUTO MOTIVEGENESIS COUPEBK6
128佐野 翔Real Cars マジキテル連合180SXRPS135
1316柳 晃司THEATER × Sky Team WTSILVIAS154
1470中川 尚隆MCR Factory SHIBATIRE D-MAXSILVIAS153
1551五十嵐 剛GoGoRacingSILVIAS152
1658谷本 真人SHIBATIRE × Moty’s × REMSSILVIAS141
1719浅野 潤一FEAT Racing × SPEED MASTERSILVIAPS13 
1899阿久澤 一幸サンダーお兄さんレーシング86ZN6 
193三品 和希ホリウチ製作所180SXRPS13 
2066北澤 淳ILLUSION YTS VLMARKⅡJZX90 
2111石塚 進一オートガレージS CLEAVE ANTARES  SKYLINEECR33 
2227Date AndrewDefy AutoRX-7FD3S 
235小紫 知慧トヨタ自動車部 CUSCO TOYO TIRES86ZN6 
2450沼里 裕太Teme Ito AutoCRESTAJZX100 

第9戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
136最上 弦毅MCR Factory SHIBATIRE D-MAX180SXRPS1320
222栁 和孝SIM support SPARK × WISTERIASILVIAS1416
340奥茂 祐真88group × BUNDYSILVIAPS1315
49瀬戸 大輔HOUSE INNOVATION RacingSILVIAS1514
575此木 智也BUNDY × TMS Racing180SXRPS1313
637Dhnaram CaseyBURSTSILVIAPS1312
759西山 大貴SAMMIT ORIGIN Labo. VL BOOSTARSILVIAS1511
861鈴木 勇人WISTERIA180SXRPS1310
919浅野 潤一FEAT Racing × SPEED MASTERSILVIAPS138
1056古賀 誠進TEAM九州 GUN sports180SXRPS137
1126熊谷 圭一郎ANEST IWATA RACING180SXRPS136
1280Jin Tea WookMOVE AUTO MOTIVEGENESIS COUPEBK5
1399阿久澤 一幸サンダーお兄さんレーシング86ZN64
148佐野 翔Real Cars マジキテル連合180SXRPS133
1516柳 晃司THEATER × Sky Team WTSILVIAS152
163三品 和希ホリウチ製作所180SXRPS131
1770中川 尚隆MCR Factory SHIBATIRE D-MAXSILVIAS15 
1866北澤 淳ILLUSION YTS VLMARKⅡJZX90 
1911石塚 進一オートガレージS CLEAVE ANTARESSKYLINEECR33 
2027Date AndrewDefy AutoRX-7FD3S 
2151五十嵐 剛GoGoRacingSILVIAS15 
225小紫 知慧トヨタ自動車部 CUSCO TOYO TIRES86ZN6 
2350沼里 裕太Teme Ito AutoCRESTAJZX100 
2458谷本 真人SHIBATIRE × Moty’s × REMSSILVIAS14 

2025年シリーズ チャンピオン

最上 弦毅

MCR Factory SHIBATIRE D-MAX
MCR Factory 180SX [RPS13]

 今年D1ライツに出てきたのは、そもそもチャンピオンを獲るためで、そのために、2022年のままの仕様じゃ勝てないと思ったので、いろんなひとの協力で、クルマもちょっとアップデートして、しっかりメンテナンスして、SRエンジンのままなんですけど、そのパッケージで、めちゃくちゃパワーあるっていうかんじじゃないですけど、ライツではバランス的にすごいいいかんじで走れる状態で開幕から行ってたので、そのみんなの協力があって、シリーズ獲れたかな、と思います。

 今年、エビスの前にいちどランキング1位になって、エビスで同点にされて、名阪で逆転されて最終戦という流れだったんですけど、ボクが2022年に出てたときは、前半4戦で3勝してからチャンピオンを逃しているので、やっぱり逃げモードとプレッシャーをわかっているんで、2位に落ちて悔しいというよりかは、プレッシャーが栁くんに行ってくれたなっていうところが、ある意味運がよかったのかなと思います。

 (今年うまくいったことは?) ボクが前にD1ライツに出てたときは、どっちかっていうと、一か八かなかんじがあったんですけど、D1GPでいろいろ勉強させてもらって、安定して、そこそこのレベルの走りを出せるようになって、そのへんが生きたかな、と。以前はギャンブル性が高かったんですけど、今年は、ミスがありながらも、昔とくらべれば安定感が増したのが大きかったと思います。

 (いまの心境は) もうめちゃくちゃうれしいですし、ほっとしてますし、もういろんな感情ですね。

 (来年は) 気分的にはD1GP出たいんですけど、まだ具体的になにも決まってなくて、ライツに出るのか……。ただ競技には出たいと思っていて、できれば、D1GPにまた出たいと思っていますので、スポンサー活動して、また復帰できるようにがんばりたいと思います。


2025年シリーズ 2位

栁 和孝

SIM support SPARK × WISTERIA
SPARK S14 SILVIA [S14]

 ここまで1位で来てて、2位になっちゃったんで、非常にスポンサーさんとか応援してくれてるひとに申し訳ないなぁと思いながら、ちょっと来年どうしようかなって悩んでます、いま正直。このシーズンいいところもあれば、でも、よくないところがありすぎたんでね、とくに追走に関しては、ずっと今日くらい勝ててればいいと思うんですけど。シーズン前半では、まずクルマができてから乗り慣れなかったというのが一番デカいのかなと。トラブルとかもあったんで。そこらへんがもったいなかったですね。

 やっといまは自分の好きなように動くんで、どこでも待てるし、無理しなくても勝てるかんじなんで、本当に来年出たらもっといいパフォーマンスができると思うんですけど、またライツに出るかどうかは悩んでます。


2025年シリーズ 3位

デュナラム ケーシ

BURST
S13 SILVIA [PS13]

 2025年は9ラウンドのうち3ラウンドで0ポイント。クルマのトラブルとかいろいろで。でも、なんとか1年のうちにけっこうポイントとれて、上がったり下がったりして、はじめてのシリーズで3番で、うれしいです。でも、自分では、優勝もシーズン優勝もできると思っているので、ちょっと悲しい。次は優勝を目標に。もちろん獲ります。


2025年シリーズ 単走チャンピオン

栁 和孝

SIM support SPARK × WISTERIA
SPARK S14 SILVIA [S14]

 正直、シリーズ前は、単走チャンピオンはねらってはなかったんですよ。ただ、開幕戦、いきなり優勝できたっていうところもあって、ねらってはないんですけど、今年はとくに単走は調子よかったんで。

 (シーズン中の意識は?) エビスの1日目に勝った時点で「これ、このままだったら、たぶん、もうもらったな」みたいなところがあった。そこから、日曜日はもう完全にねらってました。

 (単走の得意意識は) いや、どっちかといえば追走のほうが好きで、ずっと追走ばっかりやってて。だから、去年、おととしはもう単走で予選を通ることがまず目標だったんですよ。逆に言えば、ただ、今年は本当に予選は(問題なく)通るなぁっていうふうに変わってきたのはよかったですけど。

 (今年はなにがうまくいった?) クルマですかね。2JZになったのと、ハコもイチから作り直して、それも全部ウィステリアの藤野さんとかのおかげで、クルマがよくなったのが大きいんじゃないですか。人間がラクになりました。

 開幕戦のときは、まだそんなに仕上がってなくて、本当に仕上がったのはエビスなんですよ。それまでなにかしらトラブルがあったり、自分の思うように動かなかったりとかあって、エビスぐらいから、やっと、「あ、自分のクルマ」っていうかんじになったんですよね。そこからはもう壊れないし、クルマ自体すごく自分の思ったとおりに動いてくれてます。

 (単走のときに意識していることは?) 基本的に1本目は、まず自分の持ってる8割から9割の力で走る。絶対100%で走らないで、どれだけ点が出せるかっていうのを意識してるんですけど、それがたまたま、今年はその1本目にボーダー以上の点が出て、あわよくば1本目から上位にいるんで。じゃあ、2本目はこうしたらいいだろうっていうのがわかりやすくて、魅せる走りができるというか、思いきっていけるんで、その部分でたぶん単走優勝が多くなったと思うんですけど。だから、組み立てもうまくいってましたね、今年は。本当に名阪だけです、ダメだったのは。あそこはもう自分のなかでプレッシャーとかで、わけわからなくなったので。

 (単走チャンピオンを獲った感想は) 自分のなかで獲れるつもりなんて本当になかったんです。タイトルというのは大きいな、と思います。


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