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D1西日本シリーズ最終戦の舞台は名阪スポーツランド。この時点でランキングトップに立っているのは石川だが、可能性を残している選手は多く、逆転はじゅうぶんに可能な状況だ。
日頃からドリフト走行がさかんにおこなわれているサーキットだが、大会の経験が少ないために守りに入った選手が多かったのか、単走はやや低調だった。振り出すまえの車速も甘く、遠めから振り出してサイドブレーキで伸ばす走りが多く見られたほか、奥めで振り出してもじゅうぶんに減速できず、ハミ出してしまう選手も多かった。
ボーダーラインとなった97点台なかばは、車速が不十分で、ラインにもズレがあり、さらにアクセルの踏みが甘かったり、フラつきなどの減点が入った走りだった。
そのなかで山本はスピード感があり、ラインもほぼトレース、そしてアクセルを踏むべきタイミングで踏んでいるという、審判員の要求に応えようとしている走りでトップ通過した。
なお、ランキング4位、5位、6位の岩崎、井上、粂は単走で敗退してタイトル争いから脱落。1位、2位、3位の石川、柴田、吉田は追走トーナメントに勝ち上がり、チャンピオン決定はトーナメントの結果しだいという状況になった。
◆ D1WJ 単走決勝 結果 ◆ | |||||
Pos. | No. | Driver | Car | Best | |
1 | 36 | 山本 遼太 | PS13 | 98.60 | |
2 | 3 | 吉田 道夫 | S14 | 98.55 | |
3 | 7 | 田坂 友典 | S14 | 98.15 | |
4 | 9 | 目黒 雄大 | JZX100 | 97.95 | |
5 | 1 | 石川 紗織 | S14 | 97.85 | |
6 | 34 | 宇野 弘基 | PS13 | 97.80 | |
7 | 11 | 中村 英泰 | S15 | 97.80 | |
8 | 2 | 柴田 英行 | S15 | 97.80 | |
9 | 10 | 高根 芳朋 | JZX100 | 97.70 | |
10 | 26 | 村上 佳 | JZX100 | 97.60 | |
11 | 17 | 中下 高志 | RPS13 | 97.50 | |
12 | 33 | 前原 敏宏 | S15 | 97.50 | |
13 | 28 | 楠村 淳 | PS13 | 97.40 | |
14 | 22 | 白井 麻耶 | PS13 | 97.40 | |
15 | 12 | 村田 聖長 | PS13 | 97.40 | |
16 | 20 | 藤田 浩佳 | S14 | 97.40 | |
▲ 以上 追走トーナメント進出 ▲ |
Pos. | No. | Driver | Car | Best |
17 | 8 | 渕上 勝 | S15 | 97.35 |
18 | 6 | 粂 哲也 | S14 | 97.35 |
19 | 21 | 市橋 良平 | FC3S | 97.30 |
20 | 23 | 浅原 修二 | RPS13 | 97.30 |
21 | 14 | 西内 太貴 | S15 | 97.20 |
22 | 32 | 中西 渉 | FC3S | 97.20 |
23 | 30 | 小川 拓也 | PS13 | 97.00 |
24 | 19 | 大木 竜二 | S15 | 97.00 |
25 | 35 | 川原山 紀人 | RPS13 | 96.85 |
26 | 4 | 岩崎 剛 | PS13 | 96.80 |
27 | 25 | 佐藤 信文 | PS13 | 96.75 |
28 | 27 | 大谷 竜史 | RPS13 | 96.50 |
29 | 15 | 上田 竜也 | PS13 | 96.40 |
30 | 13 | 森下 育浩 | S14 | 96.25 |
31 | 24 | 服部 晋也 | JZX90 | 96.25 |
32 | 31 | 瀬名波 裕 | WGC34 | 95.50 |
- | 5 | 井上 雅貴 | PS13 | RETIRE |
- | 16 | 岩本 明日和 | PS13 | RETIRE |
- | 18 | 水井 大揮 | S14 | RETIRE |
- | 29 | 源根 秀一 | PS13 | RETIRE |
山本 遼太
(KANOTIN MOTORS with PROGRESS)
シルビア [PS13]
いちお滋賀県なんで名阪はホームコースとしてよく走ってます。自分のデキとしては…80点くらいですかね。
ぜんぜんやりたいことができてなかったです。もっと振り出しするどく、もっと奥まで突っ込んで、早めにアクセルってのが…走行会ではできてることが、ぜんぜんできてなかったですね。
けっこういい進入しているひとでもクリップはずしていることが多かったんです。それでまあクリップはずしてたら1位はなかったと思うんですけど、こーゆー大会はクリップにつくのは絶対ですし、そこははずさないように意識してました。
あとアウトラインもいつもよりちょっと小さめで、というように意識はしてましたね。
追走では、ランキング2位の柴田と1位の石川が勝ち上がったのに対し、村田と対戦した吉田が後追いでインに寄せたにもかかわらずスピンして敗退。チャンピオン争いは柴田と石川に絞られた。
そしてベスト8。藤田vs柴田は再戦にもつれるが、柴田が後追い時にミスし、先行でもスピンをしてしまって敗退。これで石川のシリーズチャンピオンが決定した。
ベスト4に勝ち上がったのは柴田を倒した藤田と、ベスト8で石川に勝った楠村、そして村田、中下の4名だ。藤田vs楠村は、再々戦にもつれたが、その2本目に後追いから楠村のインに入った藤田が楠村をプッシュしてしまい楠村が勝った。村田vs中下は、村田が先行時にハミ出してしまい中下のアドバンテージ。村田は後追い時にも距離を詰めたがそこで小さいミスをいくつかしてしまい中下が勝った。
決勝は楠村vs中下。先行の楠村が最終コーナー手前でシフトミスしたせいでリズムをつかめず、不安定な走りになってしまい中下アドバンテージ。2本目は後追いの楠村が後追いから距離を詰めてアドバンテージを取り返し、再戦に突入した。再戦も互角の展開で、再々戦に入ったが、その2本目、後追いの楠村にミスが出てしまい、中下の優勝が決まった。
中下 高志
(Ciel with 大仏 Racing)
180SX [RPS13]
名阪はホームコースです。今日はちょっとさぐりさぐりで走ってたんですけど、途中で雨も降ってきたのでどうなるのかな〜と。
アスファルトがちょっと補修されたんですよ。それで雨の日は走りずらいと聞いていたんで1回は走りに来たかったんですけど、結局雨に当らずドライばかり走っていたので、どうかな〜と思っていたんです。…けど、まあなんとか宇野くんがスピンしてくれて、ちょっと助けられたかんじですね。
ベスト16からもうウェットで、そこからだんだん路面が乾いていきましたけど、立ち上がりと2コーナーから3コーナーの振り返しで、食ってきてたんですけどまだ走ってるときは、ちょっと多めにアクセル踏んだらなんとか対処できたので、ウェット感覚で走ってましたね。
(決勝は?) 信じられなかったです。ウソみたいだと思いました。ちょっと無難に走ってたようなかんじはしますね。それが遅くてあてられたのかも知れないですけど…。
後追いは必至で「ついていかなきゃ、ついていかなきゃ」とは思うんですけど、なかなか進入で離されてしまって、結局グリップでつくかんじになって「これはどうかな?」と思っていたらサドンデスで、自分の後ろがぜんぜん見えないんで、後ろつれてるときはつねに不安でしたね。
勝ててうれしいような、申し訳ないような…。ちょっとやっぱりミスも多かったので、シリーズもぜんぜん絡んでないので、どうなんだろうと思ってはいたんですけど、でも率直にうれしいですね。
楠村 淳
(Choco Rantan)
シルビア [PS13]
悔しいです。勝ちたかったです。でも1本目からシフトミスしたので、それが今日を物語ってるなと思いました。
追走をあまりやっていなくて得意ではなくて「なるようになれ!」と思っていってたんですけど、やっぱりうまくないんで、うまくいかなかったです。ミスばっかりで、もっと追走の練習したいです。
(決勝は?) 最近クルマの調子が悪くて、まともに走れてなかったので、まさかこんなところまで行けるとは思ってもいませんでした。先行の走りは意識してて角度をつけようとは思ってました。なにも考えずに自分の走りをしたらいいだけなんで、それだけをしようかなというかんじでやっていました。ウェットもあんまり嫌いではないので、スピンだけしないようにと思ってやっていました。
今回は2位で…それは1位になりたいですけども、もっと練習が必要かなと思いましたね。
今シーズンは備北に1回出てるんですけども、それもクルマが調子悪くてぜんぜんダメでした。いまは調子よくなってきているので、もっと練習しようかなと思います。
村田 聖長
(M2 Brothers)
シルビア [PS13]
ここは4回くらいしか走ったことないので、ぶっちゃけわかんなかったんですよ。ただ寄せれるだけ寄せようと思った進入でがんばりました。でもそのあと寄せすぎて戻ってしまいました。ボクのミスですね。
今日はだんだん調子よくなってきました。昨日の練習からちょっとずつ上がってきて、それでも昨日の練習ではぜんぜんダメだったんですよ。ダメだったんですけど、みんなが協力してクルマ直してくれて、あーだこうだがんばってもらったんで、今日もテンションが上がってきてなんか乗れてきました。結果オーライですかね。
途中のウェットは気にしないようにしました。とりあえずまわらないように走るように心がけて、細かくならないような走りしよう、と。
結果3位ですけども、ここらへんで終わらず、がんばりたいですね。追走うまくなって、どんどん追いかけたいと思います。今年はD1西日本シリーズはぜんぶ出たんですけど、前回の瀬戸内海では8位でしたんで、追走2回目で吉田さんにやられてしまったので今日は吉田さんを倒せたのでOKです。
Pos. | No. | Driver | Team | Car | Car | Color | Point | |
1 | 17 | 中下 高志 | Ciel with 大仏 Racing | 180SX | RPS13 | 赤 | 25 | |
2 | 28 | 楠村 淳 | Choco Rantan | シルビア | PS13 | 白 | 21 | |
3 | 12 | 村田 聖長 | M2 Brothers | シルビア | PS13 | 赤 | 18 | |
4 | 20 | 藤田 浩佳 | DUAL with 326POWER with 大光 | シルビア | S14 | ベージュ/紺 | 16 | |
5 | 7 | 田坂 友典 | ツシマレーシング | シルビア | S14 | 白 | 13 | |
6 | 1 | 石川 紗織 | HOKKORINGO | シルビア | S14 | 黄 | 12 | |
7 | 11 | 中村 英泰 | 白澤会 feat. 日比野塾 | シルビア | S15 | ピンク | 11 | |
8 | 2 | 柴田 英行 | Duck Clan | シルビア | S15 | ピンク | 10 | |
9 | 36 | 山本 遼太 | KANOTIN MOTORS with PROGRESS | シルビア | PS13 | 青 | 8 | |
10 | 3 | 吉田 道夫 | HLLOWEEN RACING☆WISH 西村エンジニアリング | シルビア | S14 | 赤 | 7 | |
11 | 9 | 目黒 雄大 | club N2H with ISSIN | マークⅡ | JZX100 | 黒 | 6 | |
12 | 34 | 宇野 弘基 | club N2H with DUNLOP | シルビア | PS13 | 黄 | 5 | |
13 | 10 | 高根 芳朋 | D-Boys | チェイサー | JZX100 | 黄 | 4 | |
14 | 26 | 村上 佳 | PERFECT STYLE with murakami LTD | マークⅡ | JZX100 | 緑 | 3 | |
15 | 33 | 前原 敏宏 | RS Maehara | シルビア | S15 | 灰色 | 2 | |
16 | 22 | 白井 麻耶 | MORE DRIVE | シルビア | PS13 | ピンク | 1 |
石川 紗織
(HOKKORINGO)
シルビア [S14]
チャンピオンのことは意識しないようにしてたんですけど、いままでのなかでいちばんプレッシャーがあったし緊張しました。
単走決勝はカクジツに残らなければ!っていう気持ちしかなかくて…手堅くいきました。
で、ベスト16なんですけど、対戦相手が名阪マイスターの前原さんだったのですごい緊張したんですけど、知らないひとだと思い込むようにして走りました。メンタルがあまり強くないんですけど、スポッターのクラボンさんが「前原さん相手でも絶対いけるからやれることきちっとやってけよ」と言ってくれて、それがなければポキッといってたと思います。
(チャンピオン決定を知ったのは?) ベスト8の柴田さんの対戦がわたしよりもまえで、そこで彼が負けたんですよ。それでチャンピオンが決まったとわかって「やった〜♪」と。でもすぐわたしの番じゃないですか。そのときにクラボンさんが「勝ってチャンピオン決めにいくぞ」と言ってくれなかったら集中できなかったと思います。
ドリフトマッスルとかでチャンピオンを取っていたんですけど、あんまり意識したことなかったです。だけど今回は絶対ほしいと思いました。こんなにチャンピオンがほしいと思ったことはなかったですね。
これまでがラクな対戦ではなかったのと、自分も追走が得意なワケではなかった場面からシリーズがはじまって、D1西日本シリーズで追走を結構経験させてもらうことができて、走りかたもわかるようになってきたところなんです。
いままでは後追いでアドバンテージがとれなくて、よくてイーブンだったんですけど、第2戦のとき後追いでアドバンテージとれるようになって…。そういう進化があったんで、だからこそ今年決めたかったというか。すごい自信にもつながったし、女性だけの競技で勝つのとはちがうかんじでホントにうれしかったですね♪
柴田 英行
(Duck Clan)
シルビア [S15]
ホントは優勝するつもりだったんですけど…自分のミスですね。残念なかんじです。藤田さんとはじめて走れたのはすごく楽しかったんですけど、ただ石川紗織さんとは「最後あたりたいなぁ」と話していたので悔しいですね。
とくに雨になってからの不甲斐なさが…。あんまり走ったことがなかったのと、ここ最近は雨で練習してなかったんで、それが敗因ってところです。シリーズも結局それのせいで2位になってしまったんで、自分のスピンが悔やまれすぎて…なんともいえないです。
スポッターから「ウェットだよ」と聞いていて1本目を走ってサドンデスになり、サドンデスもウェットだなと思っていったら、案外路面が食っていて、ちょっと届かないところで後々無理したら最終的にまわってしまうという…ね。初心者みたいなことしてしまいました
(チャンピオンを意識していましたか?) そうですね。石川さんは関西ではないので、名阪であれば勝てるかなという自信はちょっとあったんです。結局そこではないところでやられてしまって…。意識はしていたんですけど、自分のミスで負けたかんじですね。
シーズンを振り返ると、備北で優勝できたことがイチバンうれしかったんですけど、瀬戸内海も名阪も8位とかで、正直不甲斐ないと思っています。1位になったのにそのあとがぜんぜんだったので悔しいですね。
吉田 道夫
(HLLOWEEN RACING★WISH 西村エンジニアリング)
シルビア [S14]
チャンピオンは多少意識してましたけどね。よく走っている地元なだけに…気がぬけてましたかねぇ。
(ベスト16の対戦は?) そうですね。完全ウェットになってて、1回ウォームアップ走って感触はわかってイケると思ったんです。2コーナーのところ踏みすぎたらダメってこともわかってたんですけど…。でも後追いで先が見えて「インに入った。これで勝てた!」と思ってアクセルをフッと踏んだ瞬間やっちゃったんですよね。もっともっと抑えて慎重に行っておけばイケたんですけど、そこらへんがダメでした。
それでチャンピオンの可能性が断たれてしまって、もうちょっと最後まで絡みたかったですけどね。チャンピオンというのに。
今年はD1西日本シリーズに出て、チャンピオン争いに絡めておもしろかったです。来年はもう上のインターのほうに上がろうかな、と。どんだけ通用するかわからないけど、やろうかなと思いましたね。
Rank | Driver | Team | Car | Car | Color | Rd.1 | Rd.2 | Rd.3 | Total | |
1 | 石川 紗織 | HOKKORINGO | シルビア | S14 | 黄 | 13 | 25 | 12 | 50 | |
2 | 柴田 英行 | Duck Clan | シルビア | S15 | ピンク | 25 | 10 | 10 | 45 | |
3 | 吉田 道夫 | HLLOWEEN RACING★WISH 西村エンジニアリング | シルビア | S14 | 赤 | 8 | 21 | 7 | 36 | |
4 | 田坂 友典 | ツシマレーシング | シルビア | S14 | 白 | 11 | 11 | 13 | 35 | |
5 | 村田 聖長 | M2 Brothers | シルビア | PS13 | 赤 | 12 | 18 | 30 | ||
6 | 中下 高志 | Ciel with 大仏 Racing | 180SX | RPS13 | 赤 | 3 | 25 | 28 | ||
7 | 岩崎 剛 | SUPER NOVA | シルビア | PS13 | 黄緑 | 21 | 7 | 28 | ||
8 | 目黒 雄大 | club N2H with ISSIN | マークⅡ | JZX100 | 黒 | 18 | 6 | 24 | ||
9 | 井上 雅貴 | club N2H Team 山口 with Act a fool | シルビア | PS13 | 青 | 10 | 13 | 23 | ||
10 | 中村 英泰 | 白澤会 feat. 日比野塾 | シルビア | S15 | ピンク | 12 | 11 | 23 |