D1GP RD.1 富士 詳細レポート

■コースコンディション:23日(土)ドライ/24日(日)ウェット
■来場者数:24,301名(2日間合計)

川畑真人がGR86で2年ぶりの優勝!


第1戦 単走決勝

Tanso 1st Place
藤野 秀之
TEAM TOYO TIRES DRIFT
TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86 (ZN8)
Tanso 2nd Place
北岡 裕輔 MARKⅡ (JZX100)
Tanso 3rd Place
植尾 勝浩 180SX (RPS13)

GR86投入の藤野がいきなり単走優勝

富士スピードウェイでの開催は6年ぶり。ヘアピンが現在の形になってから、正回りでの開催は初となる。ふだんドリフトがおこなわれるコースではないので、全員がほぼイコールコンディションだ。

競技区間は100Rの前半からスタートして、100R後半で振り出し、いちど振り返してヘアピンに飛び込み、ヘアピンを立ち上がったところでフィニッシュだ。100R立ち上がりのアウト側(ゾーン1)、ヘアピン進入のアウト側(ゾーン2)、ヘアピン後半のアウト側(ゾーン3)に通過指定ゾーンが設けられた。なお、競技はDOSS(機械採点システム)の不調により人間による採点でおこなわれた。

最初に走行したAグループでは、北岡が、コース幅ぎりぎりまで使ったダイナミックは走りで97.35点を出すと、つづく川畑がGR86での初戦にもかかわらずメリハリのある走りで97.05点を、昨年のD1ライツチャンピオン・ヴィトーも97.05点を出してみせる。次のBグループでは植尾がスピードがあって流れのいい走りで97.25点をマークしたが、北岡にはおよばない。しかし、Cグループで、やはりGR86デビュー戦の藤野が、キレイにタイミングをあわせつつラインをトレースした走りで97.35点を獲得。セカンドベストの得点で北岡より上だったため、藤野が単走優勝となった。

昨年のチャンピオン中村は、最後の練習走行でエンジンブローに見舞われてしまい、出走できず。ノーポイントに終わった。
GRスープラの齋藤(真)は、1本目にまずまずまとまりのいい走りを見せて初の追走進出を決めた。
2本ともヘアピンに向けて振り返した際に角度がつきすぎて失敗した上野。ステアリングが固まる症状に悩まされているという。
松井は走行前にウォーターポンプが回らなくなる電気系トラブルに見舞われて、修理する時間もなくリタイヤとなってしまった。
目桑は、コース前半はスピードを見せたものの、後半でややタイミングがあわず点が伸びず。ぎりぎりで追走進出を果たした。

ヘアピンにあるメイン観客席からは、振り出し位置はほぼ見えないので、クルマは丘のかげから横っ飛びで現れるというレイアウトだ。
Pos.Gr.No.DriverMachineBest Score2nd Score
1C66藤野 秀之ZN897.3594.55
2A52北岡 裕輔JZX10097.3591.50
3B15植尾 勝浩RPS1397.2594.40
4A88川畑 真人ZN897.0596.60
5A98ヴィトー 博貴PS1397.0596.00
6C70横井 昌志S1597.0595.25
7D46末永 正雄S1597.0096.35
8C51岩井 照宜FC3S96.9096.75
9B31蕎麦切 広大Q6095.9593.00
10B2田中 省己S1595.9086.00
11B56森 孝弘RPS1395.7594.00
12D97齋藤 真一郎A9095.6592.50
13D27茂木 武士S1595.6095.10
14D43田所 義文AE8695.3593.55
15B30中田 哲郎JZX10095.0094.40
16A79目桑 宏次郎RPS1394.9045.00
▲追走トーナメント進出▲
17D84波紫 聖和S1594.0072.00
18C55斎藤 久史S1593.7090.00
19B23村上 満S1593.0092.25
20C78上野 高広GSC1093.0077.00
21B16山口 孝二S1592.0091.00
22A93増田 和之S1572.5070.00
23A38下田 紗弥加S150.00 
A48北芝 倫之ZN6RETIRE 
C69秋葉 瑠世S15RETIRE 
C7松井 有紀夫FD3SRETIRE 
D99中村 直樹S15RETIRE 

第1戦 単走優勝

藤野 秀之

TEAM TOYO TIRES DRIFT
TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86 (ZN8)

まず本番前の練習走行はトラブルでほぼ走ってなくて、最後に何本か走れたけど、やっぱりギヤ比変えようっていって、本番前にもうギヤ比も全部変えちゃったんで、ドキドキしました。

1本目はギヤ比を変えたせいってわけじゃないですけど自分が思ってたところよりもちょっと届かなかったというか。で「ちょっとこれはやばいぞ」みたいな。で、まあ2本目はとりあえず行くしかないんで行ったんですけどそれでも「あれ、これちょっとまたやばい、届かないパターンかな」って思いながら運転を変えてゾーンを取ってったってかんじですよね。

だから本当に狙ってたわけじゃないです。1本目から修正し切れたわけではなく、その場でごまかしたんですよ。とりあえず予選ぐらいは大丈夫だろうっていう感覚でした。まぁ、クルマは修正しやすいようになってるので。その辺、修正が目立たないクルマづくりを目指したんです(笑)。とはいえ、いきなり単走優勝できてよかったですね。


第1戦 追走トーナメント

Final Battle   
川畑 真人 (ZN8) vs 横井 昌志 (S15)
両者ともに相手のインに入ることはできなかったが、後追い、先行ともに小さいミスが出た横井の負けとなって川畑が優勝した。

川畑が駆るGR86がデビューウィン

このラウンドは、モーターファンフェスタとの併催となった関係で、単走から追走ベスト16までは土曜日におこない、ベスト8以降のみを日曜日におこなうという変則的なスケジュールとなった。

ベスト16では北岡がウォームアップ中のエンジンブローで敗退した以外は、すべて単走で上位だった選手が勝利するという順当な展開となった。

翌日行われた追走ベスト8以降は、走行前に雨が降り出し、終始ウエットコンディションとなった。そのなかでベスト4に勝ち上がったのは、藤野、川畑のTEAM TOYO TIRES DRIFTの2台と、末永、横井のD-MAX RACING TEAMの2台だ。

まずは藤野と川畑が対戦。1本目先行の藤野もいい走りを見せたが、川畑は飛び出しから終始近い距離を保ち、振り返しもきっちりタイミングを合わせて、打ち合わせしたかのようなツインドリを披露。2ランクのアドバンテージを獲得する。2本目は後追いの藤野が加速区間でやや離されてしまい、後半に距離を詰めたものの、逆転はならず、川畑が決勝進出を決めた。

準決勝2組目は末永vs横井。1本目は先行の末永に対し、横井が多少フラついたり、ラインが小さくなりつつ距離を詰めて0.5ランクのアドバンテージにとどまる。2本目は後追いの末永が振り返しで横井のインに入ったが止めきれずに接触。これが響いて横井の勝ちとなった。

決勝は川畑vs横井。1本目は川畑が先行。横井は100Rの立ち上がりでアウトにはみ出し、それによって遅れをとってしまう。川畑アドバンテージ。2本目は先行の横井がゾーン1を外し、川畑に大きなミスはなく、川畑がGR86での初戦で、自身2年ぶりの優勝を決めた。

Semi Final Battle
藤野 秀之 (AN8) vs 川畑 真人 (ZN8)
藤野先行・川畑後追いの1本目は、後追いの川畑が、距離、タイミング、ラインと、すべてがぴったりの追走を見せた。
Semi Final Battle
末永 正雄 (S15) vs 横井 昌志 (S15)
この日、末永のほうが乗れていたようにも見えたが、きれいに接近した先で車速を合わせられず、プッシュしてしまった。
Pick Up Battle
藤野 秀之 (ZN8) vs 岩井 照宜 (FC3S)
ベスト8、岩井は藤野と互角に近い走りで再戦にまでもちこんだが、大きなミスはなかったものの寄せた距離の差で負けた。
Pick Up Battle
川畑 真人 (ZN8) vs ヴィトー 博貴 (PS13)
D1GP初出場のヴィトーはベスト8の先行時にヘアピンでスピンしてしまって敗退。川畑はスピンを見切って衝突を回避した。
Pick Up Battle
植尾 勝浩 (RPS13) vs 横井 昌志 (S15)
ベスト8、植尾は1本目に電動スロットルのトラブルで失速。2本目も走ることはできたが、横井をプッシュしてしまって敗れた。
Pick Up Battle
岩井 照宜 (FC3S) vs 蕎麦切 広大 (Q60)
ベスト16。蕎麦切は2本目に電装系トラブルでドリフトを持続できず、追走6連敗中だった岩井が、ひさびさの勝利を挙げた。

第1戦 優勝

川畑 真人

TEAM TOYO TIRES DRIFT
TEAM TOYO TIRES DRIFT GR86 (ZN8)

単走は、通常のDOSSとちがって主観採点になったので、ちょっと審判員の要求する走りにはちょっと持っていけ切れなかったんですけど、運転としてはすごい余力があるなかで運転できてました。

追走のベスト16の対戦ときとかはちょっと自分のいるポジションが悪くて、大きなミスをしたんですけど、今日ベスト8からはきっちり走ろうというふうに、リセットしてできたんですけど、ウエット路面っていうのもあって、ポジション取りもそうだし、あとはスタートからの加速勝負とか、そういったところをとにかく注意して走りました。それは、自分の思った通りできる場面もあったので、そういった意味じゃ楽しく運転できたかなっていうのはありますね。

(準決勝の後追いは) もう100Rの1セクターからピッタリ行こうっていうふうに、スタート前からちゃんと集中してできたんで、今日のなかでは自分のなかのベストが出たんで、よかったと思います。

(決勝は) スタートしてから、加速するのがうまくいって、スピードを乗せすぎるとどうしても突き抜けてしまうんで、振り出してから曲げるのにかなり一生懸命曲げたんですよね。それが「ちゃんと道の上で走れた、曲がれた」と思ってリアルタイムでミラー見たんですけど、横井くんがちょっとオーバーランしてたので「ちょっと釣られたんじゃないかな」って思いながら、あとは大事に返して走り切ったんですけど。2本目はスタートのシグナルが青になるちょっと前のタイミングでアクセルをフカしすぎちゃって、スタートでホイールスピンさせてしまって、そのホイールスピンから車速を乗せるのに、ロスをして置いてかれる形だったんですけど、無理に追いつこうとすると絶対飛び出しちゃうんで。もう、とにかく我慢の走りでしたね。はい。

(2年ぶりに優勝して) ちょっと2年のブランクっていうんですかね。長い2年間だったなってかんじはしますけどね。優勝だけじゃなくて、ちょっとうまくかみ合わない期間がちょっと長かったので、そういうそういったところでちょっと長くはかんじましたね。


第1戦 2位

横井 昌志
D-MAX RACING TEAM

第1戦 3位

藤野 秀之
TEAM TOYO TIRES DRIFT

第1戦 優勝チーム

TEAM TOYO TIRES DRIFT

第1戦 ベストメンテナンス

TEAM TNR

第1戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
188川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN8251
270横井 昌志D-MAX RACING TEAMS1521 
366藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN8184
446末永 正雄D-MAX RACING TEAMS1516 
515植尾 勝浩VALINORPS13132
698ヴィトー 博貴TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREPS1312 
751岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S11 
830中田 哲郎TEAM TNR JZX10010 
952北岡 裕輔TEAM MORIJZX10083
1031蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ607 
112田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS156 
1256森 孝弘VITOUR Racing GP SPORTSRPS135 
1397齋藤 真一郎CAR GUY RacingA904 
1427茂木 武士OKUTONE FP IWANA CENTERS153 
1543田所 義文RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANAE862 
1679目桑 宏次郎Freem Team G-meisterRPS131 

第1戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
166藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN820
252北岡 裕輔TEAM MORIJZX10016
315植尾 勝浩VALINORPS1315
488川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN814
598ヴィトー 博貴TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREPS1313
670横井 昌志D-MAX RACING TEAMS1512
746末永 正雄D-MAX RACING TEAMS1511
851岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S10
931蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ608
102田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS157
1156森 孝弘VITOUR Racing GP SPORTSRPS136
1297齋藤 真一郎CAR GUY RacingA905
1327茂木 武士OKUTONE FP IWANA CENTERS154
1443田所 義文RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANAE863
1530中田 哲郎TEAM TNRJZX1002
1679目桑 宏次郎Freem Team G-meisterRPS131

第1戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
188TEAM TOYOTIRES DRIFT川畑 真人26
270D-MAX RACING TEAM横井 昌志20
366TEAM TOYOTIRES DRIFT藤野 秀之15
446D-MAX RACING TEAM末永 正雄10
515VALINO植尾 勝浩6
698TEAM紫 TOPTUL × VALINO TIREヴィトー 博貴6
751RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN岩井 照宜6
830TEAM TNR 中田 哲郎6
952TEAM MORI北岡 裕輔3
1031SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE蕎麦切 広大3
112VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFT田中 省己3
1256VITOUR Racing GP SPORTS森 孝弘3
1397CAR GUY Racing齋藤 真一郎3
1427OKUTONE FP IWANA CENTER茂木 武士3
1543RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN田所 義文3
1679Freem Team G-meister目桑 宏次郎3

第1戦 23日(土)ハイライト


第1戦 24日(日)ハイライト


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