D1GP RD.8 AP 詳細レポート

2024 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES RD.8 AUTOPOLIS
2024年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第8戦 オートポリス
開催日:2024年10月27日(日)
会場:オートポリス(大分県)
コースコンディション:ドライ
 延動員数:3,817名(3日間合計)

決勝戦はクラッシュで決着! 齋藤太吾が今季3勝目!


第8戦 単走決勝

Tanso 1st place
蕎麦切 広大
SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 31 [ZN8]
Tanso 2nd place
村上 満
GR86 [ZN8]
Tanso 3rd place
藤野 秀之
GR86 [ZN8]

蕎麦切が精密で完璧な100点走行

 前日の雨は上がり、朝は快晴。この日はドライ路面で競技がスタートした。予報では午後に雨マークがついていたが、けっきょくほとんど降ることはなく、最後までドライコンディションで競技がおこなわれた。

 最初のAグループでは、飛び込みでいい振りを見せた田野が98.35点でトップに立つ。次に中村がやはり振り出しや飛び込みの角度で点を稼いで98.40をマーク。田野をうわまわった。

 しかし次のCグループでは、蕎麦切が1本目に完成度の高い走りで98.79点を出し、その時点でのトップに立つと、2本目には距離感ピッタリの振り出しと振り返しをするどく決め、しっかり姿勢を安定させてファイナルコーナーを駆け抜けた。得点は100.04点。自らの最高得点を更新した。

 その後Dグループの藤野が98点台後半、村上が99点台を出したものの、蕎麦切の得点には届かず、蕎麦切が唯一の100点オーバーで単走優勝を決めた。

 いっぽう前日優勝してランキング首位に立った日比野は2本とも失敗して敗退。ノーポイントとなってしまった。

1本目の途中で走行不能になった松井。ヒューズが抜けてしまうというトラブルだったという。
毎年オートポリスだけ参戦してくる下田だが、スピードやキレが足りず、追走進出は果たせなかった。
ドライ路面ということもあって、前日のスランプから脱し、中村は高得点で追走進出を決めた。
前日は単走優勝した上野だが、この日はするどい振り出しが見られず、単走敗退となってしまった。
日比野は1本目に振りすぎて失敗。2本目は振り出し後にもどりぎみになって単走敗退となった。
オーソドックスできれいな飛び込みを見せた植尾だが、後半でミスをして追走進出を逃した。
Pos.Gr.No.DriverCarBest score2nd score
1C31蕎麦切 広大ZN8100.0498.79
2D23村上 満ZN899.0697.16
3D66藤野 秀之ZN898.6597.81
4B99中村 直樹PS1398.4093.89
5A80田野 結希S1598.3597.76
6D90山中 真生A9098.3095.86
7C47米内 寿斗RPS1398.3087.47
8B56森 孝弘RPS1398.0495.42
9C2田中 省己S1597.9597.21
10A87齋藤 太吾A9097.9497.00
11A33石川 隼也ZN897.9494.88
12B16山口 孝二E9297.8096.53
13B77松山 北斗GZEA14H97.7394.72
14C70横井 昌志S1597.7193.40
15A98ヴィトー 博貴PS1397.6597.17
16B88川畑 真人ZN897.4292.50
▲追走トーナメント進出▲
17D15植尾 勝浩S1597.3596.47
18B10三好 隼人ZN897.0891.43
19C57陣野 寿幸S1597.0495.83
20B3野村 圭市ER3497.0396.69
21B75畑中 夢斗JZX10096.8696.19
22C18日比野 哲也ZN896.8087.29
23B63Konpichit Toyingcharoen(ペイ)RPS1396.6795.70
24A79目桑 宏次郎E9296.5995.61
25C78上野 高広GSC1096.4392.74
26D43田所 義文AE8696.3994.65
27C51岩井 照宜FC3S96.3493.56
28D9山本 航S1595.8685.62
29A84波紫 聖和ER3495.6591.73
30D27茂木 武士S1595.6187.01
31C95Daychapon Toyingcharoen(ポン)ZN895.3591.11
32D11久保川 澄花RPS1394.0393.82
33A55松川 和也AE8593.5993.56
34A76下田 輝昭S1393.3235.94
35A7松井 有紀夫FD3S17.70
89Lattapon Keawchin(ポップ)F22DNS 

第8戦 単走優勝

蕎麦切 広大

SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 31 [ZN8]

 意識としては100点出したいなっていうのはありました。2年前にインフィニティで99.9点出してたから100点狙いたいなと思ってて、練習走行のDOSS点でも100点ちょっと出そうな雰囲気あったんで、狙ってました。

 本番1本目は7、8割ぐらいで、ちゃんと走ろう、練習どおり変なミスをしないように走ろうっていう組み立てで走って、狙い通り走れたんで。次はもうちょっと攻めて走ろうかなっていうかんじで攻めて走ったらうまくいきました。

 (1本目からいい点が出ていたが) そうですね、98.7だか、それぐらい出てて、そこそこ上位に行ってて。練習走行からそのぐらいの点数はDOSSで出てたんで、そこを狙ってましたね。

 (2本目はどこを変えていった?) 2本目はちょっと3ゾーン付近の角度を練習走行のときにちょっとやりすぎて、後半ハーフスピンっぽくなったりした走行もあったから、1本目はそこに気を付けてちょっと角度浅めに走って、2本目はちょっとそこをもうちょっと攻め込んだ角度でまわったかんじですかね。

 (100点と聞いたときは?) 気持ちよかったですね。キリがよくてよかったと思います。あと、結果としてはちょっとうまくいかなかったんですけど、日比野選手が100点超える可能性は十分にあったんで、日比野選手だけどうかなと思ってたかんじでした。

 (インフィニティの点を超えられたが) よかったです。インフィニティと相性のいいコースはGR86で更新していきたい気持ちはすごいあったんで、それを1つの単走だけはできたのかなと思ってるんで。次は追走をしっかりいきます。


第8戦 単走ダイジェスト


第8戦 追走トーナメント

Final Battle   
川畑 真人 [ZN8] vs 齋藤 太吾 [A90]
決勝はおたがいに接触してしまったが、齋藤の接触は川畑がアクセルを踏めなくなっていた状況だったので減点は小さく、川畑の接触は手前から大きくラインを乱していたために減点を大きくとられ、齋藤が勝った。

川畑vs齋藤のあぶない対決はやはりクラッシュで決着

 単走で完璧な走りを見せた蕎麦切だったが、ベスト16では先行でミスしてしまい、川畑の見事な後追いもあって敗北。前日準優勝の田中が森に敗れたり、ランキング上位の田野が山口に敗れるといった波乱があった。

 ポイント争いでは前日後退した中村と齋藤は、日比野が単走で敗退したこのラウンドで上位に入っておきたいが、2人ともベスト8を突破してきた。

 ベスト4に勝ち上がったのは川畑、中村、齋藤、山中。まずは川畑と中村が対戦した。1本目は先行の川畑にミスが出て、ミスがありながらも近いドリフトを見せた中村がリード。2本目は、後追いの川畑があまり大きな接近ポイントをとることはできなかったものの、中村にミスが出て大きく減点され、川畑が逆転勝ちした。

 齋藤vs山中の対戦は、おたがいに先行時にいい走りをして後追いでは接近できなかったが、トータルの得点が高かった齋藤が勝った。

 決勝は川畑vs齋藤。長年D1GPを背負ってきたベテラン対決だが、接触、クラッシュも多い危険な対戦だ。1本目は川畑が先行。齋藤は進入からビタビタに寄せていたが、ファイナルコーナーのアウト側で川畑をプッシュしてコースアウトしてしまう。ただ、接近ポイントをとっていたこともあって齋藤リード。2本目は後追いの川畑が、振り返しからラインがずれてファイナルコーナーで齋藤に激突。押し出してしまう。これは川畑の減点が大きく、齋藤の勝ちとなった。

 このラウンドの結果、ポイントランキングは中村がトップに立ち、日比野が2位、齋藤が3位となった。中村との差は日比野がわずか5pts。齋藤は7ptsだ。また4位の蕎麦切も32pts差でかろうじてチャンピオンの可能性を残して最後のお台場での2連戦を迎えることになった。

Semi Final Battle
川畑 真人 [ZN8] vs 中村 直樹 [PS13]
後追いで接近ポイントを稼いだ中村だが、先行時にインカットやゾーンはずしなどの減点をして敗退した。
Semi Final Battle
齋藤 太吾 [A90] vs 山中 真生 [A90]
練習日でのエンジンブローにより通常の3.4Lではなく3.0Lのエンジンで走っていた齋藤は圧倒的な速さはなかった。
Pick Up Battle
蕎麦切 広大 [ZN8] vs 川畑 真人 [ZN8]
蕎麦切は先行時にドリフトのもどりがあり、後追いであるていど接近ポイントをとったものの逆転できなかった。
Pick Up Battle
森 孝弘 [RPS13] vs 田中 省己 [S15]
先行時に速いドリフトを見せた森は、後追いでも同時振りからまずまずの距離でついていき田中に勝った。
Pick Up Battle
中村 直樹 [PS13] vs 松山 北斗 [GZEA14H]
1本目、後半にかけて離されぎみだった松山に対し、2本目に後半にかけて距離を詰めていった中村が勝った。
Pick Up Battle
横井 昌志 [S15]  vs 山中 真生 [A90]
横井は振り返し後にオーバーラン。カウンターはもどさずにフィニッシュまで走ったが大きく減点されて敗れた。

第8戦 優勝

齋藤 太吾

FAT FIVE RACING
GR SUPRA [A90]

 (決勝1本目の接触は) あとは加速して立ち上がって行くだけかなと思ったところで、たぶんそのタイミングが合わなくて。

 (2本目は逆に当てられたが) でもね、ぼくも前で失速コースアウトしそうになってるから。 まあ、どっちもどっちみたいなかんじですかね。1本目は川畑選手がやっぱりコースアウトしそうで、アクセル踏めない状況だったと思うんですけど、ぶっちゃけぼくも先行のときはおなじような状況だったから。

 (決勝までの戦いは) そこまでは意外と思ったとおりにいきました。

 (シーズン途中で勝てないラウンドがあったが) シーズン序盤はちがうクルマだったんで、そのあとべつの、前のクルマにもどってて「こっちのクルマで勝てないのかな」ってちょっと不安もあったんで、勝ててよかったです。このクルマもセッティングとかでどんどん乗りやすくはしていってます。ただ、今回はエンジンが3リッターのちょっと非力なエンジンになっちゃってたんで不安だったんですけど。3リッターだとそこのウォームアップもきついぐらいだったんで。下のトルクがないんで。

 (連発したエンジントラブルの原因はわかった?) なんとなくわかったっすね。なので、お台場はもう1回3.4リッターのエンジンを直すんですけど、いつも大丈夫だと思っていても壊れちゃうんで……。

 (今日でもうシーズン3勝目) いや、でも受け沈み激しいんで……まあ面白いんじゃないですか。最終戦もつれてるんで。


第8戦 2位

川畑 真人
TEAM TOYO TIRES DRIFT

第8戦 3位

中村 直樹
TEAM VALINO × N-STYLE

第8戦 優勝チーム

FAT FIVE RACING

第8戦 ベストメンテナンス

ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシング

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第8戦 追走ダイジェスト


第8戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelTsuiso pointsTanso points
187齋藤 太吾FAT FIVE RACINGGR SUPRAA9025 
288川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN821 
399中村 直樹TEAM VALINO × N-STYLESILVIAPS13181
490山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシングGR SUPRAA9016 
556森 孝弘GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1313 
616山口 孝二TOP Team G-meisterE9212 
770横井 昌志TEAM D-MAX RACINGSILVIAS1511 
898ヴィトー 博貴DRIFT STAR RacingSILVIAPS1310 
931蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN884
1023村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN873
1166藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN862
1280田野 結希TEAM D-MAX RACINGSILVIAS155 
1347米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS134 
142田中 省己SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFTSILVIAS153 
1533石川 隼也広島トヨタ team DROO-PGR86ZN82 
1677松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H1 

第8戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN820
223村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN816
366藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN815
499中村 直樹TEAM VALINO × N-STYLESILVIAPS1314
580田野 結希TEAM D-MAX RACINGSILVIAS1513
690山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシングGR SUPRAA9012
747米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1311
856森 孝弘GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1310
92田中 省己SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFTSILVIAS158
1087齋藤 太吾FAT FIVE RACINGGR SUPRAA907
1133石川 隼也広島トヨタ team DROO-PGR86ZN86
1216山口 孝二TOP Team G-meisterE925
1377松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H4
1470横井 昌志TEAM D-MAX RACINGSILVIAS153
1598ヴィトー 博貴DRIFT STAR RacingSILVIAPS132
1688川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN81

第8戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
187FAT FIVE RACING齋藤 太吾26
288TEAM TOYO TIRES DRIFT川畑 真人20
399TEAM VALINO × N-STYLE中村 直樹15
490ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ!レーシング山中 真生10
556GP SPORTS × GreenTop森 孝弘6
616TOP Team G-meister山口 孝二6
770TEAM D-MAX RACING横井 昌志6
898DRIFT STAR Racingヴィトー 博貴6
931SHIBATA RACING TEAM蕎麦切 広大3
1023Repair Create × Result Japan村上 満3
1166TEAM TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之3
1280TEAM D-MAX RACING田野 結希3
1347GP SPORTS × GreenTop米内 寿斗3
142SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFT田中 省己3
1533広島トヨタ team DROO-P石川 隼也3
1677TEAM TOYO TIRES DRIFT 2松山 北斗3

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