D1GP RD.6 エビス 詳細レポート

2024 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES RD.6 EBISU
2024年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第6戦 エビス
開催日:2024年9月29日(日)
会場:エビスサーキット
コースコンディション:ドライ
延動員数: 4,050名(3日間合計) 

前日優勝した蕎麦切が中村を倒して2連勝!


第6戦 単走決勝

Tanso 1st place
蕎麦切 広大
SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 31 [ZN8]
Tanso 2nd place
中村 直樹
SILVIA [PS13]
Tanso 3rd place
村上 満
SILVIA [ZN8]

中村が出せなかった99点台を出して蕎麦切が単走優勝

 第6戦は第5戦の翌日におなじコースで開催された。コースレイアウトもおなじだ。この日は競技中、わずかにポツポツと雨が降ることはあったが、路面のグリップが変わるほどではなかった。

 Aグループではまず松山が振り返しの鋭さや2コーナーの速度などで点を稼ぎ、最初の98点台を叩き出す。するとBグループ最初の走者の中村が、振り出しと振り返しの躍動性や2コーナーでの安定性などで点を稼ぎ、前日の得点は超えられなかったものの98.67点を出してトップに立った。

 Cグループではまず村上がスピードを維持して鋭く振り返す走りで松山の点を超えてきたが、中村の点にはおよばなかった。そして前日単走2位になった蕎麦切が登場。蕎麦切は1本目に98.31点で単走通過を決めると、2本目には大きな角度をつけて姿勢をピタッと決め、見事なアクセルの踏みっぷりで競技区間を駆け抜けて99.21点を獲得。中村の点をうわまわって単走優勝を決めた。

 なお前日とおなじコース設定だったものの全体的な得点はあまり上がらず、98点を超えた選手が5名のみ、3名は97点未満で単走通過という数字は変わらず、このコースのむずかしさが表れた結果となった。

ランキング首位の齋藤は、チェック走行でエンジンブロー。バルブの損傷で本番までに直すことはあきらめ、リタイヤとなった。
今季RX-3を投入したマッドマイク。ステアリング系などに悩まされていたが、なんとかドリフト成功。しかし追走進出はならなかった。
コースの攻略や走りの組み立てがうまくいかなかったという松井は2戦連続で単走敗退となってしまった。
昨年までMr.アベレージと呼ばれていた森だが、鋭い振りや高い安定性で、上位通過するラウンドが増えてきた。
前日は3位通過だった田野だが、1本目の最後にミスをしたあとの2本目は得点が伸びず、単走敗退となった。
F22型のBMWを持ち込んだポップだったが、まだ車両が仕上がっていないのか、今回は得点が伸びなかった。
Pos.Gr.No.DriverCarBest score2nd score
1A31蕎麦切 広大ZN899.2198.31
2D99中村 直樹PS1398.6798.10
3A23村上 満ZN898.5495.86
4B77松山 北斗GZEA14H98.2697.07
5A18日比野 哲也ZN898.0496.44
6C56森 孝弘RPS1397.9394.35
7B2田中 省己S1597.8496.98
8C78上野 高広GSC1097.6795.85
9D66藤野 秀之ZN897.5195.43
10A47米内 寿斗RPS1397.3596.02
11B90山中 真生A9097.3396.16
12C70横井 昌志S1597.1294.71
13C88川畑 真人ZN897.0895.54
14D51岩井 照宜FC3S96.6093.90
15B30中田 哲郎JZX10096.1093.65
16C86笹山 栄久ZN896.0292.19
▲追走トーナメント進出▲
17B98ヴィトー 博貴PS1395.7994.40
18D7松井 有紀夫FD3S95.7588.30
19A55松川 和也AE8595.7394.06
20C79目桑 宏次郎E9295.5994.40
21B16山口 孝二E9295.5855.20
22A95Daychapon ToyingcharoenZN895.3870.59
23A80田野 結希S1594.6378.31
24C10三好 隼人ZN894.5686.33
25D84波紫 聖和ER3493.5770.00
26B24平山 敦ZN693.4090.94
27D57陣野 寿幸S1593.3165.97
28A63Konpichit ToyingcharoenRPS1392.6575.96
29D38斎藤 久史S1592.6091.41
30C89Lattapon KeawchinF2292.6089.55
31A12Mike WhiddettS102W91.5370.90
32B3野村 圭市ER3490.5075.90
33A27茂木 武士S1584.6080.59
34D33石川 隼也ZN880.9474.99
35C93加納 広貴S1580.2079.47
36D75畑中 夢斗JZX10046.140.00
37C11久保川 澄花RPS1328.570.00
9山本 航S15DNS
43田所 義文AE86DNS
87齋藤 太吾A90DNS

第6戦 単走優勝

蕎麦切 広大

SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 31 [ZN8]

 (昨日から変えたことは) 思いっきり走る度合いを、そのパーセンテージを上げたってかんじですかね。昨日の追走のときに99点台が1回だけ出て、なんとなくその感触をたどって走ったっていうかんじで。

 今日の作戦は1本目は98点ぐらい出して、単走をまずちゃんと通る。で、2本目は思いっきりイェイ!って走っちゃおうっていう作戦で、それがたまたまうまくいきました。たまたまでございます。ただ、クルマ的にもタイヤ的にもそれができるっていうのはわかってたんで、あとは自分の気持ちしだい。気合1発でした。

 (走行前の自信は) いや、自信あるかというと、あんまわかんないですけど、めっちゃ自信満々ってわけでもないし、ぜんぜんないわけでもないですけど、とにかく昨日から楽しく走れてるし、ずっと楽しく走れてるんで、勝ち負け以上に、来てくれたお客さんに楽しんでもらえるようなかっこいい走りをしたいと思ってました。

 (1本目は狙い通り?) そうです。

 (2本目はどこを変えていった?) 進入して1個目から2個目のアウトゾーンにかけて、角度をいっぱいつけるために、もっと奥で振り出す。で、アクセルを早くする。あとは次の振り返しを鋭くして、大きい角度で旋回っていうのは意識しました。 

 (自分の手応えは) 今回は85%ぐらいですかね。理想はもうちょっと上だったんで。それでもうれしいです。ニガテ意識のあるエビス西コースなんで、それもよかったです。


第6戦 単走ダイジェスト


第6戦 追走トーナメント

Final Battle   
蕎麦切 広大 [ZN8] vs 中村 直樹 [PS13]
蕎麦切の先行時のDOSS点は98.6点。追走を得意とする中村だが、この日の蕎麦切はつかまえることができなかった。

つけいる隙のない走りで蕎麦切が2連勝!

 この日のトーナメントも、左の山は優勝経験者ばかり、右の山の優勝経験者は中村のみという、特徴のわかれた組み合わせとなった。

 トーヨータイヤどうしの対決となった松山vs川畑は松山が勝利。愛知対決となった日比野vs横井は日比野が勝った。フレッシュな右の山では、山中が森を破ると、わずかな差で村上にも勝って初のベスト4進出を決めた。

 ベスト4に進出したのは、蕎麦切、日比野、中村、山中だ。準決勝まずは蕎麦切と日比野が対戦。1本目、先行の蕎麦切のスピードに日比野は遅れ気味になり最後に距離を詰めただけになった。ただ蕎麦切にもコースリミット超過の減点があり、得点では日比野がリードした。前後を入れ替えた2本目は蕎麦切が終始近いドリフトを見せて逆転。2日連続での決勝進出を決めた。

 中村vs山中の対戦は、1本目後追いの山中が1コーナー立ち上がりから離されてしまったのに対して、2本目後追いの中村は終始ビタビタの追走を見せて勝利した。

 決勝は蕎麦切vs中村、1本目は蕎麦切が先行。進入はやや近かった中村だが、1コーナーで流されて完全にコースアウト。2コーナーでも流され気味になって後追いポイントはほとんどとれず減点が入った。これで蕎麦切が得点でも優勢になった。2本目は中村が先行。蕎麦切はやや小さいラインながら近い距離のドリフトを保って大きなミスはせず、蕎麦切の優勝が決まった。

 なお、このラウンドの結果、中村と日比野がポイントで齋藤を抜き、ランキング1位・中村、2位・日比野、3位・齋藤となった。

Semi Final Battle
蕎麦切 広大 [ZN8] vs 日比野 哲也 [ZN8]
後追い時に終始近いドリフトを見せた蕎麦切は13.7という圧倒的な追走ポイントで逆転した。
Semi Final Battle
中村 直樹 [PS13] vs 山中 真生 [A90]
中村から後追いポイント9をとったルーキーの山中だが、先行時には後追いポイント14をとられて逆転負けした。
Pick Up Battle
松山 北斗 [GZEA14H] vs 川畑 真人 [ZN8] 
ベスト16の対戦。松山は先行で角度のある走りを見せ、後追いでもより近いドリフトを見せて川畑に勝った。
Pick Up Battle
日比野 哲也 [ZN8] vs 横井 昌志 [S15]
ベスト16。おたがいに接近ポイントで10以上をとる好勝負だったが、横井が先行時にミスをして日比野が勝った。
Pick Up Battle
村上 満 [ZN8] vs 山中 真生 [A90]
ベスト8。再戦にもつれた結果、先行の得点では村上が勝ったものの後追い時の接近ポイントで山中がうわまわった。
Pick Up Battle
蕎麦切 広大 [ZN8]  vs 藤野 秀之 [ZN8]
ベスト8。1本目後追いの藤野はラインがよくなかったのか1コーナーでスピン。2日連続で蕎麦切に敗れた。

第6戦 優勝

蕎麦切 広大

SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 31 [ZN8]

 今日はずっと楽しかったですね。もう走るの楽しい!っていうかんじでテンション上がりっぱなしでした。クルマも不安なく乗れて、単純に走りを楽しめる状態だったんで、なにも気にせず。チームのみなさまも走りに集中できるようにクルマをメンテしてくれて、僕のことも鼓舞してくれたので集中して走れました。

 (速さが印象的だったが) 乗ってて速いとかはかんじてなくて、ただちゃんと加速して角度をつけてアクセル踏めば、このクルマなら止まる、このタイヤなら止まるっていう安心感があって楽しく走ってました。

 (準決勝の日比野選手とのチームメイト対決は) もう細かい指示とかもないし、楽しくいいものを見せようっていう話で、おたがいタイヤのエアはなんキロで走るよとか情報交換をしながら、無線も2人でつながってたんで、話しながらほんとにエンジョイしました。

 (決勝で対戦した中村選手への意識は?) 「勝てるわけないじゃん」って数年前D1に参戦してからずっと思ってたんですけど、でも、ここ一昨年ぐらいから「そんな気持ちじゃダメだ」っていうのもずっと自分のなかで思ってることだったんで、 絶対に負けたくないというか、勝ち負けというよりは、直樹さんの腹にちゃんと入って、ビタビタの追走をしたい。で、前を走るときは自分のいまできる100%の走りをしようっていう気持ちでした。

 (決勝の先行は) 自分のなかでは完璧な、思い描いた100%の走りではできなかったけど、まあまあ、自分なりに、らしい走りはしたのかなと思います。

 (後追いは) 後追いはもうなにも考えずに思いっきり走って、直樹さん1コーナーすごい角度がついていて、走りながらそれにちょっと見とれちゃった自分もいました(笑)。カッコいいと思って。まぁ、ほんとはできれば1コーナーの飛び込みからずっと車間ゼロで走りたいって気持ちなんですけど、まだまだぜんぜん車間も遠いんでダメですね。

 (2連勝した心境は?) このあと悪いことが起きそうです(笑)。運を使い果たしてなんか起きるんじゃないかって心配もありますが、でもここがスタート地点だと思ってますので、これから、ほんとにお客さんに見て楽しんでもらって、スポンサーの各社さま、すべてのみなさまにチームシバタを応援してよかったなっていう……それに、これからもいろんなひとに、面白そうなチームだな、応援したいなって思ってもらえるような走りをしていきたいですね。


第6戦 2位

中村 直樹
TEAM VALINO × N-STYLE

第6戦 3位

日比野 哲也
SHIBATA RACING TEAM

第6戦 優勝チーム

SHIBATA RACING TEAM

第6戦 ベストメンテナンス

Repair Create × Result Japan

D1ファンクラブサイトには上位選手の大会後コメント(有料会員限定記事)が掲載されています。


第6戦 追走ダイジェスト


第6戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelTsuiso PointsTanso Points
131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN8254
299中村 直樹TEAM VALINO × N-STYLESILVIAPS13213
318日比野 哲也SHIBATA RACING TEAMGR86ZN818 
490山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシングGR SUPRAA9016 
523村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN8132
677松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H121
72田中 省己SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFTSILVIAS1511 
866藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86ZN810 
956森 孝弘GP SPORTS × GreenTop180SXRPS138 
1078上野 高広TEAM VERTEX NEXZTER D2DRCGSC107 
1147米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS136 
1270横井 昌志TEAM D-MAX RACINGSILVIAS155 
1388川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN84 
1451岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S3 
1530中田 哲郎TEAM TNR LOVCAMARKⅡJZX1002 
1686笹山 栄久Team FRONTIER NEXTGR86ZN81 

第6戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModel
131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN820
299中村 直樹TEAM VALINO × N-STYLESILVIAPS1316
323村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN815
477松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H14
518日比野 哲也SHIBATA RACING TEAMGR86ZN813
656森 孝弘GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1312
72田中 省己SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFTSILVIAS1511
878上野 高広TEAM VERTEX NEXZTER D2DRCGSC1010
966藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN88
1047米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS137
1190山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシングGR SUPRAA906
1270横井 昌志TEAM D-MAX RACINGSILVIAS155
1388川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN84
1451岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S3
1530中田 哲郎TEAM TNR LOVCAMARKⅡJZX1002
1686笹山 栄久Team FRONTIER NEXTGR86ZN81

第6戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
131SHIBATA RACING TEAM蕎麦切 広大26
299TEAM VALINO × N-STYLE中村 直樹20
318SHIBATA RACING TEAM日比野 哲也15
490ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシング山中 真生10
523Repair Create × Result Japan村上 満6
677TEAM TOYO TIRES DRIFT 2松山 北斗6
72SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFT田中 省己6
866TEAM TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之6
956GP SPORTS × GreenTop森 孝弘3
1078TEAM VERTEX NEXZTER D2D上野 高広3
1147GP SPORTS × GreenTop米内 寿斗3
1270TEAM D-MAX RACING横井 昌志3
1388TEAM TOYO TIRES DRIFT 川畑 真人3
1451レーシングサービス ワタナベ岩井 照宜3
1530TEAM TNR LOVCA中田 哲郎3
1686Team FRONTIER NEXT笹山 栄久3

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