D1GP RD.5 エビス 詳細レポート

2024 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES RD.5 EBISU
2024年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第5戦 エビス
開催日:2024年9月28日(土)
会場:エビスサーキット
コースコンディション:ドライ
延動員数: 4,050名(3日間合計) 

蕎麦切が松山を僅差で倒して今季初&通算2度目の優勝!


第5戦 単走決勝

Tanso 1st place
中村 直樹
TEAM VALINO × N-STYLE
V8 VALINO N-STYLE SILVIA [PS13]
Tanso 2nd place
蕎麦切 広大
GR86 [ZN8]
Tanso 3rd place
田野 結希
SILVIA [S15]

少し角度をおさえた走行で中村が単走優勝!

 例年夏休みに開催されていたエビスラウンドだが、今年は猛暑を避けて9月に開催された。コースは例年どおり西コースで、競技区間もほぼおなじだが、1コーナー奥の通過指定ゾーンがヘアピンの頂点のアウト側に設定されるとともに、ストレートにラインが引かれてコースが規制された。これによりS字のように逆振りを入れてから1コーナーに進入するのに適したレイアウトとなった。

 そのなかで、最初のグループで走行したルーキーの田野が、まずコーナーでの大きな角度を見せて最初の98点台をマーク。トップに立った。そして次のグループでは蕎麦切が飛び込みと振り返しでの素早い振りと最後の左ヘアピンでの安定性などで点を稼ぎ、田野をうわまわる98.45点を出した。

 いっぽうでゾーンはずしやコースリミット超過などの減点を受ける選手が多く、全体的には得点は低調だった。また、川畑や横井は一発進入のようなスピード重視のスタイルで飛び込んだものの、奥で止めきれずに失敗して敗退した。

 そして最後のグループで走行した中村が、1本目に失敗すると2本目はやや角度を抑えめにした走りで、そのぶんほかの要素で幅広く高得点をマーク。98.79点で蕎麦切を抜き、単走優勝となった。

通過指定ポイントは、進入のアウト側、最初のヘアピンのアウト側、2つめのヘアピンのアウト側の3ヶ所に設定された。
ゾーンはずしなどの減点はなかったものの、95点台にとどまった加納だが、16位で追走進出を果たした。
横井は進入速度が高かったが、コーナーにかけて適切にまわしこめず2本ともコースアウトして敗退した。
前日にエンジンブローして本来のエンジンではなかった川畑も、1コーナー奥ではみ出して単走敗退となった。
目桑は前日にラジエターまわりを破損させていた後遺症で水温が上がりすぎ、補正が入ってパワーが出ず、2本目は振り出せなかった。
サマーブレイクのあいだに足まわりを大きくリセッティングしてきたという久保川は今季最初の追走進出を果たした。
Pos.Gr.No.DriverCarBest score2nd score
1D99中村 直樹PS1398.7995.89
2A31蕎麦切 広大ZN898.4598.25
3A80田野 結希S1598.2695.59
4A18日比野 哲也ZN898.1794.27
5A47米内 寿斗RPS1398.1492.93
6A23村上 満ZN897.7949.02
7D66藤野 秀之ZN897.6497.60
8B87齋藤 太吾A9097.4790.31
9D33石川 隼也ZN897.2970.03
10D51岩井 照宜FC3S97.2497.21
11B98ヴィトー 博貴PS1397.2096.98
12B77松山 北斗GZEA14H97.1695.71
13B90山中 真生A9097.1094.83
14C56森 孝弘RPS1396.5273.20
15C11久保川 澄花RPS1396.4993.40
16C93加納 広貴S1595.8475.54
▲追走トーナメント進出▲
17C78上野 高広GSC1095.4777.74
18C88川畑 真人ZN894.9091.42
19B3野村 圭市ER3494.8592.81
20D7松井 有紀夫FD3S94.7194.34
21A63Konpichit ToyingcharoenRPS1394.5091.96
22C79目桑 宏次郎E9294.4719.89
23C86笹山 栄久ZN894.3793.56
24D57陣野 寿幸S1593.5347.01
25D38斎藤 久史S1593.4992.48
26A55松川 和也AE8593.4492.55
27C10三好 隼人ZN893.0176.74
28C70横井 昌志S1592.4044.43
29A27茂木 武士S1592.0145.50
30B30中田 哲郎JZX10091.1790.19
31D84波紫 聖和ER3490.5160.70
32B24平山 敦ZN688.9083.28
33A95Daychapon ToyingcharoenZN886.1742.08
34A12Mike WhiddettS102W83.6273.50
35B2田中 省己S1558.880.00
36D75畑中 夢斗JZX10048.5748.41
37B16山口 孝二E9238.270.00
B9山本 航S15DNS
C89Lattapon KeawchinF22DNS
D43田所 義文AE86DNS

第4戦 単走優勝

中村 直樹

TEAM VALINO × N-STYLE
V8 VALINO N-STYLE SILVIA [PS13]

 練習から99点も出てたんでぜんぜんよかったんですけど、なんかね、2本に1回失敗するんすよ、このコース。だから予選も2本に1回ミスるやろなと思ってました。でも1本目にミスるとは。1本目からちょっと張り切りすぎたっすね。角度つけすぎて。で、もう届かんくなってまって。あと500馬力ほしかったっすね(苦笑)。

 そのわりに1セクの点伸びてなかったから、ムダなことせんとこうと思って。2本目はちょっと無難に行きました。

 (1本目に失敗して2本目のプレッシャーは?) し、死にそうやったです。 オレの予定では、練習で98点台がバンバン出てたんで、1本目もゾーンはずして2点引かれても96点台は出とるやろ思ってたんですよ。それが予定外になんか点数下がってて、死にそうでしたね。

 (2本目は) 抑えすぎてもあかんかったんで、あるていどだけ。練習で出してた98点なかばをねらいにいきました。飛んでいきすぎて、はみ出るかな思ったから、4速から進入して、1速まで引っかけて、2速にあげて、3速に上げて……なんかいろんなことしました。危なかったっす。ほんまはそれを1本目にやって、2本目に99点ねらいの走りをいきたかったんですよね。それがちょっと悔やまれます。

 (今年は単走の調子がいいが) 行きますよ、単走チャンピオンも追走チャンピオンも。もうV8もできあがってるんでね。シルビアやし、よっぽど自分のミスがないかぎりは、クルマはもう完璧っす。


第5戦 単走ダイジェスト


第5戦 追走トーナメント

Final Battle   
松山 北斗 [GZEA14H] vs 蕎麦切 広大 [ZN8]
後追い時のDOSS点は松山優勢、接近ポイントでは蕎麦切優勢、先行時のDOSS点では蕎麦切がうわまわり、僅差で蕎麦切が勝った。

スピードを生かして蕎麦切が今季初優勝!

 ポイントランキング上位3選手が左の山に固まるという激戦となった追走トーナメントだが、齋藤、日比野、中村いずれもベスト8に進出。中村は齋藤を倒してベスト4に勝ち進んだが日比野はベスト8で敗退し、齋藤とのポイント差を大きく縮めることはできなかった。もうひとつの山では蕎麦切が先行時にスピードを生かした走りで勝ち上がってきた。

 ベスト4に入ったのは、中村、松山、蕎麦切、ヴィトー。準決勝でまずは中村と松山が対戦した。1本目は先行の中村にミスがあり、後追いの松山も近いドリフトを見せて松山リード。2本目は1コーナー奥で後追いの中村が松山に接触して押し出してしまい、松山の勝ちとなった。

 蕎麦切vsヴィトーの対戦は、まず蕎麦切が先行。安定して速い蕎麦切にヴィトーが距離を詰められない。2本目は後追いの蕎麦切が適度な距離で合わせて蕎麦切が勝った。

 決勝は蕎麦切vs松山。まずは松山が先行。松山は進入後少しふらつきがあり、コースリミット超過の減点もとられた。いっぽう後追いの蕎麦切はビタビタまではいかないものの近い距離で合わせる。採点は蕎麦切リード。2本目は蕎麦切にコースリミット超過の減点は入ったものの、後追いの松山も深く寄せきることはできず、蕎麦切がGR86での初優勝を決めた。

Semi Final Battle
中村 直樹 [PS13] vs 松山 北斗 [GZEA14H]
中村は進入から松山をとらえ、ビタビタの接近ドリフトをねらったが、ヘアピンで接触して押し出してしまった。
Semi Final Battle
蕎麦切 広大 [ZN8] vs ヴィトー 博貴 [PS13]
蕎麦切がスピードを生かして勝負を有利に進めた。なお、蕎麦切はこの先行時に99.1点をマークしていた。
Pick Up Battle
田野 結希 [S15] vs 森 孝弘 [RPS13]
ベスト16の対戦。1本目に森が田野に接触したが、田野のラインが乱れたのが原因という判定で田野の減点が大きかった。
Pick Up Battle
中村 直樹 [PS13] vs 齋藤 太吾 [A90]
ベスト8での対戦。スピードのある齋藤の走りに、中村もインに入りきれてはいなかったが、齋藤は最後の左ヘアピンでスピンしてしまった。
Pick Up Battle
日比野 哲也 [ZN8] vs 松山 北斗 [GZEA14H]
ベスト8。2本目後追いの日比野は、1コーナー奥でオーバーランして後れをとってしまい、接近ポイントをほとんどとれなかった。
Pick Up Battle
蕎麦切 広大 [ZN8]  vs 藤野 秀之 [ZN8]
ベスト8。2本目先行の藤野に1コーナーでのはみ出しがあったほか、後追いの蕎麦切が比較的近いドリフトを見せて蕎麦切が勝った。

第5戦 優勝

蕎麦切 広大

SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 31 [ZN8]

 去年乗ったインフィニティはすごいトラクションがなくて、トラクションかけないといけないっていう足し算をずっとし続けてたんですよ。おなじ考えで今年GR86も足し算ばっかりしてたら、トラクションかけすぎて筑波のときには乗れなくなっちゃって。で、今回は引き算して、トラクションを抜く方向で走らせました。その抜いたぶん、車速を上げるためにフラットシフトとかアンチラグのセッティングを自分に合ったフィーリングにしていただいたので、車速も出るようになったし、コントロールもしやすくなりました。

 練習のときはぼちぼちってかんじで、99点とかは出てなかったんですけど、 普通に走れば98点は出るなみたいなかんじの感触があったんで、やっと普通というか、自分の走りができるかもっていうかんじでした。

 (単走では最後に中村選手に抜かれて2位だったが) それは正直予想通りでした。直樹さんに抜かれて2番になるだろうなっていうのはもとから予想してたし、いまGR86に乗っているのは追走で勝つために乗ってるんで、単走順位はべつにいいかなっていう気持ちではいたんで、それはなんとも思わなかったです。

 (追走では) 去年までのインフィニティのときからちょっとやりきれない追走が多くて、 気合い入れてやってても距離が近くない追走ばっかりだったんで、今年は負けてもいいし、負けるときはやりすぎて負けるように、やらなすぎて車間が開いて負けるっていう追走はしないように、負けるとしたらもうぶつかって負ける、それこそ直樹さんとか横井さんとかのような追走を目指して、今年はもうそれしかないっていう気持ちで走ってました。

 (決勝の満足度は) シミュレーターでも事前に練習してたんですけど、シミュレーターのときのほうが毎回フルマーク取れるぐらいの追走ができてたんで、本来それができるはずなんですけど、まだそこまではできてないんで満足はしてないです。

 (1年ぶりに優勝できて) いや、もう一生優勝できないと思ってましたよ。もう無理なんかなっていうふうに本当に思ってたんで、 それがやっぱ無理じゃなかったんだなって確認できたのと、会社でまだたくさんのかたが仕事しながら応援してくれてるし、チームのみんなもこうやって毎日現場に来てもらって、みんなと協力して走れてるっていうなかでの優勝だったので、やっと少しみなさんに恩返しができてよかったなっていう気持ちです。


第5戦 2位

松山 北斗
TEAM TOYO TIRES DRIFT 2

第5戦 3位

中村 直樹
TEAM VALINO × N-STYLE

第5戦 優勝チーム

SHIBATA RACING TEAM

第5戦 ベストメンテナンス

TEAM TOYO TIRES DRIFT 2

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第5戦 追走ダイジェスト


第5戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelTsuiso PointsTanso Points
131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN8253
277松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H21 
399中村 直樹TEAM VALINO × N-STYLESILVIAPS13184
498ヴィトー 博貴DRIFT STAR RacingSILVIAPS1316 
518日比野 哲也SHIBATA RACING TEAMGR86ZN8131
666藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86ZN812 
787齋藤 太吾FAT FIVE RACINGGR SUPRAA9011 
856森 孝弘GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1310 
980田野 結希TEAM D-MAX RACINGSILVIAS1582
1047米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS137 
1123村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN86 
1233石川 隼也広島トヨタ team DROO-PGR86ZN85 
1351岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S4 
1490山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシングGR SUPRAA903 
1511久保川 澄花HI-CHEW International180SXRPS132 
1693加納 広貴平野タイヤ ★ ハードコア ★ ロケットバニーレーシングSILVIAS151 

第5戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
199中村 直樹TEAM VALINO × N-STYLESILVIAPS1320
231蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN816
380田野 結希TEAM D-MAX RACINGSILVIAS1515
418日比野 哲也SHIBATA RACING TEAMGR86ZN814
547米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1313
623村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN812
766藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN811
887齋藤 太吾FAT FIVE RACINGGR SUPRAA9010
933石川 隼也広島トヨタ team DROO-PGR86ZN88
1051岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S7
1198ヴィトー 博貴DRIFT STAR RacingSILVIAPS136
1277松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H5
1390山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシングGR SUPRAA904
1456森 孝弘GP SPORTS × GreenTop180SXRPS133
1511久保川 澄花HI-CHEW International180SXRPS132
1693加納 広貴平野タイヤ ★ ハードコア ★ ロケットバニーレーシングSILVIAS151

第5戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
131SHIBATA RACING TEAM蕎麦切 広大26
277TEAM TOYO TIRES DRIFT 2松山 北斗20
399TEAM VALINO × N-STYLE中村 直樹15
498DRIFT STAR Racingヴィトー 博貴10
518SHIBATA RACING TEAM日比野 哲也6
666TEAM TOYO TIRES DRIFT 藤野 秀之6
787FAT FIVE RACING齋藤 太吾6
856GP SPORTS × GreenTop森 孝弘6
980TEAM D-MAX RACING田野 結希3
1047GP SPORTS × GreenTop米内 寿斗3
1123Repair Create × Result Japan村上 満3
1233広島トヨタ team DROO-P石川 隼也3
1351レーシングサービス ワタナベ岩井 照宜3
1490ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシング山中 真生3
1511HI-CHEW International久保川 澄花3
1693平野タイヤ ★ ハードコア ★ ロケットバニーレーシング加納 広貴3

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