D1GP RD.5 エビス 詳細レポート

2022年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第5戦
■コース:エビスサーキット・西コース
■コースコンディション:第5戦ドライ
■来場者数:3,458名(3日間合計)

中村のビード落ちで松山が初優勝!


第5戦 単走決勝

Tanso 1st Place
松山 北斗
TMAR
GR SUPRA Blue Edition (A90)
Tanso 2nd Place
横井 昌志
SILVIA (S15)
Tanso 3rd Place
中村 直樹
SILVIA (PS13)

最速進入で松山が単走優勝!

第5戦は第4戦の翌日に、おなじコースでおこなわれた。採点基準も前日と同様だ。そのためか得点は全体的に上がり、99点台を5名の選手がとるというハイレベルな戦いになった。

優勝候補のひとりである中村はBグループで登場。2本目に非常にレベルの高い走りを見せて99.47点を獲得した。次のCグループでは松山が1本めに166km/hという最速となる進入速度から、一気に大きな角度をつける走りで99.80点というハイスコアを獲得し、トップに立つ。川畑が2本目に99.22点を出したが松山と中村にはおよばない。

そして最後のDグループ。横井はキレのある振りから大きな角度をつけてスムーズに旋回したが99.48点にとどまり、トップは奪えず。松山が単走優勝を果たした。

川畑は1本目に見事なオーバースピードでコースをはみ出したが、車両のダメージはわずかで、2本めにきっちり高得点をとった。
1本めに高得点を出していた横井だが、2本めはボンネットが開いてしまうトラブル。これによって点は伸ばせなかった。

前日までの走りはけっして悪くなかったが「本番でなぜか失敗してしまった」という末永。単走敗退となってしまった。
田中は前日のクラッシュから、この日までにはきっちり直し、進入の大きな角度や安定した姿勢で6位に入る高得点を獲得した。
前日は単走敗退だった松井。この日も1本目を失敗して追い込まれた状況になったが、2本目はまずまずの走りで追走進出を決めた。
岩井の走りは車速も高くなく、アクセルOFFの時間も長かったりするが、振り出し後の角度で点をかせぐなどして追走に進出した。
Pos.Gr.No.DriverMachineBest Score2nd Score
1C77松山 北斗A9099.8098.85
2C70横井 昌志S1599.4844.99
3A99中村 直樹PS1399.4798.86
4B88川畑 真人ZN899.2282.31
5C79目桑 宏次郎RPS1399.0398.87
6C2田中 省己S1598.5098.29
7B66藤野 秀之ZN898.0995.84
8A87齋藤 太吾A9098.0897.63
9D52北岡 裕輔JZX10098.0495.56
10B69秋葉 瑠世S1598.0345.27
11B51岩井 照宜FC3S97.9496.98
12C15植尾 勝浩RPS1397.7397.70
13D31蕎麦切 広大Q6097.5497.38
14C7松井 有紀夫FD3S97.4894.49
15B57柳杭田 貫太S1597.2282.17
16A27茂木 武士S1597.1995.18
▲追走トーナメント進出▲
17C9山本 航A9096.8794.46
18D46末永 正雄S1596.1596.08
19A78上野 高広GSC1095.6289.54
20A16山口 孝二S1595.2190.93
21A93増田 和之S1593.9349.49
22A56森 孝弘RPS1389.7950.11
23B84波紫 聖和S1574.1666.84

第5戦 単走優勝

松山 北斗

TMAR
GR SUPRA Blue Edition (A90)

(クルマのアップデートは) 今回、クルマのほうは変えてないんですけど、タイヤがトーヨータイヤさんのほうで、今年R888Rだったものが、R888RDになって、そのぶんだいぶトラクションがかかるようになりました。

(練習日の調子は) やっぱりスピードが速いんでけっこう距離感がむずかしくて、最初は距離感ぜんぜん合わなくてイマイチだったんですけど、本番は昨日と今日の土日だというのを意識して徐々にその距離感を詰めていくようにして、昨日の単走もだいぶ仕上がってはいたんですけど、そこでちょっと取りきれなかった点数っていうのがあって、昨日3位だったんすけど、それを今日ちょっと修正して、思いきり行って、99.8点で優勝させてもらいました。

(前日からどこを修正すればいいかわかってた?) そうですねやっぱり1,2セクターはすごい角度をつけて点数が高いんですけど、その後はちょっとコントロール性がないから、3セクターのところで点数が落ちたりしてたのを意識しながら走りました。

(1本目は何%ぐらいの走り?) 無理しても点数出ないのはわかってるけど、あんまりゆるく走っても失敗するだけなんで、普通に90%ぐらいというか「こんなもんだろう」っていうぐらいで走りました。で、2本目はちょっと攻めて行ったんですけど、やっぱりやりすぎて点数が下がっちゃった。1本目のほうがよかった。

(2本目はなにをやりすぎた?) 角度をやっぱり意識して、もっと全開で踏んでいけるようにってやって。でも3セクターのところで失速ぎみになったのと、そのあと返しても角度をつけたんすけどつけすぎて。

(単走優勝して今の心境はいかがですか) 今年初めて単走優勝できたので、すごいうれしいです。でもこの後の追走が本番だと思ってるので、しっかりそっちで優勝できるようにがんばります。


第5戦 単走ハイライト


第5戦 追走トーナメント

Final Battle   
松山 北斗 (A90) vs 中村 直樹 (PS13)
オーバースピードではみ出しながらも旋回していった松山に対し、中村はより大きくコースアウトし、タイヤのビードを落としてしまった。

スピードに賭けた松山がコースはみ出しからの初優勝!

ベスト16では、前日の優勝者である目桑が、植尾に対して近い距離の追走をしていたが、競技区間の最後で詰まってドリフトがもどり敗退。また好調の横井も柳杭田を攻めすぎて失速し、敗退した。これで横井に勝ったルーキー柳杭田は、ベスト8では藤野のフライングで勝利するという幸運。ベスト4に勝ち上がった。

ベスト4は、松山、川畑、柳杭田、中村。まず松山と川畑が対戦した。168km/hというここまでで最速の進入を見せた松山は先行で100点を獲得。川畑に大きな接近ポイントをとらせず、決勝進出を決めた。柳杭田vs中村は、1本目先行でキレイな走りを見せた柳杭田に対して後追いの中村が終始ビタビタの接近ポイント12点フルマークを獲得。後追い時には柳杭田も進入で近い距離のドリフトを見せたが、その先では離されて中村が勝った。

決勝は松山vs中村。中村はこれで4戦連続の決勝進出だ。1本目、先行の松山は準決勝の自分の速度をうわまわる169km/hで進入。1コーナーの奥ではみ出しながらも旋回していった松山に対し、加速で少し後れをとっていた中村はより大きくコースアウト。そのダメージで、左リヤタイヤのビードを落としてしまう。これによって中村は失格となり、松山の初優勝が決まった。

Semi Final Battle
松山 北斗 (A90) vs 川畑 真人 (ZN8)
川畑、松山ともに速いところと遅いところがあり、接近ポイントはあまりとれなかったが、先行DOSSポイントの差で松山が勝った。
Semi Final Battle
柳杭田 貫太 (S15) vs 中村 直樹 (PS13)
幸運にも助けられてベスト4に勝ち上がってきた柳杭田だが、準決勝では中村に完璧にドリフトを合わせられ、完敗した。
Pick Up Battle
松山 北斗 (A90) vs 齋藤 太吾 (A90)
おなじ車種でチームメイト同士の対戦。1本目、2本目ともに齋藤がミスをしたのに対し、松山は大きなミスなく走って勝った。
Pick Up Battle
川畑 真人 (ZN8) vs 植尾 勝浩 (RPS13)
1本目の途中でドリフトがもどり、ストップしてしまった植尾。原因はドライブシャフトの破損で、リタイヤとなってしまった。
Pick Up Battle
柳杭田 貫太 (S15) vs 藤野 秀之 (ZN8)
先行時も後追い時も走りの内容では藤野が優勢だったが、2本目に藤野はフライングをとられ、その減点が大きくて負けた。
Pick Up Battle
中村 直樹 (S15) vs 田中 省己 (S15)
好勝負を見せた中村と田中。接近ポイントでは五分だったが、田中が後追い時にもどりがあったこともあって中村が勝った。

第5戦 優勝

松山 北斗

TMAR
GR SUPRA Blue Edition (A90)

(決勝は) もう直樹さんが対戦相手ということで、昨日も対戦してるなかでぜんぜん自分が追いつけなかったですし、やっぱり直樹さんの追走がすごくて、今日も直樹さんずっとほかの対戦もすごい後追いしてたので、それをうわまわる走りをしたいと思ってました。

追走でがんばるのもそうなんすけど、ちょっとまだ自分の追走の完成度がそこまで高くなかったので、まず1本目の先行で自分の限界を出そうと思って走りました。最初のストレートから振り出して、途中まではすごい狙いどおりだったんすけど、ちょっとやっぱりスピードが速すぎて、いままで金土日の3日間で1回も出てなかった、逆関節のハンドルロックになっちゃって、ちょっとコースアウトしちゃいました。

(追走に行ったときの自信は?) 昨日もそうだったんですけど、やっぱり自分のクルマはまわりよりスピードがぜんぜん速いんで、すごいそれはアドバンテージで「これはやっぱり狙えるな」とは思ってて、優勝は狙ってました。チャンスだと思ってました。

(後追いでもついていくのはラク?) ストレートはラクなんですけど、そこから振り出したあとの動きっていうのがすごくむずかしくて、自分の思いどおりの走りが、昨日今日の追走でまったくできなかった。

(GRスープラを投入し着実に進化できた?) 少しずつはそうですね。やっぱりまだぜんぜん思いどおりではないんですけど、イチバン最初に動かしたときの絶望感にくらべればだいぶいい走りもできるようになりましたし。あとちょっと自由度がまだないんで、追走走るときの自由度が出せるように、またがんばりたいなと思ってます。

(自分自身もやっぱり成長したかんじがしますか) そうですね。さんざんいままでとちがうクルマで走っていろんな経験になりましたし、クルマの動かしかたとかクルマの考えかたもこのスープラで勉強させてもらってますし、その部分では人間も成長して乗りこなす方向には出てるかなと。

(覚悟を持って作りはじめて3年目の初優勝。いまの心境は?) まあよかったなとやっぱり思いますね。その作りはじめるってなったときもやっぱり3年を目標に優勝したいなっていうのは思ってて、目標にしてたんですけど、それを今日とりあえず達成できたのが、すごいほっとしてます。けっこう無理して作ったクルマなんで、作って1年目の最初でもう大クラッシュでなくなっちゃうっていうリスクもあるなかで、こうやって3年間みんなによくしてもらって、走れて、はい。こういったところでしっかり結果を残して、クルマはちゃんとあるというのが、もう幸せなことだと思います。

(この間の環境の変化は?) そうですね。これをやりはじめたときは、まったくスポンサー1個も決まってなくて、もう自分が突っ走ってこれやるっていうので、やりはじめちゃったことで、でもそれにこうやって、すごいいろんなスポンサーのかたがたが賛同してくださって、とても本当に1人じゃできないし、スポンサーだけじゃなくてチームの仲間も、自分が声かけなくても「手伝うよ」とか、そういった部分があったからこそ、自分がいま生きてられるし、こういう結果も残せてるなと思います。

(ファンのかたと関係者のかたに) 応援いただきありがとうございます。とにかくこの1勝できたことがすごいうれしいんですけども、この1回で終わることがないようにこのいい流れを今後も続けていきたいと思います。引き続き応援をよろしくお願いします。


第5戦 2位

中村 直樹
TMAR × TEAM紫

第5戦 3位

川畑 真人
TEAM TOYO TIRES DRIFT

第5戦 優勝チーム

TMAR

第5戦 ベストメンテナンス

RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN

第5戦 追走ハイライト


第5戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
177松山 北斗TMARA90254
299中村 直樹TMAR × TEAM紫PS1300
388川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN8181
457柳杭田 貫太Team ORANGES1516 
52田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS1513 
666藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN812 
787齋藤 太吾TMARA9011 
815植尾 勝浩VALINORPS1310 
970横井 昌志D-MAX RACING TEAMS1583
1079目桑 宏次郎Freem TEAM G-meisterRPS137 
1152北岡 裕輔TEAM MORIJZX1006 
1269秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS155 
1351岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S4 
1431蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ603 
157松井 有紀夫TEAM RE雨宮 K&NFD3S2 
1627茂木 武士OKUTONE FP IWANA CENTERS151 

※ #99 D1グランプリシリーズ規則 13 、タイヤのビード落ちにより、当該大会のポイントは与えられない


第5戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
177松山 北斗TMARA9020
270横井 昌志D-MAX RACING TEAMS1516
399中村 直樹TMAR × TEAM紫PS130
488川畑 真人TEAM TOYO TIRES DRIFTZN814
579目桑 宏次郎Freem TEAM G-meisterRPS1313
62田中 省己VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFTS1512
766藤野 秀之TEAM TOYO TIRES DRIFTZN811
887齋藤 太吾TMARA9010
952北岡 裕輔TEAM MORIJZX1008
1069秋葉 瑠世Team BOOSTAR VALINOS157
1151岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S6
1215植尾 勝浩VALINORPS135
1331蕎麦切 広大SHIBATA RACING TEAM SHIBATIREQ604
147松井 有紀夫TEAM RE雨宮 K&NFD3S3
1557柳杭田 貫太Team ORANGES152
1627茂木 武士OKUTONE FP IWANA CENTERS151

※ #99 D1グランプリシリーズ規則 13 、タイヤのビード落ちにより、当該大会のポイントは与えられない


第5戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
177TMAR松山 北斗26
299TMAR × TEAM紫中村 直樹0
388TEAM TOYO TIRES DRIFT川畑 真人15
457Team ORANGE柳杭田 貫太10
52VITOUR RACING SEIMI STYLE DRIFT田中 省己6
666TEAM TOYO TIRES DRIFT藤野 秀之6
787TMAR齋藤 太吾6
815VALINO植尾 勝浩6
970D-MAX RACING TEAM横井 昌志3
1079Freem TEAM G-meister目桑 宏次郎3
1152TEAM MORI北岡 裕輔3
1269Team BOOSTAR VALINO秋葉 瑠世3
1351RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN岩井 照宜3
1431SHIBATA RACING TEAM SHIBATIRE蕎麦切 広大3
157TEAM RE雨宮 K&N松井 有紀夫3
1627OKUTONE FP IWANA CENTER茂木 武士3

※ #99 D1グランプリシリーズ規則 13 、タイヤのビード落ちにより、当該大会のポイントは与えられない


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