D1GP RD.4 筑波 詳細レポート

2025 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES RD.4 TSUKUBA
2025年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第4戦 筑波
開催日:2025年6月29日(日)
会場:筑波サーキット(茨城県)
コースコンディション:ドライ
 延動員数:4,650名(3日間合計)

藤野を僅差で下した松山北斗が優勝!


第4戦 単走決勝

Tanso 1st place
村上 満
Repair Create × Result Japan
Repair Create × Result Japan GR86 [ZN8]
Tanso 2nd place
川畑 真人
GR86 [ZN8]
Tanso 3rd place
目桑 宏次郎
– [E92]

1本目から狙っていった村上が念願の単走優勝

 第3戦の翌日、第4戦は第3戦とおなじコース設定で開催された。天候は前日をうわまわるほどの蒸し暑さだった。前日に駆動系を大破させた田中は修復して出走を試みるもコースイン後に走行不能になった。

 2日目ともあって全体的に得点は上がってきた。最初に走った森がいきなり97点台を出すと、Aグループでは中村(龍)、稲岡、横井も97点台をマーク。そのなかでルーキーの中村がトップスコアだった。

 そしてCグループ。ポイントリーダーの目桑はするどい振りでの飛び込みから、後半はやや抑えた走りのように見えたが98.08点をマーク。トップに立った。

 そして最後のDグループ後半。川畑がやや抑えめに見える走りながら、1コーナー進入の角度変化などで点をかせぎ、98.11点でトップに立つ。しかし最後に走行した村上が1コーナーへの振りの速さ、S字での安定感などで得点をかせぎ、98.21点で川畑をうわまわった。川畑は2本目により大きな角度を見せたものの1本目の得点は超えられず。この時点で村上の単走優勝は決まっていたが、それでも村上は得点の更新を狙って出走。ミスがあって点は伸びなかったが、村上は初の単走優勝となった。

前日は準優勝した石川だが、この日は最初の振り出しで苦労するなどしてリズムがつかめず単走敗退。
今季は開幕から前戦まで続けて単走で敗退していた森だが、この日は完成度の高い走りで11位に入った。
比較的高い車速と、安定感のある走りで、1本目から高い得点を獲得。新人の中村(龍)が初の追走進出を決めた。
前日はまともにドリフトができなかったポップだが、この日は踏みっぷりのいい走りを見せ、16位通過した。
前日はいい走りができなかった松井だが、ゾーンをはずしながらもキレのあるいい動きを見せて13位通過した。
前日のクラッシュから修復して出走してきた上野だが、ゾーンをはずすなどして得点が伸びず、敗退した。
Pos.Gr.No.DriverCarBest score2nd score
1D23村上 満ZN898.2177.94
2D88川畑 真人ZN898.1198.10
3C79目桑 宏次郎E9298.0893.97
4B31蕎麦切 広大ZN897.6896.24
5A70横井 昌志S1597.6197.49
6A76中村 龍PS1397.5891.16
7A8稲岡 拓也RPS1397.5092.64
8C90山中 真生A9097.5079.79
9D66藤野 秀之ZN897.4496.98
10D51岩井 照宜FC3S97.3796.64
11A56森 孝弘RPS1397.3446.94
12B93加納 広貴S1596.9993.93
13C7松井 有紀夫FD3S96.9696.89
14C80田野 結希ZN896.6678.03
15A77松山 北斗GZEA14H96.6296.04
16D89Lattapon Keawchin(ポップ)F2296.4892.17
▲ 追走トーナメント 進出 ▲
17B32多田 康治ZN896.0587.57
18B95Daychapon Toyingcharoen(ポン)ZN895.9047.99
19B9粂 哲也S1595.5690.82
20B52星 涼樹GZEA14JH95.5193.70
21D15藤原 優汰S1595.3084.43
22C33石川 隼也ZN895.1094.40
23D38斎藤 久史S1595.0690.60
24C55松川 和也AE8594.9091.37
25B18日比野 哲也ZN894.8193.11
26A30中田 哲郎JZX10094.7227.92
27D14玉城 詩菜ZN694.5193.69
28B78上野 高広GSC1094.4193.23
29C50石井 亮JZX10091.4889.80
30B81和田 賢志郎S1590.9590.58
31C10三好 隼人ZN889.8227.65
32A3野村 圭市ER3477.4776.10
33C75畑中 夢斗JZX10074.8428.98
A98土居 雅和PS13DNS
A2田中 省己S15DNS
D63Konpichit Toyingcharoen(ペイ)S15DNS

第4戦 単走優勝

村上 満 

Repair Create × Result Japan
Repair Create × Result Japan GR86 [ZN8]

 単走優勝はめっちゃ狙ってました。走行が最後だったんですけど、なんとなく半分ぐらい過ぎたあたりでなんかいけそうな気がしてて、すごい落ち着いてたんで、いつもは2本目で決めるんすけど、とりあえず1本目で決めようと思って。

 (朝のチェック走行からいい点が出ていた?) そうなんです。いろいろ昨日の反省点を落ち着いて考えた結果、昨日までは自分の乗りかたじゃないことに気がついて、そうだそうだ、そのためにテストしたんだ、って思って、今日朝から変えたんですよ。それがやりやすかったんです。だから自信はありました。1本目からもう8割9割ぐらいで行こうと決めてたので。10割やるとたぶんなにか起こるなって思ってたんで、それぐらいのつもりでいきました。

 (走りはねらいどおり?) ねらいどおりでした。今朝まで左足ブレーキ引きずりながらやってたんすけど、いらないなということに気がついて。そしたら、点がバーンって伸びた。だからもう小賢しいことはやめようと、おじさんだし。

 (1本目でもう単走優勝は決まってたが、2本目は?) 2本目は、正直いって川畑がまた出してきそうな気がしてたんで、あいつが出したらまた上塗りするよって無線でいってスタートしたんです。出てるかどうか知らない状態で走ったんです。でも、2本目はもうさすがにタイヤがなかったです。

 (単走優勝は初) めちゃくちゃうれしい。D1ストリートリーガルの2012年以来です。めっちゃうれしいです。


第4戦 単走ダイジェスト


第4戦 追走トーナメント

Final Battle   
藤野 秀之 [ZN8] vs 松山 北斗 [GZEA14H]
おたがいに先行の走りの質が高かったこともあって、後追いで勝負を決めることはできず、先行時のスピードがものをいって松山が勝った。

松山がスピードをいかして藤野をよせつけず優勝

 ベスト16ではルーキーの稲岡と中村(龍)が、新旧“ミスター・アベレージ”岩井と森を倒して勝ち上がったほか、山中vsの好カードは藤野が接近ドリフトで山中に勝利。川畑vs松山のトーヨータイヤ対決は松山がスピードで勝った。

 ベスト4に入ったのは藤野、横井、松山そして中村(龍)。中村は目立ったミスもなく落ち着いた追走でするすると勝ち上がってきた。

 準決勝最初の対戦は藤野vs横井。1本目は横井が近い距離で1コーナーに飛び込んだがやや藤野に詰まって角度をつけすぎ、きれいに合わせきれない。2本目は後追いの藤野が、DOSS点を落とさずに近いドリフトを見せて勝利を決めた。

 準決勝もうひとつの対戦は松山vs中村(龍)。1本目は先行の松山に対して中村がついていったものの、ギクシャクしたところもあってDOSS点をやや落としてしまう。2本目は先行できれいな走りを見せた中村に対し、松山が終始近いドリフトを見せて勝ちを決めた。

 決勝は藤野vs松山のトーヨータイヤ対決だ。1本目は藤野が先行で非常にいい走りを見せ、松山は1コーナー、ヘアピンともに寄せていったものの、角度が浅かったこともあってDOSS点が伸びなかった。2本目は松山が先行。渾身の走りを見せた松山に対し、藤野は1コーナーで流されて後れをとってしまい、その先でも寄せることができない。これで松山のGRカローラでの初優勝が決まった。

Semi Final Battle   
藤野 秀之 [ZN8] vs 横井 昌志 [S15]
藤野は後追い時に1コーナーの先で少し流されて離れたものの、ヘアピンでまたビタビタに寄せて勝利した。
Semi Final Battle   
松山 北斗 [GZEA14H] vs 中村 龍 [PS13]
初の追走進出ながら準決勝でも好勝負を見せた中村(龍)。これでシリーズ順位は父の中村直樹より上になった。
Pick Up Battle   
藤野 秀之 [ZN8] vs 村上 満 [ZN8]
ベスト8。きれいに合わせることができなかった村上は1コーナー立ち上がりでドリフトの戻りもあって敗れた。
Pick Up Battle   
田野 結希 [ZN8] vs 中村 龍 [PS13]
ベスト8。田野は後追い時に接近はしたものの、S字でドリフトが大きくもどって減点を受け、敗退した。
Pick Up Battle   
稲岡 拓也 [RPS13] vs 岩井 照宜 [FC3S]
ベスト16。岩井のミスで稲岡が勝利しベスト8進出。稲岡はルーキーのなかでランキング最上位に入っている。
Pick Up Battle   
目桑 宏次郎 [E92] vs 田野 結希 [ZN8]
ベスト16。目桑は先行時にはアドバンテージをとったが、後追い時に田野に接触して足まわりを破損し、敗退した。

第4戦 追走ダイジェスト


第4戦 優勝

松山 北斗

Team TOYO TIRES DRIFT 2
TOYO TIRES DRIFT GR COROLLA [GZEA14H]

 去年筑波はすごい苦労して、クルマができてすぐに高速サーキットでぜんぜん思いどおりいかなかったんですけど、去年いろいろやった甲斐があって、ふだんこのスピードでテストできるところはそうないので、ここに来るまでわからなかったんですけど、来てみてすごいよかったですし、いろいろトラブルもあったんですけど、最終的に優勝できてよかったです。

 (昨日から今日にかけて変えたところは?) 昨日は追走で藤野さんに追いつけなかったので、もっとトラクションっていうところを意識して、足まわりだとか、そういったところを変更しました。そのへんがねらいどおりでよかったかなと思います。

 (単走から最高速が速かったが?) 毎戦ほかのサーキットでも速度は意識してて、速度高くてもDOSSでそんなに点が出るわけじゃないのもわかってるんですけど、やっぱり速いドリフトが僕はかっこいいと思ってるんで、迫力とかもあってお客さんが楽しんでくれるかなと思うんで、スピードはいつも意識してます。

 (今日の追走でとくに意識したことは?) ちょっとクルマ的にカローラはまだトラクションが薄い部分があるので、立ち上がりとかでちゃんと前のクルマに離されないようにっていうのをとくに意識してました。そのへんバッチリではなかったんですけど、これなら先行でちゃんと走れば勝てるかなというところではできたと思います。

 (トーヨータイヤ同士での決勝というのはやりやすい?) やりやすいかどうかでいえばやりやすいですね。やっぱ他メーカーだと他メーカーに負けられないっていう思いもありますし、ふだん藤野さんたちとも仲よくさせてもらってるんで、気持ち的にラクな部分もありますし、もうどっちが勝ってもトーヨータイヤが優勝っていうのは決まってるんで気軽っていうとへんですけど、わりと落ち着いて走れる状態でした。

 (決勝1本目の後追いは) ストレートはねらいどおりだったんですけど、1コーナーに入って、ちょっとエンジンが吹けないというか、自分のつなぎかたが悪かったかもしれないんですけどパワーが食われちゃって、ちょっとフラフラして、あんまりいけてなかったなと思って、2本目をそのぶんがんばって、1コーナーのゾーンも練習から外すこともあったんですけど、まぁうまくいって、けっこうベストな走りができて、それで勝てたかなと思います。

 (カローラで初優勝) もうめちゃくちゃホッとしてます。やっぱり乗り換えて最初はあんまり前例のないクルマですし、本当に苦労して、クルマの性格もぜんぜんちがうなかで、なかなか速く走れないとかあったんですけど、本当に去年1年間通じて仲間にもすごい助けてもらって、クルマをよくできたので、その結果をひとつ出すことができてよかったです。


第4戦 2位

藤野 秀之
Team TOYO TIRES DRIFT 1

第4戦 3位

横井 昌志
TEAM D-MAX RACING

第4戦 優勝チーム

Team TOYO TIRES DRIFT 2

第4戦 ベストメンテナンス

TEAM D-MAX RACING

D1ファンクラブサイトには上位選手の大会後コメント(有料会員限定記事)が掲載されています。


第4戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelTsuiso pointsTanso points
177松山 北斗Team TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H25 
266藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT 1GR86ZN821 
370横井 昌志TEAM D-MAX RACINGSILVIAS1518 
476中村 龍TEAM MORISILVIAPS1316 
523村上 満 Repair Create × Result JapanGR86ZN8134
631蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN8121
78稲岡 拓也VEHIQL RACING × VALINO180SXRPS1311 
880田野 結希Team TOYO TIRES DRIFT 2GR86ZN810 
988川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT 1GR86ZN883
1079目桑 宏次郎VALINO TEAM G-MeisterE9272
1190山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ! レーシングGR SUPRAA906 
1251岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S5 
1356森 孝弘GP SPORTS180SXRPS134 
1493加納 広貴ヒラノタイヤ ★ ハードコア ロケットバニーレーシングSILVIAS153 
157松井 有紀夫TEAM 雨宮 マツキヨ MINIGT シバタイヤRX-7FD3S2 
1689Lattapon Keawchin(ポップ)NEXZTER drive to drift academyM2F221 

第4戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
123村上 満Repair Create × Result JapanGR86ZN820
288川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT 1GR86ZN816
379目桑 宏次郎VALINO TEAM G-MeisterE9215
431蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAMGR86ZN814
570横井 昌志TEAM D-MAX RACINGSILVIAS1513
676中村 龍TEAM MORISILVIAPS1312
78稲岡 拓也VEHIQL RACING × VALINO180SXRPS1311
890山中 真生ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ! レーシングGR SUPRAA9010
966藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT 1GR86ZN88
1051岩井 照宜レーシングサービス ワタナベRX-7FC3S7
1156森 孝弘GP SPORTS180SXRPS136
1293加納 広貴ヒラノタイヤ ★ ハードコア ロケットバニーレーシングSILVIAS155
137松井 有紀夫TEAM 雨宮 マツキヨ MINIGT シバタイヤRX-7FD3S4
1480田野 結希Team TOYO TIRES DRIFT 2GR86ZN83
1577松山 北斗Team TOYO TIRES DRIFT 2GR COROLLAGZEA14H2
1689Lattapon Keawchin(ポップ)NEXZTER drive to drift academyM2F221

第4戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
177Team TOYO TIRES DRIFT 2松山 北斗26
266Team TOYO TIRES DRIFT 1藤野 秀之20
370TEAM D-MAX RACING横井 昌志15
476TEAM MORI中村 龍10
523Repair Create × Result Japan村上 満6
631SHIBATA RACING TEAM蕎麦切 広大6
78VEHIQL RACING × VALINO稲岡 拓也6
880Team TOYO TIRES DRIFT 2田野 結希6
988Team TOYO TIRES DRIFT 1川畑 真人3
1079VALINO TEAM G-Meister目桑 宏次郎3
1190ウエインズトヨタ神奈川 × 俺だっ! レーシング山中 真生3
1251レーシングサービス ワタナベ岩井 照宜3
1356GP SPORTS森 孝弘3
1493ヒラノタイヤ ★ ハードコア ロケットバニーレーシング加納 広貴3
157TEAM 雨宮 マツキヨ MINIGT シバタイヤ松井 有紀夫3
1689NEXZTER drive to drift academyLattapon Keawchin(ポップ)3

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