D1LT RD.3 備北 詳細レポート

2025 D1 LIGHTS SERIES RD.3 BIHOKU
2025年D1ライツシリーズ第3戦備北
開催日:2025年6月14日(土)
会場:備北ハイランドサーキット
実況&司会進行:鈴木学/駒崎亮介
審判員:神本寿/中村直樹/村上満
コースコンディション:ハーフウエット→ウエット
 延動員数:1,083名(3日間合計)

16位通過からの快進撃で浅野が優勝!


第3戦 単走決勝

Tanso 1st place
栁 和孝
SIM support SPARK × WISTERIA
SPARK S14 [S14]
第2ゾーンに届かず、減点を受けた栁(和)だが、進入でのスピン寸前の強烈な角度で点を稼ぎ、単走優勝となった。
Tanso 2nd place
古賀 誠進
180SX [RPS13]
Tanso 3rd place
Jake Kats
SILVIA [PS13]

雨でもキレのある振りを見せた栁(和)が単走優勝

 ふだんからドリフトがよくおこなわれている備北ハイランドサーキットで第3戦、第4戦が連続開催されたが、この2戦は異なるコース設定となった。土曜日の第3戦は通常よくおこなわれるコース。1コーナーに飛び込んで2コーナーの先で振り返し、3コーナーを曲がったところでフィニッシュだ。通過指定ゾーンは、ストレートで蛇行ラインをとるようにストレートのイン側、1コーナーの先、そして3コーナーのアウト側に設定された。

 前日の公式練習はドライ。そして当日の朝のチェック走行は小雨が降り出してドライからハーフウェット、そして単走本番は雨が降ったり止んだりのウエット路面というむずかしい状況になった。

 そのせいもあって思いきった振り出しができず、浅い角度でのサイド進入で通過指定ゾーンだけをとろうという選手も多かったが、そういう走りは点が伸びず、むしろ、ゾーンは多少はずして減点を受けても、きっちり振って角度をつけて走った選手のほうがボーダー点数をこえてくることが多かった。ただ、ゾーンをはずしてさらにコースをはみ出しまでしてしまうと減点が大きくなり、不通過となる選手が多かった。

 そのなかで栁(和)は、1本目に通過確実な点をとると、2本目には思いきった角度を見せ、減点は受けたもののトップの得点をとった。

 いっぽうで、西山、最上、植村のランキング上位3人が、ウエット路面に走りを合わせられず敗退するという波乱の展開となった。

Pos.No.DriverCarBest score2nd score
122栁 和孝S1497.4096.90
256古賀 誠進RPS1397.3596.35
32Jake KatsPS1397.0069.50
413永野 正持PS1396.8564.50
599阿久澤 一幸ZN696.7560.00
677玉川 艶哉RPS1396.7062.50
727Date AndrewFD3S96.6093.80
837Casey DhnaramPS1396.5596.25
972高根 芳朋JZX10096.5594.75
1090伊藤 満紀JZX9096.4068.25
1165安藤 直輝C3396.3087.50
1216柳 晃司S1596.0092.15
1386近藤 善道AE8695.9557.00
149瀬戸 大輔S1595.9066.50
1531吉村 旭人A3195.9063.00
1619浅野 潤一PS1395.7595.50
▲ 追走トーナメント進出 ▲
178佐野 翔RPS1395.7594.25
1818齋藤 寿夫RPS1395.6594.30
1959西山 大貴S1595.6095.05
2058谷本 真人S1495.5563.00
2170中川 尚隆S1595.2557.50
2236最上 弦毅RPS1395.2063.50
2333辻 紳護武C3395.1594.85
2441植村 真一JZX10095.1558.50
2548野口 英譲S1495.1557.50
2680Jin Tea WookBK95.1093.75
2757丸山 やんS1494.8567.00
2879中村 大介RPS1394.6563.00
2966中西 和也S1494.5058.00
3067三好 純平S1594.3568.50
3151五十嵐 剛S1593.7593.45
3240奥茂 祐真PS1392.1064.00
3312増田 辰也RPS1389.1086.50
3446山本 アツヒトS1569.0062.50
355小紫 知慧ZN668.0065.50
3697森 修S1467.5067.50
3726熊谷 圭一郎RPS1356.00DNS
3891工藤 浩平S1448.0047.25
3964森 孝弘ZN646.5026.00
17佐藤 拓巳JZX100不出走
68谷 光一PS13不出走
88平田 健介S15不出場
3三品 和希RPS13不出場
7髙野 直樹JZX100不出場
69中村 健一RPS13不出場

第3戦 単走優勝

栁 和孝

SIM support SPARK × WISTERIA
SPARK S14 [S14]

 練習から思ったより走れてたんです。自分のなかで96、97点くらいかな。で、スピンもあんまりなくて。クルマが路面をしっかり捉えてたんで。ただ、走り出すとこの雨じゃないですか。でも、いちおう来る前にシムでジュンヤ(※D1GP石川隼也選手)とかとめちゃくちゃ雨練したんですよ。あと遅いパターンとかもいろいろ練習して、左足ブレーキ使うようになって、その結果2本目はスピンしかけたところを左足でコントロールできてアクセルでまわし込めたっていう。

 1本目はもう無難に、とにかく点数入れよう、で2本目攻めようというカタチだったんで。1本目でもう3位くらいっていわれたんで「じゃあ2本目いくぜ!」って行ったら、進入でブリン!ってなったんで、「うわーっ」てなったんですけど、そこはリカバリーがうまいことドンピシャでできたっていう。

 2本目はかなり攻めました。「もう1位狙おう」みたいな。1位の点数がそんなに高くなかったんで、いけるんじゃないかなと。やっぱりこの短いレイアウトだと振りしかないと思ったんで、1コーナーで見せて、あとは3ゾーンのところの返しはちゃんとやろうと思ったんで、練習の成果が出ましたね。


第3戦 追走トーナメント

ここまで大きなミスなく勝ち上がってきた両者だったが、決勝の2本目に玉川が飛び出してしまった。

先行で点をとっていく作戦で浅野が優勝

 午後の追走トーナメントは完全にウエットコンディション。水たまりもできているなかでなかなかキレイな接近ドリフトはできず、ミスの程度の差で勝敗が決した対戦も多かった。そのなかで、単走を16位ぎりぎりで勝利した浅野がわずかな差で単走1位の栁(和)を破ってベスト8に進出した。

 そして、雨のなかで高い車速と安定した飛び込みを見せた浅野のほか、86の阿久澤、前戦につづいて追走に勝ち上がったアンドリュー、追走初進出の玉川と、3名の選手が初のベスト4入りを果たした。

 準決勝。まずは浅野と阿久澤が対戦。1本目、ウエット路面で見事な車速と飛び込みを見せる浅野に対し、阿久澤は1コーナーの先で失速し角度が浅くなって後れをとる。2本目は思いきり飛び込んだ先行の阿久澤がスピンしてコースアウト。浅野が勝った。

 準決勝もうひとつの対戦はアンドリューvs玉川。勝てばどちらも決勝初進出だ。まずはアンドリューが先行。アンドリューにゾーンはずしがあり玉川がアドバンテージをとった。2本目後追いのアンドリューはあるていど接近したものの、ふらつきや角度が浅くなる場面があり逆転はならず、玉川が勝った。

 決勝は浅野vs玉川。1本目は浅野が先行。浅野はまたも安定した走りを見せたのに対し、玉川はあまり寄せられない。わずかに玉川アドバンテージ。2本目は玉川が1コーナーで飛び出してしまい、浅野の優勝が決まった。


第3戦 優勝

浅野 潤一

FEAT Racing
SILVIA [PS13]

 練習はものすごくよくなかったですね。そこから単走の本番までにウエットになってくれたおかげでなんとかなったっていうところが今日はありますね。今日はもうドライだと予選も通ってないぐらいの状態だったので。

 追走に入ってしまえばミスをしなければ大丈夫っていう話をスポッターとしてたので、それが今回うまくはまりました。とくに先行でのミスで負けてる選手がほとんどだったので、先行でミスをしないっていうのだけをもうずっとやってました。後追いはそんなに無理してないですね、今日は。離されないようにだけしてるっていうかんじでしたね。

 (ミスをしないようにとくに気をつけた場所は?) 1ゾーンを通り過ぎて振り返してからがものすごい滑るコースなので、そこをなるべく丁寧に運転するようにしました。

 (決勝まで行ったときの心境は) もう素直に楽しみながらやってました。

 (決勝は) 多少のミスはありましたけど予定通りの先行ができたかなっていうとこですね。今日はスポッターにいわれたことをその通りにやったら勝てたっていうところです。

 (ランキングも上がってきたようだが) そうですね。今年はやっぱりシリーズ狙って参戦してるので首の皮一枚つながったかなっていうところです。今日はひと安心です。


第3戦 2位

玉川 艶哉

CarGuy Racing 特注看板.com
CarGuy Racing 特注看板.com 180SX [RPS13]

 これ日光ラウンドぐらいで買ったクルマなんです。正直慣れてなくて、今回乗って、水曜日から来て少しセッティング出して、いいかんじで乗れるようになって、ただぼくの熱とエンジンの熱で窓がめちゃくちゃ曇っちゃって。正直もうほぼ前が見えなかったんで、それでちょっとオーバーランしちゃったんですよ。悔しいですね。めちゃくちゃうまいかただったんで、いっしょにもっといい追走したかったです。つぎこそはもっと思いきりいけるようにしたいなと思いました。


第3戦 3位

阿久澤 一幸

サンダーお兄さんレーシング
86 [ZN6]

 (過去最高位で) うれしいはうれしいし、やっぱりこういうところに来るのを目標でやってたんで実際はじめてだし、めっちゃうれしいんだけど、やっぱりちょっと悔しいっていう思いもあるんで。ぼくやっぱり単走はそこそこ結果出てきたんだけど、追走がニガテなんで、そのへんを練習しながら、もっと上の順位に行けるようにがんばろうと思います。

 最後は完全にミスです。浅野さんめちゃめちゃ速くて、後追いのときにワンランク取られて、後追いで取られたらもうおしまいだなと思って、自分の先行はもう思いきって腹くくっていくしかねえ、と思ったらもう飛び出て終了。いい経験ができました。

 (成績が向上しているが) GPスポーツの森さんがだいぶぼくを見捨てずに面倒見てくれてて、それがデカいっす。もうめっちゃ感謝してます。


第3戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
119浅野 潤一FEAT RacingSILVIAPS1325
277玉川 艶哉CarGuy Racing 特注看板.com180SXRPS1321
399阿久澤 一幸サンダーお兄さんレーシング86ZN618
427Date AndrewDefy AutoRX-7FD3S16
556古賀 誠進TEAM九州 GUN sports180SXRPS1313
637Casey DhnaramBURSTSILVIAPS1312
786近藤 善道近藤エンジニアリング Moty’s VALINOLEVINAE8611
89瀬戸 大輔HOUSEINNOVATION RacingSILVIAS1510
922栁 和孝SIM support SPARK × WISTERIASILVIAS148
102Jake KatsBURSTSILVIAPS137
1113永野 正持永野工房 KRC VLSILVIAPS136
1272高根 芳朋T-gladracing WAKO’SCHASERJZX1005
1390伊藤 満紀Team Ito AutoCHASERJZX904
1465安藤 直輝グレート安藤 VALINOLAURELC333
1516柳 晃司THEATER × Sky Team WTSILVIAS152
1631吉村 旭人Racing Team AIROU VEHIQL VLCEFIROA311

第3戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
122栁 和孝SIM support SPARK × WISTERIASILVIAS1420
256古賀 誠進TEAM九州 GUN sports180SXRPS1316
32Jake KatsBURSTSILVIAPS1315
413永野 正持永野工房 KRC VLSILVIAPS1314
599阿久澤 一幸サンダーお兄さんレーシング86ZN613
677玉川 艶哉CarGuy Racing 特注看板.com180SXRPS1312
727Date AndrewDefy AutoRX-7FD3S11
837Casey DhnaramBURSTSILVIAPS1310
972高根 芳朋T-gladracing WAKO’SCHASERJZX1008
1090伊藤 満紀Team Ito AutoCHASERJZX907
1165安藤 直輝グレート安藤 VALINOLAURELC336
1216柳 晃司THEATER × Sky Team WTSILVIAS155
1386近藤 善道近藤エンジニアリング Moty’s VALINOLEVINAE864
149瀬戸 大輔HOUSEINNOVATION RacingSILVIAS153
1531吉村 旭人Racing Team AIROU VEHIQL VLCEFIROA312
1619浅野 潤一FEAT RacingSILVIAPS131

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