D1GP RD.6 AP 詳細レポート

2022年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第6戦
■コース:オートポリス
■コースコンディション:ドライ
■来場者数:3,807名(3日間合計)

横井が今季初優勝してチャンピオン争いでリード!


第6戦 単走

Tanso 1st Place
蕎麦切 広大
SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE
INFINITI Q60 (Q60)
Tanso 2nd Place
横井 昌志
SILVIA (S15)
Tanso 3rd Place
北岡 裕輔
MARKⅡ (JZX100)

蕎麦切が見せた圧巻の完成度

第6戦と第7戦の舞台は大分県のオートポリス。コースレイアウトはここ数年ほぼ変わらず、コースを逆走で使用し、ストレートからファイナルコーナーに飛び込んで、振り返してからファイナルコーナーを旋回していくレイアウトだ。

鋭い振り出しとクイックな振り返しで点を稼ぎつつ、振り返し後は大きい角度をつけて安定した姿勢で旋回することが求められる。

まずAグループはあまり得点が伸びず、中村の97.89点が最高点だったが、Bグループでは横井が勢いのある振り出しとコーナーでの安定感を見せて1本めに98.90点をマーク。トップに立つ。しかし、そのあとに走行した蕎麦切が躍動性のある振り出しと振り返し、そしてファイナルコーナーでビタッと姿勢を決めた旋回を見せて99.30点を叩き出した。このラウンドでエンジンやステアリング系、タイヤサイズなど大きな仕様変更をしてきた蕎麦切の安定感はバツグンで、2本めも1本めにはおよばないものの99点台を出してきた。

その後Cグループでは北岡が98.69点、Dグループの松井が98.69点を出したが、蕎麦切と横井には届かず、蕎麦切が単走優勝を果たした。

通過指定ゾーンは、進入のアウト側、最初の右コーナーのイン側、振り返した先のアウト側の3ヶ所に設定された。
練習ではよかった松山だが、エンジンに不安が出て、本番走行ではブーストを下げて走行したところリズムがとれずに敗退した。
「グリップを上げたけど、そのぶんのパワーが足りていなかった」という目桑。エア圧を上げたがバランスがとれずに敗退した。
練習走行はよかったが本番は得点が伸びず敗退した末永は「失敗しました」とコメント。飛び出さないように後半で角度を抑えすぎてしまったという。
4気筒のSR20エンジンから、ついに2JZに載せ替えてきた村上は、車速は高くなかったが、まとまった走りで追走に進出。
圧倒的な進入スピードを見せたのが齋藤。ほかの選手が速くても160km/h前半だったなかで、180km/h前後の最高速を記録していた。
Pos.Gr.No.DriverMachineBest Score2nd Score
1B31蕎麦切 広大Q6099.3099.06
2B70横井 昌志S1598.9098.66
3C52北岡 裕輔JZX10098.6996.77
4D7松井 有紀夫FD3S98.6995.84
5D78上野 高広GSC1098.3396.45
6B98ヴィトー 博貴PS1398.2997.32
7D88川畑 真人ZN898.1292.73
8D69秋葉 瑠世S1597.9696.96
9C23村上 満S1597.9397.00
10A99中村 直樹PS1397.8996.90
11C87齋藤 太吾A9097.8296.77
12B66藤野 秀之ZN897.7297.28
13A38下田 紗弥加S1597.6194.15
14B15植尾 勝浩RPS1397.5597.34
15A51岩井 照宜FC3S97.4596.62
16D2田中 省己S1597.2795.66
▲追走トーナメント進出▲
17D77松山 北斗A9096.8695.64
18C79目桑 宏次郎RPS1396.6596.61
19A56森 孝弘RPS1396.3394.57
20A43田所 義文AE8696.2794.64
21A16山口 孝二S1595.2792.22
22A46末永 正雄S1595.1593.22
23B27茂木 武士S1594.6393.72
24C76下田 輝昭PS1391.1889.16
C84波紫 聖和S15DNS 

第6戦 単走優勝

蕎麦切 広大

SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE
INFINITI Q60 (Q60)

今回、VR38DETTの4.3リッターに排気量を上げたニューエンジンを積んで、前までツインターボだったんですけど、シングルターボ化に着手してもらいました。それとドライサンプ化もあいまって、エンジン搭載位置が下がったりとか、車両の重量バランスもよくなり、足まわりも、以前は後ろラックだったんですけど、前に移動してもらって、いままであった悩みとかを解消してもらいました。あと今回からはシバタイヤのコンパウンド200番っていう、前よりもグリップするタイヤを履かさせてもらってます。そのおかげでいい走りができたかなと思ってます。

(単走で気をつけたことは) スタートのパイロンとかがけっこう狭めに置かれてるんで、そういうところでのポカミスで点数を落とさないようにってのは心がけてました。

(1本目は何%ぐらいで?) 100%でいくとあまりいいことにならないので、7、8割ぐらいで落ち着いて練習どおり走ろうって心がけで走りました。

(走りの手応えは) 1セクターの振り出しの点数が練習の段階では30点超えたんですけど1本めは29.99で、走りながらも、振り出しヌルいなっていう点数どおりな感触があったんで、そこは伸ばせるなっていうかんじもありました。それで1本めの点数を見て、2本めもさらに点数伸ばそう、そのためには、振り出しのパキンっていう動きをもっと出さないとなと思ったんですけど、ちょっとまたそこもちょっとおなじようなミスしちゃって、ちょっとヌルって出しちゃって、99.1という点数になりました。

今回、本当にシーズン途中にやる作業量じゃないぐらいの膨大な作業量と本当にいろんなパーツを替えていただくうえでスポンサー様のみなさま、あとはチームのみなさま、あと応援してくれてるファンのみなさまのおかげでこういった作業ができましたし、作業してくれたかたは毎日寝ずに作業してくれて、こういう状態に持ってきてくれたんで絶対になにかを残したいっていう気持ちでしたね。


第6戦 単走ハイライト


第6戦 追走トーナメント

Final Battle   
蕎麦切 広大 (Q60) vs 横井 昌志 (S15)
ここイチバンで集中力を発揮してこの日最高の接近ドリフトを見せた横井に対し、蕎麦切はコーナー前半で接近ポイントを取りこぼした。

絶好調の蕎麦切に競り勝った横井

ベスト16では、ポイントリーダーの横井が勝ち上がるいっぽうで、同2位の川畑と2位の中村が対戦し、中村が勝利。しかしその中村はベスト8の本番走行前にオルタネータートラブルでエンジンがかからず横井が不戦勝。タイトル争いで横井がリードを広げることが確実な展開となった。

いっぽうで蕎麦切は追走に入ってからも単走と同様の完成度の高い走りを連発し、先行では98点、99点を連発。後追いでも大きく乱れることなく、初の決勝進出を決めた。いっぽう中村を倒した横井は準決勝で北岡と対戦。気迫の追走を見せて接近ポイントでは横井をうわまわった北岡だがDOSS点が低くなってしまい、横井に敗れた。

決勝は蕎麦切vs横井。1本めはこれまで同様に99点という圧倒的な先行を見せた蕎麦切に対し、横井が見事な接近ドリフトを見せて大きなアドバンテージをとる。2本め後追いの蕎麦切は進入で横井をとらえられず、後半は接近してみせたものの横井の接近ポイントにおよばない。横井の優勝が決まった。

Semi Final Battle
蕎麦切 広大 (Q60) vs 松井 有紀夫 (FD3S)
後追いの途中までは蕎麦切をとらえていた松井だが、リヤタイヤがコースからはみ出し、その後逆スピンを喫してしまった。
Semi Final Battle
横井 昌志 (S15) vs 北岡 裕輔 (JZX100)
北岡は、振り返したあとの旋回の部分で姿勢がカクっと振られる傾向があり、そこでDOSS点を伸ばせなかったことが響いて敗れた。
Pick Up Battle
松井 有紀夫 (FD3S) vs 下田 紗弥加 (S15)
ベスト16、1本めの途中でドリフトできなくなった下田。後で判明した原因はスロットルセンサーのリンケージのはずれだった。
Pick Up Battle
川畑 真人 (ZN8) vs 中村 直樹 (PS13)
ベスト16。「ビタビタで行ってやろうと思ってクルマしか見ていなかったら振りおくれた」という川畑。接近ポイントがとれず中村に敗れた。
Pick Up Battle
ヴィトー 博貴 (PS13) vs 齋藤 太吾 (A90)
ベスト16。「予想はしていたけど、それ以上に車速がちがいすぎて合わせられなかった」という齋藤。速さがあだになってミスをしてしまった。
Pick Up Battle
松井 有紀夫 (FD3S) vs 藤野 秀之 (ZN8)
ベスト8。後追い時には同時振りを見せ、接近ポイントでは松井をうわまわっていた藤野だが、DOSS点を大きく落として敗れた。

第6戦 優勝

横井 昌志

D-MAX RACING TEAM
TEAM D-MAX S15 SILVIA 2JZ 4号機 (S15)

(練習からの調子は) 点数はけっこう中の上ぐらい出てるんですけど、ちょっと精度が悪かったりとか、ゾーンはずしとかあったんで、今日の追走でも最後以外はほとんどゾーンはずしとかコースアウトしてるので、そういうところがまだまだやっぱりね、ちょっと精度が悪いかんじですね。でも単走の2本はしっかり取れて走れたんで、いい流れで来てるなと思ってたんですけど、多少のメンタルのずれとか……走りに余力がないんで、ちょっとなにかひとつズレると全体的にズレてくるっていうかんじはありました。

(ベスト8はシリーズでも重要な中村選手との対戦だったが) めちゃくちゃ意識しますよね。しかもシリーズ2位の川畑さんを倒して直樹が上がってきてるんで、そこで僕が直接直樹を倒せば絶対いいって思ってたんで、そこをイチバン気張って、タイヤのセットアップとかも極限まで行けるような状態でスタート地点には立ちました。

(中村選手がリタイアとなって、その後は) ベスト16はそこまでバチバチに行かなくてもよかった追走で勝ち上がって、ベスト8は走ってないので、その後いきなり北岡だったんで、先行から走れたっていうのはいいんですけど、ちゃんとした後追いをしっかりやるのが一発めみたいなもんだったんで、すり合わせができてないなかでの1本だったから精度が悪かったんですけど、そのなかでも「こんなもんかな」っていうぐらいだったと思います。

(決勝はどう戦った?) 今日は決勝だけは後追いスタートだったんですけど、相手はノリにノってるし、いかなきゃやられると思ってたんで、ストレートの振り出しからしっかり行こうと思って、蕎麦切選手のときだけ、サイド進入だったのをアクセルに変えて、あの進入からちゃんとついていけるようにサイドはちょっとだけ使ってほとんどアクセルで入っていくようなかんじで入ったらちょうどつじつまが合ってはまったかんじですね。

(優勝してポイントもちょっと開いてシリーズの意識は?) いや、まだあんまり実感なくて、まだ3戦もあるってなると、実質だって75ポイントぐらい変わるかな。って思うと、まだやっと折返し地点かな、ぐらいのイメージです。


第6戦 2位

蕎麦切 広大
SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE

第6戦 3位

北岡 裕輔
TEAM MORI

第6戦 優勝チーム

D-MAX RACING TEAM

第6戦 ベストメンテナンス

SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE

第6戦 追走ハイライト


第6戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
170横井 昌志D-MAX RACING TEAMS15253
231蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ60214
352北岡 裕輔TEAM MORIJZX100182
47松井 有紀夫TEAM RE雨宮 K&NFD3S161
598ヴィトー 博貴TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREPS1313 
669秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS1512 
799中村 直樹TMAR × TEAM紫PS1311 
866藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN810 
978上野 高広TMAR × TEAM VERTEXGSC108 
1088川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN87 
1123村上 満Team C.M.FeelingS156 
1287齋藤 太吾TMARA905 
1338下田 紗弥加Mercury 車楽人 VALINOS154 
1415植尾 勝浩VALINORPS133 
1551岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S2 
162田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS151 

第6戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ6020
270横井 昌志D-MAX RACING TEAMS1516
352北岡 裕輔TEAM MORIJZX10015
47松井 有紀夫TEAM RE雨宮 K&NFD3S14
578上野 高広TMAR × TEAM VERTEXGSC1013
698ヴィトー 博貴TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREPS1312
788川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN811
869秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS1510
923村上 満Team C.M.Feeling.S158
1099中村 直樹TMAR × TEAM紫PS137
1187齋藤 太吾TMARA906
1266藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN85
1338下田 紗弥加Mercury 車楽人 VALINOS154
1415植尾 勝浩VALINORPS133
1551岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S2
162田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS151

第6戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
170D-MAX RACING TEAM横井 昌志26
231SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE蕎麦切 広大20
352TEAM MORI北岡 裕輔15
47TEAM RE雨宮 K&N松井 有紀夫10
598TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREヴィトー 博貴6
669Team BOOSTAR VALINO秋葉 瑠世6
799TMAR × TEAM紫中村 直樹6
866TEAM TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之6
978TMAR × TEAM VERTEX上野 高広3
1088TEAM TOYO TIRES DRIFT川畑 真人3
1123Team C.M.Feeling.村上 満3
1287TMAR齋藤 太吾3
1338Mercury 車楽人 VALINO下田 紗弥加3
1415VALINO植尾 勝浩3
1551RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN岩井 照宜3
162VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFT田中 省己3

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