D1GP RD.9 AP 詳細レポート

■コースコンディション:ドライ
 ■延動員数:合計4,292名 (関係者含む)

後追いでガッツリ寄せた松井が優勝!


第9戦 単走決勝

Tanso 1st Place
中村直樹
MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
MUGEN PLUS 極 シルビア (S15)
Tanso 2nd Place
横井 昌志 SILVIA (S15)
Tanso 3rd Place
末永 正雄 SILVIA (S15)

大胆な振りと高い車速で中村が単走優勝

新型コロナの影響でスケジュールが変更になり、当初の予定とは変わって最終ラウンドではなくなったオートポリス2連戦、審査コーナーは前年度とおなじ、スタート位置も前年度とおなじだ。

通過指定ゾーンは3箇所。進入のアウト側のゾーン1と、最初のコーナーのクリッピングポイントのゾーン2、そして振り返した先のアウト側のゾーン3だ。このうち、ゾーン1とゾーン3は、前年度より奥に設定された。

前日の練習走行で藤野がエンジンブロー、小橋は前日と当日朝の2回のミッションブローで修理不能となり、両者とも日曜日も含めてリタイヤとなった。

本番がはじまると、このコースでむずかしかったのは前半と後半の両立だった。最初の振り出しと、次の振り返しをするどく動かしたほうが得点は高くなるが、そこで勢いがそがれてしまい、アウト側のゾーン3まで届かなかったり、サイドブレーキで伸ばしたりするなど、苦しくなるドライバーも多く、得点はやや低調だった。

そのなかで、まずAグループでは末永(正)が、タイミングのいい振り返しとアクセルオンで97.45点を出し、トップに立つ。つぎのBグループでは末永(正)をうわまわる選手は出なかったが、Cグループで中村が大きく派手な振り出しから車速を維持したままアクセルオンでゾーン3を通過する走りを見せ、98.13点を叩き出した。

Dグループでは横井が振り出しと振り返しの躍動性で高得点をとったが、中村にはおよばず、中村の2戦連続の単走優勝となった。


第7戦では単走優勝もしている蕎麦切だが「思った以上に点が伸ばせなかった。合わせかたがうまくいかなかった」ということで、わずかにおよばず単走17位で敗退。
いい走りをしていたが、最後にハーフスピンした上野。インタークーラーが割れていて、本来のパワーが出せなくなっていたという。
第2戦以来の参戦となった地元九州の渕上。振り出しの勢いで点を稼ぎ、ギリギリ16位での通過で、2年ぶりの追走進出を果たした。
活躍中のルーキー目桑だが、前日がエンジン不調で満足に練習できず、コースに走りを合わせられないまま本番にのぞんで敗退となった。
本番走行直前というどうしようもないタイミングでドライブシャフトを破損してしまった田中。まともにドリフトできず敗退してしまった。
前日にトランスミッションのシャフトが折れ、福島からスペアを取り寄せた小橋だったが、当日朝にもおなじトラブルに見舞われリタイヤとなった。

Pos.No.DriverMachineBest Score2nd Score
199中村 直樹S1598.1394.84
270横井 昌志S1597.5396.77
346末永 正雄S1597.4596.85
436高橋 和己E9297.3095.08
515植尾 勝浩S1597.1893.06
687齋藤 太吾A9097.0294.83
790川畑 真人A9096.8695.00
877松山 北斗A9096.8390.31
99末永 直登S1596.8296.61
1052北岡 裕輔JZX10096.6794.29
117松井 有紀夫FD3S96.5793.34
1223村上 満S1596.0292.32
1333笹山 栄久JZX10095.7492.15
1491畑中 真吾A9095.6390.86
1551岩井 照宜FC3S95.2758.43
1617渕上 勝S1595.1992.01
▲追走トーナメント進出▲
1731蕎麦切 広大Q6095.1193.86
1878上野 高広GSC1094.4691.80
1956森 孝弘RPS1394.3993.53
2043田所 義文AE8694.0191.85
2116山口 孝二S1593.2289.47
2276下田 輝昭PS1392.8592.33
236内海 彰乃S1592.2058.99
2419川井 謙太郎JZX10092.0591.07
2548北芝 倫之ZN692.0388.91
2684波紫 聖和S1590.7775.69
2727茂木 武士S1589.9278.95
2879目桑 宏次郎RPS1387.3585.61
292田中 省己S1519.38
4小橋 正典S15DNS
66藤野 秀之ZN6RETIRE

第9戦 単走優勝

中村 直樹

MUGEN PLUS team ALIVE VALINO
MUGEN PLUS 極 シルビア (S15)

とりあえず朝の練習と単走のときで、路面が全体的にグリップして、ぜんぜんちがうなかで、うまくいかなかったひともいたんですけど、自分は練習のときに(セッティングで)すごいグリップさせて鍛えてたんで、本番グリップ高くなってもいけるように、計算してセットをしてました。その結果、置きにいった走りでしたけど、まずまずの得点で単走優勝できたかんじです。

(7割くらいの走りでもきっちり決める練習はしてる?)基本それが追走のときの走りになるんで、7割くらいの走りっていうのも作ってある感かんじですね。


第9戦 単走ハイライト


第9戦 追走トーナメント

Final Battle   
松山 北斗 (A90) vs 松井 有紀夫 (FD3S)
1本目、松井は接近ポイント11.5という高得点を獲得した。2本目、松井はゾーンはずしとコースはみ出しの減点があったが、松山は接近ポイントを2しかとれなかった。

松井が全スープラを倒して優勝

ベスト16では好調そうに見えた植尾がエレメント破損でオイルを出してしまい、2本目をリタイヤ、畑中がスピードで末永(正)をうわまわったほか、松井が接近度でうわまわって齋藤を破った。

ベスト8ではランキング首位の中村が敗れる波乱があったが、中村とタイトルを争う横井も川畑に敗れた。ベスト4に勝ちあがったのは松山、高橋、川畑、松井だ。

まずは松山と高橋が対戦。1本目はゾーンをはずした松山に対し、高橋が一定の寄せを見せて3ポイントリード。しかし、2本目は松山が見事な接近ドリフトを見せて逆転勝ち。GRスープラを投入してからは初となる決勝進出を決めた。

川畑vs松井は、1本目先行の川畑が振り返しのあとにいまひとつ姿勢が決まらないのに対し、松井が後半にかけてきっちり寄せて7ポイントのリード。2本目は川畑も接近ドリフトを見せたが、わずかにおよばず、松井の勝ちとなった。

決勝は松山vs松井。松井はここまで、齋藤、畑中、川畑に勝ってきて、すべてGRスープラとの対戦となった。1本目は松山が先行。スピードもあり振りのキレもあったが、やや姿勢に乱れもあった松山に対し、松井は終始近いドリフトを見せて大きなアドバンテージを得る。2本目は先行の松井がゾーン2をはずすなどのミスをしたものの、松山は接近できず、ラインもややズレてしまい逆転はならず、松井が4ローターエンジンを投入してから初の優勝となった。


Semi Final Battle
松山 北斗 (A90) vs 高橋 和己 (E92)
中村、横井がベスト8で敗れたなかで、ベスト4に勝ち上がったランキング3位の高橋だが、決勝進出はならず、大きくポイント差を縮めることはできなかった。
Semi Final Battle
川畑 真人 (A90) vs 松井 有紀夫 (FD3S)
川畑は松井に対しても後追い時の接近ポイントではうわまわったが、角度が浅くなるなどしてDOSS点が伸びず、松井が競り勝った。
Pick Up Battle
横井 昌志 (S15) vs 川畑 真人 (A90)
川畑は最後に少し離されたものの横井に対してビタビタの追走を見せ、接近度で横井をうわまわって、ひさしぶりのベスト4進出を決めた。
Pick Up Battle
高橋 和己 (E92) vs 村上 満 (S15)
いまとなっては数少ない4気筒のSRエンジンを積む村上が高橋を相手に寄せてみせたが、高橋はそれ以上の接近ドリフトを見せ、高橋が逆転勝ちした。
Pick Up Battle
中村 直樹 (S15) vs 松山 北斗 (A90)
後追い時に振り返したあと、ドリフトももどってしまった中村。ミッショントラブルで「アクセルを入れても駆動がかかりませんでした」という。
Pick Up Battle
齋藤 太吾 (A90) vs 松井 有紀夫 (FD3S)
少しギクシャクし、イン寄りのラインになりながらも近いドリフトを見せた松井に対し、後半でやや離されてしまった齋藤は接近ポイントで松井に差をつけられた。


第9戦 優勝

松井 有紀夫

Team RE雨宮 K&N
RE雨宮 K&N RX-7 (FD3S)

オートポリスに入ってから、すごい調子よかったわけでもなく、練習日の1本目がちょっとしたトラブルで走れなかったりとか、予定通りの組み立てはぜんぜんできてなかったんですけど、そんななかでどうにか点数をとって追走にあがって、ベスト16、ベスト8からすべて相手がGRスープラだったんですけど、みんな強いし速いしすごい選手ばっかりだったんで、とりあえずおいていかれないようにっていうのを意識して走ったんですけど、本当に、雨さんが作ってくれたエンジンと、トーヨーのR888Rドリフトのグリップ力、トラクション力に助けられ、決勝まで行って勝つことができました。

この4ローターのRX-7になって、なかなか勝てずに、トラブルもすごく多くて、苦しい戦いが多かったんですけど、途中、雨さんとかにも「3ローターのほうがいいんじゃないか」とか、いろいろいわれましたけど、やっぱり4ローターのパワーが絶対必要だということで、こだわってがんばりました。やっとひとつの結果が出たということで、これからさらにシリーズがとれるようにクルマを熟成させ、自分のテクニックも向上させて、つねに上位に入るようにやっていきたいと思います。


2位
松山 北斗 (FAT FIVE RACING)
3位
高橋 和己 (TMS RACING TEAM SAILUN TIRE)
優勝チーム
Team RE雨宮 K&N
ベストメンテナンス
msr kitakyushu

第9戦 追走ハイライト


第9戦 最終順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachineTsuiso PointsTanso Points
17松井 有紀夫Team RE雨宮 K&NFD3S25 
277松山 北斗FAT FIVE RACINGA9021 
336高橋 和己TMS RACING TEAM SAILUN TIREE92181
490川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFTA9016 
599中村 直樹MUGEN PLUS team ALIVE VALINOS15134
670横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS15123
723村上 満Team C.M.FeelingS1511 
891畑中 真吾横浜トヨペット SAILUN 俺だっA9010 
946末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1582
1015植尾 勝浩VALINOS157 
1187齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA906 
129末永 直登LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES155 
1352北岡 裕輔TEAM MORIJZX1004 
1433笹山 栄久Team M2 RacingJZX1003 
1551岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S2 
1617渕上 勝msr kitakyushuS151 

第9戦 単走順位&ポイント

Pos.No.DriverTeamMachinePoints
199中村 直樹MUGEN PLUS team ALIVE VALINOS1520
270横井 昌志NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1516
346末永 正雄NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAXS1515
436高橋 和己TMS RACING TEAM SAILUN TIREE9214
515植尾 勝浩VALINOS1513
687齋藤 太吾FAT FIVE RACINGA9012
790川畑 真人Team TOYO TIRES DRIFTA9011
877松山 北斗FAT FIVE RACINGA9010
99末永 直登LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGES158
1052北岡 裕輔TEAM MORIJZX1007
117松井 有紀夫Team RE雨宮 K&NFD3S6
1223村上 満Team C.M.FeelingS155
1333笹山 栄久Team M2 RacingJZX1004
1491畑中 真吾横浜トヨペット SAILUN 俺だっA903
1551岩井 照宜RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPANFC3S2
1617渕上 勝msr kitakyushuS151

第9戦 チーム順位&ポイント

Pos.No.TeamDriverPoints
17Team RE雨宮 K&N松井 有紀夫26
277FAT FIVE RACING松山 北斗20
336TMS RACING TEAM SAILUN TIRE高橋 和己15
490Team TOYO TIRES DRIFT川畑 真人10
599MUGEN PLUS team ALIVE VALINO中村 直樹6
670NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 横井 昌志6
723Team C.M.Feeling村上 満6
891横浜トヨペット SAILUN 俺だっ畑中 真吾6
946NANKANG TIRE DRIFT TEAM D-MAX 末永 正雄3
1015VALINO植尾 勝浩3
1187FAT FIVE RACING齋藤 太吾3
129LINGLONG TIRE DRIFT Team ORANGE末永 直登3
1352TEAM MORI北岡 裕輔3
1433Team M2 Racing笹山 栄久3
1551RS WATANABE SPEED MASTER BUY NOW JAPAN岩井 照宜3
1617msr kitakyushu渕上 勝3

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