D1LT RD.5 日光詳細レポート

2023 D1 LIGHTS SERIES RD.5 NIKKO
2023年D1ライツシリーズ第5戦日光
コースコンディション：ドライ
延動員数：1,236名(3日間合計)

奥茂が山中を倒して参加2戦目で初優勝！

第5戦単走決勝

Tanso 1st Place
**伊藤満紀**
Team Ito Auto
Ito Auto Chaser (JZX90)

伊藤が角度一定の旋回で面目躍如

　第5戦は第４戦の翌日におなじ日光サーキットで開催された。しかし、コースレイアウトは前日と異なり、10コーナーから最終コーナーは採点区間からはずれ、1コーナーの飛び込みからが本番となる。また、通過指定ゾーンは1コーナー飛び込みのアウト側、審判席前のアウト側(以上は前日とおなじ)、そして3コーナーのイン側に設定された。つまり、D1ライツをはじめ、日光サーキット定番の競技区間となったのだ。

　重要なのは進入の振りだ。適切な位置でするどく振り出すことが高得点のカギになる。振り出し位置が手前すぎるとラインが乱れて第3ゾーンがとれない。また、振りが甘いと角度も十分つけられない。単走通過のボーダーライン近辺は、振り出し位置が合っていない、ドリフト中の角度変化が目立つ、角度が浅い、ストレートスピードが遅いなどのさまざまな面で減点されていた得点域で、その程度によって当落が決まった。

　そのなかでこのコースを得意とするベテラン伊藤が、素早い振りからきっちり角度を決めてすぐにアクセルを入れると、角度変化のほとんどないドリフトで1～3コーナーをまわりきり、98.80点を獲得。単走優勝を決めた。

Pos.	No.	Driver	Car	Best Score	2nd Score
1	90	伊藤満紀	JZX90	98.80	97.25
2	3	野村圭市	ER34	98.75	98.00
3	39	久野太一	S15	98.55	97.35
4	61	山中真生	S15	98.35	98.05
5	66	田村健多	S15	98.25	97.15
6	80	奥茂祐真	PS13	98.10	97.10
7	59	西山大貴	S15	97.90	97.25
8	47	米内寿斗	RPS13	97.90	96.25
9	56	古賀誠進	RPS13	97.85	96.15
10	95	増田和之	UCF31	97.65	77.00
11	57	陣野寿幸	S15	97.60	93.90
12	9	田野結希	S15	97.45	97.00
13	46	髙木康裕	RPS13	97.10	46.50
14	70	中川尚隆	S15	97.00	95.75
15	54	木暮博亮	JZX100	96.95	58.00
16	42	田山ジュン	JZZ31	96.90	93.00
▲追走トーナメント進出▲
17	2	水野俊彦	RPS13	96.80	94.50
18	13	中村健一	PS13	96.80	94.50
19	18	和田賢志郎	RPS13	96.75	96.40
20	64	齋藤寿夫	RPS13	96.75	96.40
21	17	縫部寿樹	PS13	96.75	95.40
22	5	此木智也	RPS13	96.75	55.50
23	30	田中規明	PS13	96.65	96.10
24	7	高橋雄一郎	JZX100	96.65	93.00
25	85	下田賢次郎	HCR32	96.50	96.00
26	35	神谷剛	CPV35	96.40	96.40
27	79	中村大介	RPS13	96.40	55.00
28	22	栁和孝	S14	96.35	92.50
29	69	酒井勇輝	S14	96.25	94.90
30	33	辻紳護武	C33	96.25	94.40
31	24	廣瀬優太	JZX100	96.00	95.10
32	32	宮里宏和	JZZ30	96.00	92.50
33	87	玉川艶哉	JZZ30	95.90	94.25
34	65	安藤直輝	C33	95.85	56.50
35	29	粟野如月	RPS13	95.50	94.75
36	14	玉城詩菜	S13	95.50	94.65
37	12	土居雅和	PS13	95.40	52.50
38	68	谷光一	S13	95.25	93.00
39	19	浅野潤一	PS13	95.10	95.10
40	91	工藤浩平	S14	95.10	54.50
41	50	竹田和明	S14	95.00	93.25
42	40	武藤啓史	S14	95.00	55.50
43	10	石井和義	S15	94.90	93.75
44	25	鈴木克宜	S15	94.75	66.50
45	96	飯島翔太	JZX90	94.60	57.00
46	92	大島挙一	S15	94.55	94.40
47	88	高木美紀	PS13	94.50	55.00
48	99	阿久澤一幸	ZN6	93.75	57.00
49	36	與儀翔吾	RPS13	93.15	56.50
50	98	安藤塁	S15	93.10	92.75
51	83	松浦弘行	S15	92.70	92.50
52	41	植村真一	JZX100	63.50	56.00
53	63	木賊光児	HCR32	62.50	53.50
54	86	近藤善道	AE86	55.00	54.00
55	31	吉村旭人	S15	52.50	30.00
–	97	瀬戸大輔	S15	RETIRE	–
–	34	三好隼人	ER34	RETIRE	–
–	77	速水眞之介	PS13	RETIRE	–
–	11	稲岡拓也	S14	RETIRE	–
–	20	金田健人	SW20	RETIRE	–
–	55	黒沼雄一	S15	RETIRE	–
–	21	筒井陽平	JZX100	RETIRE	–
–	58	谷本真人	S14	RETIRE	–
–	53	新川真也	PS13	RETIRE	–
–	37	與儀清登	PS13	RETIRE	–
–	15	中村健一	PS13	RETIRE	–
–	51	山川尊頌	PS13	RETIRE	–

第5戦単走優勝

伊藤満紀

Team Ito Auto
Ito Auto Chaser (JZX90)

　(まず昨日の単走敗退の原因は？) 昨日は突然雨が降ってきてオイルが出たじゃないですか。ボクがその後すぐだったんで、なんか滑るんじゃないかっていう予想で、いつもよりギヤを1個下で走ったんですよ。そうしたら思いのほか滑らなくて、逆にそれで届かなくなるっていうふうになっちゃったんで、それはもうしょうがないっすね。

　(そして今日の意気込みは) もう今年ここまでのシーズンぜんぜんダメで。地元ですし、ちょっと気持ち切り替えて日曜日はと思ってがんばりました。今日は自分の100%の成功にくらべるとちょっと足りないんですけど、でもそれに近いものができたと思います。決めれてよかったです。

　(1本めの走りは何%ぐらい？) 1本目は、たぶん85%ぐらいですかね。ちょっと失敗したんですけど3位に入れたんで、ほぼベスト16残れるかなと思ったんで2本目はもっと攻めた形だったんですけど、やっぱりもうちょいやりたかったなっていうかんじでしたね。

　(単走優勝できて心境は？) とりあえず地元でたくさん応援来ていただいてるんで、ほっとしてます。

第5戦単走ハイライト

第5戦追走トーナメント

Final Battle
**山中真生** SILVIA (S15) vs **奥茂祐真** SILVIA (PS13)
ガレージが近所で年齢も1つちがい。よく会っているという2人が対戦。結果は、ここまでの実績で奥茂をリードしている山中が敗れる形となった。

奥茂がきれいな追走で初参戦初優勝

　ベスト16での上位選手対決、米内vs古賀は1本目古賀が近いドリフトを見せたが、2本目に米内もやり返し、古賀のゾーンはずしもあって米内が勝った。田村vs田野の対戦は田野が後追いから田村をプッシュしてしまい、田村が勝った。

　ベスト8の伊藤vs米内の対戦でも伊藤が米内に衝突して米内の勝利。山中vs田村は田村が先行時にスローダウン。山中が勝った。

　ベスト4に勝ち上がったのは米内、山中、増田、奥茂。まずは米内と山中が対戦した。1本目、後追いの山中が近いドリフトを見せてアドバンテージを獲得。2本目は米内がより近いドリフトを試みたが、山中をプッシュしてしまい山中が勝った。

　増田vs奥茂は、モータースポーツでは非常にめずらしいセルシオで勝ち上がってきた増田と、初出場ながら安定したきれいな追走を見せて勝ち上がってきた奥茂という対戦だ。1本目に先行の増田がもどりそうになるミス。そして2本目には増田が審判席前できれいに奥茂を押し出してしまい、奥茂が決勝進出を決めた。

　決勝は山中vs奥茂。1本目、後追いの奥茂がまずまず近いドリフトを見せるとともに先行の山中が審判席前ではみ出して奥茂アドバンテージ。2本目は奥茂が先行。山中は奥茂をとらえていたが、審判席前で角度が浅くなって逆スピン。初参戦の奥茂の優勝が決まった。

　なお、このラウンドの結果、ポイントランキングでは米内と山中が抜け出しぎみで、トップの米内を2位の山中が11pts差で追う展開となり、3位の田村はトップから32ptsに差を広げられてしまった。

第5戦優勝

奥茂祐真

TEAM BOOSTAR
BOOSTAR S13 [PS13]

　(D1ライツ初参戦？) 初参戦です。去年地方戦のラウンド3かな……で優勝して権利獲得して、お金とかないなりにいろいろ考えて、出れるなって思ったのが日光だったんで、日光に照準を合わせていろいろと準備してきました。

　(日光はよく走ってる？) それなりに……ですね。ただ日光ってすごく相性悪くて、いままでずっと結果出てこなかったんで、今回は結果が出てくれてホントよかったなってかんじです。

　(今回の現実的な目標は？) まず初参戦で、仮に予選に落ちたとしてもインパクトのある走りをしたくて、みんなに覚えてもらえるような、っていうのがやっぱり予選の順位につながったと思うんで、それはよかったと思ってます。

　(追走は得意なんですか？) 追走あんまりやってないんすけどね(笑)。

　(今日の追走、自分としてはデキはどうでしたか？) 陣野さんとか、セルシオのマスピーさんとかは正直キツかったです。みんな速くて。ただ、ついていかないと勝てないから、必死に食らいつきました。もう無我夢中でした。

　(決勝まで行ったときの気分はどうでしたか) 正直……クルマから早く降りたかったです(笑)。めちゃめちゃ暑くて、もう本当に大変でしたね。「いつ降りれんの!?」みたいな。

　(決勝の相手の山中選手はよく知ってるそうですが、どうでしたか？) やっぱ気兼ねなく走れたんでよかったですねすごく。

　(優勝して、いまの心境は？) いやもう最高です。

　(ライツシリーズのこれからの予定は？) 正直ホントにまだわかってない状態で、出れたら出るっていうかんじです。でも、今回せっかくいいところに行ったんで、がんばりたいです。

　(その先にはGPを目指している？) もちろん、それはもう絶対に行くべき場所だと思ってるんで！

第5戦 2位

山中真生

TMS GOODRIDE RACING TEAM
TMS S15 SILVIA (S15)

　(今日は優勝への意識はどうでしたか？) 昨日単走は優勝できたけど、追走ではベスト8で米内さんに負けちゃって、今日はどちらかというと単走も狙ってなくはないんですけど、単走はしっかり通るところで、あとは追走に合わせようっていう気持ちで今日は1日追走で優勝するっていうところを意識して臨みました。

　(決勝の2本目はどうした？) ちょっと後追いで待ちきれなくて、そのまま待ってたらフロントがロックしてしまって、エンジンもストールしちゃって、そのまま逆にいっちゃったってかんじですね。

　(奥茂選手とは一緒によく走ってる？) 一緒にちょこちょこ……こないだも日光で一緒に走ったりとか、普段から仲良くしているんで、いい走りで終わりたいなと思って。もちろん勝って終わりたかったんですけど、それはそれで……。また残り3戦あるんで、しっかり優勝してしっかりGPに行く準備をしたいと思います。

第5戦 3位

米内寿斗

GreenTop × 酒の中村 × AES
GreenTop 180SX Moty’s VL (RPS13)

　(準決勝の後追いでは) 1本目取られてたから、気合を入れて取り返さないといけないから、もう進入から思いっきりパチンといって、もうかなりいいところに入れて、取れると思ったんですけど、ちょっといろいろ前のクルマとのタイミングとかも合わなくて接触しちゃって負けてしまったっていう形だったんですけど。近いとやっぱりリスクもあると思うんですけど、どうしても前のクルマとの減速のタイミングとか、シフトダウンのタイミングとかそういうのがあると思うので、そういうとこがちょっと合わなくて、接触した形ですね。

　(山中選手もランキング上位の選手ですけど意識は？) もちろんシリーズランキングで山中選手2位だと思うんで、ポイント差が10何ポイントかあったと思うんすけど、ぜんぜんまだ開いてないと思うので、ここはやっぱり勝たないと、昨日も勝ってるし、負けたくない相手、いまイチバン負けたくない相手かなと思うんで気合入れていったんですけど、ちょっとダメだったかなってかんじですね。

　(今日の結果に関しては？) いちおう3位だったので、優勝できなかったですけど、クラッシュとかもあったなかで、チームのひととかも手伝ってくれて、走れたので、結果いちおう3位にもなれたのでそこはよかったと思ってます。

第5戦追走ハイライト

第5戦最終順位&ポイント

Pos.	No.	Driver	Team	Car	Model	Points
1	80	奥茂祐真	TEAM BOOSTAR	SILVIA	PS13	25
2	61	山中真生	TMS GOODRIDE RACING TEAM	SILVIA	S15	21
3	47	米内寿斗	GreenTop × 酒の中村 × AES	180SX	RPS13	18
4	95	増田和之	KP garage	CELSIOR	UCF31	16
5	90	伊藤満紀	Team Ito Auto	CHASER	JZX90	13
6	66	田村健多	N-style × VALINO × K’s true	SILVIA	S15	12
7	70	中川尚隆	MCR Factory RSヤマダ Lubross VL	SILVIA	S15	11
8	54	木暮博亮	Team Ito Auto	CRESTA	JZX100	10
9	3	野村圭市	TEAM九州 URAS × CUSCO	SKYLINE	ER34	8
10	39	久野太一	Mon Power 132	SILVIA	S15	7
11	59	西山大貴	TEAM BOOSTAR VALINO ORIGIN Labo.	SILVIA	S15	6
12	56	古賀誠進	TEAM九州 GUN sports	180SX	RPS13	5
13	57	陣野寿幸	ニュータイプレーシング VL	SILVIA	S15	4
14	9	田野結希	HOUSE INNOVATION RACING TEAM	SILVIA	S15	3
15	46	髙木康裕	T’s square GOODRIDE Moty’s	180SX	RPS13	2
16	42	田山ジュン	Team Ito Auto × ILLUSION VL	SOARER	JZZ31	1

第5戦単走順位&ポイント

Pos.	No.	Driver	Team	Car	Model	Points
1	90	伊藤満紀	Team Ito Auto	CHASER	JZX90	20
2	3	野村圭市	TEAM九州 URAS × CUSCO	SKYLINE	ER34	16
3	39	久野太一	Mon Power 132	SILVIA	S15	15
4	61	山中真生	TMS GOODRIDE RACING TEAM	SILVIA	S15	14
5	66	田村健多	N-style × VALINO × K’s true	SILVIA	S15	13
6	80	奥茂祐真	TEAM BOOSTAR	SILVIA	PS13	12
7	59	西山大貴	TEAM BOOSTAR VALINO ORIGIN Labo.	SILVIA	S15	11
8	47	米内寿斗	GreenTop × 酒の中村 × AES	180SX	RPS13	10
9	56	古賀誠進	TEAM九州 GUN sports	180SX	RPS13	8
10	95	増田和之	KP garage	CELSIOR	UCF31	7
11	57	陣野寿幸	ニュータイプレーシング VL	SILVIA	S15	6
12	9	田野結希	HOUSE INNOVATION RACING TEAM	SILVIA	S15	5
13	46	髙木康裕	T’s square GOODRIDE Moty’s	180SX	RPS13	4
14	70	中川尚隆	MCR Factory RSヤマダ Lubross VL	SILVIA	S15	3
15	54	木暮博亮	Team Ito Auto	CRESTA	JZX100	2
16	42	田山ジュン	Team Ito Auto × ILLUSION VL	SOARER	JZZ31	1