■コースコンディション:ドライ
■延動員数:合計3,806名 (関係者含む)
前戦でチャンピオンを決めた中村が優勝!
第6戦 単走決勝
前日より得点を伸ばして横井が2連勝!
2021年シリーズ最終戦。コース形態が変更されるエビスサーキット南コースでは最後の大会にもなる第6戦は、第5戦の翌日に開催された。コースレイアウトは前日と同様。得点も前日より全体的にやや上がった。
まず第1走者の小橋が、2本をきっちり組み立てて、2本目に98.82点を出すと、田中が絶妙なストレートのつなげかたからスピードを維持しつつ姿勢の安定したドリフトを見せて99.27点という高得点を獲得。トップに立つ。Bグループでは、前日の単走優勝者である横井が1本目に失敗したものの、2本目は絶妙な角度とラインで最終コーナーを飛び出して走りをまとめ、前日の得点をうわまわる99.59点をマーク、この時点までのベストスコアを出した。
そしてCグループでは前日のクラッシュから完璧ではないものの、マシンを修復してきた中村が、高い車速と審査席前での安定性などで点をかせぎ98.96点で横井、田中にはおよばないものの3番手に入る。このまま順位が変わらなければ、中村の単走シリーズチャンピオンが決まる。
けっきょくそのあとに中村をうわまわる点は出ず、中村の単走シリーズチャンピオンと、横井の単走2連勝が決まった。
Pos. | No. | Driver | Machine | Best Score | 2nd Score |
---|---|---|---|---|---|
1 | 70 | 横井 昌志 | S15 | 99.59 | 44.19 |
2 | 2 | 田中 省己 | S15 | 99.27 | 97.20 |
3 | 99 | 中村 直樹 | S15 | 98.96 | 88.69 |
4 | 4 | 小橋 正典 | S15 | 98.82 | 96.20 |
5 | 52 | 北岡 裕輔 | JZX100 | 98.68 | 94.74 |
6 | 66 | 藤野 秀之 | ZN6 | 98.66 | 97.36 |
7 | 79 | 目桑 宏次郎 | RPS13 | 98.33 | 0.00 |
8 | 36 | 高橋 和己 | E92 | 98.17 | 97.53 |
9 | 78 | 上野 高広 | GSC10 | 98.00 | 13.19 |
10 | 90 | 川畑 真人 | A90 | 97.66 | 18.98 |
11 | 91 | 畑中 真吾 | A90 | 97.60 | 97.32 |
12 | 33 | 笹山 栄久 | JZX100 | 97.57 | 96.45 |
13 | 7 | 松井 有紀夫 | FD3S | 97.47 | 97.37 |
14 | 69 | 秋葉 瑠世 | S15 | 97.25 | 92.99 |
15 | 87 | 齋藤 太吾 | A90 | 97.13 | 0.00 |
16 | 27 | 茂木 武士 | S15 | 96.92 | 14.68 |
▲追走トーナメント進出▲ | |||||
17 | 46 | 末永 正雄 | S15 | 96.62 | 96.02 |
18 | 56 | 森 孝弘 | RPS13 | 96.47 | 87.43 |
19 | 9 | 末永 直登 | S15 | 96.08 | 63.41 |
20 | 15 | 植尾 勝浩 | S15 | 95.94 | 93.70 |
21 | 6 | 内海 彰乃 | S15 | 95.29 | 85.77 |
22 | 51 | 岩井 照宜 | FC3S | 94.40 | 91.54 |
23 | 77 | 松山 北斗 | A90 | 93.94 | 90.71 |
24 | 84 | 波紫 聖和 | S15 | 93.71 | 88.95 |
25 | 19 | 川井 謙太郎 | JZX100 | 88.60 | 86.01 |
26 | 16 | 山口 孝二 | S15 | 69.30 | 17.84 |
27 | 31 | 蕎麦切 広大 | Q60 | 59.06 | – |
第6戦 単走優勝
横井 昌志
NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX
TEAM D-MAX S15 SILVIA 2JZ 4号機 (S15)
3速で本当は走りたいなと思ってて、で今日のチェックランも3速で走ろうか走るまいかずっと悩んでたんですけど、昨日も点数出てたし、まぁわりきって4速で行こうと思って。4速で行こうと決めてからは昨日と変わらないので、やるべきことをやればいいんじゃないかと思って走りました。
チェックランでも点数はしっかり……みんなが出てなかったなかではけっこう出てたので、自信を持って行ったんですけど、まず1本目を失敗してしまって追い詰められたという状態で、2本目。やっぱりちょっと消極的になると点数は出ないなっていうのはわかってたので、追い詰められたとはいえ、しっかり攻めて走ろうと思って自分の中で走った結果がちゃんと点数につながったんじゃないかなと思います。
ただ昨日今日と点数は出たんですけど、思い切りいけたかなっていうと調整した部分もやっぱりあったので、本当は1本目でちゃんと点数出して2本目でチャレンジできるようなプランで行けたらイチバンよかったんじゃないかと自分では思います。
第6戦 単走ハイライト
第6戦 追走トーナメント
中村が小橋に勝って有終の美を飾る
もうチャンピオンも決定したなかでの最終戦となったが、名コースでの最後の大会ということもあったのか、結果的にハーフスピンやオーバーランをしたとしても果敢に攻めたバトルが連発した。そのなかでベスト16では笹山が北岡に勝った以外はすべて単走で上位の選手が勝利するという順当な展開となった。
ベスト8は全員がD1ストリートリーガルまたはD1ライツ出身のドライバー。そして横井、小橋、目桑、中村が勝ち上がった。この3年間のD1GPチャンピオン+昨年のD1ライツチャンピオンというメンツだ。
まずは横井と小橋が対戦。横井も先行では見事な走りを見せたが、後追いでスピンしてしまい、小橋の勝ちとなった。つづいて目桑と中村が対戦。脱出速度が高い先行の目桑に対し、中村は前半いまひとつとらえきれず、後半にかけて寄せていく形で4ポイントのアドバンテージをとる。2本目は後追いの目桑が審判席前でハーフスピンしてしまい、中村が勝った。
決勝は小橋vs中村。昨シーズンの最終戦では、やはりチャンピオンが決まってからの決勝でこのカードがあったが、今年はまったく逆の立場だ。
1本目は小橋が先行。中村は前半から近い距離を保ち、最後に少し離れたものの、7.5のアドバンテージをとる。2本目は中村が先行。小橋はストレートで振られるなどのミスが出て減点され、逆転はならず。ここ数年小橋の独壇場だったエビス南で中村が小橋を倒し、チャンピオンの実力を証明した。
第6戦 追走ハイライト
第6戦 優勝
中村 直樹
MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
MUGEN PLUS 極 シルビア (S15)
ベスト16で後追いのときにジャンプしたときにミッションが壊れてしまって、4速がなくなってたんで、ベスト8からもう諦めかけてたんですけど、まあまあいけるとこまで行こうかってかんじでファイナルを交換して3速までのギヤで走れるようにセットアップして、はじめて3速でエビスを走ることになって、いけるかな?と思ったけど、ギヤ比もちょっとレブりぎみで、もう気合い1本で……追い詰められたら気合い入るんでね。それがたぶんうまくいったと思います。
第6戦 最終順位&ポイント
Pos. | No. | Driver | Team | Machine | Tsuiso Points | Tanso Points |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 99 | 中村 直樹 | MUGEN PLUS team ALIVE VALINO | S15 | 25 | 2 |
2 | 4 | 小橋 正典 | LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE | S15 | 21 | 1 |
3 | 70 | 横井 昌志 | NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX | S15 | 18 | 4 |
4 | 79 | 目桑 宏次郎 | alpinestars LINGLONG G-MEISTER | 180SX | 16 | |
5 | 2 | 田中 省己 | TEAM SAILUN TIRE | S15 | 13 | 3 |
6 | 66 | 藤野 秀之 | Team TOYO TIRES DRIFT | ZN6 | 12 | |
7 | 36 | 高橋 和己 | TMS RACING TEAM SAILUN TIRE | E92 | 11 | |
8 | 33 | 笹山 栄久 | Team M2 Racing | JZX100 | 10 | |
9 | 52 | 北岡 裕輔 | TEAM MORI | JZX100 | 8 | |
10 | 78 | 上野 高広 | TEAM VERTEX SAILUN TIRE | GSC10 | 7 | |
11 | 90 | 川畑 真人 | Team TOYO TIRES DRIFT | A90 | 6 | |
12 | 91 | 畑中 真吾 | 横浜トヨペット SAILUN 俺だっ | A90 | 5 | |
13 | 7 | 松井 有紀夫 | Team RE雨宮 K&N | FD3S | 4 | |
14 | 69 | 秋葉 瑠世 | Team BOOSTAR | S15 | 3 | |
15 | 87 | 齋藤 太吾 | FAT FIVE RACING | A90 | 2 | |
16 | 27 | 茂木 武士 | VITOUR TIRE SPEED MASTER | S15 | 1 |
第6戦 単走順位&ポイント
Pos. | No. | Driver | Team | Machine | Points |
---|---|---|---|---|---|
1 | 70 | 横井 昌志 | NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX | S15 | 20 |
2 | 2 | 田中 省己 | TEAM SAILUN TIRE | S15 | 16 |
3 | 99 | 中村 直樹 | MUGEN PLUS team ALIVE VALINO | S15 | 15 |
4 | 4 | 小橋 正典 | LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE | S15 | 14 |
5 | 52 | 北岡 裕輔 | TEAM MORI | JZX100 | 13 |
6 | 66 | 藤野 秀之 | Team TOYO TIRES DRIFT | ZN6 | 12 |
7 | 79 | 目桑 宏次郎 | alpinestars LINGLONG G-MEISTER | RPS13 | 11 |
8 | 36 | 高橋 和己 | TMS RACING TEAM SAILUN TIRE | E92 | 10 |
9 | 78 | 上野 高広 | TEAM VERTEX SAILUN TIRE | GSC10 | 8 |
10 | 90 | 川畑 真人 | Team TOYO TIRES DRIFT | A90 | 7 |
11 | 91 | 畑中 真吾 | 横浜トヨペット SAILUN 俺だっ | A90 | 6 |
12 | 33 | 笹山 栄久 | Team M2 Racing | JZX100 | 5 |
13 | 7 | 松井 有紀夫 | Team RE雨宮 K&N | FD3S | 4 |
14 | 69 | 秋葉 瑠世 | Team BOOSTAR | S15 | 3 |
15 | 87 | 齋藤 太吾 | FAT FIVE RACING | A90 | 2 |
16 | 27 | 茂木 武士 | VITOUR TIRE SPEED MASTER | S15 | 1 |
第6戦 チーム順位&ポイント
Pos. | No. | Team | Driver | Points |
---|---|---|---|---|
1 | 99 | MUGEN PLUS team ALIVE VALINO | 中村 直樹 | 26 |
2 | 4 | LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE | 小橋 正典 | 20 |
3 | 70 | NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX | 横井 昌志 | 15 |
4 | 79 | alpinestars LINGLONG G-MEISTER | 目桑 宏次郎 | 10 |
5 | 2 | TEAM SAILUN TIRE | 田中 省己 | 6 |
6 | 66 | Team TOYO TIRES DRIFT | 藤野 秀之 | 6 |
7 | 36 | TMS RACING TEAM SAILUN TIRE | 高橋 和己 | 6 |
8 | 33 | Team M2 Racing | 笹山 栄久 | 6 |
9 | 52 | TEAM MORI | 北岡 裕輔 | 3 |
10 | 78 | TEAM VERTEX SAILUN TIRE | 上野 高広 | 3 |
11 | 90 | Team TOYO TIRES DRIFT | 川畑 真人 | 3 |
12 | 91 | 横浜トヨペット SAILUN 俺だっ | 畑中 真吾 | 3 |
13 | 7 | Team RE雨宮 K&N | 松井 有紀夫 | 3 |
14 | 69 | Team BOOSTAR | 秋葉 瑠世 | 3 |
15 | 87 | FAT FIVE RACING | 齋藤 太吾 | 3 |
16 | 27 | VITOUR TIRE SPEED MASTER | 茂木 武士 | 3 |
2021年シリーズチャンピオン
中村 直樹
MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
MUGEN PLUS 極 シルビア (S15)
(シリーズ途中からトラクションが上がって)追走はやっぱりリヤが食うとやっぱり自分の思うように相手に入れたりするので、そのへんがね、やっぱり接近勝負やったら自信はあるので、そのへんがうまくいったところだと思います。
(両方のチャンピオンをとれた感想は)感想は……気持ちいいです。
(シーズン中に思い出に残った場面は?)まず悪いほうでいうと、もう奥伊吹で横井選手にコテンパンにやられた。小橋選手に筑波でやられた。そういうのがやっぱり心に残ってます。で、それをやり返したときの気持ちよさがいいほうの思い出です。いろんないままでやられたひとに仕返しができたというところですね。
2021年単走シリーズチャンピオン
中村 直樹
MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
MUGEN PLUS 極 シルビア (S15)
自分はヴァリノタイヤというタイヤメーカーのドライバーなんですけど、最初の奥伊吹からはヴァリノのなかでも真んなかのグレードになる08RSっていうのをずっと使ってて、その1個上の08SPっていうのは使ってなかったんですけど、クルマ壊れたりするので(※グリップが高いせいで駆動系などの負担が大きくなるので)、シリーズ通してやるなかでリタイヤすることはあってはいけないということもあって。
でも奥伊吹のときに横井選手にコテンパンにやられて、そこでもうイッキに火がついて、そっから気合入れて、リヤのアトラクションを上げとかんとっていうことで、08SPを使いはじめました。それを追走のエア圧で単走の練習をずっとしてて(※グリップは高いがあつかいにくい)、本番ではちょっと空気を上げる(※グリップは少し下がるがあつかいやすい)っていう、練習からちょっと食わす方向で鍛えながら本番に挑むみたいなやりかたをやってたんが、たぶんうまく単走のチャンピオンになった理由やと思います。
2021年チームシリーズチャンピオン
MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
中村尚裕監督
今年獲るつもりではいたんですけど、シーズン当初はなかなか本人も思ったとおりには、動かせなかったりとか…。ただ、去年の年末けっこうこのクルマで走っているので、それで1回ずいぶんランクアップしたのと、本人の意識的なものもずいぶん上がったのと、あとは今年シーズン入って、リヤのトラクションをずいぶん上げることに成功したことで、本人がこのクルマに対しての意識が変わったことがデカいですね。前は、動かしていても、ちょっとココが不安だというようなところもあったのが、今だったら思うように動かせる、というふうになったんで、よくなったかな、と思います。
あと、途中で実はスポンサーさんも含めちょっと会議をやって……。それは、本当にDOSSだけに本当に偏った走りにしちゃえば、もっと勝てます。だけどそれじゃあ中村直樹の走りっていうのはなくなっちゃうんで、どうしましょうかっていう話をしに行きました。それを相談したところ、やっぱりチャンピオンはとって欲しい、ただ本人の走りかたをつぶしてまでとるチャンピオンはいらない。だから本人の走りかたでチャンピオンをとる方法を考えてほしいといわれたんですけど、そこでやっと理解していただいたのと、本人もそれで吹っ切れた部分もあるんで、そこでいろんなものが揃って獲れたかんじもありますね。