D1GP RD.4 AP 詳細レポート

■コースコンディション:ドライ
■公式来場者数:5,116名(2日間合計)

小橋が今期3勝目をあげてシリーズをリード!


単走

片手運転の藤野が優勝

Tanso 1st Place
藤野 秀之 (Team TOYO TIRES DRIFT–1) 180SX(RPS13)
Tanso 2nd Place
横井 昌志 (S15)
Tanso 3rd Place
川畑 真人 (A90)

第4戦、第5戦デュアルファイナルズが開催されたオートポリス。観客席が広大ということもあり、今季初の人数制限なしの有観客開催となった。

審査コーナーは従来どおりだが、加速区間は昨年より短くなり、3箇所の指定通過ゾーンの位置、アウト側のコースアウト判定ラインも若干変更された。

練習走行のDOSS点では99点台を出していた選手も多かったが、本番ではゾーン減点等が入ることもあって、いまひとつ得点が伸びなかった。

まずAグループでは村上の97.97点がトップだったが、Bグループでは、川畑が165.5km/hという高い車速と鋭い振り出し、振り返しで98.79点を取り、トップに立ったが、角度の安定性で点を落とし、99点には届かない。

Cグループで川畑の得点をうわまわった者はいなかったが、最後のDグループで藤野が高得点を出した。藤野は大会の少しまえに左手首を負傷し、左手では満足にハンドル操作ができない状態だったが、それでも、160.36km/hという高い車速、するどい振り、大きな角度を見せ、減点の少ないバランスのいい走りで99点に迫る98.97点を獲得。トップに立った。

その後、横井が163.46km/hと藤野をうわまわる車速、キレのある振り出しや振り返しを見せたが、旋回区間の角度がおよばず、98.89点で2位にとどまり、藤野の単走優勝が決まった。

2本めは169.1km/hと、この日の単走でトップの最高速をマークした畑中だったが、コースアウトしてしまいベスト16進出は逃した。
昨年の単走優勝者である齋藤だが、朝のチェック走行でエンジンブロックが割れるトラブルに見舞われ、載せ換えも間に合わず、リタイヤとなった。
松山は1本めの走行中にエンジンブロー。コースに落としたパーツはベルトテンショナーで、この破損によりバルブがピストンを突いてしまった。
昨年の単走チャンピオン北岡は、練習では高得点を出していたが、1本めに失敗すると2本めは抑えすぎて得点が伸びず、4戦連続で単走敗退となった。
前戦の準優勝者・末永(直)は、角度不足やラインのズレなどで、2本とも満足な得点が出せず、マシントラブルを除けば3年ぶりの単走敗退となった。
昨年はアスファルト部分までがコースという判定基準だったが、今回は4、5セクターのアウト側にラインが引かれ、その外側はコース外走行で減点となった。
Pos.No.DriverMachineBest Score2nd Score
166藤野 秀之RPS1398.9797.89
270横井 昌志S1598.89
390川畑 真人A9098.7997.05
47松井 有紀夫FD3S98.4597.80
52田中 省己S1598.3396.93
618日比野 哲也S1498.3087.19
746末永 正雄S1598.1196.17
878上野 高広GSC1098.0097.08
923村上 満S1597.9794.58
104小橋 正典S1597.8888.70
1151岩井 照宜FC3S97.5494.61
1222木口 健治C3397.3096.25
1343田所 義文AE8696.9587.35
1415植尾 勝浩S1596.9196.79
1599中村 直樹S1596.8891.52
1631蕎麦切 広大Q6096.6292.94
▲追走トーナメント進出▲
1714村山 悌啓S1496.5293.96
189末永 直登S1596.3292.94
1952北岡 裕輔JZX10096.1394.87
2045畑中 真吾GX10093.9183.21
2116山口 孝二S1593.6393.15
2248北芝 倫之ZN692.3791.91
235内海 彰乃S1591.5190.71
2476下田 輝昭S1391.0688.82
2577松山 北斗A9083.59
87齋藤 太吾A90RETIRE

単走優勝

藤野 秀之
Team TOYO TIRES DRIFT–1
Team TOYO TIRES DRIFT 180SX (RPS13)

単走は、自分はあまりそのなにかすごいことを見せようというのはそもそもなくて、ただD1というカテゴリーのなかで、ぜったい点数をとらなくちゃいけないポイントなんで、そのポイントをなにしろしっかりとるということをイメージして、それに対して、クルマのセットアップとかを、タイヤのエア圧だったりとか、そのへんをよく考えてチームと相談しながら走ったかんじですね。

で、本番は練習どおりにはいかなかったんですが、路面温度だったり、ウォームアップがそんなに長い距離できなかったり、クルマの状況も少し把握できてなかったりして、練習どおりっていうわけにはいかなかったんですが、最低限練習通りの走りをしようっていうことで結果が出たのかなと思ってます。

基本はやっぱりチーム…自分たちはチーム力があるかなと思ってます。


追走トーナメント

小橋が連続記録タイの3連勝!

Final Battle   
藤野 秀之 (RPS13) vs 小橋 正典 (S15)
高速コースでは珍しいほどの接近ドリフトを見せた小橋に対し、藤野は振り返し後に距離が開いてしまった。

ベスト16。昨年の優勝者と昨年のチャンピオンであり、アマチュア時代からのライバルでもある横井vs中村の対戦は注目のカードだったが、中村のマシンがオイル漏れを起こしリタイヤ。横井の勝ちとなった。なお、ベスト16は小橋に敗れた末永(正)以外、すべて単走で上位だった選手が勝利するという展開となった。

加速区間が短くなったことでパワーの差が出にくくなり、接近戦が増えたなか、ベスト4に勝ち上がったのは、藤野、松井、小橋、日比野。小橋は振り返し後の速さを生かしてベスト8で強敵横井を倒し、4ローターマシン投入後初期トラブルがなかなか解消できず苦戦していた松井も、やっとポテンシャルを発揮してここまで勝ち上がってきた。

準決勝。まずは藤野と松井が対戦した。ベスト8でも先行時に100点をマークしていた藤野は、ここでも先行時に100点を獲得。しかし後追いの松井も進入から藤野に寄せて、6点のアドバンテージを取る。2本めは松井も先行でいい走りを見せたが、わずかに後輪がハミ出して減点を受け、後追いの藤野が接近していたこともあって藤野が逆転勝利した。

次の対戦は小橋vs日比野。1本め、後追いの日比野は近い位置につけたものの、飛び出してしまう。2本めは小橋が同時振りから日比野についていき、小橋が勝った。

決勝は藤野vs小橋。1本め先行の藤野はまたしても100点の走りを見せたが、小橋もビタビタの接近ドリフトを見せて8ポイントのアドバンテージを得る。2本めは後追いの藤野がストレートから小橋のすぐ後ろにつけ、同時振りから近いドリフトを見せたが、振り返し後にやや距離が開いてしまい逆転ならず。小橋が3連勝を果たした。

Semi Final Battle
藤野 秀之 (RPS13) vs 松井 有紀夫 (FD3S)
セッティングはまだまだという松井だが、後追い時の接近ポイントでは藤野を上まわる走りを見せた。
Semi Final Battle
小橋 正典 (S15) vs 日比野 哲也 (S14)
小橋は振り返してからが特に速く、日比野も白煙にまかれつつコースからはみ出してしまった。
Pick Up Battle
川畑 真人 (A90) vs 日比野 哲也 (S14)
2本めに川畑が日比野に接触したが、日比野のライン修正にも原因の一端があったため、両者ともに減点された。
Pick Up Battle
田中 省己 (S15) vs 木口 健治 (C33)
田中は後追い時に飛び込みからきっちり木口のインに入ってドリフトを合わせ、10点の接近ポイントを取った。
Pick Up Battle
横井 昌志 (S15) vs 小橋 正典 (S15)
小橋は後追い時にスタートで出遅れたが、コーナー後半で横井に追いつき。接近ポイントも取ることができた。
Pick Up Battle
上野 高広 (GSC10) vs 村上 満 (S15)
後追い時にはお互いにきれいな後追いを見せたが、村上が先行時に通過指定ゾーンを外した減点が大きかった。

優勝

連勝はそんなに……いいことなんですけど、まぁエビス以外で勝てたことがボクのなかではよろこびと自信になりました。

今回オートポリスに入るにあたって、ハイスピードコースなので、クルマのセットアップをエビス戦とはまた変えて来ました。基本のエンジンだったりとかはおなじなんですけど、アライメントだったり、車高だったりは、けっこうガラッと変えてきました。

で、今回のDOSSの設定とゾーンにけっこうピッタリ来たのかな、と思います。単走はそんなに点数伸びなかったんですけど、追走ではけっこういいかんじに走れたので、セットアップはけっこうよかったのかな、と思います。

追走に入ってからは、勝ち上がって横井さんとの対戦ですね。あの対戦がボクのなかでは「スイッチを切り替えないとな」と思ったんですけど、あの対戦でちょっと後追いで、うまくは入れなかったんですけど、先行でうまく取り返せたので、そこからはけっこうスイッチを切り替えれて走れたのかなと思います。

藤野さんの走りはずっとYouTubeをピットで見てたんですけど、藤野さんは進入スピードもコーナリングも速かったので、正直走るまでは合わせれるかはだいぶ不安でしたね。そんななかで、たぶんおたがい100%では走れたと思うんですけど、まぁ正直自分が勝てるとは思ってなかったですね。藤野さんには、苦手意識じゃないですけど、あまり今まで勝てていなかったので、勝ててうれしかったですね。

3連勝とったんで、4連勝いきたいですね。そんなに甘くはないと思うんですけど、セットアップをさらに煮詰めて明日に挑んでいきたいと思います。あとボクらが使用しているリンロンタイヤ、この素晴らしいタイヤを使わせていただいて、チームのみなさんが、コンピューターだったり、エンジンのセットアップをしっかりやってくれているので、また明日も全開で行きたいと思います。

2位
藤野 秀之 (RPS13)
3位
松井 有紀夫 (FD3S)
優勝チーム
LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE
ベストメンテナンス
LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE

最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePointsTanso Points
14小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES1525 
266藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT – 1RPS13214
37松井 有紀夫Team RE雨宮 K&NFD3S181
418日比野 哲也SAILUN TIRE SUNRISES14 16 
570横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S15133
690川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT – 1A90122
72田中 省己SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRES1511 
878上野 高広TEAM VERTEX SAILUN TIREGSC1010 
946末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S158 
1023村上 満Team C.M.Feeling.S157 
1151岩井 照宜BUY NOW JAPAN SPEED MASTER WATANABEFC3S6 
1222木口 健治HIRANO TIRE C335 
1343田所 義文BUY NOW JAPAN SPEED MASTER WATANABEAE864 
1415植尾 勝浩VALINOS153 
1599中村 直樹Crystal H.E VALINO N-styleS152 
1631蕎麦切 広大TEAM SHIBATA SAILUN TIREQ601 

単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
166藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT – 1RPS1320
270横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1516
390川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT – 1A9015
47松井 有紀夫Team RE雨宮 K&NFD3S14
52田中 省己SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRES1513
618日比野 哲也SAILUN TIRE SUNRISES1412
746末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1511
878上野 高広TEAM VERTEX SAILUN TIREGSC1010
923村上 満Team C.M.Feeling.S158
104小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES157
1151岩井 照宜BUY NOW JAPAN SPEED MASTER WATANABEFC3S6
1222木口 健治HIRANO TIREC335
1343田所 義文BUY NOW JAPAN SPEED MASTER WATANABEAE864
1415植尾 勝浩VALINOS153
1599中村 直樹Crystal H.E VALINO N-styleS152
1631蕎麦切 広大TEAM SHIBATA SAILUN TIREQ601

チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
14LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE小橋 正典26
266Team TOYO TIRES DRIFT – 1藤野 秀之20
37Team RE雨宮 K&N松井 有紀夫15
418SAILUN TIRE  SUNRISE日比野 哲也10
570NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 横井 昌志6
690Team TOYO TIRES DRIFT – 1川畑 真人6
72SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRE田中 省己6
878TEAM VERTEX SAILUN TIRE上野 高広6
946NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 末永 正雄3
1023Team C.M.Feeling.村上 満3
1151BUY NOW JAPAN SPEED MASTER WATANABE岩井 照宜3
1222HIRANO TIRE 木口 健治3
1343BUY NOW JAPAN SPEED MASTER WATANABE田所 義文3
1415VALINO植尾 勝浩3
1599Crystal H.E VALINO N-style中村 直樹3
1631TEAM SHIBATA SAILUN TIRE蕎麦切 広大3

YouTube Live Archive

関連記事