D1GP RD.3 詳細レポート

■コースコンディション:ドライ

小橋が連勝してランキング首位に!


単走

川畑が圧巻のド迫力ハイスピードドリフト

Tanso 1st
川畑 真人(Team TOYO TIRES DRIFT – 1) GR SUPRA(A90)
Tanso 2nd
小橋 正典 SILVIA(S15)

Tanso 3rd
日比野 哲也 SILVIA(S14)

 第3戦は第2戦の翌日におこなわれた。採点方法は前日と同様。そのなかで、いきなり高得点を出したのが第二走者の小橋だった。前日の決勝の先行時に100点を出していた小橋は、1本め、見事な飛び出しから車速をキープしつつきっちり指定ゾーンを通過できるラインをとおって、99.37点をマークすると2本めはタイヤ温存のためにキャンセルした。

 つぎのグループでは横井が高い車速や安定性を見せて98.85点をとるとやはり2本めをキャンセル。そして3番めのグループ。川畑が猛烈な飛び出しを見せたかと思うと、ピットウォールに当たりそうになるテールの動きを一瞬止めて振りなおし、高いドリフトスピードと見事な踏みっぷりでド迫力のドリフトを見せて99.40点を獲得。トップに立った。川畑も2本めはキャンセルした。

 最後のグループでは日比野が1本めに大きな角度と高い車速で98.85点を獲得。追走進出を確定させる得点だったが、日比野は2本めにもチャレンジ。98.92点で3位に入った。このまま川畑の得点を超える走行は出ず、川畑がGRスープラになってからは初の単走優勝を決めた。

 さすがに前日とくらべて第1セクターを攻略してきた選手が増え、98点台の選手は大幅に増えたが、ボーダーラインは96.15点とあまり高くはなかった。

エビス南を攻めきれず、車速も高くなかったが、きわめて高い姿勢の安定性で得点を稼ぎ、藤野は6位に入った。
44才の新人・笹山は、第1セクターでもまずまずの得点をとり、16位ぎりぎりで初の追走進出を決めた。
前日の単走優勝者田中は、2本めに思いきった飛び出しを見せたが角度をつけすぎて失敗し、7位となった。
昨年の単走チャンピオン北岡は第1セクターを攻略できず、リズムを崩してまさかの3戦連続単走敗退となった。
ニューマシンの初期トラブルに悩まされた松井は、走りとセッティングを仕上げられず、2戦連続敗退となった。
エビスを得意としている村山だが、エンジンが吹けなくなる原因不明の症状でまともに走れず敗退した。
Pos.No.DriverMachineBest Score2nd Score
190川畑 真人A9099.40
24小橋 正典S1599.37
318日比野 哲也S14 98.9298.85
470横井 昌志S1598.85
599中村 直樹S1598.7894.26
666藤野 秀之RPS1398.7095.17
72田中 省己S1598.4391.11
836髙橋 和己JZX10097.69
99末永 直登S1597.4997.30
1022木口 健治C3397.2396.05
1178上野 高広GSC1097.1491.18
1287齋藤 太吾A9096.9693.91
1346末永 正雄S1596.8595.58
1445畑中 真吾JZX10096.5391.01
155内海 彰乃S1596.3095.30
1633笹山 栄久JZX10096.1594.57
▲追走トーナメント進出▲
1716山口 孝二S1596.0194.45
1877松山 北斗A9095.3194.63
1927茂木 武士S1595.1492.33
2052北岡 裕輔JZX10094.9492.42
217松井 有紀夫FD3S94.6289.63
2223村上 満S1593.4791.96
2331蕎麦切 広大Q6092.2171.74
2443田所 義文AE8687.7185.86
2514村山 悌啓S14 61.8839.66

単走優勝

川畑 真人
Team TOYO TIRES DRIFT – 1
Team TOYO TIRES DRIFT GR Supra(A90)

 スープラが2年目で、初戦で優勝ができて、この流れでエビスラウンドも意気込んで来たんですけど、ラウンド2も単走、追走とも、まだ自分の思うように走れてなかったんですけど、今日の単走はほぼほぼ点数の出せる走りに近いのができたのかな、という感想です。本来なら100点とりたいところなんですけど、それでも結果が大事なので、1番で終われたっていうことがとにかくよかったな、と思います。

 (前日より得点が大きく上がったが?) 昨日の失敗はラインを、ゾーンをとれなかったっていうマイナス2点が大きな失敗だったんですけど、そもそも1セクターの速度も遅かったので、今日は速度を上げて、まずその1セクターで20点超えをするっていうように組み立てをしました。


追走トーナメント

小橋が無敵の横綱相撲でエビス4連勝!

Final Battle   
末永 直登 (S15) vs 小橋 正典 (S15)
昨年のエビス2日めとおなじカードとなった決勝。差をつけるためにリスクを負って攻めた末永が敗れた。

 今回のコースはスタート後にヘアピンコーナーが設定されているが、そのレイアウトの関係で第2戦は後追いが接近しにくかった。そこで第3戦は少しパイロンの配置が変更になり、後追いが接近しやすいコース設定となった。

 ベスト16では横井vs末永(正)というパッと見区別がつかないチームメイト対決があったが、末永(正)のミスが大きく、横井が勝利。中村vs齋藤という好カードは、齋藤がまずまずのスピードは見せたが、DOSS点が伸びなかったこともあって中村の勝ち。日比野vs畑中の対戦では日比野のマシントラブルで畑中が勝った。

 ベスト4に勝ち上がったのは末永(直)、中村、小橋、藤野。まずは末永(直)と中村が対戦した。10年以上前、D1ストリートリーガルでバチバチに戦ったこのふたり。おたがいにビタビタの接近ドリフトを見せて再戦に入ったが、その1本めに中村のリヤサスペンションが破損して走行不能になり、末永(直)が勝った。

 小橋vs藤野は1本目小橋が先行。藤野は角度が浅めながらも寄せきれず、小橋アドバンテージ。2本目は小橋が1コーナーから近いドリフトを見せて小橋が勝った。

 決勝は末永(直)vs小橋というチームメイト対決だ。2本の走行は、おたがいに終始相手のインにつける完璧な後追いを見せて、再戦に突入する。その1本め、末永(直)がオーバースピードで審判席前のラインがはらんでしまい、スポンジバリアに接触してクラッシュ。これによって小橋の昨年から続くエビス南4連勝が決まった。

 なお、これによってシリーズランキングでも小橋がトップに立った。

Semi Final Battle
末永 直登 (S15) vs 中村 直樹 (S15)
右リヤの足が破損し、止められないと判断した中村は、強引にインカットして末永とのクラッシュを避けた。
Semi Final Battle
小橋 正典 (S15) vs 藤野 秀之 (RPS13)
小橋はオーバースピードでコースからハミ出したが、その減点をものともせず先行でアドバンテージをとった。
Pick Up Battle
横井 昌志 (S15) vs 末永 正雄 (S15)
末永(写真後追い)は、2コーナーでほぼ完全にドリフトがもどってしまった減点が大きく、横井が勝った。
Pick Up Battle
中村 直樹 (S15) vs 齋藤 太吾 (A90)
齋藤は、前半は中村に距離を詰めさせなかったが、スタート地点のパイロンタッチ等の減点も響いて敗退した。
Pick Up Battle
日比野 哲也 (S14) vs 畑中 真吾 (JZX100)
2本めの走行で日比野のマシンのプロペラシャフトが破損。シートが持ち上がり、ガラスにもヒビが入った。
Pick Up Battle
横井 昌志 (S15) vs 中村 直樹 (S15)
D1SL時代からライバル意識が強いふたり。接近度では横井が上まわったが、先行時にミスがあって敗れた。

優勝

小橋 正典
LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE
Team ORANGE SILVIA S15-2JZ(S15)

 去年に引き続き、このエビス戦で……エビスはボクが育ったサーキットなので、かなり思い入れもあって、ここで2連勝することができたのは、かなり嬉しいことであって、今後の自信にもつながるかな、と思いました。最後の決勝は、ふたりとも100%を超えた走りだったと思うんですけど、こうして師匠と公式の大会でガチのバトルができたのは、去年もですけど、かなり嬉しかったです。

 (昨日の反省点や今日欲を出したところは?) 昨日は最終コーナーからはリズム的にしっかり入り込めなかったんで、今日は最終コーナーからしっかり入れるように、どの対戦も意識をして走りました。

 (決勝がサドンデスになったときの心境は?) サドンデスになって、ボクらがまぁいちばん楽しんで走ってたと思います。タイヤももうないんですけど、ふたりともないので、ほぼイコールコンディションだったと思うので、いちばん楽しい走りができたかなと思います。

2位
末永 直登 (S15)
3位
中村 直樹 (S15)
優勝チーム
LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE
ベストメンテナンス
LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE

最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePointsTanso Points
14小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES15253
29末永 直登LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES1521 
399中村 直樹Crystal H.E VALINO N-styleS1518 
466藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT – 1RPS1316 
590川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT – 1A90134
670横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S15121
72田中 省己SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRES1511 
845畑中 真吾SAILUN TIRE IGM RacingJZX10010 
918日比野 哲也SAILUN TIRE SUNRISES14 82
1036髙橋 和己TMS RACING TEAMJZX1007 
1122木口 健治HIRANO TIREC336 
1278上野 高広TEAM VERTEX SAILUN TIREGSC105 
1387齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA904 
1446末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S153 
155内海 彰乃SAILUN TIRE DIXCEL MOTORSPORTS152 
1633笹山 栄久Team M2 RacingJZX1001 

単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
190川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT – 1A9020
24小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES1516
318日比野 哲也SAILUN TIRE SUNRISES1415
470横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1514
599中村 直樹Crystal H.E VALINO N-styleS1513
666藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT – 1RPS1312
72田中 省己SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRES1511
836髙橋 和己TMS RACING TEAMJZX10010
99末永 直登LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES158
1022木口 健治HIRANO TIREC337
1178上野 高広TEAM VERTEX SAILUN TIREGSC106
1287齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA905
1346末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS154
1445畑中 真吾SAILUN TIRE IGM RacingJZX1003
155内海 彰乃SAILUN TIRE DIXCEL MOTORSPORTS152
1633笹山 栄久Team M2 RacingJZX1001

チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
14LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE小橋 正典26
29LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE末永 直登20
399Crystal H.E VALINO N-style中村 直樹15
466Team TOYO TIRES DRIFT – 1藤野 秀之10
590Team TOYO TIRES DRIFT – 1川畑 真人6
670NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 横井 昌志6
72SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRE田中 省己6
845SAILUN TIRE IGM Racing畑中 真吾6
918SAILUN TIRE SUNRISE日比野 哲也3
1036TMS RACING TEAM髙橋 和己3
1122HIRANO TIRE 木口 健治3
1278TEAM VERTEX SAILUN TIRE上野 高広3
1387FAT FIVE RACING齋藤 太吾3
1446NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 末永 正雄3
155SAILUN TIRE DIXCEL MOTORSPORT内海 彰乃3
1633Team M2 Racing笹山 栄久3

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