D1GP RD.7 奥伊吹 詳細レポート

■コースコンディション:ドライ
■延動員数:3,228名(関係者含む)

ビタビタ追走連発の中村が優勝!


第7戦 単走決勝

Tanso 1st Place
蕎麦切 広大
TEAM SHIBATA SAILUN TIRE
INFINITI Q60 (Q60)
Tanso 2nd Place
横井 昌志 SILVIA (S15)
Tanso 3rd Place
小橋 正典 SILVIA (S15)

大きな角度と安定した姿勢で蕎麦切が単走初優勝!

新型コロナ拡大の影響で第5戦、第6戦が延期されたことにより、第4戦の次に第7戦、第8戦が開催されることになった。場所は開幕戦とおなじ奥伊吹モーターパーク。新型コロナによる緊急事態宣言がちょうど全国的に解除された直後の10月2日、入場者数は制限しつつ有観客での開催となった。

コースレイアウトも開幕戦のときとほぼ同様だ。1コーナーの奥アウト側、2コーナーのイン側、そして振り返した先のヘアピンのアウト側の3箇所に通過指定ゾーンが設けられた。

まず最初のグループでは、末永(正)が、しっかり姿勢を作ってリズムのいい走りで98.32点を出し、トップに立つ。しかし、次のグループでは横井がするどい振り出しから角度のある走りを見せて98.77点を獲得。トップに出るとともに2本目をキャンセルしてタイヤを温存した。また目桑と小橋も横井にはおよばないが高得点をマークした。

そして3番目のグループ。蕎麦切の1本目は進入速度こそ高くなかったものの、1~2コーナーの大きな角度とヘアピンの安定性、そしてするどい振り出し、振り返しで99.2点を獲得。トップに立った。その後、蕎麦切を超える得点は出ず、D1グランプリシリーズ参戦2年目にして、蕎麦切が初の単走優勝を果たした。

スタート直後の直角はグリップ走行での加速区間。その先の右コーナーに飛び込む形になる。進入速度は速いクルマで120km/h弱だ(単走決勝時)。
1本目のコース前半は非常にいい走りをしていた松井だったが、ロアアームにトラブルが発生して姿勢を乱し、単走で敗退となった。
2本目、派手な振り出しから、いい角度を見せた中村だがヘアピンで飛び出し、上位通過はならなかった。
勢いがあったわけではないが、丁寧なコントロールできっちり走りをまとめた波紫は初の単走通過を果たした。
D1グランプリ初出場となった秋葉だが、できあがったばかりのシルビアはまだ熟成が足りず、単走決勝での敗退となった。
末永(直)の走りは、流れはよかったが、振りの勢いや角度がいまひとつで、単走敗退となった。
Pos.No.DriverMachineBest Score2nd Score
131蕎麦切 広大Q6099.1893.64
270横井 昌志S1598.770.00
34小橋 正典S1598.7097.16
479目桑 宏次郎180SX98.6897.43
552北岡 裕輔JZX10098.4794.35
636高橋 和己E9298.3298.26
746末永 正雄S1598.3297.49
887齋藤 太吾A9098.1295.66
92田中 省己S1597.9697.56
1099中村 直樹S1597.9496.94
1166藤野 秀之ZN697.9197.65
1277松山 北斗A9097.7171.12
1390川畑 真人A9097.1897.17
1433笹山 栄久JZX10096.9296.38
1584波紫 聖和S1596.8294.69
1678上野 高広GSC1096.7296.71
▲追走トーナメント進出▲
1791畑中 真吾A9096.7295.86
187松井 有紀夫FD3S96.4188.70
1919川井 謙太郎JZX10096.1494.78
2023村上 満S1595.9795.70
219末永 直登S1595.9794.40
2227茂木 武士S1595.3893.61
2369秋葉 瑠世S1595.1486.01
2425川島 将貴A9094.4964.74
256内海 彰乃S1594.4592.99
2656森 孝弘RPS1394.2891.72
2751岩井 照宜FC3S94.1719.31
2843田所 義文AE8690.0180.97
16山口 孝二S15RETIRE 

第7戦 単走優勝

蕎麦切 広大

TEAM SHIBATA SAILUN TIRE
INFINITI Q60 (Q60)

今回の奥伊吹はクルマの相性とかもよくて、前戦よりも軽量化したり、GTウイングつけたりなど、セッティングをいろいろ変えて臨んだ結果、DOSSとの相性もよく、単走優勝というカタチになりました。でもぜんぜん追走ではいいとこなかったんで、明日に向けて、今日走られたみなさんの追走を見て研究して、明日はよりよい結果を求めてがんばりたいと思います。

(参戦2年目での単走優勝は自分のなかでは早かった? 遅かった?)ぼくのなかではなんともいえないところではあるんですけど、このDOSSで点数出すうえでのマシンの作りかたとかがもうちょっと早くわかればよかったなっていうのはありますね。今年に入ってからマシンも安定した走りになって、DOSSもしっかりと1戦1戦攻略して特性をつかめてきたかなっていうかんじですね。その結果、今日はDOSSと自分と攻略が合ったかんじはしました。


第7戦 単走ハイライト


第7戦 追走トーナメント

Final Battle   
目桑 宏次郎 (RPS13) vs 中村 直樹 (S15)
クラッシュ処理などによって競技が遅延し、真っ暗になってしまった決勝。しかしふたりは見えない通過指定ゾーンを強烈なスピードで駆け抜ける熱戦を演じた。

限界突破の暗闇バトルを中村が制す

ベスト16の対戦は、蕎麦切と末永(正)が敗れた以外は、すべて単走で上位の選手が勝ち上がるという、まずまず順当な展開となった。ベスト8では横井vs中村という好カードがあったが、99点の走りをする横井に中村はきっちり合わせてみせて、準決勝進出を決めた。

ベスト4に勝ち上がったのは、齋藤、目桑、中村、小橋。まずは齋藤と目桑が対戦した。1本目は齋藤が先行。やや角度が浅かったりコースはみ出しなどもあって、精度がいまひとつの齋藤に対し、目桑が攻めの後追いを見せ、アドバンテージをとる。2本目は加速区間の坂を下りるときに齋藤が目桑に追突してしまって間を開けられ、そのあとも無理に距離を詰めようとして失敗し、目桑が勝った。

中村vs小橋の対戦は、すでに暗くなってきていたが両者強烈なスピードを見せて再戦に突入。しかし再戦では中村のほうが前半から近い距離に寄せて中村が勝った。

決勝は、目桑vs中村。目桑は初の進出だ。1本目は目桑が先行。高いスピードながら安定した走りを見せる目桑に対し、中村は徹頭徹尾ビタビタに寄せ、すべての区間で最大となる接近ポイント+12のフルマークを取る。2本目は目桑も見事な寄せを見せたが、進入時の距離がいまひとつだったために+10にとどまり、中村の勝ちとなった。

Semi Final Battle
齋藤 太吾 (A90) vs 目桑 宏次郎 (RPS13)
ルーキーの目桑にとって、齋藤との対戦はすでに3回目。いずれも奥伊吹だ。この対戦で勝利して、目桑は齋藤に対戦成績で勝ち越した。
Semi Final Battle
中村 直樹 (S15) vs 小橋 正典 (S15)
昨年からハイスピード超絶接近バトルを繰り広げるふたり。おたがいにゾーンをはずしたり角度が浅くなったりしながらも、超ハイリスクな追走を見せた。
Pick Up Battle
中村 直樹 (S15) vs 横井 昌志 (S15)
ストリートリーガル時代からのライバルであるふたり。おたがいに後追い時には接近してみせたが、中村の寄せがうわまわった。
Pick Up Battle
上野 高広 (GSC10) vs 齋藤 太吾 (A90)
加速区間の右コーナー手前で上野が引ききれずに齋藤と接触。タイヤに乗り上げてジャンプしてしまい、車両は大破して走行不能となった。
Pick Up Battle
小橋 正典 (S15) vs 高橋 和己 (E92)
好調の高橋はベスト8で小橋と対戦。後追いではアドバンテージをとったが、クラッチが滑りはじめていて、先行時に通過指定ゾーンをふたつはずして敗れた。
Pick Up Battle
目桑 宏次郎 (RPS13) vs 川畑 真人 (A90)
川畑は後追いの1本目にホイールスピンを増して車速を殺したかった場面でグリップさせてしまい目桑をプッシュ。アドバンテージをとれなかった。

第7戦 優勝

中村 直樹

MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
MUGEN PLUS 極 シルビア (S15)

奥伊吹は前回横井にコテンパンにやられてたんで、今回までいろいろ研究して、トラクションとかも、タイヤもVALINOのRSっていうのからFPに変えて、いろいろやってうまく行きました。暗いとこは、追走でも暗いなか走るのは得意なんで、ナイターとかでけっこう慣れてるんで、その辺がうまくいったところですかね。

(強敵と対戦をしているときの心境はどうだったか)もう無です。無我夢中の無です。そうっすね。なにも考えてない夢中になっているときがイチバンいい走りできてるんで、あまり考えてはできないですよね。それがうまく今回は出しきれたと思います。


2位
目桑 宏次郎 (alpinestars LINGLONG G-MEISTER)
3位
小橋 正典 (LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
優勝チーム
MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
ベストメンテナンス
TMS RACING TEAM SAILUN TIRE

第7戦 追走ハイライト


第7戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
199中村 直樹MUGEN PLUS team ALIVE VALINOS1525 
279目桑 宏次郎alpinestars LINGLONG G-MEISTERRPS13211
34小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES15182
487齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA9016 
570横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S15133
652北岡 裕輔TEAM MORIJZX10012 
736高橋 和己TMS RACING TEAM SAILUN TIREE9211 
878上野 高広TEAM VERTEX SAILUN TIREGSC1010 
931蕎麦切 広大TEAM SHIBATA SAILUN TIREQ6084
1046末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S157 
112田中 省己TEAM SAILUN TIRES156 
1266藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFTZN65 
1377松山 北斗FAT FIVE RACINGA904 
1490川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFTA903 
1533笹山 栄久Team M2 RacingJZX1002 
1684波紫 聖和PEACE WORKS 男気 DRIFT RacingS151 

第7戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
131蕎麦切 広大TEAM SHIBATA SAILUN TIREQ6020
270横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1516
34小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES1515
479目桑 宏次郎alpinestars LINGLONG G-MEISTERRPS1314
552北岡 裕輔TEAM MORIJZX10013
636高橋 和己TMS RACING TEAM SAILUN TIREE9212
746末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1511
887齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA9010
92田中 省己TEAM SAILUN TIRES158
1099中村 直樹MUGEN PLUS team ALIVE VALINOS157
1166藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFTZN66
1277松山 北斗FAT FIVE RACINGA905
1390川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFTA904
1433笹山 栄久Team M2 RacingJZX1003
1584波紫 聖和PEACE WORKS 男気 DRIFT RacingS152
1678上野 高広TEAM VERTEX SAILUN TIREGSC101

第7戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
199MUGEN PLUS team ALIVE VALINO中村 直樹26
279alpinestars LINGLONG G-MEISTER目桑 宏次郎20
34LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE小橋 正典15
487FAT FIVE RACING齋藤 太吾10
570NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 横井 昌志6
652TEAM MORI北岡 裕輔6
736TMS RACING TEAM SAILUN TIRE高橋 和己6
878TEAM VERTEX SAILUN TIRE上野 高広6
931TEAM SHIBATA SAILUN TIRE蕎麦切 広大3
1046NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 末永 正雄3
112TEAM SAILUN TIRE田中 省己3
1266Team TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之3
1377FAT FIVE RACING松山 北斗3
1490Team TOYO TIRES DRIFT川畑 真人3
1533Team M2 Racing笹山 栄久3
1684PEACE WORKS 男気 DRIFT Racing波紫 聖和3

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