D1GP RD.7 筑波 詳細レポート

■コースコンディション:ドライ

第7戦は中村直樹が優勝!
そして3位入賞の小橋が初チャンピオンを獲得!


単走

中村が躍動の走りで100点ゲット!

Tanso 1st Place
中村 直樹 (Crystal H.E VALINO N-style)
SILVIA (S15)
Tanso 2nd Place
小橋 正典 (S15)
Tanso 3rd Place
横井 昌志 (S15)

新型コロナウイルスの影響でシーズン中にスケジュールが変更になり、年を越して1月末のデュアルファイナルズ開催となった第7戦。会場となった筑波サーキットは、D1 グランプリシリーズ開催コースのなかでもとくに審査区間が長く、ハイスピードからド迫力の進入となる前半と、リズミカルな切り返しが要求されるテクニカルな後半が組み合わされたレイアウトとなっている。

1コーナーとヘアピンが大きな見せ場だが、得点配分は5つのセクターに均等に割り振られ、ストレート前半の角度も重要なポイントだった。

まずAグループでは最初の走者だった田中が安定した姿勢のドリフトを見せて98.3点をマークしてトップに立つと、続くBグループでは、北岡がクイックな振りと大きな角度のドリフトを見せて98.9点をとり、田中を抜いた。

つぎのCグループ、横井が振り出し直後の角度やヘアピンでの安定した姿勢、S字でのするどい振り返しなどで点を稼ぎ、北岡をうわまわる99.3点を獲得した。

そして最後のDグループ。シリーズ独走中の小橋は1本めに98.6点という通過確実な得点をとったが、2本めもキャンセルせずに出走。すべてにレベルの高い走りで99.5点をマークし、トップに立った。

しかし、それをうわまわったのが中村だった。中村は“完璧以上”とも思わせる強烈な振りや大きな角度をストレートやヘアピンで見せ、ぴったり100.00点をマーク。単走優勝を決めた。

今回がデビュー戦となったエヴァRT初号機スープラだが、村上が車両に慣れきることができずに敗退した。
単走ランキング首位にいる藤野。振りのするどさがいまひとつで7位となり、横井にポイント差を詰められた。
今季はミスやトラブルが多く、低迷していた北岡だが、今回は踏みっぷりのいい走りを見せて上位に入った。
練習走行では強烈な走りを見せていた齋藤だが、1本めにテールをヒットしてしまい、上位通過はならなかった。
今季ニューマシンで再参戦してきた川井は、比較的高い車速と流れのいい走りを見せて初の単走通過を果たした。
最終コーナーからスタートしてヘアピンを抜けるまでが審査区間。通過指定ゾーンは3ヵ所に設けられた。
Pos.No.DriverMachineBest Score2nd Score
199中村 直樹S15100.0098.61
24小橋 正典S1599.4998.59
370横井 昌志S1599.31
452北岡 裕輔JZX10098.8596.66
52田中 省己S1598.3494.94
618日比野 哲也S1498.2996.95
766藤野 秀之RPS1397.9289.63
85内海 彰乃S1597.8097.64
946末永 正雄S1597.7390.93
109末永 直登S1597.2494.64
1187齋藤 太吾A9097.0832.72
127松井 有紀夫FD3S96.7096.62
1345畑中 真吾GX10096.2387.71
1431蕎麦切 広大Q6096.1595.30
1519川井 謙太郎JZX10095.5393.79
1690川畑 真人A9095.4695.42
▲追走トーナメント進出▲
1778上野 高広GSC1094.9994.61
1811波紫 聖和S1594.6575.62
1927茂木 武士S1593.5290.85
2033笹山 栄久JZX10093.3968.20
2177松山 北斗A9092.6852.61
2230中田 哲郎JZX10091.5486.14
2343田所 義文AE8687.3679.95
2491村上 満A9078.3470.61
2516山口 孝二S1577.2377.05
14村山 悌啓S14RETIRE

単走優勝

中村 直樹

Crystal H.E VALINO N-style
Crystal H.E N-style 極シルビア (S15)

単走のほうは前日の練習からDOSSの攻略とクルマのセットアップ、空気圧だったり、そのへんがうまくいいところを見つけれて、本番では、1本めでボーダーを超える得点が出たので、(2本めは)思いきって自分の走りができたので、そのへんがうまくいったところです。

本番、単走で心がけたことは、前回ちょっと予選落ちして失敗してるんで、まず1本安パイに得点をとって、2本めに自分のやりたい走りをするっていうやりかたを今回はやりました。D1ではじめて100点がとれたので、すごいうれしかったです。タイヤもいいかんじでグリップしてくれて、最後まできっちり走れたことがよかったです。明日もまたおなじようにがんばりたいです。


追走トーナメント

気合いカラ回り合戦!

Semi Final Battle   
中村 直樹 (S15) vs 田中 省己 (S15)
準決勝。中村は先行時には田中を徐々に引き離し、後追い時にはビタビタの接近ドリフトを決めた。

タイトルを争う上位3人、小橋、藤野、横井はいずれも追走に勝ち上がっている。小橋のリードが大きいため、この大会の結果しだいではシリーズチャンピオンが決まる状況だ。

まずランキング3位の藤野はベスト16で小橋のチームメイトである末永(直)と対戦した。その1本め、後追いの末永は、S字でリズムを崩して藤野に接触してしまった。これで藤野の車両はダメージの修復に入ったが、定められた時間内の修復が不可能な状況になった。

そこで、接触の責任があった末永のチームが勝ちを譲る形でリタイヤ届けを出す。これで藤野はベスト8進出となったが、その場では完全な修復はできず、ウォームアップ走行の結果リタイヤ。これで藤野はタイトル争いから脱落した。

ベスト4には中村、田中、小橋、横井が勝ち上がった。中村vs田中は、スピードで中村がうわまわり中村が約1年ぶりの決勝進出を決めた。

そして小橋vs横井。小橋が勝てばチャンピオン決定だ。1本めは先行の小橋がDOSS得点99をマークする見事な走りを見せたが、横井はそれに対しても終始近いドリフトで合わせ、大きくアドバンテージをとった。2本め、こんどは小橋がビタビタの後追いを見せたが、ヘアピンで合わせきれず、横井に衝突してしまう。

判定から勝敗は横井の勝ちとなったものの、横井のマシンのダメージは大きく、その場での十分な修復は不可能と判断し、リタイヤ届けを提出。これによって、決勝は中村の不戦勝となり、同時に小橋のシリーズチャンピオンが決まった。

Semi Final Battle
小橋 正典 (S15) vs 横井 昌志 (S15)
小橋は自力でタイトルを決めるべく、思いきった攻めを見せたが、ヘアピンで横井をプッシュしてしまった。
Pick Up Battle
横井 昌志 (S15) vs 日比野 哲也 (S14)
日比野はS字でリズムを崩し、ヘアピンでハーフスピンをして、止めきれなかった横井が接触した。
Pick Up Battle
中村 直樹 (S15) vs 末永 正雄 (S15)
中村は後追い時にピットウォールにテールをヒットしたが、それをものともせず後半にかけて寄せていった。
Pick Up Battle
北岡 裕輔 (JZX100) vs 田中 省己 (S15)
D1ストリートリーガルのチャンピオン経験者同士の対戦。田中はうまく合わせたが、北岡は寄せたあと止めきれずに田中が勝った。
Pick Up Battle
藤野 秀之 (RPS13) vs 末永 直登 (S15)
末永(直)は後追い時に1コーナーで距離を詰めていったが、その先でリズムを崩し、藤野に接触してしまった。
Pick Up Battle
中村 直樹 (S15) vs 川畑 真人 (A90)
川畑はミスもあって敗れたものの、先行時には中村を引き離し、スープラのスピードを印象づけた。

優勝

中村 直樹

Crystal H.E VALINO N-style
Crystal H.E N-style 極シルビア (S15)

先行は単走通りに走れて、いいかんじだったんですけど、後追いのほうはイメージがちょっとうまくいかなくて、運に助けられたところもあったんですが、ベスト4ぐらいから徐々にペースを上げれました。決勝はすごい残念ながら走れなかったんですけど、明日はこのバトルができればな、と思います。

(追走でむずかしかったところは) 振り返しが多いので、返すタイミングをミスってしまうと事故につながったりとか、そのへんに気をつけてたんですけど、ベスト8でやらかしてしまって。そのあとはちょっと考えながら走りました。


2位
横井 昌志 (NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX)
SILVIA (S15)
3位
小橋 正典 (LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE)
SILVIA (S15)
優勝チーム
Crystal H.E VALINO N-style
ベストメンテナンス
TEAM SHIBATA SAILUN TIRE

最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePointsTanso Points
199中村 直樹Crystal H.E VALINO N-styleS15254
270横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S15212
34小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES15183
42田中 省己SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRES1516 
552北岡 裕輔TEAM MORIJZX100131
618日比野 哲也SAILUN TIRE  SUNRISES1412 
766藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT – 1RPS1311 
846末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX S1510 
95内海 彰乃SAILUN TIRES DIXCEL MOTORSPORTS158 
109末永 直登LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES157 
1187齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA906 
127松井 有紀夫Team RE雨宮 K&NFD3S5 
1345畑中 真吾SAILUN TIRE IGM RacingGX1004 
1431蕎麦切 広大TEAM SHIBATA SAILUN TIREQ603 
1519川井 謙太郎AUTO-TEC RACINGJZX1002 
1690川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT – 1A901 

単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
199中村 直樹Crystal H.E VALINO N-styleS1520
24小橋 正典LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES1516
370横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1515
452北岡 裕輔TEAM MORIJZX10014
52田中 省己SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRES1513
618日比野 哲也SAILUN TIRE  SUNRISES1412
766藤野 秀之Team TOYO TIRES DRIFT – 1RPS1311
85内海 彰乃SAILUN TIRES DIXCEL MOTORSPORTS1510
946末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS158
109末永 直登LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES157
1187齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA906
127松井 有紀夫Team RE雨宮 K&NFD3S5
1345畑中 真吾SAILUN TIRE IGM RacingGX1004
1431蕎麦切 広大TEAM SHIBATA SAILUN TIREQ603
1519川井 謙太郎AUTO-TEC RACINGJZX1002
1690川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFT – 1A901

チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
199Crystal H.E VALINO N-style中村 直樹26
270NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 横井 昌志20
34LINGLONG TIRE DRIFT TeamORANGE小橋 正典15
42SEIMI STYLE DRIFT SAILUN TIRE田中 省己10
552TEAM MORI北岡 裕輔6
618SAILUN TIRE  SUNRISE日比野 哲也6
766Team TOYOTIRES DRIFT-1藤野 秀之6
846NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 末永 正雄6
95SAILUN TIRES DIXCEL MOTORSPORT内海 彰乃3
109LINGLONG TIRE DRIFT TeamORANGE末永 直登3
1187FAT FIVE RACING斎藤 太吾3
127Team RE雨宮 K&N松井 有紀夫3
1345SAILUN TIRE IGM Racing畑中 真吾3
1431TEAM SHIBATA SAILUN TIRE蕎麦切 広大3
1519AUTO-TEC RACING川井 謙太郎3
1690Team TOYOTIRES DRIFT-1川畑 真人3

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