D1GP RD.7 AP 詳細レポート

2024 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES RD.7 AUTOPOLIS
2024年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第7戦 オートポリス
開催日:2024年10月26日(土)
会場:オートポリス(大分県)
コースコンディション:ウエット→ドライ
 延動員数:3,817名(3日間合計)

田中省己を倒して日比野哲也が今季2勝目!


第7戦 単走決勝

Tanso 1st place
上野 高広
TEAM VERTEX NEXZTER D2D 
VERTEX elf LEXUS RC-V [GSC10]
Tanso 2nd place
石川 隼也
GR86 [ZN8]
Tanso 3rd place
蕎麦切 広大
GR86 [ZN8]

乾きつつあった路面で走りをまとめた上野が単走優勝

 この日は朝から雨ではじまった。前日の公式練習はドライだったので、チェック走行だけでウエット路面の走りかたをつかまなくてはいけない。

 コースレイアウトは前年度とほぼ同様。コースを逆走で使用し、メインストレートからスタートし、ファイナルコーナーを曲がって立ち上がっていくところでフィニッシュだ。通過指定ゾーンの位置も前年度とほぼ同様だが、今年はゾーンを最初から最後までトレースすることが求められるようになったため、完全にはずした場合だけでなく、途中で入ったり出たりした場合にも減点が入る。

 競技中にも路面コンディションは大きく変化した。単走ではウエット時の方式が採用され、6つにわかれたグループの各上位選手が追走進出となる。走行時の路面状況によってDOSSの補正係数は変えられ、単走優勝は全体での得点順位で決められる。

 Aグループでは蕎麦切が角度控えめながらきれいに走ってトップ通過。Bグループでは後半の角度は浅めだったものの安定して踏んでいった石川がトップ通過した。

 しだいに路面は乾き、車速は上がったが、グリップする場所と滑る場所の差が大きくなるむずかしいコンディションとなっていった。Cグループでは川畑がコーナーでの安定性で点を稼いでトップ通過。そして、最後のDグループで走行した上野が、第3ゾーンの入りをはずしたものの、全体的に完成度の高い走りを見せて最高得点をマーク。単走優勝となった。

 なお、ランキング首位の中村は得点が伸びず敗退。横井や村上、ランキング3位の齋藤らも敗退した。

通過指定ゾーンは振り出し直後のアウト側、最初の右コーナーのイン側、そして振り返した先のアウト側に設定された。
まずまずまとめた2本目でも、後半でコースリミットを超えてしまった齋藤は単走敗退となった。
2本目はゾーン減点なく走った村上だったが、角度が浅くて点が伸びず、追走進出はならなかった。
1本目にいいリズムとコントロールを見せながら、角度安定性を欠いて点が伸びず、横井も単走で姿を消した。
中村は1本目にスピン。2本目はまずまずまとめたが、高得点とはならず、単走敗退でノーポイントとなった。
エンジンの圧縮が落ちていてパワーが出ない状態の岩井だったがウエット路面に助けられて単走を通過した。
Pos.Gr.No.DriverCarBest score2nd score
1D78上野 高広GSC1092.6584.53
2B33石川 隼也ZN892.4489.98
3A31蕎麦切 広大ZN892.1785.88
4B27茂木 武士S1592.1290.76
5D15植尾 勝浩S1591.9388.15
6D66藤野 秀之ZN891.6889.03
7A47米内 寿斗RPS1391.5190.00
8D51岩井 照宜FC3S91.5189.60
9B18日比野 哲也ZN890.9954.47
10C88川畑 真人ZN890.4583.10
11A80田野 結希S1590.0986.49
12B55松川 和也AE8590.0389.34
13C77松山 北斗GZEA14H89.9758.27
14C43田所 義文AE8689.6737.69
15C2田中 省己S1589.4258.62
16A79目桑 宏次郎E9288.8088.35
▲追走トーナメント進出▲
17D99中村 直樹PS1390.4238.92
18B98ヴィトー 博貴PS1389.6739.04
19C23村上 満ZN889.3484.74
20C70横井 昌志S1588.4474.13
21A87齋藤 太吾A9088.1360.50
22A16山口 孝二E9287.9187.58
23A90山中 真生A9087.8138.86
24B10三好 隼人ZN886.5553.32
25A56森 孝弘RPS1385.6459.99
26C3野村 圭市ER3484.8884.08
27D63Konpichit ToyingcharoenS1383.0082.40
28C9山本 航S1582.5058.05
29B7松井 有紀夫FD3S81.7380.06
30D84波紫 聖和ER3479.6878.66
31B75畑中 夢斗JZX10078.9360.05
32B11久保川 澄花RPS1375.4723.85
33D76下田 輝昭S1335.07DNS
A89Lattapon KeawchinZN8DNS 
C57陣野 寿幸S15DNS 
D95Daychapon ToyingcharoenS15DNS 

第7戦 単走優勝

上野 高広

TEAM VERTEX NEXZTER D2D
VERTEX elf LEXUS RC-V [GSC10]

 オートポリスって自分には合ってるコースで、そんなに悪くないし、練習で走った感触も楽しいなっていうかんじでした。

 で、 今日朝雨だったじゃないですか。雨のなかでもDOSSの点数出たんで、普通に行けば16には残るな、なんて思ってたんですけど、路面状況がどんどん変わってって、ハーフウエットみたいになったじゃないですか。「うわ、いちばんイヤなパターンだ」と思ったんですけど、そこはいままでの経験を生かして、エアを少し張り気味にして、 それで飛び込んでいったら思いのほかよくて、それでいい点が取れました。

 1本目は最後のゾーン3のところだけが異様に滑ってスピンしちゃったんですけど、でも滑る場所はわかったんで、そこは抑えていこうっていうのと、ゾーン3のところはサイドブレーキを使いました。もどらないようにとか、止まるようにというようなサイズの使いかたで。そんなかんじで行きました。

 (ゾーン減点は入りましたが) そう。最初ね、入りきってないんですよ。それも見えてて「ヤベえ。でもギリでセーフかな」なんて思ってたんですけど。審判員よく見てますね(苦笑)。

 (過去の単走優勝は?) ぜんぜん覚えがないんでね。っていうかこの歳になると忘れてるんで。まぁ、ありがとうございます。


第7戦 単走ダイジェスト


第7戦 追走トーナメント

Final Battle   
日比野 哲也 [ZN8] vs 田中 省己 [S15]
両者とも先行時にはコースリミット超過があり、接近ポイントでも田中がうわまわったが、ベースとなるDOSS点がよかった日比野が勝った。

両者ミスをした決勝は、走りの質の差で日比野が優勝

 しばらく前から雨は上がっていて、追走はタイヤスモークも上がるほぼドライのコンディションでスタートした。ベスト16では、8対戦中6対戦で単走下位の選手のほうが勝つという、やや異例の展開となった。

 ランキング1位の中村と3位の齋藤が単走で敗退した状況で、逆転や追い上げを図りたい同2位の日比野、4位の蕎麦切ともにベスト16を勝利したが、蕎麦切は藤野に敗れベスト8敗退となった。

 ベスト4に勝ち上がったのは日比野、松山、田中、藤野だ。しかしこの少し前から雨がポツポツと降り出していた。まずは日比野vs松山。1本目は先行の日比野がファイナルコーナーのアウトではみ出したが松山もはみ出してしまい、松山は大きなアドバンテージがとれない。2本目はおたがいにミスをしつつも後追いの日比野の接近度が高く、日比野が逆転勝ちした。

 田中vs藤野は1本目先行の田中に対し、藤野が進入の先からビタビタの接近ドリフトを決めて大きくリードした。しかし路面がさらに濡れてきた2本目に、先行の藤野はミスを重ねて大減点を受け、田中が逆転勝ちした。

 決勝は日比野vs田中。1本目は日比野が先行。1本目は日比野にミスが出て、田中も進入などで接近ポイントを獲得。田中がリードする。2本目は田中が先行。こんどは田中にミスが出て、日比野は田中ほどの接近ポイントをとれなかったものの、1本目2本目ともにDOSS点で田中をうわまわっていたためにトータルで日比野の得点がうわまわり、逆転勝ちとなった。

 これによって日比野はランキング首位に立った。

Semi Final Battle
日比野 哲也 [ZN8] vs 松山 北斗 [GZEA14H]
先行時の得点は松山のほうが高かったが、後追い時のDOSS点と接近ポイントで日比野がうわまわり、日比野が勝った。
Semi Final Battle
田中 省己 [S15] vs 藤野 秀之 [ZN8]
急に滑るようになった路面で藤野はコースリミット超過、ゾーン途中はずし、ドリフトもどりなどのミスを連発してしまった。
Pick Up Battle
岩井 照宜 [FC3S] vs 日比野 哲也 [ZN8]
1本目、日比野は岩井に接触してしまったが、2本目の岩井の得点の低さに助けられて勝利した。
Pick Up Battle
植尾 勝浩 [S15] vs 松川 和也 [AE85]
植尾はコーナーに飛び込んだあとの動きが、ハーフスピンからのもどりとDOSSで判定され、大きく減点されて松川が勝った。
Pick Up Battle
田中 省己 [S15] vs 川畑 真人 [ZN8]
川畑は進入で田中をプッシュしてしまってリズムを崩し、このあとコースアウトして減点。田中の勝ちとなった。
Pick Up Battle
蕎麦切 広大 [ZN8]  vs 藤野 秀之 [ZN8]
先行時の得点ではうわまわっていた蕎麦切だが、後追い時に入りきることができず、わずかな差で藤野が勝った。

第7戦 優勝

日比野 哲也

SHIBATA RACING TEAM
MOTUL GR86 SHIBATIRE 18 [ZN8]

 昨日のチェック走行のときは進入だけやって。で、2回目のDOSS点が出る練習走行に入って2周目に壊れちゃったから、ほんとに今日はじめて走るかんじでした。

 コウダイ(蕎麦切選手)から、いろいろ聞いてたし、コウダイの走りの映像を見てるから、だいたいこんなもんだなって予測立てててはいたんですけど、今日いきなり雨だったじゃないですか。それが不安だったんですけど。コウダイとおなじグループで走ってたから、いろいろ情報くれて。で、オレが走ったらオレも情報入れて、そういうルーティーンができたからめっちゃよかった。

 追走に入ってから、ベスト16でちょっとポカしたから、そこから集中力が上がったね。あれで「ごめんみんなクルマ壊しちゃった」って。だからもう壊さないとかミスしないとかそっちに振りました。今日はもう勝ちたいとかいうより、ミスしないでいい走り見せたいっていうかんじでした。

 (決勝は) セイミ(田中選手)もね、辛くも勝ってきたっていう印象だったんだけど、じっさい速いから、なんか置いていかれてどこか突っ込むのイヤだったし、いい走りしようぜっていうので、おたがい今回はこういう走りしようぜっていうのは伝えてて、それはうまくいったんじゃないかな。ちょっとミスっちゃったんだけど、なるべく、いい走りでぶつからないようにできたんじゃないかな。

 (今季2勝目で乗れてる?) クルマがやっぱり乗りやすいし、チーム力あるね。めっちゃいいっす。ぜんぜんもう不安がないっス。


第7戦 2位

田中 省己
SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFT

第7戦 3位

藤野 秀之
TEAM TOYO TIRES DRIFT

第7戦 優勝チーム

SHIBATA RACING TEAM

第7戦 ベストメンテナンス

TEAM TOYO TIRES DRIFT 2

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第7戦 追走ダイジェスト


第7戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelTsuiso pointsTanso points
118日比野 哲也SHIBATA RACING TEAMGR86ZN825 
22田中 省己SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFTSILVIAS1521 
366藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86ZN818 
477松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H16 
531蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN8132
688川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN812 
755松川 和也広島トヨタ team DROO-PTRUENOAE8511 
879目桑 宏次郎TOP Team G-meisterE9210 
978上野 高広TEAM VERTEX NEXZTER D2DRCGSC1084
1033石川 隼也広島トヨタ team DROO-PGR86ZN873
1127茂木 武士27WORKSSILVIAS1561
1215植尾 勝浩VAZESTRASILVIAS155 
1347米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS134 
1451岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S3 
1580田野 結希TEAM D-MAX RACINGSILVIAS152 
1643田所 義文レーシングサービス ワタナベTRUENOAE861 

第7戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
178上野 高広TEAM VERTEX NEXZTER D2DRCGSC1020
233石川 隼也広島トヨタ team DROO-PGR86ZN816
331蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN815
427茂木 武士27WORKSSILVIAS1514
515植尾 勝浩VAZESTRASILVIAS1513
666藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN812
747米内 寿斗GP SPORTS × GreenTop180SXRPS1311
851岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S10
918日比野 哲也SHIBATA RACING TEAMGR86ZN88
1088川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTGR86ZN87
1180田野 結希TEAM D-MAX RACINGSILVIAS156
1255松川 和也広島トヨタ team DROO-PTRUENOAE855
1377松山 北斗TEAM TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H4
1443田所 義文レーシングサービス ワタナベTRUENOAE863
152田中 省己SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFTSILVIAS152
1679目桑 宏次郎TOP Team G-meisterE921

第7戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
118SHIBATA RACING TEAM日比野 哲也26
22SEIMI STYLE SHIBATIRE DRIFT田中 省己20
366TEAM TOYO TIRES DRIFT 藤野 秀之15
477TEAM TOYO TIRES DRIFT 2松山 北斗10
531SHIBATA RACING TEAM蕎麦切 広大6
688TEAM TOYO TIRES DRIFT 川畑 真人6
755広島トヨタ team DROO-P松川 和也6
879TOP Team G-meister目桑 宏次郎6
978TEAM VERTEX NEXZTER D2D上野 高広3
1033広島トヨタ team DROO-P石川 隼也3
112727WORKS茂木 武士3
1215VAZESTRA植尾 勝浩3
1347GP SPORTS × GreenTop米内 寿斗3
1451レーシングサービス ワタナベ岩井 照宜3
1580TEAM D-MAX RACING田野 結希3
1643レーシングサービス ワタナベ田所 義文3

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