D1LT RD.3 奥伊吹 詳細レポート

2024 D1 LIGHTS SERIES RD.3 OKUIBUKI
2023年D1ライツシリーズ第3戦奥伊吹
開催日:2025年5月10日(金)・11日(土)
会場:奥伊吹モーターパーク
コースコンディション:ドライ
延動員数:4,374名(3日間合計)

第3戦は栁が初優勝!


第3戦 単走決勝

Tanso 1st place
藤原 優汰
TEAM SKY FUJIWARA AUTO
SKYMOTORS S13 (PS13)
Tanso 2nd place
柳 和孝
SILVIA (S14)
Tanso 3rd place
浅野 潤一
SILVIA (PS13)

いい振りから流れを維持した18才の藤原が単走優勝

 D1ライツ第3戦はD1グランプリ開幕戦と併催となり、奥伊吹モーターパークの特設会場で、単走決勝は金曜日、追走トーナメントは土曜日におこなわれた。コースレイアウトはほぼ昨年と同様。1コーナーの奥、2コーナーのイン側と、振り返した先のヘアピンのアウト側に通過指定ゾーンが設定された。

 高得点をとるうえで重要になるのが、3つの要素、スピードと振りと角度だ。このコースでの開催ははじめてではないが、昨年の上位選手が数多く抜けて、今季初参戦の選手も多かったせいか、最初の振り出しがぬるいケースが多く、またヘアピンへの振り返しも流れでなんとなく行ってしまう選手がほとんどで、得点はやや低調だった。

 本来は奥めで一気に大きな角度をつけ、1コーナーのアウトをなめるように走れば、角度と車速を維持してゾーン1とゾーン2がとれる。しかし、振り出しがぬるく、浅い角度のままドリフトを伸ばしてゾーン1をとろうとするため、その先がきつくなり、ゾーン2をはずしてしまったり、ゾーン2をとるためにラインが苦しくなって角度が浅くなって減点された選手も多かった。

 その中で、Dグループで出走した、スーパーGTドライバーでもある18才の藤原が、97点台の高得点をマークした。その後に栁(和)も97点台を取ったが藤原の得点にはおよばず、97点台にのったのはその2人のみで、藤原の単走優勝が決まった。

 上位陣では、多田、石井、和田、伊藤は通過したものの、前戦の勝者である中川や稲岡、中村が不通過となった。

Pos.No.DriverCarBest score2nd score
115藤原 優汰PS1397.5096.25
222栁 和孝S1497.1094.75
319浅野 潤一PS1396.7596.40
49和田 賢志郎RPS1396.7096.25
55竹田 和明S1496.5595.95
650石井 亮JZX10096.5096.00
721筒井 陽平JZX10096.4596.45
856古賀 誠進RPS1396.3595.25
932多田 康治ZN696.3572.50
1069酒井 勇輝S1496.3094.85
1197瀬戸 大輔S1596.3077.50
1233辻 紳護武C3396.2577.50
1390伊藤 満紀JZX9096.2096.10
1480丸山 やんS1496.2095.30
1551山川 尊頌PS1396.0095.05
1659西山 大貴S1595.9595.85
▲追走トーナメント進出▲
1765安藤 直輝C3395.9095.40
1838稲岡 拓也S1495.9094.95
1970中川 尚隆S1595.8595.70
2055黒沼 雄一S1595.8595.45
2142田山 ジュンJZZ3195.8095.05
2244浮田 正明S1495.7074.00
2379中村 大介RPS1395.6516.50
2486近藤 善道AE8695.6094.90
2599阿久澤 一幸ZN695.6085.40
2631吉村 旭人S1595.5595.50
2791工藤 浩平S1495.5093.65
284廣瀬 優太JZX10095.4590.25
2952柳 晃司SILVIA95.3094.55
3039久野 太一S1595.3023.00
3177速水 眞之介PS1395.2527.00
326木口 健治C3395.1524.50
3358谷本 真人S1495.1095.00
3429粟野 如月RPS1395.0594.15
3514玉城 詩菜RPS1395.0094.75
3668谷 光一S1394.9093.50
3734白井 翼ENR3494.7094.65
3825鈴木 克宜S1594.7094.25
3941植村 真一JZX10094.1093.85
4089沼里 裕太JZX10073.0019.00
53新川 真也PS13不出場

第3戦 単走優勝

藤原 優汰

TEAM SKY FUJIWARA AUTO
SKYMOTORS S13 (PS13)

 このコースは1回雨のときに走ったことがあったんですけど、ドライははじめてででした。でも練習のときから何本かいいのはあったんで、あとは安定させるだけかなというかんじで、本番では安定っていうところを出せたんで、それが結果につながったかなと思ってます。

 今回は、いままでと考えかたを変えてみて、荷重をすごいかけれるようになったんで、安定感のある走りができるようになってよかったですね。重要なのはやっぱ振り出しの速度かなっていうのがあって、振り出しさえできればいまのマシン的に荷重がすごいリヤにかかるんで、そこから踏んでいくだけで大丈夫なんで、やっぱり1個目の振り出しを意識したかんじのスタイルでいきました。

 本番は、1、2ゾーンのところはよかったと思うんですよ。ただ3ゾーンのとりかたとか角度が、もうちょい色々できたかなと思うんで、そのへんはちょっと動画見ながらまた研究してってかんじですね。でも、単走優勝できて、もうめちゃめちゃめちゃうれしいです。


第3戦 追走トーナメント


Final Battle
和田 賢志郎 180SX (RPS13) vs 栁 和孝 SILVIA (S14)
栁は勝ち進むにつれて後追いでの接近度を増し、決勝では会心の追走を見せて勝利。和田も攻めの走りを見せたがおよばなかった。

しだいに調子を上げた栁が見事な追走で初優勝

 追走トーナメントは、単走決勝の翌日におこなわれた。ベスト16は、ランキング首位の多田が古賀に勝利し、追走が得意な酒井が近いドリフトを見せて勝利したほかは、単走の上位選手が順当に勝ち上がった。

 ベスト8では、ランキング2位の石井が後追いから浅野に接触してしまって敗退。ベスト4には多田、和田、栁、浅野が入ってきた。

 準決勝最初の対戦は多田vs和田。1本目は多田が先行。多田の走りも悪くなかったが、和田は飛び込みで多田をとらえ、その先でやや角度が浅くなる場面もあったがヘアピンでも近い距離に寄せてアドバンテージを獲得。2本目は後追いの多田が加速で和田に離されてしまって寄せられず、ヘアピンでは流されぎみになるなどして和田が勝利。多田の3戦連続決勝進出はならなかった。

 準決勝もうひとつの対戦は栁vs浅野。1本目は後追いの浅野が加速で栁に離されてしまい、寄せることができない。判定はイーブン。2本目は栁が近い距離のドリフトを見せて決勝進出を決めた。

 決勝は和田vs栁。どっちが勝っても初優勝だ。まずは和田が先行。ストレートから近い距離につけていた栁はほぼフェイントなしでタイミングをあわせた振り出しを見せ和田のインに入ると、終始近い距離できれいにドリフトを合わせた。栁アドバンテージ。2本目は和田も栁に対して近いドリフトを見せたが、ヘアピンで後れをとってしまうなどして栁の寄せにはおよばない。これで栁が勝った。

 なお、ポイントランキングでは多田が首位を守ったが、和田が2位に浮上した。


第3戦 優勝

栁 和孝

SIM Support SPARK
SPARK SILVIA (S14)

 今回、来る前にシミュレーターでずっと練習してたんで。で、石川くん(D1GP選手)とも普段から練習したり、D1号と一緒にやったりしてたんで。そのぶん、どんな相手でもいけるかな。みたいな自信はありました。で、ようやくクルマも今年いろいろ仕様変更して、乗り慣れて、やっと自分の思ったように動くようになったかなというところなんで。

 今年、クルマが日光の出発日にできたんですよ。それで日光がもうぜんぜんダメで。そこから帰ってきてセットやり直して。地元の徳島のナイターがあるんですけど、そこにもう毎週通って練習して、で、シムでやって。だから今回は準備はよくできてました。

 練習はちょっと微妙だったんですけど、よくなりました。単走は2位で、ほんとは1位狙ってたんでね、残念だったんですけど。

 追走は今日は勝っていこうということが目標だったので、1個ずつ、ちゃんと1個ずつ勝ってたんで。で、決勝は思い切っていこうみたいな。自分でもだんだん上げていきました。上げすぎるとやっぱり下がるいっぽうになるんで、前回みたいに。最後、決勝を絶対やってやろうと思って。ケンシロウくん(和田選手)には備北で去年負けてたんで、絶対やろうと思って。

 決勝は手応えありましたね。後追いでは思い通り。それでもう先行のときは来るなら来いみたいなかんじで、もしサドンデスになったらもう1回やろうと思ったんで。

 (優勝できて)めちゃめちゃうれしいですね。ほんとに。フル参戦2年目でようやく優勝できて、メカのひととかにもいい思いをさせてあげれたかなと思います。


第3戦 2位

和田 賢志郎

HOUSE INNOVATION RACING TEAM
ハウスイノベーション PIT IN REPAIR 180SX (RPS13)

 ほんとに残念です。(決勝は)自分としては もうちょっとできることがあったんで、取り返せたかなっていうのはあるんですけど、自分のちょっとしたミスで、回転を落としてしまった部分もあったりして、ちょっと失速気味になったりとかしてるんで、自分の引き出しのなさですね。サドンデスになったら絶対行けたと思ったんですけど。

 初の決勝っていうことで力みすぎたところもあるかと思いますが、日光はベスト4が初だったんで。で、今回の奥伊吹が決勝は初だったんで、徐々に 階段上ってるんで、次戦優勝でいきます。


第3戦 3位

浅野 潤一

FEAT Racing
SILVIA (PS13)

 優勝狙ってたから悔しいですけど、とりあえずはいちおう3位なんで、また次優勝できるようにってかんじですね。

 (準決勝の栁選手との対戦は) もう栁さんが速すぎて追いつけなくてっていうかんじでした。もっと入りたかったんですけど、速すぎてちょっと追いつけなかったですね。次回はもちろん優勝狙って。また練習していきたいと思います。


第3戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
122栁 和孝SIM Support SPARKSILVIAS1425
29和田 賢志郎HOUSE INNOVATION RACING TEAM180SXRPS1321
319浅野 潤一FEAT RacingSILVIAPS1318
432多田 康治トヨタ自動車部 CUSCO HKS ヨコハマタイヤ86ZN616
515藤原 優汰TEAM SKY FUJIWARA AUTOSILVIAPS1313
65竹田 和明竹田軍団 Lubross VLSILVIAS1412
750石井 亮Team WeldMARKⅡJZX10011
869酒井 勇輝噂の番長 × VALINOSILVIAS1410
921筒井 陽平cleave racing × TOP ONECHASERJZX1008
1056古賀 誠進TEAM九州 GUN Sports Racing180SXRPS137
1197瀬戸 大輔SHIBATIRE × D-MAX × Mon PowerSILVIAS156
1233辻 紳護武ぷらいべーとわーくす 踏っ派LAURELC335
1390伊藤 満紀Team Ito AutoCHASERJZX904
1480丸山 やんASK motorsportsSILVIAS143
1551山川 尊頌山川自動車SILVIAPS132
1659西山 大貴SAMMIT × BOOSTARSILVIAS151

第3戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
115藤原 優汰TEAM SKY FUJIWARA AUTOSILVIAPS1320
222栁 和孝SIM Support SPARKSILVIAS1416
319浅野 潤一FEAT RacingSILVIAPS1315
49和田 賢志郎HOUSE INNOVATION RACING TEAM180SXRPS1314
55竹田 和明竹田軍団 Lubross VLSILVIAS1413
650石井 亮Team WeldMARKⅡJZX10012
721筒井 陽平cleave racing × TOP ONECHASERJZX10011
856古賀 誠進TEAM九州 GUN Sports Racing180SXRPS1310
932多田 康治トヨタ自動車部 CUSCO HKS ヨコハマタイヤ86ZN68
1069酒井 勇輝噂の番長 × VALINOSILVIAS147
1197瀬戸 大輔SHIBATIRE × D-MAX × Mon PowerSILVIAS156
1233辻 紳護武ぷらいべーとわーくす 踏っ派LAURELC335
1390伊藤 満紀Team Ito AutoCHASERJZX904
1480丸山 やんASK motorsportsSILVIAS143
1551山川 尊頌山川自動車SILVIAPS132
1659西山 大貴SAMMIT × BOOSTARSILVIAS151

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