■コースコンディション:ドライ
■無観客
目桑が今期3勝目をあげてチャンピオンも獲得!
単走決勝
気合いでは勝てない難コース設定
2020年シーズン最後は第6戦、第7戦のデュアルファイナルズ。このうち第6戦は、2コーナーが通常のコース設定よりひとつ奥に設定された。
高得点をとるためには、進入でつけた角度を維持して2コーナーまで旋回していくことが求められるが、アクセルONのタイミングや車速のコントロールなど、さまざまな要素で正確さが求められる難度の高いコース設定となった。
不通過となったなかには、攻めた走りをした結果、審判席まえでハミ出した選手、逆に守りに入って通過指定ゾーンをとれずに減点された選手が多かった。
そのなかで、目桑、米内、最上、森(孝)、伊藤のシリーズ上位5人が1本めを失敗。2本めは目桑がなんとか走りをまとめたものの、そのほかの4人は抑えすぎるなどしてまたしても失敗し、敗退するという波乱の展開になった。
米内は「昨日の練習ではあるていどつかめてたんですが、本番はいろいろつじつまが合わなくて、ラインをのがしちゃいました」、最上は「クルマの感触がよすぎて1本めはやりすぎちゃってハーフスピン。2本めはそのハーフスピンの感覚が残っちゃってて、手前で振っちゃいました」と語る。
そして森(孝)は「1本めは行けたと思ったらコースアウトになっちゃって。2本めは決めようとして柄にもなく攻めたら失敗しました」、伊藤は「ギヤが入らないんです。3速にダウンしようとしたときに入らなくて」とのコメント。これによってポイント首位の目桑にとってはリードを広げるチャンスとなった。
いっぽう1本めに失敗していた蕎麦切は、それでも2本めにきっちり攻めつつ完成度の高い走りを披露。初の単走優勝を果たした。
Pos. | No. | Driver | Machine | Best Score | 2nd Score |
---|---|---|---|---|---|
1 | 31 | 蕎麦切 広大 | HR31 | 98.95 | 95.90 |
2 | 57 | 柳杭田 貫太 | S14 | 98.45 | 96.65 |
3 | 8 | 中川 孝之 | RPS13 | 98.45 | 93.50 |
4 | 88 | 高木 美紀 | PS13 | 98.20 | 97.15 |
5 | 62 | 古賀 誠進 | RPS13 | 98.20 | 96.90 |
6 | 52 | 加納 広貴 | JZX100 | 98.20 | 47.50 |
7 | 51 | 久保 一真 | S14 | 97.90 | 96.60 |
8 | 70 | 横田 宏延 | S15 | 97.90 | 91.75 |
9 | 58 | 谷本 真人 | S14 | 97.65 | 96.00 |
10 | 21 | 筒井 陽平 | JZX100 | 97.65 | 91.50 |
11 | 86 | 高嶋 健市 | JZX100 | 97.60 | 95.60 |
12 | 73 | 塚本 奈々美 | JZA80 | 97.60 | 91.25 |
13 | 1 | 目桑 宏次郎 | RPS13 | 97.60 | 48.00 |
14 | 12 | 土居 雅和 | PS13 | 97.50 | 65.50 |
15 | 16 | 仲村 悠 | PS13 | 97.45 | 94.55 |
16 | 3 | 野村 圭市 | ER34 | 97.00 | 95.50 |
▲追走トーナメント進出▲ | |||||
17 | 18 | 岩﨑 脩作 | S15 | 96.90 | 96.45 |
18 | 40 | 廣江 翔太 | JZX100 | 96.85 | 45.50 |
19 | 66 | 吉田 道夫 | PS13 | 96.80 | 47.50 |
20 | 77 | 速水 眞之介 | PS13 | 96.75 | 94.25 |
21 | 19 | 能登 陽向 | S13 | 96.65 | 93.25 |
22 | 56 | 森 孝弘 | S15 | 96.20 | 94.25 |
23 | 24 | 下田 紗弥加 | S15 | 96.10 | 94.10 |
24 | 85 | 近藤 善道 | AE86 | 96.10 | 62.50 |
25 | 36 | 最上 弦毅 | RPS13 | 96.10 | 49.50 |
26 | 47 | 米内 寿斗 | S15 | 95.95 | 95.75 |
27 | 6 | 村上 佳 | JZX100 | 95.90 | 44.50 |
28 | 33 | 辻 紳護武 | C33 | 95.85 | 94.50 |
29 | 38 | 野々 英喜 | PS13 | 95.85 | 45.50 |
30 | 44 | 浮田 正明 | S14 | 95.65 | 47.50 |
31 | 35 | 塙 彰拡 | FD3S | 95.65 | |
32 | 95 | 福田 大輔 | PS13 | 95.55 | 44.00 |
33 | 30 | 田中 規明 | PS13 | 95.50 | 94.15 |
34 | 41 | 植村 真一 | JZX100 | 95.50 | 85.00 |
35 | 90 | 伊藤 満紀 | JZX90 | 95.25 | 47.50 |
36 | 53 | 永塚 尚幸 | S15 | 94.60 | 51.00 |
37 | 29 | 粟野 如月 | RPS13 | 94.55 | 93.75 |
38 | 105 | 齋藤 寿夫 | RPS13 | 94.50 | 92.75 |
39 | 10 | 瀧澤 翼 | PS13 | 94.00 | 59.50 |
40 | 81 | 有水 允良 | RPS13 | 93.75 | 52.50 |
41 | 99 | 阿久澤 一幸 | S14 | 93.50 | 61.00 |
42 | 20 | 金田 健人 | SW20 | 93.50 | 43.00 |
43 | 50 | 山本 航 | JZX100 | 92.75 | 46.00 |
44 | 69 | 花渕 大樹 | JZX100 | 92.75 | 40.00 |
45 | 15 | 前原 敏宏 | S15 | 63.25 | 47.00 |
46 | 68 | 谷 光一 | PS13 | 60.00 | 43.50 |
47 | 87 | 文元 竜彦 | S15 | 60.00 | |
48 | 5 | 瀬戸 勇一郎 | S15 | 55.00 | 44.50 |
49 | 59 | 竹田 和明 | S14 | 42.50 | 40.00 |
50 | 17 | 久野 太一 | S15 | 0.00 | |
51 | 9 | 横田 卓三 | S14 | 0.00 | |
– | 55 | 須澤 翔平 | PS13 |
単走優勝
蕎麦切 広大
R31HOUSE DRIFT RACING TEAM
R31HOUSE SKYLINE (HR31)
練習もけっこうよかったので、練習どおりの走りをすればいい点数が出るなっていう感触もあったんですけど、今シーズンは単走の本番が弱かったので、そういう悪いイメージを持たずにいい走りをしようっていう前向きな気持ちで臨んだらいい結果に結びつきました。
(クルマに関しては?) 角度つくようにとか、ストッパーとかいろいろ……フロントメンバーとかも換えたりして、それでいつもより角度がついた走りになったんで、よかったですね。
(ここを走った経験は?) 今回で2回目ですね。あまり経験はなかったんですけど、いっぱいYouTubeとか見て勉強して「こういうふうに走りたいな」っていうイメージを作ってやりました。1本目はちゃんと角度つけきれずに出ちゃったので、すごい「ヤバいな」と思ったんですけど、ちゃんと角度をつけてアクセルを踏めば大丈夫だとわかってたんで、そこはあまりブレないように頑張りました。2本めは、正直ベストではなかったですけど、練習走行に近い走りができたんでよかったかな、と思います。
(単走優勝して) ちょっとまだ気持ちが落ち着かないです。はじめての経験なので、よかったかな、と思います。
追走トーナメント
目桑が盤石の走りで優勝&チャンピオン確定!
米内の単走敗退もあって、シリーズ争いはがぜん有利になった目桑だが、ベスト16の対戦相手は高木。2年まえの名阪では決勝で敗れ、昨年の名阪でも準決勝で敗れた難敵だった。
1本めは高木が先行。目桑は近いドリフトで攻めて1ランクのアドバンテージを取る。2本めは目桑が先行。後追いの高木は近寄ることができずドリフトが戻ってしまう。これで目桑が高木にはじめて勝利した。
ベスト16、ベスト8くらいまでは、後追いが攻めたもののドリフトがもどったり失速したりして敗れるケースも多く、ミスをしないことが重要な展開となった。蕎麦切、目桑、仲村、高嶋がベスト4進出を決めた。
準決勝最初の対戦は蕎麦切vs目桑。しかし蕎麦切のマシンのエンジンが、ウォームアップ走行で突然ストップ。そのまま復旧できずにリタイヤとなってしまった。これで最終戦を残して目桑のチャンピオンが決まった。
準決勝のもうひとつの対戦は仲村vs高嶋。1本めは仲村が先行。後追いの高嶋が寄せられない展開で、両者ともに小さいミスがあり、判定はイーブン。そして2本めは高嶋が先行。高嶋が角度もあってアウトぎりぎりにきっちり飛ばす見事な走りをすると、後追いの仲村は角度が浅くなってしまう。これで高嶋が初の決勝進出を決めた。
決勝は目桑vs高嶋。1本めは目桑が先行。後追いの高嶋はストレートまでの区間で距離を開けられ、さらに1コーナーの奥ではオーバーランぎみになってドリフトが戻ってしまう。これで大きく目桑にアドバンテージ。2本めは進入から高嶋をとらえていた目桑が近いドリフトを見せて勝利した。
優勝
目桑 宏次郎
Realstyle ORIGIN Labo. VALINO
新型180SX (RPS13)
2年連続で負けてる高木さんに、どこかで当たるだろうなっていう予想はしてたんですよ。ただ、ベスト16で当たるっていうのはいちばんいやな流れだな、手ごわいなって思ってたら、見事になってしまったんですけど、気持ちで負けたらたぶん負けてしまうっていうのもあったんで、クルマのセットの方向性も、ベスト16から、いままでやったことがないくらい攻めた方向に、タイヤをグリップさせる方向に振って賭けに出て、それが結果につながりました。
去年、一昨年はそれをちょっと控えめに…「このくらいにしとかなきゃミスしちゃうかもな」って抑える方向にしていたらやっぱり勝てなくて、そのおなじやりかたをしたくなかったんで、やっぱりそういうふうに攻めたほうがいいんだな、っていうことは思いましたね。
(単走で1本目失敗してますが?) とくにシリーズがどうとかって緊張をして身体が動かなかったっていうことはなかったと思うんですけど、なんかちょっと滑るな、というかんじがあって、石灰とかでの路面の変化があったのかな、と思いましたけど。追い込まれて次失敗したら終わりなんで、どうしても人間は追い込まれたときの心境としては安パイに行きたいと思っちゃいがちなのかなと思って、それをやるとだいたい落ちるっていうのもいままで実際そうなってきたんで、それをやりすぎない、あるていど攻める気持ちで臨んで、そんな大した走りではなかったんですけど、なんとか。
(今日の追走はどうでしたか?) まぁ、100点ではないですけど、決勝以外でももっともっと近い距離の追走はしたかったっていうのはありますけど、今日の結果によってシリーズが決まることもあったので、いい走りとリスクを冒すのとどっちを選ぶかってっていうところで確実に行くっていう方向を選んだっていうかんじだったと思いますね。
2位
高嶋 健市
Team Ito Auto 健 × GOODRIDE
Ito Auto Chaser 健 (JZX100)
今日は単走が乗れてなくて、ただベスト16に残れてスイッチが入ったというか、気持ちが入ったというか、自分のミスも多かったんですけど、先行ではけっこう走りが決まったので、それがよかったかな、と。
決勝は勝ちたかったですけど、(目桑選手は) 裏が速くて、とてもついていけなかったですね。速いのはわかってたんですけど、予想以上に速かったですね。ちょっとそのへんは腕を磨かないと、と今日は思いましたね。
3位
蕎麦切 広大
R31HOUSE DRIFT RACING TEAM
R31HOUSE SKYLINE (HR31)
(今日の追走の手応えは?) 最終コーナーで離れちゃったりして、自分のベストの走りではないし、いろいろミスに助けられながら運で勝ち上がった感はあるので、次は実力をちゃんと発揮して走りの差で決着をつけたいですね。
(トラブルの状況は) ウォーミングアップを走っていたら、審判席すぎくらいでエンジンが急に止まっちゃって。そこからセルモーターもまわらず、なんだろうな、っていう状況ですね。
最終順位&ポイント
Pos. | No. | Driver | Team | Machine | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 目桑 宏次郎 | Realstyle ORIGIN Labo. VALINO | RPS13 | 25 |
2 | 86 | 高嶋 健市 | Team Ito Auto 健 × GOODRIDE | JZX100 | 21 |
3 | 31 | 蕎麦切 広大 | R31HOUSE DRIFT RACING TEAM | HR31 | 18 |
4 | 16 | 仲村 悠 | champion skymotors | PS13 | 16 |
5 | 8 | 中川 孝之 | TMW FREERIDE マツガレ | RPS13 | 13 |
6 | 62 | 古賀 誠進 | GUN sports | RPS13 | 12 |
7 | 58 | 谷本 真人 | GOODRIDE × Moty’s × M.A.M | S14 | 11 |
8 | 21 | 筒井 陽平 | 星野自動車 VITOUR TIRE CHARME | JZX100 | 10 |
9 | 57 | 柳杭田 貫太 | Team ORANGE jr. 山崎眼科 | S14 | 8 |
10 | 88 | 高木 美紀 | VALINO TIRES N-style | PS13 | 7 |
11 | 52 | 加納 広貴 | Team Ito Auto Service | JZX100 | 6 |
12 | 51 | 久保 一真 | FIRST Racing | S14 | 5 |
13 | 70 | 横田 宏延 | MCR Factory D-MAX Lubross | S15 | 4 |
14 | 73 | 塚本 奈々美 | バーニングコア 小倉クラッチ 773 | JZA80 | 3 |
15 | 12 | 土居 雅和 | KANZAKI BASE | PS13 | 2 |
16 | 3 | 野村 圭市 | URAS team KYUSYU | ER34 | 1 |
単走順位&ポイント
Pos. | No. | Driver | Team | Machine | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 31 | 蕎麦切 広大 | R31HOUSE DRIFT RACING TEAM | HR31 | 20 |
2 | 57 | 柳杭田 貫太 | Team ORANGE jr. 山崎眼科 | S14 | 16 |
3 | 8 | 中川 孝之 | TMW FREERIDE マツガレ | RPS13 | 15 |
4 | 88 | 高木 美紀 | VALINO TIRES N-style | PS13 | 14 |
5 | 62 | 古賀 誠進 | GUN sports | RPS13 | 13 |
6 | 52 | 加納 広貴 | Team Ito Auto Service | JZX100 | 12 |
7 | 51 | 久保 一真 | FIRST Racing | S14 | 11 |
8 | 70 | 横田 宏延 | MCR Factory D-MAX Lubross | S15 | 10 |
9 | 58 | 谷本 真人 | GOODRIDE × Moty’s × M.A.M | S14 | 8 |
10 | 21 | 筒井 陽平 | 星野自動車 VITOUR TIRE CHARME | JZX100 | 7 |
11 | 86 | 高嶋 健市 | Team Ito Auto 健 × GOODRIDE | JZX100 | 6 |
12 | 73 | 塚本 奈々美 | バーニングコア 小倉クラッチ 773 | JZA80 | 5 |
13 | 1 | 目桑 宏次郎 | Realstyle ORIGIN Labo. VALINO | RPS13 | 4 |
14 | 12 | 土居 雅和 | KANZAKI BASE | PS13 | 3 |
15 | 16 | 仲村 悠 | champion skymotors | PS13 | 2 |
16 | 3 | 野村 圭市 | URAS team KYUSYU | ER34 | 1 |