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名阪スポーツランドはドリフト走行がさかんにおこなわれているコースだ。しかし、地元ドライバーが好んで走るラインと、D1ストリートリーガルで評価されるラインとはことなる。
ふだんの"名阪ライン"は、壁に沿って縦に飛ばす。アクセルを踏んで2コーナーにアプローチするものの、2コーナーをアクセル全開で曲がるのは困難になる。D1ストリートリーガルではいち早くアクセルを踏んで2コーナーを旋回していけるように、より奥へ飛ばすような飛び込みが求められる。
しかし、このラウンドの単走予選では、その採点基準に沿った走りができずに、いわゆる"名阪ライン"で走ってしまう選手が多く、全体的に得点が低調だった。
そのなかで、昨年のD1レディースリーグの女王である高木が、高い車速やするどい振りを見せて最高得点をマークした。
◆ D1SL 単走予選 結果 ◆ | |||||
Pos. | No. | Driver | Car | Best Ave. | |
1 | 36 | 高木 美紀 | PS13 | 98.80 | |
2 | 33 | 中川 孝之 | RPS13 | 98.80 | |
3 | 17 | 今前田 隆敏 | S15 | 98.15 | |
4 | 32 | 森 真治 | PS13 | 98.05 | |
5 | 21 | 山元 純次 | FD3S | 97.90 | |
6 | 34 | 深田 泰希 | S14 | 97.75 | |
7 | 35 | 長縄 一平 | S14 | 97.75 | |
8 | 25 | 中村 健一 | JZX110 | 97.75 | |
9 | 22 | 松本 康弘 | ER34 | 97.55 | |
10 | 26 | 森 孝弘 | S14 | 97.55 | |
11 | 41 | 角力 謙次 | C35 | 97.50 | |
12 | 39 | 鵜飼 俊佑 | S15 | 97.35 | |
13 | 24 | 福田 大輔 | PS13 | 97.20 | |
14 | 28 | 横田 卓三 | S14 | 97.20 | |
15 | 27 | 安江 弘行 | S15 | 97.15 | |
16 | 40 | 長井 利樹 | PS13 | 97.10 | |
17 | 19 | 池田 幸稔 | RPS13 | 97.05 | |
▲ 以上 単走決勝進出 ▲ |
Pos. | No. | Driver | Car | Best Ave. |
18 | 29 | 横山 公彦 | S15 | 96.90 |
19 | 38 | 辻 紳護武 | C33 | 96.90 |
20 | 23 | 松岡 久司 | S15 | 96.80 |
21 | 20 | 上月 直人 | S15 | 96.75 |
22 | 31 | 伊東 修平 | PS13 | 96.75 |
23 | 18 | 雨谷 雄一 | S15 | 96.60 |
24 | 37 | 新見 理恵 | ER34 | 95.50 |
25 | 30 | 内山 竜司 | S14 | 75.00 |
予選を通過した選手と、予選免除選手でおこなわれる単走決勝。ここで思わぬ波乱が起きた。ランキング1位を独走中で、このラウンドでチャンピオンを決める可能性すらあった北岡が、走りを決めきれずに敗退。さらにランキング3位、4位、5位、6位、8位の若松、伊藤、堀口、戸田、掛水が敗退してしまったのだ。
ランキング2位の三好は、直前の練習走行でのクラッシュの影響で1本目を走れなかったが、1回のチャンスをなんとかものにして通過。ランキング7位の植尾も追走トーナメント進出を決めた。
いっぽう単走優勝を決めたのは石川だ。採点基準に合った走りで、わずかなフェイントからするどい振りの一発進入を見せ、メリハリのある走りで最高得点をマークした。
◆ D1SL 単走決勝 結果 ◆ | |||||
Pos. | No. | Driver | Car | Best Ave. | |
1 | 16 | 石川 隼也 | S14 | 99.25 | |
2 | 28 | 横田 卓三 | S14 | 98.95 | |
3 | 17 | 今前田 隆敏 | S15 | 98.95 | |
4 | 40 | 長井 利樹 | PS13 | 98.85 | |
5 | 34 | 深田 泰希 | S14 | 98.80 | |
6 | 36 | 高木 美紀 | PS13 | 98.70 | |
7 | 33 | 中川 孝之 | RPS13 | 98.70 | |
8 | 32 | 森 真治 | PS13 | 98.65 | |
9 | 2 | 三好 隼人 | ER34 | 98.60 | |
10 | 7 | 植尾 勝浩 | S15 | 98.25 | |
11 | 27 | 安江 弘行 | S15 | 98.25 | |
12 | 13 | 高嶋 健市 | JZX100 | 98.20 | |
13 | 9 | 増田 和之 | JZX100 | 98.10 | |
14 | 19 | 池田 幸稔 | RPS13 | 98.10 | |
15 | 24 | 福田 大輔 | PS13 | 98.05 | |
16 | 14 | 根岸 裕麻 | S15 | 98.05 | |
▲ 以上 追走トーナメント進出 ▲ |
Pos. | No. | Driver | Car | Best Ave. |
17 | 8 | 掛水 優 | S15 | 98.00 |
18 | 1 | 北岡 裕輔 | JZX100 | 98.00 |
19 | 6 | 戸田 真琴 | C33 | 98.00 |
20 | 3 | 若松 康史 | RPS13 | 97.95 |
21 | 21 | 山元 純次 | FD3S | 97.90 |
22 | 10 | 原 大佑 | S15 | 97.90 |
23 | 25 | 中村 健一 | JZX110 | 97.90 |
24 | 39 | 鵜飼 俊佑 | S15 | 97.65 |
25 | 11 | 真野 修一 | PS13 | 97.50 |
26 | 41 | 角力 謙次 | C35 | 97.20 |
27 | 5 | 堀口 直 | PS13 | 97.00 |
28 | 26 | 森 孝弘 | S14 | 97.00 |
29 | 4 | 伊藤 満紀 | JZX90 | 96.90 |
30 | 12 | 高橋 和己 | JZX100 | 96.75 |
31 | 22 | 松本 康弘 | ER34 | 96.40 |
32 | 35 | 長縄 一平 | S14 | 68.50 |
単走は…今日の練習のときからよかったです。でも昨日まではぜんぜんダメだったので、たまたまなとこもありましたね。
「名阪と言えば直樹さんやろ!」とYouTubeでその走りを見て金曜日入りしてやってみたですけどぜんぜんできなくて…。しかも2ヒート目にぶつけてロアアームを曲げちゃったんですよ。延長ロアアームだったから替えがなくて困ってたらユラモードの竹田さんがいて「作ってあげるよ」と。昼からユラモードに行って帰って来たらちょうど豪雨でその日は走れなかったんですが土曜日には間に合いました。
土曜日の練習でも直樹さんの走りを目指してみたんですけどやっぱりできなくて…で、平島さんに「走りをかえたほうがいいよ。自分のやれることをやったほうが」と。それで夕方のドラミで神本さんと日比野さんが「わからなかったら聞きにきて」と言ってくれてたんで、終わったあとに「飛んでくる方向がちがう!」とアドバイスをもらいました。
日曜日の練習では言われた通りにやって…それですこし小さいラインだったけど、よーやくできるようになってきたかんじでしたね。
単走のとき…というか今日は体調悪くて熱もあってホンマしんどかったんです。本番ではそんなこともあって「あ〜やばい止まらい!」ってな状態になったんですが、そしたらイケた、みたいなかんじでした。
北岡がノーポイントに終わったこのラウンドで差をつめておきたいランキング2位の三好は、ベスト16で森と対戦。三好は見事な接近ドリフトを見せたが、森も同様にやり返し、再戦に入もつれた。その1本目、三好が森をプッシュしてしまう。2本目は森が近い距離で合わせて勝ちを決め、三好の上位入賞はならなかった。
ベスト4に勝ち上がったのは、石川、長井、植尾、池田。まずは石川と長井が対戦した。1本目は先行の石川がいい走りを見せ、長井がインに入れない。2本目は石川がきっちり寄せて勝利。昨年のD1西日本シリーズでは活躍した石川だが、今季から参戦したD1ストリートリーガルシリーズではこのラウンドのベスト16が初勝利ながら、そのまま一気に決勝に勝ち上がった。植尾vs池田は、植尾先行の1本目はイーブン。2本目は植尾が審判席まえで距離を詰めて、D1ストリートリーガルシリーズ復帰以来初の決勝進出を決めた。
決勝は石川vs植尾。1本目は石川が先行だ。植尾はストレートから石川の真後ろにつけるが、振り出しでテールをピットウォールにヒットしてしまい、姿勢がもどってさらに正面から1コーナー奥にクラッシュ。走行不能となって石川の初優勝が決まった。
今年からD1ストリートリーガルシリーズに出て、自信はあったんですけど追走では勝ててないんですよ。備北は雨にメンタルがやられてしまい、瀬戸内海ではクラッチが壊れ…。まぁ今回も壊れたんですが、そこはなんとか持ちました。
(追走に入ってからは?) 1回戦の相手は平島さんから「相手は同級生やで」と言われてて、これはイコール勝てってことだなと。それでちょっとリキんで2コーナーですこし戻ってそこでごまかすときにクラッチをやっちゃったんです。負けたと思ったらサドンデスになったからラッキーみたいな…。サドンデスはクラッチのことしかかんがえてなかったスね。そしたら勝てたみたいなかんじでした。
そこからはクラッチが調子悪くてビックリするくらい臭くて…。森さんとやった2回戦の後追いで3速でエンジンがバラついたんですよ。2速に落としたらその症状が出なかったので詰められたんですが…。長井くんとやったときも勝ててた気がしなかったのでラッキーでしたね。
(決勝戦は?) 相手が相手だったので、後追いになったら「とりあえず当たって砕けろ!」と思ってました。先行はアドバンテージをとられるのがわかってたんで、ミスらずゆっくりみたいなかんじで走りました。
で、審判席をこえたときにミラー見たらいなくて「あれ!?」みたいな。2コーナーをまわってから審判席付近を見たら「あ…」みたいなかんじでビックリしました。
いや〜ホント今回は練習してなくて…。夏だったんで海ばっかり行って。海の上でドリフトばっかりしてました。技術で勝った気はしていないのですし、たまたま感があるので、ちょっと技術を磨こうと思いましたね。
植尾 勝浩
(Z.S.S. with SIFT & ブレイン)
シルビア [S15]
ベスト16、ベスト8、ベスト4、決勝となったときに、正直ここ名阪は今回はじめて走ったんですけど、セオリーがわからず、とりあえずついて行ってつかまえようと。ですけど思った以上につかまえるのが早くて先振りみたいになったんですけど、そこでフェンダーが当たってしまって、それで戻ったかんじなんです。まあそこの部分でちょっとちがった部分があって、やっぱりそこは自分的に勝ち急いでた部分があったと思います。
ホント思った以上に早くつかまえてしまったんですね。つかまえてしまったのでヤバいと思い、振ったら先にぶつかってしまったんですが、でもそこはしょうがないな〜と。
勝負勘がまったく離れていて、クルマも瀬戸内海終わってから2回しか乗っていませんで、クルマが思うように動かないなか、練習してしまうとまた負の連鎖が続くので、自分なりにキッチリ動くように作ってやろうと。箱云々ではなく足まわりとか考えかた、リーガルでも速く走らせるというよりも、速く走っているように見せないといけないのでやっぱりそういう部分では苦労しましたね。
だいぶ勘も取り戻してきたかんじです。どんなに遅くてもつかまえて、角度とかスピードをいっしょにして走れるかんじに作ってきました。まえのはよく走ってよく止まるクルマだったんですけど、線が細かったので図太く作ってきました。
長井 利樹
(STICKER PARTS SHOP TAKA with TUCK IN)
シルビア [PS13]
ありがとうございます。3位は自己最高位…というよりも、去年はD1西日本シリーズに出ていて、D1ストリートリーガルシリーズは今回がはじめてでした。名阪はイチバンよく走っているところです。
今回、目標はとくに決めていなくて…どこまで行けるかな?っていうウデ試しってところが大きかったですね。
追走は、ぜんせんでしたね。まぁ昨日からなんですが、調子崩したりもしてて、それでできることをしようと。やっぱり集中力とか、はじめて出たっていう影響でアップアップしてて、緊張もあって、ぜんぜんクルマも思ったように動きませんでした。
(準決勝は?) やっぱりうまいなと思いました。うしろから追っかけてて、普段追走の練習してなくて、やっぱり追走慣れしてないので、自分がうしろを走っててもまえを走ってても、どちらかというと勉強しながら走ってましたね。
どちらかというと、運に助けられた部分が大きいので、もっと実力をつけなければいけないなと思いました。
Pos. | No. | Driver | Team | Car | Car | Color | Point | |
1 | 16 | 石川 隼也 | D-BASE | シルビア | S14 | 青 | 25 | |
2 | 7 | 植尾 勝浩 | Z.S.S. with SIFT & ブレイン | シルビア | S15 | 赤 | 21 | |
3 | 40 | 長井 利樹 | STICKER PARTS SHOP TAKA with TUCK IN | シルビア | PS13 | オレンジ | 18 | |
4 | 19 | 池田 幸稔 | IMPACT with LINEUP RACING TEAM | 180SX | RPS13 | 赤 | 16 | |
5 | 28 | 横田 卓三 | N-body Neo Style TAKA | シルビア | S14 | 水色 | 13 | |
6 | 34 | 深田 泰希 | Risky with MB Auto Service | シルビア | S14 | 紫 | 12 | |
7 | 36 | 高木 美紀 | ORIGIN Labo. with R·Y·O with GARAGE-1 with pink★style | シルビア | PS13 | ピンク | 11 | |
8 | 32 | 森 真治 | STANCE with ORIGIN Labo. | シルビア | PS13 | 青 | 10 | |
9 | 17 | 今前田 隆敏 | NAVIGATE with Piskey | シルビア | S15 | 白 | 8 | |
10 | 33 | 中川 孝之 | トゥース Motor Works | 180SX | RPS13 | 黄 | 7 | |
11 | 2 | 三好 隼人 | MJ style | スカイライン | ER34 | 金 | 6 | |
12 | 27 | 安江 弘行 | ORIGIN Labo. RACING with M·H·C | シルビア | S15 | 水色 | 5 | |
13 | 13 | 高嶋 健市 | Team Ito Auto with GOODYEAR | クレスタ | JZX100 | 緑 | 4 | |
14 | 9 | 増田 和之 | Team Ito Auto with GOODYEAR | マークⅡ | JZX100 | 緑 | 3 | |
15 | 24 | 福田 大輔 | STEALTH with team RED | シルビア | PS13 | 赤 | 2 | |
16 | 14 | 根岸 裕麻 | FR POWER KEYZ | シルビア | S15 | 赤 | 1 |