D1GP RD.7 AP 詳細レポート

2022年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第7戦
■コース:オートポリス
■コースコンディション:ドライ
■来場者数:3,807名(3日間合計)

川畑が今季2勝目をあげて横井を猛追!


第7戦 単走

Tanso 1st Place
蕎麦切 広大
SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE
INFINITI Q60 (Q60)
Tanso 2nd Place
川畑 真人
86 (ZN8)
Tanso 3rd Place
秋葉 瑠世
SILVIA (S15)

無敵の蕎麦切、点を伸ばして単走2連勝

第7戦は第6戦の翌日におこなわれた。コース設定は前日と同様だ。

前日の単走勝者・蕎麦切は最初のグループの第1走者として出走。まずはやや抑えめな振り出しのように見えたが、完成度の高い走りでいきなり99.39点。前日の得点を超えてきた。すると2本めにはさらにキレのある振り出しを見せ、車速もじゃっかん上がり、99.91点という高得点をマーク。

このレースウィークの各選手の得点から、ほかの選手がこの得点をうわまわるのは困難かと思われたが、まさにそのとおりだった。川畑が勢いのある振り出しから走りを丁寧に決めて99.24点をマークして2位に入ったが、99点台に入れたのはこのふたりのみ。蕎麦切はもはや独走状態で単走2連勝を決めた。

いっぽう前日の勝者でポイントリーダーである横井が2本とも失敗し、単走敗退となった。

16位近辺の順位が多い“ミスター・アベレージ”森。このラウンドも狙いすましたように16位で通過を果たした。
2本ともラインのズレがあり、通過指定ゾーンをはずして後半では角度がつけられない走りとなった横井が敗退した。
毎年オートポリスだけ参戦している地元のベテラン下田(輝)。応援は多かったが、第6戦、第7戦ともに追走進出はならなかった。
このオートポリスラウンドからエンジンを仕様変更してパワーアップしてきた中村。安定はしているが上位には入れなかった。
マシントラブルを抱えていた松井は、1本めに97.62点という高得点をとったものの2本めはキャンセルとなった。
速すぎるせいか後半の角度がつけられず高得点とはならなかったが、齋藤はまたしても180km/hを超える車速をマークした。
Pos.Gr.No.DriverMachineBest Score2nd Score
1A31蕎麦切 広大Q6099.9199.39
2A88川畑 真人ZN899.2484.20
3D69秋葉 瑠世S1598.8796.26
4C52北岡 裕輔JZX10098.6397.89
5A66藤野 秀之ZN898.5298.43
6C99中村 直樹S1398.5098.43
7B87齋藤 太吾A9098.4097.95
8D2田中 省己S1598.1995.47
9B77松山 北斗A9097.7496.94
10B79目桑 宏次郎RPS1397.7496.19
11D7松井 有紀夫FD3S97.62
12C46末永 正雄S1597.6194.87
13B98ヴィトー 博貴PS1397.0796.11
14D78上野 高広GSC1097.0195.82
15B15植尾 勝浩RPS1396.8496.77
16C56森 孝弘RPS1396.6596.40
▲追走トーナメント進出▲
17B16山口 孝二S1596.5493.60
18A38下田 紗弥加S1596.4883.02
19D70横井 昌志S1596.1295.94
20C23村上 満S1595.9392.92
21A43田所 義文AE8695.2392.88
22A51岩井 照宜FC3S95.0194.59
23C27茂木 武士S1594.2690.77
24D76下田 輝昭PS1393.3890.48
A84波紫 聖和S15DNS 

第7戦 単走優勝

蕎麦切 広大

SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE
INFINITI Q60 (Q60)

もちろん単走優勝は狙ってはいたんですけど正直自信はなかったです。意識はしてないつもりですけどやっぱり昨日の単走優勝だとかっていうのが自分の体を勝手に変な風に動かさないかなっていう不安はありました。練習もちょっと点数出てなかったんで大丈夫かなっていうかんじだったんですけど1本目であるていど点数出て、もう感触つかめたんで、思い切りいってやろうと行ったらさらにいい点数を出すことができてよかったです。

(昨日との変更点は) 変わったといえばブースト圧、回転域に合わせたブースト圧をさらに車速がのるようにちょっとセッティングしてもらって、そのへんは変わりました。

(1本目は何割くらいの走り?) 1本めは昨日とおなじぐらいの7割ぐらいですかね。7割ぐらいでまあまあ普通に走ろうというかんじで普通に走れて、点数もいい点数出たんで2本めは8割9割に上げていきました。

(2本めはなにを変えた?) 気分……です。もっとやるぞっていう気合を入れて、振り出しとか振り返しとかも思いっきり「おりゃー」ってできたと思うんで、結果がよかったと思いますね。手応え的には僕としてはちょっと失敗してるなっていうところも実はあって、それが引かれなければいいなって思ったら引かれてなくてよかったです。

(高い精度で高いレベルができる状態になっている?) そうですね本当クルマとタイヤとDOSSとコースの相性がいま合ってるかなっていうかんじです。やれることが増えたっていうことで自分のやりたい走りっていうのが比較的ちょっとずつできてきているのかもしれないですね。

(2日連続単走優勝した心境は) そうですね正直ちょっと実感はまだないんですけれども……実感はないです(笑)。


第7戦 単走ハイライト


第7戦 追走トーナメント

Final Battle   
蕎麦切 広大 (Q60) vs 川畑 真人 (ZN8)
準決勝まではおもに相手のミスで勝ち上がってきた川畑だったが、決勝ではきっちり接近ドリフトを見せて蕎麦切に貫禄勝ちした。

川畑の集中力に屈した蕎麦切

追走でも蕎麦切の快進撃は続いた。完成度の高い先行はもちろん、後追いでもきれいな近いドリフトを見せて勝ち上がり、準決勝では北岡に対して同時振りも繰り出して勝利。2日連続で決勝に進出した。

 いっぽうシリーズ争いの最中にいる川畑はベスト8で強敵・齋藤に勝つと準決勝では中村と対戦。中村が原因となる接触で時間内にマシンの修復ができなかったため、1本めの判定によって決勝に勝ち上がった。

 しかし、歴代チャンピオンに競り勝ってきた中で川畑の気力も充実していた。1本めは蕎麦切が先行。川畑は飛び込みから近い位置につけて、きっちりドリフトをあわせる。いっぽう蕎麦切は飛び込んだあとで姿勢が一瞬もどり、それが原因となる接触も起きていた。これにより蕎麦切には減点が入った。

 2本めは川畑が先行。川畑は1本めの審査区間の先で、煙で前が見えなかったことによってガードレールに接触していた影響があり、後半で角度が浅くなってDOSSポイントは伸びなかったものの、大きなミスはなし。蕎麦切も近いドリフトを見せたが川畑の接近ポイントには及ばず、川畑の勝利となった。

 これにより、川畑はポイントランキングでも首位の横井に4ptsまで差を縮めてきた。

Semi Final Battle
蕎麦切 広大 (Q60) vs 北岡 裕輔 (JZX100)
北岡は飛び込みこそ近かったが、その先でいまひとつつききれず。対する蕎麦切は後半にかけてもより近いドリフトを見せた。
Semi Final Battle
川畑 真人 (ZN8) vs 中村 直樹 (PS13)
中村のマシンは回転が下がったときに電圧が下がる症状があり、電動パワステが重くなって川畑に接触してしまったという。
Pick Up Battle
川畑 真人 (ZN8) vs 齋藤 太吾 (A90)
ベスト8、2本めの齋藤先行時、齋藤のマシンが加速中に突然スローダウン。そのままドリフトできず、川畑の勝ちとなった。
Pick Up Battle
北岡 裕輔 (JZX100) vs 末永 正雄 (S15)
ベスト8、おたがいに近い後追いを見せる好勝負となったが、北岡の接近ポイントのほうがうわまわり、北岡の勝ちとなった。
Pick Up Battle
齋藤 太吾 (A90) vs 目桑 宏次郎 (RPS13)
ベスト16、目桑は先行ではいい走りを見せたものの、後追いからは齋藤のスピードについていけず、接近ポイントがとれずに敗れた。
Pick Up Battle
川畑 真人 (ZN8) vs 植尾 勝浩 (RPS13)
べスト16、川畑も先行時にゾーン外しがあったが、植尾は2本ともラインを乱し、DOSS点が伸びなかったこともあって川畑に敗れた。

第7戦 優勝

川畑 真人

TEAM TOYO TIRES DRIFT
TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86 (ZN8)

昨日はクルマのセットの部分でちょっと安パイ狙いすぎたりとか。ちょっと走りに自信がなかったりとか直樹相手にちょっと力みすぎたりとか歯車がかみ合わない状態だったので、クルマはすごくいい状態だからその歯車が合うようにすればいけるっていうのは前日からもうスタッフとメカのみんなにも言ってて、だからそうなるようにがんばるからみんなも継続してやってほしいっていうことは言ったので、そのまま気持ちを強く持って今日はいきました。少しギヤとか足まわりとかずっと追走中も変えるような形で土曜日と日曜日ではガラっと仕様が変わりました。

(最近単走は1本め失敗して2本めに成功するパターンが多いが) そうなんですよね。その悪い流れになっちゃって。なにか組み立てがちょっと失敗というか気負いすぎてるというか。なんですけど、2本め走るときのメンタルとしては……最悪の事態をぜんぶ想定するんですよ。追走を走れなかったらトーヨータイヤのブース行ってファンサービスして……スポンサーさんに謝りに行ってっていうのを全部想像した上で「いやダメだな!」と割り切って、もう「ここで1本決めよう!」というかんじで行きました。

(齋藤選手の突然のスローダウンは) 怖かったですね。でも、ちょっと距離開いちゃってたんで、逆にそれが良かったんですけど、あれ詰まってたら、ぶつかっちゃったかもしれないですね。

(次の中村選手と対戦するときの自信は?) 土曜日とはちがう走りは絶対できると思ったんで。後追いできっちりやろうっていうのはずっと思ってたんですけど走れなかったんで、ちょっとそこは残念です。

(クラッシュ後の状況は) 駆動系のネジが緩んでしまったんですよね。それを締め直すのに時間かかってしまったんですけど。でもそれがなかったら決勝戦も走れてなかったので、待たせたみなさんには申し訳ないんですけど決勝戦走りたいという気持ちがあったので、とにかくやりきろうというふうに判断して修理をしました。

(決勝は)完璧な走りとは全然言えないんですけど、(蕎麦切選手が)とにかく今回イチバン乗れてるドライバーだったと思うので、そこをなんとか崩して……なんかここが踏ん張りどころというか、自分のなかでも全力で戦って勝ちを取れないとダメだなって思った対戦でした。

(ランキング2位で4ポイント差につけたが) 今回それがベストかっていったらちょっとまだわかんないんですけど。いい流れは来てるので。その流れに乗りたいなというかんじです。


第7戦 2位

蕎麦切 広大
SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE

第7戦 3位

北岡 裕輔
TEAM MORI

第7戦 優勝チーム

TEAM TOYO TIRES DRIFT

第7戦 ベストメンテナンス

VITOUR Racing GP SPORTS

第7戦 追走ハイライト


第7戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
188川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN8253
231蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ60214
352北岡 裕輔TEAM MORIJZX100181
499中村 直樹TMAR × TEAM紫PS1316 
569秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS15132
687齋藤 太吾TMARA9012 
777松山 北斗TMARA9011 
846末永 正雄D-MAX RACING TEAMS1510 
966藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN88 
102田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS157 
1179目桑 宏次郎Freem TEAM G-meisterRPS136 
127松井 有紀夫TEAM RE雨宮 K&NFD3S5 
1398ヴィトー 博貴TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREPS134 
1478上野 高広TMAR × TEAM VERTEXGSC103 
1515植尾 勝浩VALINORPS132 
1656森 孝弘VITOUR Racing GP SPORTSRPS131 

第7戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ6020
288川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN816
369秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS1515
452北岡 裕輔TEAM MORIJZX10014
566藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN813
699中村 直樹TMAR × TEAM紫PS1312
787齋藤 太吾TMARA9011
82田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS1510
977松山 北斗TMARA908
1079目桑 宏次郎Freem TEAM G-meisterRPS137
117松井 有紀夫TEAM RE雨宮 K&NFD3S6
1246末永 正雄D-MAX RACING TEAMS155
1398ヴィトー 博貴TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREPS134
1478上野 高広TMAR × TEAM VERTEXGSC103
1515植尾 勝浩VALINORPS132
1656森 孝弘VITOUR Racing GP SPORTSRPS131

第7戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
188TEAM TOYO TIRES DRIFT川畑 真人26
231SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE蕎麦切 広大20
352TEAM MORI北岡 裕輔15
499TMAR × TEAM紫中村 直樹10
569Team BOOSTAR VALINO秋葉 瑠世6
687TMAR齋藤 太吾6
777TMAR松山 北斗6
846D-MAX RACING TEAM末永 正雄6
966TEAM TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之3
102VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFT田中 省己3
1179Freem TEAM G-meister目桑 宏次郎3
127TEAM RE雨宮 K&N松井 有紀夫3
1398TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREヴィトー 博貴3
1478TMAR × TEAM VERTEX上野 高広3
1515VALINO植尾 勝浩3
1656VITOUR Racing GP SPORTS森 孝弘3

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