D1LT RD.7 名阪 詳細レポート

2025 D1 LIGHTS SERIES RD.7 MEIHAN
2025年D1ライツシリーズ第7戦名阪
開催日:2025年10月4日(土)
会場:名阪スポーツランド
司会進行&実況:鈴木学/駒崎亮介
審判員:神本寿/田中省己/寺町邦彦
コースコンディション:ウェット/ハーフウェット
 延動員数:1,123名(3日間合計)

名阪マイスター対決を制した速水が優勝!


第7戦 単走決勝

Tanso 1st place
中川 孝之
FREERIDE ⚡ イナズマレーシング
イナズマ 180SX [RPS13]
名阪スポーツランドをホームコースとしている中川(孝)が、スポット参戦ながら単走優勝を果たした。
Tanso 2nd place
瀬戸 大輔
SILVIA [S15]
Tanso 3rd place
デュナラム ケーシ
SILVIA [PS13]

6年ぶり単走優勝の中川(孝)ほか名阪マイスターが躍動!

 第7戦の舞台は、名阪スポーツランド。近畿地方のドリフトドライバーが走り込んでいるサーキットだ。コースは昨年の第6戦と同様、2コーナーをヘアピンのように使うおなじみのレイアウトだが、スタート位置は昨年とは変わって、最終コーナーのひとつ手前のヘアピンの手前になった。

 いっぽうで最終コーナーの手前にも通過指定ゾーンが設けられ、そのほかにストレートエンドのアウト側、審判席前のアウト側、そして2コーナーのイン側と、計4ヶ所にゾーンが設けられた。

 決勝日は朝から雨。降り続く予報だったため、審判席前のゾーン3は判定が緩和され、ゾーン3のみイン側、アウト側ともに約2m広げられることになった。

 それでも雨が強くなった時間もあり、選手は滑る路面に苦労した。審判席先から2コーナーのクリップ近辺までの路面がとくに滑りやすく、そこでスピンをしたり、流されてからゾーンをとろうとしてドリフトが戻るなどした選手も多かった。

 最後のグループあたりではとくに雨が強かったこともあって、あまり攻めずにボーダーを超える点を狙っていこうとしたにもかかわらず失敗をして単走敗退となった選手も多かった。

 フロントタイヤを18インチにしてきたのがうまくいかず金曜日から乗れていなかったというランキング首位の栁、路面に合わせきれなかったという同2位の最上が敗退。いっぽう、この結果によって、2戦を残して、栁の単走シリーズチャンピオンが決定した。

 いっぽうで、ケーシや、横田、久野といった名阪マイスターがキレのある振り出しで上位に入ってきた。そして、名阪マイスターのなかでもスピードがあり、素早く大きな角度をつけた中川(孝)が2019年以来の単走優勝を決めた。

Pos.No.DriverCarBest score2nd score
123中川 孝之RPS1398.7598.10
29瀬戸 大輔S1598.0594.75
337Dhnaram CaseyPS1397.6049.00
44横田 卓三S1497.4543.00
594久野 太一S1597.1057.50
65小紫 知慧ZN696.8095.50
76藤尾 明仁PS1396.7096.15
825岩﨑 脩作S1596.5046.00
980Jin Tea WookBK96.4057.50
1056古賀 誠進RPS1396.4045.50
1119浅野 潤一PS1396.3095.55
1272高根 芳朋JZX10096.2545.00
1387速水 眞之介PS1396.1035.50
1479中村 大介RPS1396.0046.50
1545加藤 諒S1495.7594.85
1631吉村 旭人A3195.7547.50
▲ 追走トーナメント 進出 ▲
1758谷本 真人S1495.3094.00
1833辻 紳護武C3395.2041.00
1970中川 尚隆S1595.1594.55
2059西山 大貴S1595.1094.75
2190伊藤 満紀JZX9094.8543.00
2299阿久澤 一幸ZN694.5093.50
2317佐藤 拓巳JZX10094.5045.50
2448野口 英譲S1494.4546.50
2575此木 智也RPS1394.0047.00
2696黒沼 雄一ZN693.4544.00
2722栁 和孝S1493.2546.50
2883松浦 弘行S1591.5036.00
298佐野 翔PS1385.5047.00
3064森 孝弘ZN664.5044.50
3165安藤 直輝C3356.000.00
3215鈴木 秀樹S1555.0043.50
332Jake KatsPS1354.5048.00
3451五十嵐 剛S1548.0047.00
3526熊谷 圭一郎RPS1347.0046.50
3641植村 真一JZX10045.5043.00
3736最上 弦毅RPS1344.0043.50
3888平田 健介S1544.0034.50
3927Date AndrewFD3S41.5022.50
4040奥茂 祐真PS1336.0035.50
4112増田 辰也RPS1334.5033.00
423三品 和希RPS1332.0028.00
86近藤 善道AE86DNS
68谷 光一PS13DNS
77玉川 艶哉RPS13RETIRE
69中村 健一S14RETIRE
7髙野 直樹JZX100RETIRE

第7戦 単走優勝

中川 孝之

FREERIDE ⚡ イナズマレーシング
イナズマ 180SX [RPS13]

 今日、朝の練習は一回も振りをやっていないんですよね。こわかったんですよ。まだ明日もあるし、もし本番前でぶつけちゃったら、シャレにならないから。

 本番はスイッチ入ったらなんとかなるだろうと思って、もう練習はもうやらないって決めて。路面のどこが滑るかだけ確認だけしました。まぁ以前から雨は苦手意識はないんで。うまくいったら、つるつるの滑る路面をうまく走れたときの快感がすごい気持ちいいから。

 1本目はスタート直前までずっとYouTube見てて。タクゾーくん(横田選手)とか藤尾さんとかの評価の実況を聞いてバクバクでした。でもとりあえず負けたくないし、スポット参戦やけどトップを狙うつもりで今日来ているので「決めるぞ」と思って。1本目は正直、僕はちょっとアウトふくらみすぎていたと思っていて、点数はそんなに伸びないだろうなと思っていたら、意外と出ていたので、そこですごい肩の荷が下りて楽になりました。

 1本目の点数でもう予選を通るのは確実だと思ったので、2本目はやりたいように走ろうと思って。「見とけよ」っていうかんじで。採点している省己さんにはふだんからずっと見られているし、僕のいいところ悪いところも全部知ってるから、やっぱ省己さんに評価されて、点数ちゃんと出してもらえたらすごいうれしいんで、それを意識して走りました。

 ただ、2本目はだいぶ審判席前でアウトにはらんだんで、僕的にはもう大失敗だと思ってたんですけど、フィニッシュまでやりきらないとダメだから、あきらめないようにだけがんばったら、意外と点数がよかったので、それはちょっとびっくりしてます。

 最近、個人スポンサーさんとかも応援してくださるかたが増えて、そのなかで去年は成績が出ていないですし、おととしの備北に出たときも、ふるわなかったので、今年はなんとしてでも結果が欲しいなと思っていたので、それでいったんちょっとほっとしています。ただ、追走でやっぱ勝たないと。

 まぁ単走は単走で、何年か前に獲ったきりで、横田くんに負けっぱなしというのもあったので、そこは正直うれしいですね。はい。


第7戦 追走トーナメント

Final Battle
速水 眞之介 [PS13] vs 藤尾 明仁 [PS13]
地元の先輩/後輩の対決となった決勝。滑る路面に両者ともミスをしたが、藤尾のミスのほうが大きかった。

攻めた藤尾が失敗し、速水が念願の初優勝

 追走に入る前には雨がほぼ止み、追走トーナメントは少しずつ路面が乾いていくなかで行われた。しかし追走でもやはり審判席の先の滑る路面に苦労した選手は多く、スピンやドリフトの戻りで決着がついたケースが多かった。そのせいもあって、単走で下位の選手が勝ち上がった対戦も多い波乱の展開だったが、やはり、名阪をホームコースにしているドライバーが多く勝ち上がった。

 ベスト4に勝ち上がったのは吉村、速水、藤尾、ケーシ。だれが勝っても初優勝だ。

 そのなかでまず吉村と速水が対戦。1本目先行の吉村が審査席の先でオーバーランしてドリフトがもどったが、速水がそれに影響を受けつつ2コーナーでスピン。判定はわずかに速水アドバンテージ。2本目は後追いの吉村がストレートで速水に追突しつつスピン。これで速水の勝ちとなった。

 準決勝もうひとつの対戦は藤尾vsケーシ。1本目は進入で後追いのケーシが近い位置につけていたが、藤尾のラインがややはらみ気味になりつつ2コーナーに向けてもどってきたところで、ケーシが詰まってドリフトがもどってしまう。2本目は藤尾がきれいな後追いを見せて藤尾が勝った。

 決勝は速水vs藤尾。準決勝あたりまで路面は乾いていく方向だったが、決勝前にまた降雨があり、路面は滑りやすい状態になっていた。

 1本目は速水が先行。藤尾は非常に近いドリフトを見せたが、2コーナーの先で加速にもたついた速水を待てず、抜きにかかったところで行き場を失ってドリフトがもどってしまう。これで藤尾がリードはしたものの、その差はわずかだ。2本目は先行の藤尾が2コーナーでスピンをしてしまい、速水の初優勝が決まった。

 このラウンドの結果、シリーズ順位は、栁の1位と最上の同ポイント2位は変わらず。浅野と古賀がそれを追うが、首位との差は13ポイントで、大きく差をつめることはできなかった。


第7戦 優勝

速水 眞之介

N-style VALINO
N-style SILVIA [PS13]

 (自信はあった?) 自信は、ありました。練習のときは、路面の状況が自分的にもつかめなくて、いろいろとメカニックさんと相談したりして「これがいいんじゃない」「あれがいいんじゃない?」っていうのを相談して、やっぱり最後はもう直樹さん(中村選手)に相談して「しんちゃんは行けるから!」って。いつもスポッターもしてくれたり応援してくれてたので、「もう今日は絶対に勝たなあかん」っていう気持ちでいきました。

 (追走のときの路面コンディションは) 本当に名阪の路面は変わりやすくて。毎回毎回変わるんですよ、路面が。なので、もう自分で足で見に行ったりとか、コースについたタイヤのラバーとかをしっかりチェックして、考えながら、追走に向かうようにはしてました。

 (決勝の相手は先輩?) 大先輩です。一緒に走ったりとか、もう名阪の走りかたを教えてもらったりとかした先輩なんで、僕的にはやりやすかったです。いつも走っているほかのメンバーとだと、たぶん僕もスピンしてたかなっていう(笑)。逆に藤尾選手の先行は安定していたので、きれいに走れたかなと思います。決勝は大満足です。

 (ホームコースの名阪で初優勝) 本当にあのいつもお世話になっている直樹さん、いつも支えてくれているカノジョが「今日は行けるよ。しんちゃんがんばって」って。肩叩いて「しんちゃんなら大丈夫」って言ってくれたので、それがイチバン大きかったかなと思います。


第7戦 2位

藤尾 明仁

N-style 音吉 Mac
CARHOUSE RISKY SILVIA [PS13]

 (決勝は) まぁ自爆かなと思うんで。ちょっとイキったかんじにいうんやったら、勝てた勝負やったような気がします。来るまでにね、先輩と約束があったんですよ。高取さん(元D1GP選手)。僕あんまそんな強気じゃないんで「そんななよなよしてるんやったら出るな」と。喝をいただきまして。上位にいったら、こういう話をするぞ! という約束があって、それをくどいぐらい今日はいわせてもらったんですよ。だからたぶん泣いてると思います(笑)。

 (決勝の後追いは) 車速あわないんですよ。だから進入で当たっちゃうんですよね。で、そこの調整をしなしたいなぁと思いながら、でも離れるとかっこ悪いし、去年から思ってたんですけど、僕、前評判だけハードルが高い気がして、あんまりかっこ悪かったら、一生いじられそうやし。ぬるい走りで、あっさり負けるぐらいだったら、ぶつかって負けているほうがマシかな? くらいのかんじで走ってました。

 (先行のスピンは) テンション上がっちゃって……練習不足ですかね。あのへんめちゃくちゃ滑るんです。なので1速落として引っかけて止めるかどうするか悩みながら……クルマがちょっといろいろトラブルがあって調子いいわけではないんで、なにで行くか考えながら行ったら対応できず、っていうかんじですかね。


第7戦 3位

デュナラム ケーシ

BURST
S13 SILVIA [PS13]

 やっぱり決勝行きたかったけど、藤尾さん……昔からの名阪のマイスターに負けたから、しゃあない。明日もっとがんばります。

 (準決勝の走りは) 藤尾さんがもうずっと後に入ってて、自分もやっぱり本気で行ってやりすぎしました、滑るところで。明日がんばりたいと思います。


第7戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCaarModelPoints
187速水 眞之介N-style VALINOSILVIAPS1325
26藤尾 明仁N-style 音吉 MacSILVIAPS1321
337Dhnaram CaseyBURSTSILVIAPS1318
431吉村 旭人Racing Team AIROU VEHIQL VLCEFIROA3116
594久野 太一SECRET × MonPowerSILVIAS1513
625岩﨑 脩作Total car service IWASAKISILVIAS1512
719浅野 潤一FEAT RacingSILVIAPS1311
845加藤 諒D-MAX RACING RibertySILVIAS1410
923中川 孝之FREERIDE イナズマレーシング180SXRPS138
109瀬戸 大輔HOUSE INNOVATION RacingSILVIAS157
114横田 卓三skymotors ORIGIN Labo.SILVIAS146
125小紫 知慧トヨタ自動車部 CUSCO TOYO TIRES86ZN65
1380Jin Tea WookMOVE AUTO MOTIVEGENESIS COUPEBK4
1456古賀 誠進TEAM九州 GUN sports180SXRPS133
1572高根 芳朋T-GRAD racing  WAKO’SCHASERJZX1002
1679中村 大介WISTERIA 中村屋 WONDER saito VL180SXRPS131

第7戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamCarModelPoints
123中川 孝之FREERIDE イナズマレーシング180SXRPS1320
29瀬戸 大輔HOUSE INNOVATION RacingSILVIAS1516
337Dhnaram CaseyBURSTSILVIAPS1315
44横田 卓三skymotors ORIGIN Labo.SILVIAS1414
594久野 太一SECRET × MonPowerSILVIAS1513
65小紫 知慧トヨタ自動車部 CUSCO TOYO TIRES86ZN612
76藤尾 明仁N-style 音吉 MacSILVIAPS1311
825岩﨑 脩作Total car service IWASAKISILVIAS1510
980Jin Tea WookMOVE AUTO MOTIVEGENESIS COUPEBK8
1056古賀 誠進TEAM九州 GUN sports180SXRPS137
1119浅野 潤一FEAT RacingSILVIAPS136
1272高根 芳朋T-GRAD racing  WAKO’SCHASERJZX1005
1387速水 眞之介N-style VALINOSILVIAPS134
1479中村 大介WISTERIA 中村屋 WONDER saito VL180SXRPS133
1545加藤 諒D-MAX RACING RibertySILVIAS142
1631吉村 旭人Racing Team AIROU VEHIQL VLCEFIROA311

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