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編集部への特別メッセージ
D1グランプリ25周年、心よりお祝い申し上げます!小学生の頃、ビデオオプションで見て憧れていたあのステージに、今こうしてドライバーとして立っていることが夢のようです。
自分にドリフトの素晴らしさを教えてくれ、たくさんの仲間や最高峰の舞台を与えてくれたD1グランプリに深く感謝しています。これからも観ている人の心を動かす走りを追求し、次の25年へ向けた歴史を築いていきたいと思います、よろしくお願いします。
走りの原点と少年時代の衝動
西山大貴とドリフトの出会いは、幼少期に家族と出かけた先で目にした1本の「ビデオオプション」のVHSだった。画面の中で煙を上げ、横を向いて駆け抜けるマシンたち。その強烈な映像は幼い彼の心に深く突き刺さり、その日から彼は「走り屋ドリフト小僧」となった。
小学生になると、リアリティを求めて夜な夜な自転車で大黒埠頭へと通い詰めた。ビデオオプションのストリート企画で大黒パーキングに自転車が登場したシーンには強い衝撃を受けた。ゲームセンターの『湾岸ミッドナイト』で感覚を磨き、映画『ワイルド・スピード』やヴェイルサイドのフォーチューンモデルに魅了され、チューニングカーへの憧れは決定的なものとなっていく。
クルマの免許を取る前の10代、バイクで東京湾岸線の風を切った。その頃、弾丸のように湾岸線を駆け抜ける走り屋のチューニングカーに強く憧れた。
18歳になり車の免許を取得すると、所有していた中型バイクを転売し、バイト代を足して念願の走り屋仕様の180SXを手に入れた。そこから彼の人生は、すべてが「ドリフト」を中心に回り始める。走り屋を卒業し、本格的なドリフトの道へと目覚めていった。


海外での経験と仲間との出会い
学生時代、ニュージーランドのオークランドへ留学し、海外生活を経験する。最初はABCすら怪しい状態で語学学校へ通い、のちに現地校のGlendowie Collegeに入学した。言葉の壁にぶちあたりながらも、南半球の現地の人々と関わりながら生活を送った。
少年時代に打ち込んだ日本の『湾岸ミッドナイト』をはじめとするJDM文化を通じて現地の人々と繋がり、国境を越えて心を触れ合わせることができた。海外のコミュニティと接する中で「日本のチューニングカー文化はすごい!」と改めて開眼。海外で日本文化の大切さと掛け替えのない友を得て帰国した彼は、より広い視野を持って日本のドリフトモータースポーツシーンへ戻ってくることとなる。
日本に戻り、カズ先輩をはじめとする熱い仲間たちと出会い、180SXを相棒にドリフトの王者という目標へ向かって突き進んだ。
国士舘大学在学中、アルバイトを掛け持ちしてドリフト走りに没頭。2018年の全日本学生ドリフト王座決定戦では東大会優勝・全国3位に輝く。さらに鈴鹿ツインでの選考会を経てD1 LIGHTSライセンスを獲得。頂点を目指すため、彼は大学中退という大きな決断を、ご両親の了解を得る事なく下した。

厳格な父との衝突、そして誓い
ドリフトにすべてを注ぐ息子の姿に、最初は両親、特に父親は強く反対した。ドリフト大会で走り回る息子に不安と困惑を隠せない家族。しかし、大きな転機が訪れる。
学ドリで東大会優勝を果たしたあの日、会場から約3時間も離れたサーキットに、何も言わずに父親が遠目に息子の姿を見ていた。仲間たちが、「アレお前のオヤジさんだろ?」と教えてくれた。
「たまたま通りかかった」と素っ気なく口にする父親。だが、その足が息子の行いを見にきていたのは明白だった。「来てくれてありがとう。今まで色々とごめん」
照れくささと感謝が入り混じる中で伝えた一言、西山は嬉しくて涙を流した。この日を境に、親子の絆と彼の走りへの覚悟はより強固なものとなった。
D1 LIGHTSでの苦闘と「2025年の軌跡」
D1 LIGHTSへの参戦は、困難の連続だった。プライベーターとして先輩の秋葉選手らとガレージを借り、試行錯誤しながらS15シルビアを組み上げた。SAMMITでのSAM氏との出会いを通じ、英語や海外パーツの知識、マシン制作のノウハウを吸収しながら走り続けた。
しかし、現実は甘くなかった。参戦から年数が経ち、毎戦かかる多額の費用と時間に追われ、精神的にも追い詰められていく。2023年には近い距離にいた仲間がデビューウィンを飾り、歓喜の裏で激しい悔しさを味わった。2024年開幕戦では、一から組んだエンジンがわずか数周でブロー。「同じ人間にできるなら、自分にできないはずがない」と自分に言い聞かせ、涙を飲み込んだ。
「2025年、何も結果が出なかったら身の引き時だ」
そう背水の陣で挑んだ2025年D1 LIGHTS開幕戦・日光サーキット。メカニックのニーヤンさん(淡路弘基氏)やチームメンバーが不眠不休で仕上げたマシンで、西山は見事に優勝を掴み取った。努力は、決して彼を裏切らなかった。

2026年の今期、最高峰D1GPのステージへ
そして2026年。西山大貴は、山口孝二代表率いる「CARGUY Team G-meister VALINO」から、ついに最高峰D1GPへの参戦を果たす。
TOMEI 2JZ 3.6LエンジンにGarrett G40タービンを組み合わせ、1000馬力オーバーを絞り出すモンスターマシンを駆り、幼少期からの夢だった最高峰の舞台へ足を踏み入れた。
「上手い下手関係なく、ドリフト自体を楽しめていることが理想のドリフト」
チャリンコ走り屋から始まり、海外を経験し、自らの手でマシンに愛情を注ぎ、仲間と共に泥臭く這い上がってきた25周年。西山大貴の描く真の「D1ドリーム」は、今まさにこの最高峰のコース上で、大きな煙とともに始まろうとしている。

【編集後記】
「自分と同じ人間ができるなら、自分にできないはずがない」。そう語り、エンジンブローや資金難の壁を幾度も乗り越えてきた西山大貴選手。プライベーターとしての泥臭い経験と、世界を見据えたグローバルな視野、そして何より車への強い愛情こそが彼の走りの原動力です。仲間とともに掴み取った2025年LIGHTS優勝を経て、2026年、ついに憧れ続けたD1GPの舞台へ。覚悟を決めた若きサムライが魅せる熱い走りに、ファンのみなさんもぜひご期待くださいね。会場で西山選手にの笑顔を実際に見てくださいね。
【西山 大貴 プロフィール】
| 名前: | Daiki Nishiyama 西山 大貴 |
| 出身地: | 神奈川県川崎市 |
| 誕生日: | 1998年1月10日(28才) |
| 血液型: | A型 |
| 職歴: | SAMMIT合同会社(広告代理店) 元GOODRIDE(営業) 元Yotsuba Auto service(レッカー業) |
| チーム体制: | CARGUY Team G-meister VALINO 代表・監督:山口 孝二 メカニック:淡路 弘基(ニーヤン) メカニック:影山 サスケ |
【2026年 D1GPマシンスペック】
| 車両名: | SIX SEVEN SAMMIT ORIGIN S15 VL |
| ベース車両: | S15 SILVIA |
| 搭載エンジン: | TOMEI 2JZ 3.6L KIT |
| タービン: | Garrett G40-1150 |
| ECU: | LINK Fury X |
| ミッション: | TTI 5-Speed Sequential |
| デフ: | Winters Quick Change |
| 足回り: | D-MAX D-KNUCKLE / 専用セットアップ |
