D1GP RD.4 エビス 詳細レポート

2022年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第4戦
■コース:エビスサーキット・西コース
■コースコンディション:20日(土)第4戦ドライ→ウェット→ドライ
■来場者数:3,458名(3日間合計)

中村の駆動系トラブルで目桑が初優勝!


第4戦 単走決勝

Tanso 1st Place
横井 昌志
D-MAX RACING TEAM
TEAM D-MAX S15 SILVIA 2JZ 4号機 (S15)
Tanso 2nd Place
中村 直樹
SILVIA (PS13)
Tanso 3rd Place
松山 北斗
GR SUPRA (A90)

横井が中村を僅差でうわまわって単走優勝!

第4戦の舞台は2年ぶりの開催となるエビスサーキットの西コース。コースレイアウトは前回と同様だが、第2、第3通過指定ゾーンが変更され、振り返し前のアウト側と、ヘアピンのアウト側を通過することが求められた。

競技がはじまると、まずAグループの松山が165km/hを超える最速の進入速度で99.01点をマーク。川畑もクイックな振りを見せたが98.78点で松山にはおよばない。

そしてCグループ、V8エンジンをオーバーホールして調子を取り戻した中村が2本目にすべてにおいて完成度の高い走りを見せて99.42点を獲得。トップに立つ。するとその直後に走行した横井は第1ゾーンを浅くかすめて、コーナーでスピードが落ちない独特のラインで99.45点を叩き出し、中村をうわまわった。

Dグループではこれら上位陣を超える得点は出ず、横井がライバル中村に競り勝って単走優勝を果たした。

カーボンケブラーの外装をまとい、V8ツインターボエンジンを積んだGRスープラで初参戦の山本も大きなミスをせず、15位で単走通過を果たした。
D1ライツで2勝の実績があるチームオレンジの22歳若手ドライバー柳杭田。昨年までの末永(直)の車両で出走し、安定した走りで追走進出を決めた。
途中までいい走りをしていた2本目に、最後のヘアピンでスピンし、敗退となった松井。「いきなりリヤが抜けてトラクションがかからなくなってしまった」という。
練習走行からトラブルに悩まされていた上野。本番の途中でインタークーラーが割れてブーストが上がらなくなり、2本とも走りをまとめられずに敗退した。
朝のチェック走行でクラッシュした田中は、なんとか走れる状態にはしたものの、まだ修復は不十分で、まともにドリフトできなかった。
エビス西コースの競技区間。浅い1コーナーから先が大きくまわりこむ複合コーナーとなっていて、ラインどりがむずかしい。
Pos.Gr.No.DriverMachineBest Score2nd Score
1C70横井 昌志S1599.4595.21
2C99中村 直樹PS1399.4298.66
3A77松山 北斗A9099.0198.78
4A88川畑 真人ZN898.7898.73
5B79目桑 宏次郎RPS1398.5098.08
6D87齋藤 太吾A9098.2398.17
7A31蕎麦切 広大Q6098.2197.33
8D51岩井 照宜FC3S98.2195.56
9C52北岡 裕輔JZX10098.1997.44
10B66藤野 秀之ZN897.7597.55
11B46末永 正雄S1597.7281.63
12A57柳杭田 貫太S1597.1894.49
13C69秋葉 瑠世S1597.1693.43
14A27茂木 武士S1597.0889.44
15C9山本 航A9096.5074.97
16D15植尾 勝浩RPS1396.4795.71
▲追走トーナメント進出▲
17A93増田 和之S1596.1179.11
18B7松井 有紀夫FD3S95.8678.93
19B78上野 高広GSC1095.8573.28
20C56森 孝弘RPS1395.1194.40
21A16山口 孝二S1591.5888.84
22B2田中 省己S1573.0757.02
23C84波紫 聖和S1569.2523.68

第4戦 単走優勝

横井 昌志

D-MAX RACING TEAM
TEAM D-MAX S15 SILVIA 2JZ 4号機 (S15)

(金曜日の) 練習1発目から100点超えしてたんで、けっこう自信はあったんだけど、土曜日になってちょっと路面が食ってないなっていうのが朝の練習であったんで、そのへんが不安だったかなっていうかんじですね。

(本番1本目は) 失敗しても点数出るって自分でわかってたから、失敗を恐れずに、と思って行ったんですけど、いつも1個目のアウトゾーンをけっこうギリギリでとってからその後さらにアウトに寄せていくって走りをしていて、このときも狙いは悪くなかったんですけど、ちょっと1個目をはずしすぎちゃって。さらに、そのあとそとに狙いに行きすぎたからいつもとコーナーのアーチがずれちゃったっていうのがありました。そこがずれて全部ずれてるだけだから自分のなかではもう最初の振り出す位置の問題だけだったんで、失敗はしたけども、2本目も点数出す自信はありました。

(2本目は) 自分のなかでは8割ぐらい。いちおう進入の振りとかはいつも通り100%くらい攻めるんだけど、その後の3セクターのまわし込みとかは、いつもほどはアクセル早めには入れず、ちょっとだけ待ってからちゃんとまわるようなかんじで行ったんで、3セクはちょっと落ちてるかなと思うんですけど、そのとおりなかんじの点数が出たんで。本当は1本目で点数出れば、2本目は練習どおりの100点超えの走りを狙いにもいけたかなって思うので、ここも1位通過はしたんですけど、いままでの“練習番長”横井みたいなかんじになっちゃいましたね。


第4戦 単走ハイライト


第4戦 追走トーナメント

Final Battle   
目桑 宏次郎 (RPS13) vs 中村 直樹 (PS13)
1本目、中村は接近ポイントでフルマークをとりそうな後追いを見せたが、プロペラシャフトの破損により走行不能になってしまった。

中村のリタイヤで目桑が初優勝!

ベスト16から横井vs植尾、齋藤vs末永といった好カードがあったが、植尾、齋藤にミスが出て、横井、末永がそれぞれ勝利した。また、北岡が岩井に、川畑が秋葉に敗れるという波乱もあった。

ベスト4に勝ち上がったのは、横井、目桑、中村、松山。好勝負が期待された横井vs目桑はは、オルタネーターのトラブルが原因で横井が出走できず、リタイヤとなってしまう。目桑が3回目の決勝進出を果たした。いっぽう中村vs松山はコーナーでの速さで中村がうわまわり、中村が勝った。

決勝は目桑vs中村。1本めは目桑が先行だ。振り出しで角度をつけすぎたのか、やや第2セクターの旋回がつらくなった目桑に対して、中村は進入からぴったりインにつけ、近い距離で振り返したが、その直後にドリフトが維持できなくなり惰性でコーナーを抜けて止まってしまう。駆動系トラブルだった。これにより中村はリタイヤ。目桑の初優勝が決まった。

Semi Final Battle
横井 昌志 (S15) vs 目桑 宏次郎 (RPS13)
横井の車両はオルタネーター(赤いプーリー)が移設されていて、純正位置よりさらに交換に時間がかかる仕様だった。
Semi Final Battle
中村 直樹 (PS13) vs 松山 北斗 (A90)
中村は先行時には旋回で松山を引き離し、後追いでは後半で松山に寄せる走りで勝ちを決めた。
Pick Up Battle
中村 直樹 (PS13) vs 藤野 秀之 (ZN8)
藤野も近い距離の後追いを見せたが、中村はさらに接近度の高いドリフトを見せ、藤野にフライングもあって、中村が勝った。
Pick Up Battle
岩井 照宜 (FC3S) vs 北岡 裕輔 (JZX100)
DOSSエラーでやり直しとなった2本目、北岡がヘアピンでハーフスピンをして岩井の勝ち。「突然リヤがスコーンって抜けた」という。
Pick Up Battle
川畑 真人 (ZN8) vs 秋葉 瑠世 (S15)
ウエット路面の1本めに川畑がオーバースピードで大きくコースアウト。これによる減点が大きく、秋葉が追走初勝利を決めた。
Pick Up Battle
齋藤 太吾 (A90) vs 末永 正雄 (S15)
後追いから近いドリフトを見せた齋藤だったが、ゾーン2の近辺でドリフトがもどりぎみになり、それによる減点が響いて末永が勝った。

第4戦 優勝

目桑 宏次郎

Freem TEAM G-meister
G-MEISTER ORIGINLabo. VL 180SX (RPS13)

(自信はあった?) コース的にはけっこう好きなんですよ。走ったことはなんどかあるし、自分のなかでコツっていうのはあるていどつかんでるつもりだったので。かつ苦手意識があるひとも多いというのはわかってたんで、意外といけるんじゃないかなっていう気持ちはありました。

(前日のエンジンブローで3.6L仕様のエンジンを3.0L仕様に載せ替え) でもけっこう直線が長くて、まわしきって加速するんで、トップスピードは若干落ちただけで、意外と大丈夫かなっていう気持ちもあったんですよね。なので影響なくはなかったんですけど、意外と少なかったですね。最初ちょっとつらい部分もあったんですけど、でも追走するにつれて、慣れたらぜんぜん平気じゃんっていうふうに考えてましたね。

(決勝は) クルマも決勝だけセットをさらに変えて、さらに追いつけるように、っていう方向でかなり変えたうえで、かなり気合を入れたんで、最初に思ってるより角度がつきすぎちゃって、ちょっと1コーナーまで届かないかもしれないって思いました。ちょっとミスがあって、それはそれかなと思ったんですけど、でも、すごいグリップさせてもそれぐらい振り出せるんだっていう意味ではすごいいいデータにはなりましたね。まだまだいけたんだって。それもわかってよかったです。

(優勝がわかったときの心境は) やっぱ2位っていうのが去年2回もあったんで、その決まった瞬間はすごい感動してました。1人で。でもやっぱ内容ってところでちょっと……。終わってからここ(表彰式)に来るまでで自分のなかでも落ち着いてたんで、しっかり内容を、次を見据えてはいましたね。クルマのセット的に模索してた部分が今回変更してきた部分で、それがほんとよかったので「これだ」っていうかんじですね。

(表彰式を終えたいまの心境は?) ま、安心してますね。チームにもスポンサーさんにも、とりあえず勝ちっていう形を届けられたのは、すごくうれしいしホッとしてます。


第4戦 2位

中村 直樹
TMAR × TEAM

第4戦 3位

横井 昌志
D-MAX RACING TEAM

第4戦 優勝チーム

Freem TEAM G-meister

第4戦 ベストメンテナンス

Team ORANGE

第4戦 追走ハイライト


第4戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
179目桑 宏次郎Freem TEAM G-meisterPPS1325 
299中村 直樹TMAR × TEAM紫PS13213
370横井 昌志D-MAX RACING TEAMS15184
477松山 北斗TMARA90162
551岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S13 
666藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN812 
746末永 正雄D-MAX RACING TEAMS1511 
869秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS1510 
988川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN881
1087齋藤 太吾TMARA907 
1131蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ606 
1252北岡 裕輔TEAM MORIJZX1005 
1357柳杭田 貫太Team ORANGES154 
1427茂木 武士OKUTONE FP IWANA CENTERS153 
159山本 航SPAN RacingA902 
1615植尾 勝浩VALINORPS131 

第4戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
170横井 昌志D-MAX RACING TEAMS1520
299中村 直樹TMAR × TEAM紫PS1316
377松山 北斗TMARA9015
488川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN814
579目桑 宏次郎Freem TEAM G-meisterRPS1313
687齋藤 太吾TMARA9012
731蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ6011
851岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S10
952北岡 裕輔TEAM MORIJZX1008
1066藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN87
1146末永 正雄D-MAX RACING TEAMS156
1257柳杭田 貫太Team ORANGES155
1369秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS154
1427茂木 武士OKUTONE FP IWANA CENTERS153
159山本 航SPAN RacingA902
1615植尾 勝浩VALINORPS131

第4戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
179Freem TEAM G-meister目桑 宏次郎26
299TMAR × TEAM紫中村 直樹20
370D-MAX RACING TEAM横井 昌志15
477TMAR松山 北斗10
551RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN岩井 照宜6
666TEAM TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之6
746D-MAX RACING TEAM末永 正雄6
869Team BOOSTAR VALINO秋葉 瑠世6
988TEAM TOYO TIRES DRIFT川畑 真人3
1087TMAR齋藤 太吾3
1131SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE蕎麦切 広大3
1252TEAM MORI北岡 裕輔3
1357Team ORANGE柳杭田 貫太3
1427OKUTONE FP IWANA CENTER茂木 武士3
159SPAN Racing山本 航3
1615VALINO植尾 勝浩3

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